スライスの概要
Microsoft Expression Design 2 の新機能を使用すると、ドキュメントに含まれるオブジェクトのセクション ("スライス") を作成できます。スライスを使用して、アートワークの全体ではなく一部をエクスポートできます。たとえば、Expression Design 2 を使用してアプリケーションのユーザー インターフェイスのモックアップを作成する場合は、ユーザー インターフェイスの各部分をスライスにし、それらの部分を Microsoft Expression Blend 2 のユーザー コントロールに変換される XAML ファイルとしてエクスポートできます。もう 1 つの例として、アートワークの同じ部分を表示する複数のスライスを作成し、各スライスに異なるエクスポート プロパティを構成して、.png、XAML などの複数のファイル形式でアートワークをエクスポートできます。
各スライスには、そのスライスの領域のすべてのオブジェクト、レイヤー、ライブ エフェクトが含まれ、任意の要素をスライスで非表示にできます。詳細については、「スライスの作成と削除」を参照してください。
3 枚の花びらを含むスライスの作成
スライスは、[レイヤー] パネルの [スライス レイヤー] にレイヤーとして表示されます。スライスを選択すると、[プロパティ] パネルの [スライスの編集] にスライスのプロパティが表示されます。プロパティで、スライスをエクスポートまたはコピーするときに使用する設定を指定します。詳細については、「スライスのプロパティの変更」を参照してください。
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[レイヤー] パネルの [スライス レイヤー] で、スライスが表示 |
スライスのプロパティ
レイヤーに対する操作の多くを、スライスに対して実行できます。たとえば、アートボード上のオブジェクトに対する操作を続けるときに、スライスの境界線を非表示にできます。また、スライスのプロパティをコピーしたり、[スライスのコンテンツの選択] コマンドを使用してスライスとコンテンツを選択し、他のドキュメントに貼り付けたりすることができます。詳細については、「スライスの移動、切り取り、コピー」を参照してください。
アートボード オブジェクトのレイヤーの上にある [スライス レイヤー] に表示されているスライス
アートボードにオブジェクトを追加したときに、追加したオブジェクトのすべてまたは一部が既存のスライスの境界内にある場合、そのスライスは自動的に更新されます。アートボードからオブジェクトを削除したときも、スライスは自動的に更新されます。また、コンテンツに合わせてスライスの境界のサイズを自動的に変更できます。オブジェクトをアートボードに追加し削除する代わりに、スライス内のレイヤーを非表示にすることもできます。詳細については、「スライスの表示内容の変更」を参照してください。
スライスの作成、移動、またはサイズ変更を行う場合、スナップをオンにして、スライスの境界線を既存のスライスの境界線にスナップ (位置合わせ) することができます。これは、スライスの間に隙間を作らずに、すべてのピクセルを埋めるようにアートワークのスライスを作成するときに役立ちます。たとえば、アートワークがユーザー インターフェイスを表し、スライスしたオブジェクトを Expression Blend 2 などのプログラムにインポートするときにオブジェクトの位置を同じにする必要がある場合に、スライスのスナップを使用すると、すべてのピクセルを埋めるスライスをオブジェクトの周囲に作成できます。詳細については、「スライスのスナップ」を参照してください。
スナップをオンにしてスライスを移動する
スライスを使用して、アートワークを整理された区分に分けたり、さまざまなファイル形式でエクスポートしたりできます。また、スライスを Expression Design 2 のワークスペースからコピーして、開いている他のドキュメントや、Expression Blend 2、Microsoft Word、および Microsoft ペイントなどの他のプログラムに貼り付けることができます。詳細については、「スライスを他のプログラムにコピーする」および「スライスのエクスポート」を参照してください。
重なり合ったスライス
オブジェクトが他のオブジェクトの上に重なり、従来のスライスの手法を使用するのが難しいことがよくあります。Expression Design 2 では、スライス内の特定のオブジェクトをエクスポート対象として選択できます。たとえば、エクスポートするスライスの背景が必要でない場合は、スライスの背景をオフにできます。詳細については、「スライスのエクスポート」を参照してください。