次の方法で共有


WCF RIA サービス

WCF RIA サービス は、Silverlight アプリケーションなどのリッチ インターネット アプリケーション (RIA) 用の、n 層のソリューションの開発を簡略化します。n 層 RIA ソリューションを開発するときの一般的な問題として、中間層とプレゼンテーション層の間のアプリケーション ロジックの調整があります。最善のユーザー エクスペリエンスを作成するには、RIA サービス クライアントにサーバー上のアプリケーション ロジックを認識させる一方で、プレゼンテーション層および中間層の両方でアプリケーション ロジックを開発および維持しないことが必要です。RIA サービス は、サーバー上のアプリケーション ロジックを手動で複製するように要求することなく、そのロジックを RIA サービス クライアントが使用できるようにするフレームワーク コンポーネント、ツール、およびサービスを提供することで、この問題を解決します。ビジネス ルールを認識している RIA サービス クライアントを作成すれば、ソリューションが再コンパイルされるたびに、そのクライアントは最新の中間層ロジックで自動的に更新されるようになります。

簡略化バージョンの n 層アプリケーションを次の図に示します。RIA サービス はプレゼンテーション層とデータ アクセス層 (DAL) 間のボックスに注目して、RIA サービス クライアントによる n 層の開発を容易にします。

RIA サービス n 層アプリケーション

RIA サービス は、1 つのソリューションでクライアント プロジェクトとサーバー プロジェクトをリンクし、中間層コードからクライアント プロジェクト用のコードを生成できるようにするツールを Visual Studio 2010 に追加します。次のフレームワーク コンポーネントは、アプリケーション ロジックを記述し、そのロジックをプレゼンテーション層で再利用できるようにする規範的パターンをサポートします。開発時間を短縮するため、認証、ユーザー設定の管理など、一般的なシナリオ用のサービスが用意されています。

WCF 統合のセキュリティ

RIA サービス では、ドメイン サービスを追加してサーバー プロジェクトからクライアント プロジェクトにデータを公開します。RIA サービス フレームワークは、各ドメイン サービスを Windows Communication Foundation (WCF) サービスとして実装します。したがって、構成をカスタマイズするときは、知っている概念を WCF サービスからドメイン サービスに適用できます。詳細については、「ドメイン サービス」を参照してください。

RIA Services ソリューションのセキュリティ保護

アプリケーションが、ドメイン サービスの公開に関連するセキュリティ上の懸念事項に対応できるようにするためには、ドメイン サービスの実装方法を慎重に検討する必要があります。詳細については、「WCF RIA Services のセキュリティ」を参照してください。

ツールとドキュメント

WCF RIA サービス のドキュメントでは、チュートリアルや方法を説明するトピックを進めるうえで、WCF RIA サービス および WCF RIA サービス Toolkit に加え、Visual Studio 2010 や Silverlight の開発者向けランタイムと SDK など、前提条件となっているいくつかのプログラムが適切にインストールおよび構成されている必要があります。また、SQL Server 2008 R2 Express with Advanced Services をインストールして構成し、AdventureWorks OLTP と LT データベースをインストールすることも必要です。

これらの各前提条件を満たしているかどうかを確認するための詳細な手順については、「WCF RIA Services の前提条件」ノード内のトピックを参照してください。このチュートリアルを進める前に、トピックに記載されている手順に従って、この RIA サービス チュートリアルを実行するときに発生する問題をできるだけ最小限に抑えるようにします。

トピック

WCF RIA Services の前提条件

RIA Services ソリューションの作成

WCF RIA Services のセキュリティ

RIA サービス ソリューションの配置とローカライズ

中間層

Silverlight クライアント

Silverlight 以外のクライアントへのアクセス

認証、ロール、およびプロファイル

エンド ツー エンドのシナリオ

リファレンス

参照

その他のリソース

RIA Services のオフライン ドキュメント