アプリケーションのエンドポイントの概要
更新 : 2007 年 11 月
アプリケーション デザイナおよびシステム デザイナでは、エンドポイントを追加することによって、アプリケーションが提供または利用する動作を表したり、定義したりできます。システムのエンドポイントの詳細については、「アプリケーション システムのエンドポイントの概要」を参照してください。
エンドポイントを使用して、次のタスクを実行することもできます。
アプリケーション間の通信経路を構成します。
アプリケーション エンドポイントをバインドできる、論理サーバー エンドポイントの種類を制限する制約を指定します。
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メモ :アプリケーションをメンバとして含むシステムでの配置を定義および評価する際には、それらのアプリケーションのエンドポイントを、論理サーバー エンドポイントにバインドする必要があります。ただし、このような制約を定義すると、配置を定義するときに、アプリケーションをサポートできる論理サーバーにアプリケーションをバインドできなくなる場合があります。
.NET Web サービス プロバイダ エンドポイントの操作を定義します。
詳細については、次のトピックを参照してください。
次のセクションでは、アプリケーション エンドポイントの詳細について説明します。
アプリケーションのエンドポイント
アプリケーションへのエンドポイントの追加
アプリケーションのエンドポイント
アプリケーションのエンドポイントは Web サービスなどの抽象定義に基づき、"プロバイダ" エンドポイントまたは "コンシューマ" エンドポイントのどちらかになります。プロバイダ エンドポイントはアドレス指定可能なサービスの提供場所を特定します。プロバイダ エンドポイントは、このサービスを小さい塗りつぶされた形でアプリケーション形状に表示します。
プロバイダ エンドポイントをアプリケーションに接続すると、そのアプリケーションにはコンシューマ エンドポイントが表示されます。Visual Studio では、コンシューマ エンドポイントはプロバイダ エンドポイントのアドレスで構成され、そのプロバイダ エンドポイントに接続されます。コンシューマ エンドポイントはサービスを使用するためのアプリケーションの要件を指定します。コンシューマ エンドポイントは、この要件を小さい枠線のみの形でアプリケーション形状に表示します。エンドポイントの形状、色、アイコンから、エンドポイントの種類を識別できます。
アプリケーション ダイアグラムでは、接続は開発環境でのコンシューマ エンドポイントの構成方法を表します。システム ダイアグラムでは、接続は配置環境のコンシューマ エンドポイントの構成方法を表します。
詳細については、次のトピックを参照してください。
次の表に、アプリケーションに表示できる定義済みエンドポイントの種類を示します。
アプリケーション エンドポイントの種類 |
説明 |
|---|---|
データベース コンシューマ エンドポイント |
データベースへの構成可能なコネクション ポイントを表します。 データベース コンシューマ エンドポイントは、アプリケーションがデータベース プロバイダ エンドポイントに接続されるとアプリケーションに表示されます。通常データベース コンシューマ エンドポイントは、アプリケーション構成ファイルで具体的に名前指定されたデータベース接続文字列として、実装されたアプリケーション内でそれ自体が表示されます。 詳細については、「方法 : 外部データベースへの接続を構成する」を参照してください。 |
データベース プロバイダ エンドポイント |
データベースで公開されるコネクション ポイントを表します。 外部データベースには、既定で 1 つのデータベース プロバイダ エンドポイントが含まれます。 |
一般コンシューマ エンドポイント |
一般的なサービスへのコネクション ポイントを表します。 一般コンシューマ エンドポイントは、アプリケーションが汎用プロバイダ エンドポイントに接続されるとアプリケーションに表示されます。 |
汎用プロバイダ エンドポイント |
一般的なサービスのコネクション ポイントを表します。 新しい汎用プロバイダ エンドポイントを、あらゆる種類のアプリケーションに追加することができます。 |
Web コンテンツ コンシューマ エンドポイント |
HTML ファイルや Active Server Pages (ASP) などの Web コンテンツへのクライアントのコネクション ポイントを表します。 Web コンテンツ コンシューマ エンドポイントは、アプリケーションが Web コンテンツ プロバイダ エンドポイントに接続されるとアプリケーションに表示されます。 |
Web コンテンツ プロバイダ エンドポイント |
HTML ファイルや Active Server Pages (ASP) などの Web コンテンツが公開されるコネクション ポイントを表します。 ASP.NET アプリケーションは、既定で、1 つの Web コンテンツ プロバイダ エンドポイントを含むアプリケーションの種類 (ASP.NETWebApplication) から作成されます。新しい Web コンテンツ プロバイダ エンドポイントを、ASP.NET アプリケーションに追加することもできます。 |
.NET Web サービス コンシューマ エンドポイント |
.NET Web サービスへのコネクション ポイントを表します。 Web サービス コンシューマ エンドポイントは、アプリケーションが Web サービス プロバイダ エンドポイントに接続されるとアプリケーションに表示されます。 |
.NET Web サービス プロバイダ エンドポイント |
.NET Web サービスへのコネクション ポイントを表します。 ASP.NET Web アプリケーションは、既定で、.NET Web サービス プロバイダ エンドポイントを含むアプリケーションの種類 (ASP.NETWebService) から作成されます。新しい .NET Web サービス プロバイダ エンドポイントを ASP.NET アプリケーションに追加したり、WSDL や .disco ファイルから作成したりすることもできます。外部 Web サービス アプリケーションや BizTalk Web サービス アプリケーションに設定できる Web サービス プロバイダ エンドポイントは 1 つだけです。 詳細については、「アプリケーション ダイアグラムでの ASP.NET アプリケーションの概要」を参照してください。 |
アプリケーションへのエンドポイントの追加
アプリケーション ダイアグラムまたはシステム ダイアグラムにアプリケーションを追加すると、そのアプリケーションは、1 つまたは複数のエンドポイントが設定されるか、既定のプロバイダ エンドポイントがない状態になります。エンドポイントの数と種類は、選択したアプリケーション プロトタイプとそのプロトタイプから作成されたアプリケーションの種類によって変わります。ただし、エンドポイントの種類と、アプリケーションの種類がそのエンドポイントをサポートするかどうかに応じて、アプリケーションにプロバイダ エンドポイントを追加できます。
たとえば、アプリケーションの種類 (ASP.NETWebApplication) をツールボックスから目的のアプリケーション ダイアグラムまたはシステム ダイアグラムにドラッグすることで、ASP.NET アプリケーションを追加できます。この操作によって、.NET Web サービス プロバイダ エンドポイントの代わりに既定の Web コンテンツ プロバイダ エンドポイントを持つ ASP.NET アプリケーションが作成されます。ASP.NET アプリケーションもそのエンドポイントの種類をサポートするため、この操作の後、新しい .NET Web サービス プロバイダ エンドポイントを追加できます。
| ヒント : |
|---|
Web サービス エンドポイントにとって最良の方法は、バインディング名前空間を既定値 ("http://tempuri.org") から変更することです。 |
コンシューマ エンドポイントをアプリケーションに追加するには、目的のアプリケーションを他のアプリケーションのプロバイダ エンドポイントに接続します。他のコンシューマ エンドポイントをコピーして貼り付けることもできます。たとえば、Microsoft Windows アプリケーションおよび Office アプリケーションには、既定のエンドポイントがありません。ただし、プロバイダ エンドポイントを持つアプリケーションに Windows アプリケーションまたは Office アプリケーションを接続し、対応するコンシューマ エンドポイントを作成することができます。
| メモ : |
|---|
アプリケーション ダイアグラムのアプリケーション定義にエンドポイントを追加すると、(システムのメンバとして) 参照するシステム ダイアグラム上でのその定義のユースに、そのエンドポイントもメンバとして表示されます。同様に、エンドポイントをシステムのメンバに追加すると、そのエンドポイントは、メンバの基になる定義に表示されます。さらに、そのエンドポイントは、他のシステム メンバ上に同じ定義で表示されます。 |
詳細については、次のトピックを参照してください。
新しいエンドポイントを定義するために既に構成したエンドポイントを再利用することもできます。使用できるエンドポイントの種類を拡張することも可能です。このタスクを実行するには、該当するエンドポイントからプロトタイプを作成します。詳細については、「方法 : 構成済みのアプリケーションとエンドポイントからカスタム プロトタイプを作成する」を参照してください。
ASP.NET アプリケーションでは、WSDL ファイルまたは .disco ファイルから .NET Web サービス プロバイダ エンドポイントを作成できます。詳細については、「WSDL ファイルに基づいた Web サービス エンドポイント」を参照してください。
参照
処理手順
チュートリアル : アプリケーション ダイアグラムでのアプリケーションの定義