アラート生成の仕組み

 

発行: 2016年3月

適用対象: System Center 2012 R2 Operations Manager,System Center 2012 - Operations Manager,System Center 2012 SP1 - Operations Manager

System Center 2012 – Operations Manager では、ルールまたはモニターによりアラートを生成できます。 (ルールやモニターの説明については、「Operations Manager の管理パックに含まれているもの」を参照してください)。 イベントの発生または操作の失敗などの特定の動作条件に一致する場合にアラートを送信するように、ルールやモニターが構成されていることもあります。 すべてのルールやモニターがアラートを生成するわけではありません。 モニターが既定でアラートを送信しないように構成されている場合は、モニターの上書きを構成してアラートを有効にすることができます (上書きの構成については、「ルールまたはモニターを上書きする方法」を参照してください)。

ヘルス状態が警告 (黄) または重大 (赤) のとき、または状態が重大に変化したときだけ、アラートを生成するようにモニターを構成できます。 たとえば、ディスクの空き領域モニターが、コンピューターのディスク領域が構成されたしきい値未満であることを検出する場合について説明します。 モニターはヘルス状態を重大に変更して単一のアラートを送信します。 アラートを送信した後、ヘルス状態が重大から健全 (緑) に変わらない限り、モニターはアラートを生成しません。 ただし、ヘルス状態が健全にリセットされてディスク領域が再度しきい値より下がる場合は、ヘルス状態が重大に変わるとき別のアラートが送信されます。

モニターが警告または重大に対してアラートを送信するようになっていて、状態が警告に変化したときにモニターがアラートを送信した場合、1 番目のアラートが閉じられてステージが警告から重大に変化したときにのみ、2 番目のアラートが送信されます。 状態が警告に変わったときに送信された警告が未解決のままである場合は、状態が警告から重大に変わったときにアラートは送信されません。

次の図はアラートを生成できる状態変更を示します。

アラートが送信される可能性がある状態変更の表

モニターが生成したほとんどのアラートは、ヘルス状態が健全に戻る時に自動的に解決されます。  モニターがそのアラートを自動的に解決するように設定されていない場合は、モニターのパラメーター [自動アラート解決] を上書きして構成できます。

[!メモ]

ルールでは、アラートを自動解決できません。

モニターとは異なり、ルールはアラートの原因になった状態が継続したり繰り返す限りアラートを送信しつづけます。 ルールが何を監視しているかによっては、単一の問題が大量のアラートを生成することがあります。 アラートが多すぎてノイズになるのを防ぐため、ルールでアラートの抑制を有効にできます。

[!メモ]

アラートの抑制はルールの作成時にのみ有効にできます。 上書きを使用してルールの抑制を有効にすることはできません。

ルールにアラートの抑制が有効になっていると、最初のアラートだけが送信されてその後のアラートは抑制されます。 抑制されたアラートはオペレーション コンソールには表示されません。 Operations Manager では、アラート差し止め条件の定義に従って重複アラートだけが抑制されます。 重複アラートとして抑制するためには、抑制条件に明記されたフィールドが完全に同一でなければなりません。 同じルールによって作成されたアラートで、かつ解決されないアラートでなければ、重複アラートとは見なされません。

[アクティブなアラート] ビューを個人用に設定して [繰り返しカウント] 列を追加できます。 抑制が有効なアラートの繰り返しカウントは、抑制されたアラートごとに増加します。 繰り返し回数をアラートのプロパティで表示することも可能です。

System_CAPS_important重要

既定では、モニターにより生成されて、同じインスタンス ID を使用するすべてのアラートが抑制されます。ただし、コンソールに表示されるアラートのプロパティでは、抑制が有効になっていることは示されません。 管理パックのルール定義に空の Suppression Value タグが含まれる場合は、ルールによって生成されるアラートも既定で抑制されます。ただし、コンソールに表示されるアラートのプロパティでは、抑制が有効になっていることは示されません。 アラートに [繰り返しカウント] 列が表示されている場合にのみ、抑制が有効であることがわかります。

参照

Operations Manager のハートビートの仕組み
ハートビートアラートの解決
アクティブなアラートの表示
アラートの詳細の表示
アラート、ルールおよびモニターのプロパティの調査
アラートを閉じた場合の影響
モニターで生成されたアラートを閉じる方法
ヘルスをリセットする方法
問題が発生しているコンピューターの特定
ヘルス エクスプローラーを使用して問題を調査する
イベント ビューを使用して問題を調査する
アラート ストームの調査
すべてのルールとモニターの [エージェントに管理されたコンピューターで実行しているを表示する方法
How to Set Alert Resolution States (アラートの解決状態を設定する方法)
How to Configure Automatic Alert Resolution (アラートの自動解決を構成する方法)
診断タスクと復元タスク
.NET アプリケーションでのアラートの表示と調査 (サーバー側のパースペクティブ)