December 2006 DirectX SDK の新しい機能

このバージョンの DirectX SDK には、次の新しい機能、ツール、およびドキュメントが含まれています。

  • Direct3D 10 RTM
    DirectX December 2006 SDK には、マイクロソフトの最新のグラフィック プラットフォーム Direct3D 10 の最初の公式リリースが含まれています。開発者は、Windows Vista で Direct3D 10 のすべてのソフトウェアおよびハードウェア機能を利用できる、Direct3D 10 アプリケーションおよびゲームを公開し、配布することができます。

  • XACT: コード主導 API
    XACT コード主導 API は、Wave の再生 (ストリーミングおよびメモリー内 XACT Wave バンクからの再生または Wave ファイルからの直接的な再生) のほか、ピッチやボリュームの制御など、基本オブジェクトを今まで以上にプログラムで制御するためのアクセスを提供します。この API はストリーミングや Wave バンク解析などの XACT エンジンの既存の機能を利用します。これにより、開発者がコンテンツを作成する際、XACT ユーザー インターフェイスを多用せずにコード主導型オーディオを開発できるようになります。

  • XACT: キュー内容の読み取り API
    タイトルで実行時に XACT キューの内容の読み取りが必要な場合、新しいメソッド IXACTSoundBank::GetCueProperties を使用できます。このメソッドでは、キューのプロパティに関する情報が返されます。さらに、Xbox 360 からの IXACTCue::GetProperties メソッドも Windows で使用できるようになりました。これは、準備済みのキューにある特定のデータを返します。返されるキュー プロパティ データには、サウンドやウェーブの現在アクティブなバリエーションなどの情報が含まれます。

  • PIX の強化
    このリリースの PIX では、次のような改良が行われています。

    • Direct3D 10 シェーダーのアセンブリレベル デバッグが使用できるようになりました。
    • [Run File] ウィンドウのレイアウトが変更され、より設定しやすく、同時により多くの情報を表示できるようになりました。
    • [Create Run File] アクションに、実行ファイルのキャプチャー中にキャッシュの書き込みを無効にする新しいオプションが加わりました。このオプションを有効にすると、キャプチャー パフォーマンスが多少低下しますが、PIX でターゲット プログラムがクラッシュしたイベントのデータをより多くキャプチャーできるようになります。
  • サンプル
    このリリースでは、新たにいくつかのサンプルが追加され、一部のサンプルが更新されています。

    • ContentStreaming サンプルには、常にビデオまたはシステム RAM のサイズを上回るデータを表示しなければならないアプリケーション用にバックグラウンドのストリーミング コンテンツが示されています。このサンプルは、Direct3D 9 および Direct3D 10 の両方をサポートしています。
    • CoreDetection のサンプルは、システムおよび現在のプロセスの CPU コア トポロジ情報を取得する方法を示しています。この情報は、次にスレッド実行の特定のターゲット コアとして使用されます。
    • XACTCodeDriven サンプルは、XACT ユーザー インターフェイスを使用せずに Wave ファイルをロードして再生するための、XACT コード主導 API の使用方法を示しています。
    • GameUXInstallHelper サンプルは、ゲーム定義ファイル (GDF) メタデータを使用した Windows Media Center の登録をサポートするように更新されました。
  • 技術記事
    このリリースには次のいくつかの新しい技術関連記事が含まれています。

    • ゲーム開発者向けのユーザー アカウント制御に関する記事では、Windows Vista に導入されたユーザー アカウント制御 (UAC) のセキュリティ機能について説明されています。この記事には、ゲーム開発者向けに UAC セキュリティ機能を効果的に使うための、ガイドラインおよび実践例が含まれています。
    • ゲーム開発者向けの DirectX のインストールに関する記事では、DirectX ランタイム、DirectX バージョン番号、DirectX ライブラリ、DirectX をインストールする場合の実践例、および DirectX デバッグ ランタイムの配置方法に関してよく寄せられる質問が取り上げられています。
    • Games for Windows技術要件に関する記事では、Windows XP および Windows Vista で適切に動作するゲームを製作する実践例について記載されています。Games for Windowsテスト要件に関する記事では、技術要件の記事で説明されている実践例のテストケースが掲載されています。

以前のリリース

以前のリリースに追加されている機能の詳細については、「以前のリリースに追加されている機能」を参照してください。