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レポート アイテムのレンダリング (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)

レポート アイテムの数、サイズ、および位置は、レポート本文の改ページに影響します。以降、各種のレポート アイテムがどのようにレンダリングされるかについて説明します。

注意

レポート定義 (.rdl) は、Business Intelligence Development Studio のレポート ビルダー 3.0 およびレポート デザイナーで作成および変更できます。これらの作成環境では、レポートおよび関連アイテムの作成方法、開く方法、および保存方法が異なります。詳細については、microsoft.com Web サイトの「レポート デザイナーとレポート ビルダー 3.0 でのレポートのデザイン (SSRS)」を参照してください。

重なり合うレポート アイテム

HTML、MHTML、Word、Excel、プレビュー、およびレポート ビューアーでは、レポート アイテムの重なりがサポートされません。重なり合うアイテムは移動されます。重なり合うレポート アイテムには、次の規則が適用されます。

  • レポート アイテムの縦方向の重なりの方が大きい場合、重なり合ういずれかのアイテムが右方向に移動されます。左端に最も近いアイテムは、元の位置に保たれます。

  • レポート アイテムの横方向の重なりの方が大きい場合、重なり合ういずれかのアイテムが下方向に移動されます。上端に最も近いアイテムは、元の位置に保たれます。

  • レポート アイテムの縦方向と横方向の重なりが等しい場合、重なり合ういずれかのアイテムが右方向に移動されます。左端に最も近いアイテムは、元の位置に保たれます。

  • 重なりを修正するためにアイテムを移動する必要がある場合、隣接するレポート アイテムが下方向または右方向に移動されますが、その際、上または左にあるレポート アイテムとの最小間隔が維持されます。たとえば、2 つのレポート アイテムが縦に重なっているとき、その 2 インチ右側に、3 つ目のレポート アイテムが存在するとします。重なっているレポート アイテムが右に移動されるとき、3 つ目のレポート アイテムも、左側にあるレポート アイテムとの 2 インチの間隔を保ったまま右に移動されます。

印刷を含め、ハード改ページ形式では、レポート アイテムの重なりがサポートされます。

可視性とレポート アイテム

レポート アイテムの表示と非表示を既定の設定のままにすることもできますが、式を使用して、条件によって表示と非表示を切り替えることもできます。必要に応じて、別のレポート アイテムをクリックすることによって、可視性を切り替えることもできます。

レポート アイテムのレンダリング時には、可視性に関して次の規則が適用されます。

  • レポート アイテムとその内容が常に非表示である場合 (つまり、式によって非表示にされているわけでも、別のレポート アイテムのクリックによって表示/非表示を切り替えられるわけでもない場合)、そのレポート アイテムの右側または下に他のレポート アイテムがあっても、空いた領域を埋めるための移動は行われません。たとえば、四角形とそこに含まれる画像が非表示になっている場合、その四角形のすぐ右にあるレポート アイテムは左側に移動されないので、一見、空いた領域が存在するように見えます。四角形によって占有される領域はそのまま維持されます。

  • レポート アイテムとその内容が条件によって非表示になっている場合 (つまり、式によって非表示にされているか、別のレポート アイテムのクリックによって非表示に切り替えられている場合)、アイテムが非表示のときにはそのレポート アイテムの右側または下にある他のレポート アイテムが左に移動され、空いた領域が埋められます。

  • レポート アイテムとその内容の表示/非表示を、別のレポート アイテムのクリックによって切り替えることができる場合、最初に表示したときのみ、レポート アイテムとその内容が収まるように改ページが調整されます。

レポート アイテムをまとめて 1 ページに収める

グループとして維持したり 1 つにまとめるためのプロパティを暗黙的または明示的に設定することにより、レポート内の複数のレポート アイテムをまとめて 1 ページに収めることができます。レポート アイテムに論理改ページが含まれず、また、そのサイズが使用可能なページ領域よりも小さければ、レポート アイテムは常に同じページにレンダリングされます。レポート アイテム全体を本来あるべきページに収めることができない場合、そのレポート アイテムの前にハード改ページが挿入され、強制的に次のページに移動されます。ソフト改ページ レンダラーの場合は、レポート アイテムが収まるようにページが拡大されます。

レポート アイテムが常に非表示になっている場合、アイテムを 1 つにまとめるための規則は無視されます。

次のアイテムは常にひとまとまりで表示されます。

  • 画像。

  • 線。

  • グラフ、ゲージ、およびマップ。

  • グループとして維持するオプションを選択することによって、他のページに分けて出現するデータ領域の単一行。この場合は、行が孤立しないよう、暗黙的に少なくとも 1 つのグループで単一行にまとめられます。このオプションは、データ領域またはグループに対して設定できます。

  • データ領域のヘッダー領域。

  • データ領域のヘッダー領域およびデータの先頭行。

  • Tablix データ領域で表示と非表示の切り替えができるレポート アイテム。

優先順位

ページ サイズの制限により、レポート アイテムを 1 つにまとめるための規則どうしが競合する場合があります。競合が生じた場合、レンダリング時のアイテムのまとまりを保つために、次の優先順位が使用されます。

  • 線、グラフ、および画像。

  • ウィンドウおよび孤立したコントロール。

  • 繰り返し表示される列ヘッダーおよび行ヘッダー。

    ヘッダーはフッターよりも優先されます。繰り返し表示されるグループが入れ子になっている場合は、内側のグループの方が、外側のグループよりも優先されます。RepeatWith プロパティが設定されたアイテムでは、対象となるデータ領域に近い方のアイテムが、遠い方のアイテムよりも優先されます。

  • KeepTogether プロパティが明示的に true に設定された小さなレポート アイテム (テキスト ボックス、四角形など)。

  • KeepTogether プロパティが明示的に true に設定された大きなレポート アイテム (サブレポート、最も内側のものを除く Tablix メンバー)。

  • KeepTogether プロパティが明示的に true に設定された Tablix データ領域。

サブレポート

サブレポートは、別途レポート (.rdl) ファイルに定義された他のレポートを含んだ四角形としてレンダリングされます。親レポートからアクセスできるようにするには、あらかじめサブレポート ファイルをレポート サーバーにパブリッシュしておく必要があります。

サブレポートのレンダリングには、次の規則が適用されます。

  • サブレポートは、そのサブレポートを定義している .rdl ファイルで定義された本文サイズまで拡大できます。たとえば、サブレポートの RDL で、サブレポートの本文が 5 インチ幅として定義されていた場合、親レポート内のサブレポートの幅は 5 インチになります。

  • サブレポートでは、列の設定が親レポートから継承されます。元の RDL で定義されている列の設定は常に無視されます。

  • レンダリングされるのはサブレポートの本文だけです。サブレポートを親レポート内にレンダリングした場合、サブレポートの .rdl ファイルで定義されているヘッダー セクションとフッター セクションはレンダリングされません。

  • サブレポートには、明示的な KeepTogether プロパティがあります。true に設定した場合、サブレポート内のすべてのアイテムが、可能な限り 1 ページにまとめて表示されます。

  • 実行できなかったサブレポートは、エラー メッセージを含んだテキスト ボックスとしてレポートに表示されます。サブレポートに適用されたスタイル プロパティは、このテキスト ボックスに適用されます。

  • サブレポートが改ページで区切られている場合、サブレポートを罫線で区切るかどうかは、[改ページの罫線を省略] 設定によって制御されます。

サブレポートの詳細については、「サブレポート (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」を参照してください。