オーディオパスからのオブジェクトの取得

[アーティクル]
04/22/2010

オーディオパス内の特定のオブジェクトへのインターフェイスを取得しなければならない場合がある。このような場合の一般的な理由は次のとおりである。

IDirectSound3DBuffer8 インターフェイスを取得することによって、サウンドの 3D プロパティを操作するため。
プライマリバッファから IDirectSound3DListener8 インターフェイスを取得することによって、グローバル 3D サウンドのプロパティを設定するため。
IDirectSoundBuffer8 インターフェイスを取得することによって、セカンダリバッファのエフェクトを設定するため。
IDirectSoundFXI3DL2Reverb8 などの DMO へのインターフェイスを取得することによって、エフェクトのパラメータを設定するため。

オーディオパスで演奏中のセグメント状態に対して IDirectMusicSegmentState8::GetObjectInPath を呼び出すことにより、オーディオパスからオブジェクトを取得できる。オーディオパスオブジェクト自体に対して IDirectMusicAudioPath8::GetObjectInPath を呼び出すことも可能である。次の表では、これら 2 つのメソッドのパラメータについて説明する。

*dwStage*	guidObject	dwPChannel を使うか	dwIndex を使うか	iidInterface (標準)
DMUS_PATH_AUDIOPATH (*)	無視される	いいえ	いいえ	IID_IDirectMusicAudioPath8
DMUS_PATH_AUDIOPATH_GRAPH	無視される	いいえ	いいえ	IID_IDirectMusicGraph8
DMUS_PATH_AUDIOPATH_TOOL	ツールクラス ID または列挙する GUID_All_Objects	はい	はい	IID_IDirectMusicTool8
DMUS_PATH_BUFFER	無視される	はい	いいえ。dwBuffer によって識別する	IID_IDirectSoundBuffer8
DMUS_PATH_BUFFER_DMO	GUID_DSFX_STANDARD_GARGLE などの DMO クラス ID、または列挙する GUID_All_Objects	はい	はい。バッファ内の DMO のインデックス	IID_IDirectSoundFXGargle(**) など、標準 DMO インターフェイスの GUID
DMUS_PATH_MIXIN_BUFFER	無視される	いいえ	いいえ。dwBuffer によって識別する	IID_IDirectSoundBuffer8
DMUS_PATH_MIXIN_BUFFER_DMO	GUID_DSFX_STANDARD_I3DL2REVERB などの DMO クラス ID、または列挙する GUID_All_Objects	いいえ	はい。バッファ内の DMO のインデックス	IID_IDirectSoundFXI3DL2Reverb(**) など、標準 DMO インターフェイスの GUID
DMUS_PATH_PERFORMANCE	無視される	いいえ	いいえ	IID_IDirectMusicPerformance8
DMUS_PATH_PERFORMANCE_GRAPH	無視される	いいえ	いいえ	IID_IDirectMusicGraph8
DMUS_PATH_PERFORMANCE_TOOL	ツールクラス ID または列挙する GUID_All_Objects	はい	はい	IID_IDirectMusicTool8
DMUS_PATH_PORT	ポートクラス ID または列挙する GUID_All_Objects	はい	はい	IID_IDirectMusicPort
DMUS_PATH_PRIMARY_BUFFER	無視される	いいえ	いいえ	IID_IDirectSound3DListener8
DMUS_PATH_SEGMENT (*)	無視される	いいえ	いいえ	IID_IDirectMusicSegment8
DMUS_PATH_SEGMENT_GRAPH (*)	無視される	いいえ	いいえ	IID_IDirectMusicGraph8
DMUS_PATH_SEGMENT_TOOL (*)	ツールクラス ID または列挙する GUID_All_Objects	はい	はい	IID_IDirectMusicTool8
DMUS_PATH_SEGMENT_TRACK (*)	トラッククラス ID または列挙する GUID_All_Objects	いいえ	はい	IID_IDirectMusicTrack8

注 (*) この段階のオブジェクトは、IDirectMusicAudioPath8::GetObjectInPath によって取得できる。

(**) DirectX の標準 DMO は、IMediaObject、IMediaObjectInPlace、IMediaParams の各インターフェイスもサポートする。

標準バッファを取得するときの dwIndex の値の詳細については、「標準オーディオパス」を参照すること。

次のサンプル関数では、セグメントを演奏したときに作成されたセグメント状態から、セグメントを取得している。

HRESULT GetSegmentFromState(IDirectMusicSegmentState* pSegState, IDirectMusicSegment8** ppSeg)
{
  IDirectMusicSegmentState8* pSegState8;
  HRESULT hr;

  if (SUCCEEDED(hr = pSegState->QueryInterface(IID_IDirectMusicSegmentState8, 
                (void**) &pSegState8)))
  {
    hr = SUCCEEDED(pSegState8->GetObjectInPath(0, DMUS_PATH_SEGMENT, 0, 
                  GUID_NULL, 0, IID_IDirectMusicSegment, (void**) ppSeg));
    pSegState8->Release();
  }
  return hr;
}

エフェクトバッファへのインターフェイスが既にある場合は、IDirectSoundBuffer8::GetObjectInPathを使って DMO インターフェイスを取得することもできる。

オーディオパスの任意のバッファに対する IDirectSoundBuffer8 インターフェイスを取得できるが、一部のメソッドは有効ではない。詳細については、「IDirectSoundBuffer8 インターフェイス」を参照すること。

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