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テストの再利用

ある目的のためにテストを作成または生成した後で、テスト メタデータ ファイルを読み込むまたはインポートすることによって、別の状況でそのテストを再利用できます。通常、次のような場合にテストを再利用します。

  • ビルド ラボ内など、実行コードに対してテストを実行する

  • 実行コードを開発する

  • テストを開発する

これらの使用方法については、「テスト再利用のシナリオ」を参照してください。

テスト メタデータ ファイル

テスト メタデータ ファイルによって、テストの再利用が可能になります。これは、.vsmdi の拡張子を持つ XML ファイルです。テスト メタデータ ファイルは、テスト プロジェクトにテストが含まれていない場合でも、テスト プロジェクトを追加したときにソリューションに自動的に追加されます。ソリューションを開いている場合、ソリューション エクスプローラの [Solution Items] フォルダにメタデータ ファイルを確認できます。

テスト リストを作成すると、テスト リストは、XML タグとしてメタデータ ファイルに追加されます。テストを作成すると、テストのリンクも、メタデータ ファイルに追加されます。これらの各リンクは、テストが含まれているファイルへのディスク上のパスを指定します。

ソリューションに含めることのできるテスト メタデータ ファイルは最大 1 つです。メタデータ ファイルには 0 またはそれ以上のテスト リストが含まれます。テスト リストには 0 またはそれ以上のテストが含まれます。ソリューションのメタデータ ファイルには常に [テストの一覧] ノードが存在します。このノードは、ソリューションに存在するすべてのテスト リストの親ノードになります。

テスト再利用のシナリオ

テスト メタデータ ファイルを読み込み、インポートするための主なシナリオを次に示します。

ビルド ラボ内。ビルド ラボに勤務するテスタであるとします。コンパイルされたコードのみをテストしているため、テストしているソース コードにアクセスできません。ただし、使用しているテストのソース ファイルにはアクセスできます。作業を行う際、開いているソリューションはありません。使用するテストを取得するには、テスト メタデータ ファイルを Visual Studio に読み込みます。詳細については、「テスト メタデータ ファイルの読み込み」を参照してください。

1 つのメタデータ ファイルを読み込んだ後で、その他のメタデータ ファイルにあるテストを実行しなければならない可能性があります。この場合は、2 つ目のメタデータ ファイルをインポートする必要があります。

開発中。実行コードまたはテストの開発者であるとします。通常、開発環境は Visual Studio Team System に統合されています。これは、ソース管理および Team Foundation ビルド にアクセスできることを意味します。最終的に、記述するコードは、ビルド ラボでビルドされるか、ビルド ラボで実行コードをテストするために使用されます。作業を行う際、開いているソリューションがあります。テストは、既存のテスト プロジェクト、既存のテスト、またはその両方をソリューションにインポートする方法によって再利用されます。テスト メタデータ ファイルをインポートすることにより、テスト リストをインポートすることもできますが、この場合には、実際のテストはインポートされません。詳細については、「テスト メタデータ ファイルのインポート」を参照してください。

テスト メタデータ ファイルの読み込み

メタデータ ファイルの読み込みが終了すると、そのメタデータ ファイルが現在の Visual Studio セッションで開いている唯一のメタデータ ファイルとなります。アクセスできるすべてのテストは、メタデータ ファイルを読み込んだときに読み込まれています。

メタデータ ファイルは、次の 3 つの方法で読み込むことができます。

  • [テスト マネージャ] ウィンドウのツール バーの [メタデータ ファイルの読み込み] をクリックします。次に、[メタデータ ファイルの読み込み] ダイアログ ボックスで、読み込むメタデータ ファイルを選択します。

  • [ファイル] メニューの [開く] をクリックします。次に、[メタデータ ファイルの読み込み] ダイアログ ボックスを使用して、開くメタデータ ファイルを選択します。メタデータ ファイルを開くと、そのファイルが現在の Visual Studio セッションに読み込まれます。

  • Windows エクスプローラで、メタデータ ファイルをダブルクリックします。メタデータ ファイルが Visual Studio で開きます。メタデータ ファイルを開くと、そのファイルが現在の Visual Studio セッションに読み込まれます。

メタデータ ファイルを読み込む間、次の処理が実行されます。

  1. Visual Studio によって、そのメタデータ ファイルのすべてのテスト リストが使用できるようになります。使用可能なテスト リストは、[テスト マネージャ] ウィンドウの [テスト リスト] ペインに表示されます。

  2. Visual Studio は、メタデータ ファイルに含まれているテスト リンクを解決しようとします。リンクを解決できたリンクは、[テスト マネージャ] ウィンドウで有効なリンクとして表示されます。

メタデータの読み込みが終了すると、次の機能と制限が有効になります。

  • リンクが解決された任意のテストを実行できます。

  • テスト リストを編集できます。テストの編集には、名前の変更、削除、テスト リストへのテストのドラッグ、および子のテスト リストの追加が含まれます。

  • テストを編集することは推奨されません。

  • 実行コードは編集できません。このコードは、既存のバイナリを使用してテストされます。この時点ではコンパイルはありません。

  • ソース管理機能はありません。

Noteメモ :

この状況では、開いているソリューションがない状態でメタデータ ファイルを読み込みました。それでは、開いているソリューションがある状態でメタデータ ファイルを読み込むことはできるでしょうか。この状況で読み込もうとした場合、Visual Studio によって最初に開いているソリューションが先に閉じられるため、読み込みできません。保存されていない変更がソリューションに含まれている場合、閉じる前に保存するように確認するメッセージが表示されます。

テスト メタデータ ファイルのインポート

メタデータ ファイルをインポートすると、インポートされるメタデータ ファイルの内容が現在開いているメタデータ ファイルにマージされます。現在開いているメタデータ ファイルによって追加の内容は取得されますが、元の名前は維持されます。

メタデータ ファイルは次の方法でインポートできます。

  • [テスト マネージャ] ウィンドウのツール バーの [メタデータ ファイルのインポート] をクリックします。次に、[メタデータ ファイルのインポート] ダイアログ ボックスで、インポートするメタデータ ファイルを選択します。

    Noteメモ :

    読み込まれているテストがない場合、[メタデータ ファイルのインポート] は使用できません。

メタデータ ファイルをインポートする間、次の処理が実行されます。

  1. Visual Studio によって、インポートしているメタデータ ファイルのテスト リストが使用できるようになります。そのテスト リストは、元のメタデータ ファイルに既に存在していたテスト リストと共に、[テスト マネージャ] ウィンドウの [テスト リスト] ペインで確認できます。

  2. 現在読み込まれているメタデータ ファイルがある場合、Visual Studio は、インポートしているメタデータ ファイルのテストへのリンクを解決しようとします。読み込まれているソリューションがある場合、Visual Studio では、新しいテスト リストを単純にインポートします。この場合、実際のテストをインポートするには、テストが含まれるテスト プロジェクトをソリューションに追加するか、テストを個々にソリューションに追加します。リンクが解決されたテストは、実行するために使用でき、[テスト マネージャ] ウィンドウに有効な状態で表示されます。リンクが解決されなかったテストは、無効な状態で表示されます。

インポートが完了すると、壊れたリンクが存在する可能性があります。壊れたリンクを修正する最も良い方法は何でしょうか。リンクが壊れたテストが含まれているテスト プロジェクトをインポートします。インポートされたプロジェクトに含まれているテストはローカルになり、それらのテストへのリンクは解決されます。

個々のテストやテスト ファイルをソリューションに追加することもできます。これを行うには、ソリューション エクスプローラでテスト プロジェクトを右クリックし、[追加] をクリックし、[既存の項目] をクリックします。次に、[既存項目の追加] ダイアログ ボックスを使用して、テストが含まれているファイルを探します。最後に、[追加] をクリックして、項目をソリューションにコピーするか、[リンクとして追加] をクリックして、項目を元の場所に置いたままで参照します。

Noteメモ :

テストを追加する場合、選択するファイルの種類は、追加するテストの種類によって異なります。テスト ファイルを識別する方法の詳細については、「テスト コンテナ」を参照してください。

参照

処理手順

方法 : ソリューションとそのテストをインポートする
方法 : Team Edition for Testers のダイアログ ボックスを構成する

概念

Team Edition for Testers のダイアログ ボックス
テスト コンテナ