.DBP プロジェクトからデータベース プロジェクトまたはデータ層アプリケーション プロジェクトへの変換
Visual Studio 2010 では、.dbp データベース プロジェクトを使用できません。 代わりに、データベース プロジェクトまたはデータ層アプリケーション (DAC) プロジェクトのどちらかを使用する必要があります。 .dbp プロジェクトに含まれているスクリプトは、データベース プロジェクトまたは DAC プロジェクトにインポートできます。 スクリプトをインポートした後で、新しいプロジェクトをビルドし、対象データベースに配置できます。
プロジェクト タイプの選択
データ層アプリケーション プロジェクトでは、SQL Server データベースで作成できる完全なオブジェクト セットのサブセットのみがサポートされます。 データ層アプリケーション プロジェクトでサポートされない機能またはステートメントをデータベースで使用する場合は、データベース プロジェクトを代わりに使用することを検討してください。 マスター データベースに存在するオブジェクトへの変更を管理する場合は、サーバー プロジェクトを使用する必要があります。 データベース プロジェクトおよびサーバー プロジェクトの詳細については、「データベース プロジェクトとサーバー プロジェクトの概要」を参照してください。 DAC プロジェクトの詳細については、Microsoft Web サイトの「Creating and Managing Data-tier Applications (データ層アプリケーションの作成と管理)」および「Features Supported in Data-tier Applications (データ層アプリケーションでサポートされる機能)」を参照してください。
.DBP スクリプトをインポートする場合の制約
[スクリプトのインポート] を使用して .dbp プロジェクトを移行するときに、以下の問題が発生して正常に移行できない場合があります。
懸案事項 |
説明 |
|---|---|
クエリ ファイル (.dtq ファイル) がインポートされない。 |
.dbp プロジェクトに 1 つ以上のクエリ ファイル (.dtq ファイル) が含まれている場合、スクリプトをインポートするときにこれらのファイルは無視されます。 |
データベース参照がインポートされない。 |
.dbp プロジェクトのデータベース参照は、.dbproj プロジェクトのデータベース参照に変換されません。 エントリがソリューション エクスプローラーに表示される場合がありますが、そのエントリをダブルクリックすると、参照の操作画面ではなくソリューション エクスプローラーに移動します。 インポートした後でこの問題を解決するには、正しくない参照を削除し、正しいデータベース参照を手動で追加する必要があります。 |
オブジェクトの構造が定義されていないスクリプト ファイルが無視されることがある。 |
オブジェクトが定義されていないスクリプト ファイル (通常、CREATE ステートメントまたは ALTER ステートメントを使用) は、ソリューションの ScriptsIgnoredOnImport ファイルに格納されます。 データベースの状態をチェックしたり、オブジェクトがまだ存在しないことを検証したりするスクリプトのチェックインも、ScritpsIgnoredOnImport ファイルに格納されます。 |
.dbp ファイルのすべてのスクリプトが単一のデータベース用と見なされる。 |
.dbproj データベース プロジェクトは常に単一のデータベースを定義します。 .dbp プロジェクトをインポートするとき、インポート対象のプロジェクトに対応するデータベースにすべてのスクリプトを適用すると仮定されます。 .dbp プロジェクトに複数のデータベース用のスクリプトが含まれている場合、[スクリプトのインポート] は使用しないでください。 代わりに、データベース インスタンスからデータベース定義をインポートすることを検討してください。 |
新しいプロジェクトの作成とスクリプトのインポート
.dbp プロジェクトをデータベース プロジェクトまたは DAC プロジェクトに変換するには
[ファイル] メニューの [新規作成] をポイントし、[プロジェクト] をクリックします。
.dbp プロジェクトを DAC プロジェクトに変換する場合は、手順 6. に進みます。
[新しいプロジェクト] ダイアログ ボックスの [インストールされたテンプレート] の一覧で、[データベース] ノードを展開し、[SQL Server] をクリックします。
重要
Visual Studio Professional を使用している場合は、[SQL Server] ノードを展開し、[詳細設定] をクリックする必要があります。
詳細ペインで、[SQL Server 2008 データベース プロジェクト] または [SQL Server 2008 サーバー プロジェクト] をクリックします。
注意
別のプロジェクト タイプを指定できます。 他のデータベース プロジェクト タイプの詳細については、「データベース プロジェクトとサーバー プロジェクトの概要」および「方法: データベース プロジェクトおよびサーバー プロジェクトを作成する」を参照してください。
手順 8. に進みます。
[新しいプロジェクト] ダイアログ ボックスの [インストールされたテンプレート] の一覧で、[データベース] ノードを展開し、[SQL Server] をクリックします。
詳細ペインの [Data-tier Application] をクリックします。
[名前] に、新しいプロジェクトに割り当てる名前を入力します。
[OK] をクリックします。
ソリューション エクスプローラーでデータベース プロジェクトを右クリックし、[スクリプトのインポート] をクリックします。
[次へ] をクリックします。
[複数のファイル] をクリックします。
[参照] をクリックします。
.dbp プロジェクトのスクリプトが格納されているフォルダーの親に移動します。
.dbp プロジェクト スクリプトが格納されているフォルダーをクリックします。
[フォルダーの選択] をクリックします。
ファイルの一覧で、インポートする各スクリプトのチェック ボックスをオンにします。 スキップするスクリプトのチェック ボックスをオフにします。
[完了] をクリックします。
スクリプトがインポートされ、概要が表示されます。
[完了] をクリックします。
[表示] メニューの [エラー一覧] をクリックします。
[エラー一覧] ウィンドウが表示されます。 インポートしたスクリプトが原因でデータベース プロジェクトにエラーが発生した場合は、それらのエラーが [エラー一覧] に表示されます。 エラーをダブルクリックすると、そのエラーのソースに移動できます。 プロジェクトをビルドしてデータベース インスタンスに配置する予定がない場合は、1 つ以上のスクリプト ファイルのビルド アクションを変更してエラーを除去できます。 詳細については、「スクリプト ファイルの除外」を参照してください。
データベースまたはサーバー プロジェクトをビルドおよび配置する前に、データベース プロパティを設定しておく必要があります。 詳細については、「データベース プロジェクトの構成とテスト配置の実行」を参照してください。 データ層アプリケーションを構成および配置する方法の詳細については、Microsoft Web サイトの「Configuring the Server Selection Policy (サーバー選択ポリシーの構成)」および「Deploying Data-tier Application Packages (データ層アプリケーション パッケージの配置)」を参照してください。
スクリプト ファイルの除外
プロジェクト内の 1 つ以上のスクリプト ファイルのビルド アクションを変更して、そのプロジェクトに対して実行するビルドまたは配置アクションからそれらのファイルを除外できます。
スクリプト ファイルのビルド アクションを変更するには
ソリューション エクスプローラーで、ビルド アクションを変更するスクリプト ファイル (.sql) をクリックします。
F4 キーを押して [プロパティ] ウィンドウを開きます。
[プロパティ] ウィンドウで [ビルド アクション] を [ビルド内にありません] に変更します。
プロジェクトがビルドまたは配置される際に、除外するファイルごとにこのプロセスを繰り返すことができます。