Reporting Services におけるアクセシビリティの問題
新規 : 2006 年 4 月 14 日
Microsoft では、すべてのユーザーにとって使いやすい製品とサービスを提供するために努力しています。このトピックでは、Microsoft SQL Server 2005 Reporting Services のさまざまなコンポーネントにおけるアクセシビリティの問題について説明します。
レポート デザイナ
レポート デザイナには、レポートを対話的に作成するために使用するデザイン ツールとグラフィック ツールが含まれています。レポート デザイナにアクセスするには、Business Intelligence Development Studio を開く必要があります。レポート デザイナを使用する際に、次のようなアクセシビリティの問題が発生する場合があります。
[レポート レイアウト] のテーブルへのフィールドの追加
レポート デザイナをハイコントラスト モードで使用しているときに、切り取りと貼り付けによって、またはショートカット メニューを使って切り取りと貼り付けを行うことで、データセット ペイン内のフィールドを [レポート レイアウト] タブに追加することはできません。[レポート レイアウト] にフィールドを追加するには、マウスを使ってフィールドをレポート レイアウトにドラッグします。または、ショートカット メニューを使って [式の編集] ダイアログ ボックスを開き、追加するフィールドをフィールド一覧から探してダブルクリックして、[OK] をクリックします。
ハイコントラストの使用
レポート内のテーブルやマトリックスのデータ領域で作業しているときに、ハイコントラスト モードに切り替え、いずれかの [ハイコントラスト 黒] 設定を選択した場合、[レポート レイアウト] タブのテーブル テキストおよびタイトルが見えなくなります。この問題を避けるには、[ハイコントラスト 白] など他のハイコントラスト色設定に切り替えて、テキストの色が黒、背景色が白になるようにします。
テキストの色と背景色に関するハイコントラスト設定を変更するには
[スタート] ボタンをクリックし、[コントロール パネル] をポイントして、[ユーザー補助のオプション] をクリックします。
[ユーザー補助のオプション] ダイアログ ボックスが開きます。
[画面] タブの [設定] をクリックします。
[ハイコントラストの設定] ダイアログ ボックスが開きます。
[ハイコントラストの表示設定] で、ドロップダウン ボックスの矢印をクリックして [ハイコントラスト 白] を選択します。
[OK] をクリックし、再度 [OK] をクリックします。
テキストが黒、背景が白になり、データ領域のテキストが再び見えるようになります。
ハイコントラストの設定を無効にするには
[スタート] ボタンをクリックし、[コントロール パネル] をポイントして、[ユーザー補助のオプション] をクリックします。
[ユーザー補助のオプション] ダイアログ ボックスが開きます。
[画面] タブの [ハイコントラストを使う] チェック ボックスをオフにします。
[OK] をクリックします。
コンピュータの表示設定が、以前に選択していたテーマや設定に戻ります。
[プレビュー] タブのツール バー ボタンへのアクセス
レポート デザイナでレポートをプレビューしているときに、キーボードを使って [プレビュー] タブのツール バー ボタンにアクセスすることはできません。このボタンを使用するには、マウスを使ってボタンをクリックする必要があります。または、ショートカット メニューを開き、方向キーを使ってメニューの項目を選択します。
レポート マネージャ
レポート マネージャは、レポートへのアクセスと管理を行う Web ベースのツールです。HTTP 接続を使用して、リモート コンピュータから 1 つのレポート サーバー インスタンスを管理するために使用されます。レポート マネージャを使用する際に、次のようなアクセシビリティの問題が発生する場合があります。
[目次] ページのツール バー ボタンへのアクセス
[目次] ページと [プロパティ] ページのツール バー ボタンは、Tab キーや方向キーを使ってもアクセスできません。このツール バー ボタンを使用するには、マウスを使ってボタンをクリックする必要があります。
レポート ビルダ
レポート ビルダは、レポート モデルからレポートを作成するためのアドホック レポート ツールです。レポート ビルダを使用する際に、次のようなアクセシビリティの問題が発生する場合があります。
エンティティの一覧にある関連ロールへのアクセス
レポート ビルダ レポートのデザイン領域に最初のモデル アイテムを追加すると、プライマリ エンティティが識別され、ロールと呼ばれる関連エンティティが階層形式で一覧表示されます。各ロールの下位の関連ロールも、[エンティティ] ペインに階層形式で一覧表示されます。関連ロールの一覧で、キーボードを使用してフォーカスを移動しようとすると、一覧の最初の関連ロールにしかアクセスできません。その他の関連ロールは見えなくなります。すべての関連ロールにフォーカスを移動する、または一覧でロールを選択するには、マウスを使用する必要があります。
デザイン領域でのフィールドの移動
デザイン領域のテーブル、マトリックス、グラフのセクションに追加したフィールドは、キーボードを使って移動することはできません。デザイン領域のテーブル、マトリックス、グラフのセクションでフィールドの配置を変更するには、マウスを使ってフィールドをドラッグ アンド ドロップします。
マトリックス レポートの列グループへのフィールドの追加
マトリックス レポートを作成する際には、キーボードを使って行グループにフィールドを追加できます。しかし、キーボードを使って列グループにフィールドを追加することはできません。列グループにフィールドを追加するには、マウスを使ってフィールドをドラッグ アンド ドロップします。
[データのフィルタ選択] ダイアログ ボックスでカレンダー コントロールを開く
カレンダー コントロールを使用したフィルタを作成する場合、キーボードを使ってカレンダー コントロールを開くことはできません。日付または日付の範囲を指定するには、指定する日付を入力するか、マウスを使ってカレンダー コントロールの日付を選択します。
作業の開始ペインでの方向キーの使用
レポート ビルダの作業の開始ペインでは、Tab キーを押すことでペイン内のセクション間を移動できます。ただし、Tab キーを押して [レポート レイアウト] セクションに移動した後、上方向キーと下方向キーを使ってレポート レイアウト オプションのフォーカスを変更すると、[レポート レイアウト] セクションのフォーカスが外れます。レポート レイアウト オプションは、[テーブル]、[マトリックス]、[グラフ] の 3 つです。スクリーン リーダーを使用する場合は、この 3 つのオプションが読み上げられることを確認してください。
[並べ替えとグループ化] ダイアログ ボックスでの方向キーの使用
[並べ替えとグループ化] ダイアログ ボックスで、上方向キーと下方向キーを使って並べ替えオプションを選択する場合、フォーカスは並べ替えオプションの [昇順] と [降順]、および [並べ替え] フィールドを移動します。そのため、並べ替えに使用するフィールド名を誤って変更してしまう可能性があります。[並べ替え] フィールドの指定を不注意で変更していないことを確認し、Tab キーを押して並べ替えオプションの [昇順] または [降順] にフォーカスを戻してください。
Microsoft レポート ビルダ ウィンドウとレポート ビルダ ヘルプ
ユーザー補助のオプションでハイコントラストを選択して、レポート ビルダのヘルプ ウィンドウを最大化するか元に戻した場合、Alt キーを押しながら Tab キーを押してタスクを切り替えても、Microsoft レポート ビルダ ウィンドウがタスク リストに表示されません。レポート ビルダのヘルプ ウィンドウからフォーカスを移動するには、Alt キーを押しながら Tab キーを押してレポート ビルダのヘルプを選択した後、Alt キー、Space キー、N キーを同時に押して、ヘルプを最小化します。すると、Microsoft レポート ビルダ ウィンドウがタスク リストに表示されます。
ユーザー補助のオプションでハイコントラストを選択して、レポート ビルダのヘルプ ウィンドウを最大化するか元に戻した場合、タスク バーで Microsoft レポート ビルダ ウィンドウを選択しても、Microsoft レポート ビルダ ウィンドウにフォーカスが移動しません。フォーカスを Microsoft レポート ビルダ ウィンドウに移動するには、まずレポート ビルダのヘルプ ウィンドウを最小化する必要があります。
参照
その他の技術情報
SQL Server Reporting Services
レポート マネージャ
レポート デザイナ
レポート ビルダ
レポートのデザインと作成
レポート モデルを使用するアドホック レポート機能
パブリッシュされたレポートの管理と処理