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チュートリアル : シングルサーバー配置

この配置のチュートリアルでは、データベース サーバーに Notification Services のインスタンスを配置する方法を示します。通常、この種類の配置を使用するのは、商業目的で使用される大規模な 1 つ以上のアプリケーションではなく、内部で使用する小規模から中規模のアプリケーションです。

ms172597.note(ja-jp,SQL.90).gifメモ :
Notification Services の配置はすべて、それぞれが異なります。このトピックの手順は、独自の配置手順を開発およびテストするためのガイドラインとして使用してください。

以下の図に、この配置シナリオのハードウェア構成を示します。NS1 という名前のサーバーは、データベースと通知アプリケーションのパフォーマンス強化を目的として複数のディスク ドライブを搭載しています。

シングルサーバー構成

前提条件

Notification Services のインスタンスを配置する前に、以下のすべての前提条件が満たされていることを確認します。

  • サーバー NS1 にはオペレーティング システムがインストールされており、必要な Service Pack と更新プログラムがすべて適用されていること。
  • コンピュータが Microsoft SQL Server の要件を満たしていること。詳細については、「SQL Server 2005 のインストールに必要なハードウェアおよびソフトウェア」を参照してください。
  • サーバーの管理者権限を持つアカウントでこれらの手順を実行していること。
  • ユーザーまたはドメイン管理者が、Notification Services が使用するアカウントを既に作成済みまたは指定済みであること。これらの手順に関しては、このアカウントを DOMAIN\NSService とします。
  • ソース ファイルおよびデータ ファイルに必要なファイル共有を作成し、使用するアカウントと DOMAIN\NSService アカウントに必要な権限を許可していること。
  • リモート サーバーに Notification Services コンポーネントがある場合は、データベース エンジン で TCP/IP または名前付きパイプのネットワーク プロトコルが有効になっていること。Microsoft SQL Server 2005 では、これらのネットワーク プロトコルが既定で無効になっています。詳細については、「SQL Server セキュリティ構成」を参照してください。

配置の概要

この配置チュートリアルでは、次のタスクを実行します。

  1. Notification Services とデータベース エンジン をインストールします。
  2. NSService アカウントに Microsoft Windows 権限を許可します。
  3. Notification Services のインスタンスを作成し、有効にします。
  4. Notification Services のインスタンスを登録します。これにより、Notification Services エンジン コンポーネントを実行する Windows サービスが作成されます。
  5. Windows アカウントにデータベース権限を許可します。
    ms172597.note(ja-jp,SQL.90).gifメモ :
    Notification Services では、SQL Server 認証もサポートされています。
  6. 通知を生成する準備ができたら、Notification Services のインスタンスを起動します。

次の手順では、Notification Services コマンド プロンプトを使用して配置のスクリプトを作成する方法を紹介します。SQL Server Management Studio を使用して Notification Services のインスタンスを配置することもできます。SQL Server Management Studio による一般的な配置の手順については、「SQL Server Notification Services サンプル」を参照してください。

NS1 での作業

サーバー NS1 で次の手順を実行して、データベース サーバーに Notification Services のインスタンスを配置します。

手順 1 : ソフトウェアのインストール

  1. NS1 に SQL Server データベース エンジン と Notification Services をインストールします。ワークステーション コンポーネントもインストールできますが、このチュートリアルの手順では必要ありません。

    コンポーネントのインストールの詳細については、「SQL Server Notification Services のインストール」を参照してください。

手順 2 : Windows 権限の許可

  1. [スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム][Microsoft SQL Server 2005][Notification Services] を順にポイントします。次に、[Notification Services コマンド プロンプト] をクリックして、Notification Services コマンド プロンプト ウィンドウを開きます。

  2. ローカルの Users グループに DOMAIN\NSService アカウントを追加します。コマンド プロンプトで、次の net localgroup コマンドを入力します。

    net localgroup users DOMAIN\NSService /add

    ローカル グループにアカウントを追加する方法については、Windows のマニュアルを参照してください。

手順 3 : Notification Services のインスタンス作成および有効化

  1. コマンド プロンプトで次のコマンドを入力して、インスタンス データベースとアプリケーション データベースを作成します。

    nscontrol create -in "ICFPath\ICFName"

    ICF によっては、追加のコマンド ライン引数やパラメータが必要になることもあります。

  2. 次のコマンドを入力して、インスタンスを有効にします。

    nscontrol enable -nameNSInstanceName-serverdatabaseServer

    Notification Services エンジンがインストールおよび起動されていないため、エンジン コンポーネントが "有効化中" 状態になります。

手順 4 : Notification Services のインスタンスの登録

  1. コマンド プロンプトで、次のコマンドを入力します。

    nscontrol register -name NSInstanceName -server databaseServer -service

        -serviceusername DOMAIN\NSService-servicepassword****"password"**

    このコマンドが完了すると、NS$instanceName という名前の Windows サービスがローカル コンピュータに作成されます。

ms172597.note(ja-jp,SQL.90).gifメモ :
SQL Server 認証を使用する場合は、インスタンスを登録するときに、SQL Server ログインとパスワードを指定します。その後、このログインに権限を許可します。詳細については、「nscontrol register コマンド」を参照してください。

手順 5 : データベース権限の許可

  1. 次のコマンドを入力して、DOMAIN\\NSService アカウントの SQL Server ログインを作成します。

    sqlcmd -E -SdatabaseServer-Q "CREATE LOGIN [DOMAIN\NSService] FROM WINDOWS;"

  2. 以下のコマンドを入力します。インスタンス データベースに DOMAIN\NSService ユーザーが作成され、このユーザーが NSRunService データベース ロールに追加されます。

    sqlcmd -E -SdatabaseServer-Q "USEinstanceDatabase**;**

    **    CREATE USER [DOMAIN\NSService];**

    **    EXEC sp_addrolemember N'NSRunService', N'DOMAIN\NSService';"**

  3. アプリケーション データベースを個別に使用している場合は、次のコマンドを入力します。アプリケーション データベースに DOMAIN\NSService ユーザーが作成され、このユーザーが NSRunService データベース ロールに追加されます。

    sqlcmd -E -SdatabaseServer-Q "USEapplicationDatabase**;**

    **    CREATE USER [DOMAIN\NSService];**

    **    EXEC sp_addrolemember N'NSRunService', N'DOMAIN\NSService';"**

    このインスタンスで複数のアプリケーションをホストする場合は、アプリケーション データベースの数だけこの手順を繰り返してください。

これで Notification Services のインスタンスの配置が終わりました。サブスクライバとサブスクリプションのデータを読み込み、アプリケーションにイベントを送信できます。Notification Services による通知の生成は、Windows サービスを開始しないと開始されません。次に、Windows サービスの開始について説明します。

Notification Services のインスタンスの開始

インスタンスで通知を生成する準備ができたら、Windows サービスを開始します。NS1 サーバーで、コマンド プロンプト ウィンドウを開き、次のコマンドを入力します。

**net start NS$**instanceName

詳細については、「Notification Services インスタンスの開始と停止」を参照してください。

トラブルシューティング

アプリケーションで通知が生成されない場合は、Notification Services コマンド プロンプトで次のコマンドを実行してインスタンスの状態を確認します。

nscontrol status-name instanceName

すべてのコンポーネントが正しいサーバーで実行されていること、および状態が "有効" になっていることを確認します。詳細については、「インスタンス、アプリケーション、およびコンポーネントの状態表示」を参照してください。

また、Windows アプリケーション ログでエラーの有無を確認します。詳細については、「Notification Services のトラブルシューティング」を参照してください。

参照

概念

Notification Services のインスタンスの配置
ホストされないイベント プロバイダの配置
サブスクリプション管理インターフェイスの配置

その他の技術情報

nscontrol create コマンド
nscontrol enable コマンド
nscontrol register コマンド
sqlcmd ユーティリティ

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手