区分およびイテレーションの作成および修正
更新 : 2010 年 7 月
作業項目をマイルストーンや関連機能などの使いやすいカテゴリにグループ化できるようにするために、チーム プロジェクトに対して区分およびイテレーションを定義します。 区分やイテレーションに割り当てられている作業項目を変更できるユーザーを管理することもできます。 区分は、作業項目を論理カテゴリ、物理カテゴリ、または機能カテゴリに整理するために定義します。 イテレーションは、作業項目をマイルストーンや時間サイクルにグループ化するために定義します。
各作業項目を 1 つの区分と 1 つのイテレーションに割り当てると、特定の区分およびイテレーションに関する作業プロセスのクエリおよびレポートをすばやく作成できます。 また、Microsoft Solutions Framework (MSF) 用のプロセス テンプレートで生成される多くの成果物は、イテレーションを使用して作業を整理し、チーム プロセスを表示します。 詳細については、「成果物 (アジャイル)」および「成果物 (CMMI)」を参照してください。
注意
既定では、MSF プロセス テンプレートに基づくチーム プロジェクトには 3 つのイテレーション ノードがあり、区分ノードはありません。 これら既定の設定を変更する方法については、「分類プラグインによる初期の区分およびイテレーションの定義」を参照してください。
チーム プロジェクトが作成された後で、Team Foundation 用のクライアント プログラムを使用して、そのチーム プロジェクトの区分やイテレーションをカスタマイズできます。 プロジェクト区分やイテレーションへのアクセスを制御するには、チーム エクスプローラー、Microsoft Excel、または Microsoft Project を使用する必要があります。
このトピックの内容
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必要なアクセス許可
これらの手順を実行するには、プロジェクト管理者グループのメンバーであるか、[子ノードを作成し、順序を付けます]、[このノードを削除します]、および [このノードを編集します] のアクセス許可が、変更するノードに対して [許可] に設定されている必要があります。 詳細については、「Team Foundation Server のアクセス許可」を参照してください。
区分とイテレーションの指定のガイドライン
チーム プロジェクトに対して区分およびイテレーションを指定するときは、次のガイドラインを考慮してください。
区分
追跡可能性およびセキュリティの要件をサポートする区分を定義します。 区分の階層構造を作成すると、チームはその構造に基づいて、すべてのユーザー ストーリー、要件、タスク、およびバグを整理できます。
区分を使用して論理コンポーネントや物理コンポーネントを表します。さらに、サブ区分を作成して特定の機能を表します。 チームはこの構造を使用して作業項目を整理できるほか、コンポーネントまたは機能による追跡可能性を高めることができます。
区分にアクセス許可を設定して、特定のカテゴリに割り当てられている作業項目へのアクセスを制限します。 各区分ノードを変更できるユーザーだけでなく、特定の区分の作業項目を編集または表示できるユーザーも決定するセキュリティ オプションを設定できます。 詳細については、このトピックの後半の「区分やイテレーションに割り当てられている作業項目へのアクセスを制御する」を参照してください。
複雑すぎる区分構造は作成しません。 区分を作成して作業項目のアクセス許可を分割できますが、ツリーが複雑すぎるとアクセス許可の管理に関するオーバーヘッドが著しく大きくなります。 構造およびアクセス許可を他のチーム プロジェクトに複製する作業が大きな負担になる可能性があります。
イテレーション
イテレーションを使用して、プロジェクトのスプリント、マイルストーン、またはサイクル時間を表します。
チーム プロセスに適したサイクル期間を特定し、そのサイクルをサポートするイテレーションを定義します。
未割り当てのバックログ項目、ユーザー ストーリー、要件、タスク、その他の作業項目ごとに別個のイテレーションを作成します。
イテレーションおよび MSF for Agile Software Development v5.0 用のプロセス テンプレートを使用してスプリントを計画する方法の概要については、「スクラム」を参照してください。
Visual Studio Scrum 1.0 用のプロセス テンプレートを使用している場合は、最初にイテレーションを定義してからスプリント作業項目を定義します。 詳細については、「スプリント (スクラム)」を参照してください。
区分とイテレーションの両方
区分またはイテレーションに名前を付けるときは、このトピックの後半の「区分およびイテレーションの名前付け規則と制限」で概説している規則に従います。
区分およびイテレーションのフィールドでは TreePath データ型が使用されます。 詳細については、「区分とイテレーション」を参照してください。
クエリを実行して、区分またはイテレーションに割り当てられている作業項目を検索すると、その区分またはイテレーションのパスで定義されているすべての作業項目が結果に含まれます。 特定のノード内に含まれない作業項目を検索するためのクエリも作成できます。 詳細については、「クエリ フィールド、演算子、値および変数」および「バグ、タスク、およびその他の作業項目の検索」を参照してください。
別のチーム プロジェクトで使用するチーム プロジェクトに対して作成した区分およびイテレーションはエクスポートできません。
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区分
製品区分の構造を構築するには、コンポーネントと機能を表すノードを作成します。 たとえば、MyApplication という名前のチーム プロジェクトに 3 つの区分を作成するとします。 これらの区分は、階層 Web アプリケーションの 3 つの中心的な開発コンポーネント (Web サイト、Web サービス、データベース) を表します。 次の図に示すように、My Websites、My Web Services、My Database というラベルが付けられた各コンポーネントのチーム プロジェクト ノードにノードを作成できます。
MyApplication My Websites My Web Services My Database |
これらの区分を作成した後は、ユーザー ストーリー、タスク、バグなどの作業項目を特定の区分に割り当て、クエリを実行し、該当する区分に割り当てられているすべての項目を検索できます。
主要コンポーネントをより細分化したグループに編成することもできます。 次の例では、一番上の各ノードに 2 つ以上の子ノードが含まれています。
MyApplication My Web Sites Layout & Design Navigation Pages Home Products Resources Services Support My Web Services Logon Logoff Performance Security My Database Event Triggers Performance Schema Security |
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イテレーション
既定では、イテレーション 1、イテレーション 2、およびイテレーション 3 は MSF プロセス テンプレートで定義されています。 一部の成果物、特にイテレーション バックログ クエリとイテレーション バックログ ブックが、これらのイテレーションを使用します。 詳細については、「チーム クエリ (アジャイル)」および「イテレーション バックログ ブック」を参照してください。
重要
定義済みのイテレーションを削除または変更する場合は、それらを参照する成果物を変更する必要があります。
プロジェクト ライフ サイクルの構造を構築するには、イベント (スプリント、プレベータ版およびベータ版の成果物、その他のリリース マイルストーン) の階層を表すノードを作成します。 次の例では、Backlog、Beta 1、Beta 2、Release 1.0、および Release 2.0 は MyApplication チーム プロジェクトに対して定義されています。 作業項目が作業用またはリリース用にまだスケジュールされていない場合は、すべての作業項目を Backlog イテレーションに割り当てることができます。
MyApplication Backlog Beta 1 Beta 2 Release 1.0 Release 2.0 |
製品の機能およびタスクのバックログを作成するときに、機能およびタスクをマイルストーンに割り当てていき、チームがそれらを完了する予定を立てることができます。 ニーズの変化に応じて、チームのスケジュールと作業管理を示す主要な各マイルストーンにイベントを加えることができます。 次の例では、Beta 1 イテレーションに 5 つの子ノード (Beta 1 の期間内のスプリントごとに 1 つの子ノード) が含まれています。
MyApplication Backlog Beta 1 Sprint 1 Sprint 2 Sprint 3 Sprint 4 Sprint 5 Beta 2 Release 1.0 Release 2.0 |
イテレーションには規則は適用されません。 たとえば、タスクはイテレーションに割り当てることができますが、そのイテレーションの間に終了または完了することはできません。 イテレーションの終わりに、アクティブなまま残っている、または終了していない作業項目をすべて探して、適切な処理を行ってください。 たとえば、別のイテレーションに移動したり、バックログに戻します。
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区分パスとイテレーション パスに関する制限
[区分] フィールドおよび [イテレーション] フィールドは、円記号 (\) で区切られた複数のノード項目から成るパスです。 ノードおよびパスの定義に適用される制限事項を次の表に示します。
制限の種類 |
制限事項 |
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ノード名の長さ |
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ノードの特殊文字 |
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予約済みの名前 |
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パス名の長さ |
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パスの階層の深さ |
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Team Web Access を使用して、プロジェクトの構造やイテレーションを変更する
Team Web Access を使用して、チーム プロジェクトの構造やイテレーションを変更するには
Team System Web Access の [プロジェクト] ボックスの一覧で、区分またはイテレーションを変更するプロジェクトをクリックします。
次のいずれかの手順を実行します。
区分を変更するには、[設定] をクリックし、[チーム プロジェクト] をポイントし、[区分] をクリックします。
イテレーションを変更するには、[設定] をクリックし、[チーム プロジェクト] をポイントし、[イテレーション] をクリックします。
ノードを追加するには、次の手順を実行します。
親ノードをクリックします。
ツール バーの [子ノードの追加] をクリックします。
[ノード名] ボックスに新しいノードの名前を入力し、[OK] をクリックします。
ノードの名前を変更するには、次の手順を実行します。
ノードをクリックします。
ツール バーの [名前の変更] をクリックします。
[ノード名] ボックスに、別のノード名を入力し、[OK] をクリックします。
ノードを削除するには、次の手順を実行します。
ノードをクリックします。
ツール バーの [削除] をクリックします。
[新しい参照パス] ボックスの一覧で、削除する予定のないノードの名前をクリックして、[OK] をクリックします。
削除したノードに割り当てられていた作業項目は、新しい参照パスに割り当てられます。
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チーム エクスプローラー、Microsoft Excel、または Microsoft Project を使用して、区分やイテレーションを変更する
チーム エクスプローラー、Microsoft Excel、または Microsoft Project を使用して、区分やイテレーションを変更するには
次のいずれかの手順を実行して、チーム プロジェクトに接続します。
チーム エクスプローラーで、区分またはイテレーションを変更するチーム プロジェクトをクリックします。
Microsoft Excel または Microsoft Project を使用して、チーム プロジェクトに接続する方法の詳細については、「Team Foundation Server への Microsoft Office ドキュメントの接続」を参照してください。
次のいずれかの手順を実行します。
チーム エクスプローラーで、[チーム] メニューの [チーム プロジェクトの設定] をポイントし [区分およびイテレーション] をクリックします。
Microsoft Excel で、[チーム] タブの [作業項目] にある [区分およびイテレーションの編集] をクリックします。
Microsoft Project で、[チーム] メニューの [区分およびイテレーションの編集] をクリックします。
[区分およびイテレーション] ダイアログ ボックスで、次のいずれかの手順を実行します。
チーム プロジェクトの区分を変更するには、[区分] タブをクリックします。
イテレーションを変更するには、[イテレーション] タブをクリックします。
ノード構造を追加、削除、または変更するには、次の図のボタンをクリックします。
ノードを追加するには、次の手順を実行します。
親ノードをクリックします。
ツール バーの [子ノードの追加] をクリックします。
新しいノードの名前を入力し、Enter キーを押します。
ノードの名前を変更するには、次の手順を実行します。
ノードを右クリックし、[名前の変更] をクリックします。
別のノード名を入力し、Enter キーを押します。
ノードを削除するには、次の手順を実行します。
削除するノードをクリックします。
ツール バーの [ノードを削除します] をクリックします。
[ノードを削除します] ダイアログ ボックスが開きます。
[参照する項目に新しいパスを選択する] ボックスの一覧で、削除する予定のないノードの名前をクリックして、[OK] をクリックします。
削除したノードに割り当てられていた作業項目は、新しいパスに割り当てられます。
一覧で、ノードのレベルやノードの位置を上下させるには、ノードをクリックし、適切なツール バーのボタンをクリックします。
[閉じる] をクリックします。
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区分やイテレーションに割り当てられている作業項目へのアクセスを制御する
アクセス許可を割り当てると、区分やイテレーションに割り当てられている作業項目やテスト計画に対してユーザーやグループが実行できる、一連のアクションのスコープを設定できます。 ユーザーやグループを制限または許可することで、区分やイテレーションのプロジェクト構造を管理することもできます。
チーム エクスプローラー、Microsoft Excel、または Microsoft Project を使用して、区分やイテレーションへのアクセスを制御するには
次のいずれかの手順を実行して、チーム プロジェクトに接続します。
チーム エクスプローラーで、アクセス許可を設定するチーム プロジェクトをクリックします。
Microsoft Excel または Microsoft Project を使用して、チーム プロジェクトに接続する方法の詳細については、「Team Foundation Server への Microsoft Office ドキュメントの接続」を参照してください。
次のいずれかの手順を実行します。
チーム エクスプローラーで、[チーム] メニューの [チーム プロジェクトの設定] をポイントし [区分およびイテレーション] をクリックします。
Office Excel で、[チーム] タブの [作業項目] にある [区分およびイテレーションの編集] をクリックします。
Office Project で、[チーム] メニューの [区分およびイテレーションの編集] をクリックします。
[区分およびイテレーション] ダイアログ ボックスで、アクセス許可を設定する区分またはイテレーションをクリックして、[セキュリティ] をクリックします。
次の図に示すように [プロジェクト セキュリティ] ダイアログ ボックスが表示されます。
ユーザーまたはグループを追加し、ユーザーまたはグループごとのアクセス許可に [許可] または [拒否] を設定します。 具体的には、アクセス許可を付与または拒否することで、ノードの構造管理、ノードに割り当てられている作業項目の表示や編集、テスト計画の管理を行うことができます。
詳細については、「グループまたはユーザーのアクセス許可の変更」を参照してください。
アクセス許可の変更を完了したら、[閉じる] をクリックし、もう一度 [閉じる] をクリックして、[区分およびイテレーション] ダイアログ ボックスを閉じます。
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参照
概念
その他の技術情報
履歴の変更
日付 |
履歴 |
理由 |
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2010 年 7 月 |
区分およびイテレーションのアクセス許可を設定する方法のガイドライン、例、および手順が追加されました。 |
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