次の方法で共有


SEND (Transact-SQL)

既存のメッセージ交換を使用して、メッセージを送信します。

トピック リンク アイコンTransact-SQL 構文表記規則

構文

SEND
   ON CONVERSATION conversation_handle
   [ MESSAGE TYPE message_type_name ]
   [ ( message_body_expression ) ]
[ ; ]

引数

  • ON CONVERSATION conversation_handle
    メッセージが属するメッセージ交換を指定します。conversation_handle には、有効なメッセージ交換識別子が含まれている必要があります。

  • MESSAGE TYPE message_type_name
    送信したメッセージのメッセージ型を指定します。このメッセージ型は、メッセージ交換で使用されるサービス コントラクトに含まれている必要があります。このコントラクトによって、メッセージ型をメッセージ交換の発信側から送信できます。たとえば、メッセージ交換の対象は、SENT BY TARGET または SENT BY ANY としてコントラクトに指定されるメッセージのみを送信できます。この句が省略されると、メッセージは DEFAULT のメッセージ型になります。

  • message_body_expression
    メッセージ本文を表す式を指定します。message_body_expression は省略できます。ただし、message_body_expression を指定する場合は、varbinary(max) に変換できる型の式にする必要があります。この式が NULL になることはありません。この句が省略されると、メッセージ本文は空になります。

説明

重要な注意事項重要

SEND ステートメントがバッチまたはストアド プロシージャで最初のステートメントではない場合は、前のステートメントの後にセミコロン (;) を指定する必要があります。

SEND ステートメントは、Service Broker メッセージ交換の一方のエンドポイントにあるサービスからもう一方のエンドポイントにあるサービスに、メッセージを送信します。次に RECEIVE ステートメントを使用して、送信されたメッセージを、送信先サービスに関連付けられたキューから取得します。

ON CONVERSATION 句に指定されるメッセージ交換ハンドルのソースは、次の 2 つのうちいずれかです。

  • 別のサービスから受信したメッセージに対する応答ではないメッセージを送信する場合、メッセージ交換を作成した BEGIN DIALOG ステートメントから返されるメッセージ交換ハンドルを使用します。

  • 別のサービスから以前に受信したメッセージに対して応答のメッセージを送信する場合、元のメッセージを返した RECEIVE ステートメントから返されるメッセージ交換ハンドルを使用します。

多くの場合、メッセージ交換ハンドルを提供する BEGIN DIALOG ステートメントや RECEIVE ステートメントが含まれたコードとは別のコードに、SEND ステートメントが含まれています。そのような場合、メッセージ交換ハンドルは、SEND ステートメントが含まれたコードに渡される状態情報のデータ アイテムのいずれかである必要があります。

SQL Server データベース エンジンの別のインスタンス内のサービスに送信されるメッセージは、リモート インスタンスのサービス キューに送信できるようになるまでの間、現在のデータベースの転送キューに格納されます。データベース エンジンの同じインスタンス内のサービスに送信されるメッセージは、そのサービスに関連付けられたキューに直接配置されます。ローカル メッセージを転送先サービス キューに直接配置できない条件がある場合は、その条件が解決されるまで転送キューに格納されることがあります。これが発生するのは、特定のエラーが発生した場合や、転送先サービス キューが非アクティブな場合などです。sys.transmission_queue システム ビューを使用すると、転送キュー内のメッセージを表示できます。

インスタンスの転送キュー内のメッセージは、次の内容に基づいて順番に転送されます。

  • 関連するメッセージ交換エンドポイントの優先度レベル

  • 優先度レベル内では、メッセージ交換における送信順序

メッセージ交換の優先度で指定された優先順位は、HONOR_BROKER_PRIORITY データベース オプションが ON に設定されている場合にのみ、転送キュー内のメッセージに割り当てられます。HONOR_BROKER_PRIORITY データベース オプションが OFF に設定されている場合、そのデータベースの転送キューに配置されたすべてのメッセージには、既定の優先度レベル 5 が割り当てられます。データベース エンジンの同じインスタンス内のサービス キューにメッセージが直接配置される場合、SEND には優先順位が割り当てられません。

SEND ステートメントは、メッセージ交換ハンドルが属しているグループではなく、メッセージ交換ハンドルをロックします。

SEND は、ユーザー定義の関数では無効です。

権限

メッセージを送信するには、現在のユーザーは、ダイアログの送信元のサービスに対して SEND 権限を持っている必要があります。サービスに対してリモート サービス バインドが存在する場合、そのリモート サービス バインドで指定されているユーザーは、ダイアログの送信元であるサービス用のキューに対して RECEIVE 権限を持っている必要があります。

次の例では、ダイアログを開始し、ダイアログ上の XML メッセージを送信します。メッセージを送信するために、この例では xml オブジェクトを varbinary(max) に変換します。

DECLARE @dialog_handle UNIQUEIDENTIFIER,
        @ExpenseReport XML ;

SET @ExpenseReport = < construct message as appropriate for the application > ;

BEGIN DIALOG @dialog_handle
FROM SERVICE [//Adventure-Works.com/Expenses/ExpenseClient]
TO SERVICE '//Adventure-Works.com/Expenses'
ON CONTRACT [//Adventure-Works.com/Expenses/ExpenseProcessing] ;


SEND ON CONVERSATION @dialog_handle
    MESSAGE TYPE [//Adventure-Works.com/Expenses/SubmitExpense]
    (@ExpenseReport) ;