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監視の概要 (SharePoint Foundation 2010)

 

適用先: SharePoint Foundation 2010

Microsoft SharePoint Foundation 2010 の監視機能を使用すると、SharePoint Foundation 2010 システムの実行状況を把握し、問題を分析して修復し、サイトの測定基準を表示できます。SharePoint Foundation 2010 環境の監視には、次のような作業が含まれます。

  1. ビジネス ニーズに合わせて監視のさまざまな側面を構成します。

  2. 環境を監視し、起こりうる問題を解決します。

  3. 環境アクティビティのレポートとログを表示します。

この記事の内容

  • 監視の構成

  • ファームの監視と問題の解決

  • レポートおよびログの表示と使用

監視の構成

SharePoint Foundation 2010 をインストールすると、監視機能が既定の設定になっています。ただし、これらの設定は業務ニーズに合わせて変更できます。変更できる構成の設定には、診断ログや、正常性と利用状況に関するデータ収集が含まれます。

診断ログ

SharePoint Foundation 2010 の診断ログには、トラブルシューティングに役立つデータが収集されます。ほとんどの場合は既定の設定で十分ですが、業務ニーズやファームのライフサイクルによっては、これらの設定の変更が必要になることがあります。たとえば、新しい機能の展開や環境の大規模な変更を行う場合は、ログ出力レベルをより詳細なレベルに上げて変更時のシステムの状態について記録するデータの量を増やしたり、ログ出力レベルを下げてデータのログ出力に必要なログおよびリソースの量を減らしたりする必要があります。詳細およびベスト プラクティスについては、「診断ログ設定を構成する (SharePoint Foundation 2010)」を参照してください。

正常性と利用状況に関するデータ収集

SharePoint Foundation 2010 の監視機能は、特定のタイマー ジョブを使用して、監視タスクの実行と監視データの収集を行います。正常性と利用状況に関するデータは、パフォーマンス カウンター データ、イベント ログ データ、Timer Service データ、サイト コレクションおよびサイトに関する指標、検索利用状況データ、または Web サーバーのさまざまなパフォーマンス データで構成されます。システムは、こうしたデータを使用して、正常性レポート、Web 分析レポート、および管理レポートを作成します。利用状況と正常性に関するデータはログ フォルダーおよびログ データベースに書き込まれます。

タイマー ジョブは、SharePoint 2010 製品の 1 つで特定の Windows サービスの実行を開始するためのトリガーです。タイマー ジョブには、実行するサービスの定義が含まれ、開始するサービスの頻度が指定されます。Windows SharePoint Services Timer v4 Service (SPTimerV4) によってタイマー ジョブが実行されます。SharePoint 2010 製品の多くの機能で、タイマー ジョブが使用され、スケジュールに従ってサービスが実行されます。

タイマー ジョブを実行するスケジュールを変更して、データ収集の頻度を調整する必要が生じる可能性があります。関心のないデータ収集を行うジョブを無効にする必要が生じる可能性もあります。タイマー ジョブに関しては、次の操作を実行できます。

  • タイマー ジョブの実行スケジュールを変更する。

  • タイマー ジョブを直ちに実行する。

  • タイマー ジョブを有効または無効にする。

  • タイマー ジョブの状態を表示する。現在スケジュールされているジョブ、失敗したジョブ、現在実行中のジョブ、およびタイマー ジョブ全体の履歴を表示できます。

これらの設定を構成する方法の詳細については、「SharePoint Health Analyzer タイマー ジョブを構成する (SharePoint Foundation 2010)」を参照してください。

SharePoint Health Analyzer を使用したファームの監視と問題の解決

SharePoint Foundation 2010 には、SharePoint Health Analyzer という新しい統合された正常性解析ツールが含まれており、構成、パフォーマンス、および利用状況に関する潜在的な問題をチェックできます。SharePoint Health Analyzer は、定義済みの正常性ルールをファーム内のサーバーに対して実行します。正常性ルールでは、テストが実行され、テスト結果の状態が返されます。失敗したルールがあれば、その状態が SharePoint Foundation 2010 の正常性レポート リストと Windows イベント ログに書き込まれます。SharePoint Health Analyzer は、サーバーの全体管理の [問題とソリューションの確認] ページにある Health Analyzer レポート リスト内の通知も作成します。通知をクリックすることで、問題の詳細な情報やその解決手順を確認できます。通知を発生させたルールを開いて、その設定を変更することもできます。

すべての SharePoint Foundation 2010 リストと同様、Health Analyzer レポート リストについても、リスト アイテムの編集、カスタム ビューの作成、Microsoft Excel へのリスト アイテムのエクスポート、リストの RSS フィードの定期受信など、多くの操作が行えます。それぞれの正常性ルールは、セキュリティ、パフォーマンス、構成、または可用性のカテゴリのいずれかに分類されます。

正常性ルールは、スケジュールを指定して定期的に実行することも、即時に実行することもできます。すべての正常性ルールは、即時に実行する場合もスケジュールに従って実行する場合も、サーバーの全体管理の [監視] ページから操作できます。

ファーム管理者は、特定の正常性ルールを構成して、次の処理を実行できます。

  • ルールを有効または無効にする。

  • ルールを構成して定義済みのスケジュールで実行する。

  • ルールの実行範囲を定義する。

  • 問題が見つかったら電子メールによる通知を受け取るようにする。

  • ルールを即時に実行する。

これらの設定を構成する方法の詳細については、「利用状況データおよび正常性データの収集を構成する (SharePoint Foundation 2010)」を参照してください。

レポートの表示と使用

SharePoint Foundation 2010 は、サーバーの状態とサイトの使用に関するデータを収集し、アクセスに時間がかかるページやアクティブなページを示すレポートなどを作成するように構成できます。