rs ユーティリティ

入力ファイル内に指定したスクリプトを処理します。このユーティリティを使用して、レポート サーバーの配置と管理タスクを自動化します。

ms162839.note(ja-jp,SQL.90).gif重要 :
rs ユーティリティは、SharePoint 統合モード用に構成されているレポート サーバーに対してはサポートされません。

構文

  rs {-?} [-iinput_file=] [-sserverURL] {-uusername} {-ppassword} {-ltime_out} {-bbatchmode} {-vglobalvars=} {-eendpoint} {-ttrace}

引数

  • -?
    (省略可) rs の引数の構文を表示します。
  • -iinput_file
    (必須) 実行する .rss ファイルを指定します。この値は、.rss ファイルへの相対パスまたは完全修飾パスになります。
  • -sserverURL
    (必須) Web サーバー名とレポート サーバーの仮想ディレクトリ名を指定して、対象ファイルを実行します。レポート サーバーの URL は、http://examplewebserver/reportserver のように指定します。サーバー名の先頭のプレフィックス http:// または https:// は省略可能です。プレフィックスを省略した場合、レポート サーバーのスクリプト ホストは、まず https の使用を試み、https が使用できない場合は、http を使用します。
  • -u [domain\] username
    (省略可) レポート サーバーへの接続に使用するユーザー アカウントを指定します。-u および -p を省略した場合、現在の Windows ユーザー アカウントが使用されます。
  • -ppassword
    (-u を指定した場合は必須) -u 引数で使用するパスワードを指定します。この値は、大文字と小文字が区別されます。
  • -ltime_out
    (省略可) サーバーへの接続がタイムアウトするまでの期間を秒数で指定します。既定値は 60 秒です。タイムアウト値を指定しない場合、既定値が使用されます。値が 0 の場合は、接続はタイムアウトしません。
  • -b
    (省略可) スクリプト ファイル内のコマンドをバッチで実行します。いずれかのコマンドが失敗すると、バッチはロールバックされます。バッチで実行できないコマンドがありますが、それらのコマンドは通常どおり実行されます。スクリプト内でスローされるが処理されない例外だけが、ロールバックされます。スクリプトによって例外が処理され、Main から正常に値が返された場合、バッチはコミットされます。このパラメータを省略した場合、バッチを作成せずにコマンドが実行されます。詳細については、「メソッドのバッチ処理」を参照してください。
  • -vglobalvar
    (省略可) スクリプト内で使用するグローバル変数を指定します。スクリプトでグローバル変数を使用する場合は、この引数を指定する必要があります。.rss ファイルで定義したグローバル変数に対して有効な値を指定する必要があります。–v 引数ごとに 1 つのグローバル変数を指定できます。

    -v は、コマンド ラインで指定する引数で、スクリプト内で定義されているグローバル変数の値を実行時に設定するために使用します。たとえば、parentFolder という名前の変数がスクリプトに含まれている場合は、そのフォルダの名前をコマンド ラインで指定できます。

    rs.exe -i myScriptFile.rss -s http://myServer/reportserver -v parentFolder="Financial Reports"

    指定した値に設定された名前を使用して、グローバル変数を作成します。たとえば、 -v a="1" -v b="2" は、 "1" という値を持つ a という名前の変数と、"2" という値を持つ b という変数を表します。

    グローバル変数は、スクリプト内のすべての関数で使用できます。円記号と引用符 (\") は、二重引用符と解釈されます。引用符は、文字列にスペースが含まれている場合のみ必要です。変数名は、Microsoft Visual Basic で有効な名前であることが必要です。また変数名は、アルファベットやアンダースコアで始まり、アルファベット文字、数字、およびアンダースコアを含めることができます。予約語は、変数名として使用できません。グローバル変数の使用に関する詳細については、「式でのグローバル コレクションの使用 (Reporting Services)」を参照してください。

  • -t
    (省略可) エラー メッセージをトレース ログに出力します。この引数は値を取りません。詳細については、「Reporting Services のトレース ログ」を参照してください。

権限

ツールを実行するには、スクリプトの実行対象であるレポート サーバー インスタンスに接続するための権限が必要です。スクリプトを実行して、ローカル コンピュータまたはリモート コンピュータに変更を加えることができます。リモート コンピュータにインストールしたレポート サーバーを変更するには、-s 引数でリモート コンピュータを指定します。

次の例では、実行する Visual Basic .NET スクリプト、および Web サービス メソッドを含むスクリプト ファイルを指定しています。

rs –i c:\scriptfiles\script_copycontent.rss -s https://localhost/reportserver
ms162839.note(ja-jp,SQL.90).gifメモ :
Reporting Services には、Visual Basic .NET スクリプトにレポート サーバー Web サービスを組み込む方法を理解するための、サンプル スクリプトが用意されています。詳細については、「スクリプト サンプル (Reporting Services)」を参照してください。

ファイルの場所

rs.exe は \Program Files\Microsoft SQL Server\90\Tools\Binn にあります。このユーティリティは、ファイル システム上の任意のフォルダから実行できます。

解説

スクリプトを定義して、システム プロパティの設定、レポートのパブリッシュなどが行えます。作成したスクリプトには、Reporting Services アプリケーション プログラミング インターフェイスの任意のメソッドを含めることができます。使用可能なメソッドおよびプロパティの詳細については、「レポート サーバー Web サービス」を参照してください。

スクリプトは、Visual Basic .NET のコードで記述し、.rss ファイル拡張子が付いた Unicode または UTF-8 テキスト ファイルとして保存する必要があります。rs ユーティリティを使用して、スクリプトをデバッグすることはできません。スクリプトをデバッグするには、Microsoft Visual Studio 内からコードを実行します。

参照

その他の技術情報

Reporting Services スクリプト ファイルの実行
配置タスクおよび管理タスクのためのスクリプト作成
rs ユーティリティと Web サービスを使用したスクリプト
レポート サーバーのコマンド プロンプト ユーティリティ

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手