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シングルサーバー配置からデュアルサーバー配置への移行

Visual Studio Team Foundation Server のシングルサーバー配置からデュアルサーバー配置に移行すると、より多くのプロジェクトをサポートしたり、パフォーマンスを向上させたりできます。 デュアルサーバー配置では、2 台以上の物理サーバーが、Team Foundation の論理アプリケーション層と論理データ層を構成するコンポーネントをホストします。 シングルサーバー配置からデュアルサーバー配置に移行するとき、元のサーバーをアプリケーション層サーバーに転換し、新しいデータ層サーバーに SQL Server をインストールして構成します。 その後、SharePoint 製品と SQL Server Reporting Services を新しいデータ層サーバーにリダイレクトし、元の配置から新しいデータ層サーバーにデータを復元します。詳細については、「Team Foundation Server の移動の種類」を参照してください。

このトピックのプロシージャでは、SharePoint 製品 および SQL Server Reporting Services がシングルサーバー配置の一部として構成され、これらのリソースおよび Team Foundation のデータベースが移行されることを前提としています。 実際のトポロジはこの例と厳密に一致する必要はありませんが、ここにないコンポーネントに対しては、異なる手順を実行するか、または手順をスキップすることが必要になる可能性があります。

移行を実行する前に、このトピック全体に目を通し、必要なすべての手順を印刷することをお勧めします。 また、このトピックで紹介するリンク先のトピックや、必要な追加手順に関する情報を含むトピックも印刷しておくと役立ちます。

この移行を実行するには、次のセクションの手順を、記載されている順序に従って完了する必要があります。

  1. Team Foundation Server で使用されるサービスの停止

  2. データベースと暗号化キーのバックアップ

  3. 必要条件のインストールと新しいハードウェアの準備

  4. データベースの復元

  5. Team Foundation Server のための SQL Server の準備

  6. Team Foundation Server のデータベースへのリダイレクト

  7. 復元したデータベースの所有権の変更

  8. サービス アカウントの更新

  9. 移動したデータベースの場所の登録

  10. SharePoint 製品のデータベースへのリダイレクト

  11. SharePoint Web アプリケーションへの接続の修復

  12. Reporting Services と Analysis Services の構成

  13. Team Foundation Server で使用されるサービスの再起動

  14. クライアント コンピューターのデータ キャッシュの更新

必要なアクセス許可

これらの手順を実行するには、次のグループのメンバーであるか、次のアクセス許可が付与されている必要があります。

  • Team Foundation の管理コンソールを実行しているサーバーの Administrators セキュリティ グループのメンバー

  • SQL Server System Administrator セキュリティ グループのメンバー、またはデータベースをホストする SQL Server のインスタンスで [SQL Server のバックアップの実行とメンテナンス プラン] のアクセス許可が [許可] に設定されている

  • Team Foundation のデータベース インスタンス、およびウェアハウス データベースの SQL Server Analysis Services インスタンスの sysadmin セキュリティ グループのメンバー

  • TFS_Warehouse データベースの承認ユーザー

  • TFSEXECROLE データベース ロールのメンバー

  • 配置に SharePoint 製品を使用している場合は、SharePoint 製品のデータベースを復元するファームの Farm Administrators グループのメンバー

これらのアクセス許可に加えて、Windows Server 2008、Windows Server 2008 R2、Windows Vista、または Windows 7 を実行しているコンピューターで次の要件を満たすことが必要になる場合があります。

  • コマンド ラインの手順を実行するには、昇格した特権のコマンド プロンプトを開くことが必要になる場合があります。その場合は、[スタート] ボタンをクリックし、[コマンド プロンプト] を右クリックして、[管理者として実行] をクリックします。

  • Internet Explorer を必要とする手順を実行するには、Internet Explorer を管理者として起動することが必要になる場合があります。その場合は、[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をクリックします。次に、[Internet Explorer] を右クリックし、[管理者として実行] をクリックします。

  • Reporting Services のレポート マネージャー、レポート、または Web サイトにアクセスするには、これらのサイトを Internet Explorer の信頼済みサイトの一覧に追加するか、管理者として Internet Explorer を起動することが必要になる場合があります。

詳細については、Microsoft Web サイトを参照してください。

Team Foundation Server で使用されるサービスの停止

Team Foundation Server で使用されるサービスを停止するには

  1. Team Foundation のアプリケーション層サービスを実行するサーバーで、コマンド プロンプト ウィンドウを開き、Drive:\%programfiles%\ Microsoft Team Foundation Server 2010\Tools ディレクトリに移動します。

  2. 次のコマンドを入力します。

    TFSServiceControl quiesce

    詳細については、「TFSServiceControl コマンド」を参照してください。

データベースと暗号化キーのバックアップ

シングルサーバー構成からデュアルサーバー構成に配置を変更する前に、Team Foundation のデータベースをバックアップする必要があります。移行の一環として、これらのデータベースを新しいデータ層サーバーに復元します。

重要

これらのプロシージャでは、SQL Server Reporting Services および SharePoint 製品を使用するようにシングルサーバー配置が構成されていることを前提にしているため、これらのデータベースをバックアップして新しいハードウェアに復元する必要があります。 新しいハードウェアへの復元ベースの移行を正常に実行するには、すべての Team Foundation データベースのほかに、次のデータベースもバックアップする必要があります。

  • TFS_Warehouse

  • TFS_Analysis

  • SharePoint 製品の管理データベース (SharePoint_AdminContent_ID)

  • WSS_Content

  • WSS_Config

データベースと暗号化キーをバックアップするには

  1. Team Foundation のすべてのデータベースをバックアップします。

    詳細については、「Team Foundation Server のバックアップ」を参照してください。

    注意

    保持する必要のある SharePoint 製品のカスタム サイト定義、カスタム サイト テンプレート、またはカスタム Web パーツもすべてバックアップする必要があります。 詳細については、Microsoft Web サイトの「Backup and Restore Options for Windows SharePoint Services 2.0 (Windows SharePoint Services 2.0 のバックアップおよび復元オプション)」を参照してください。また、Windows SharePoint Services 3.0 の場合は、Microsoft Web サイトの「データの保護と復元に関する推奨事項 (Windows SharePoint Services)」を参照してください。 SharePoint 製品がアプリケーション層にインストールされている場合に、SharePoint 製品のデータベースを新しいデータ層に移行するには、SharePoint 製品の管理データベース (SharePoint_AdminContent_ID) をコンテンツ データベースおよび構成データベースと共にバックアップする必要があります。

  2. Reporting Services の暗号化キーをバックアップします。 暗号化キーは、Team Foundation Server を実行しているサーバーとは異なるコンピューター上の安全な場所に格納し、新しいアプリケーション層サーバーからこのキーにアクセスできることを確認します。 また、キーの暗号化に使用するパスワードも格納する必要があります。

    詳細については、「Reporting Services の暗号化キーのバックアップ」を参照してください。

必要条件のインストールと新しいハードウェアの準備

データベースをバックアップしたら、配置の新しいデータ層サーバーとして使用するコンピューターに必要なソフトウェアをインストールする必要があります。 このソフトウェアには、次のコンポーネントが組み込まれています。

  • 配置構成でサポートされているオペレーティング システム

  • インターネット インフォメーション サービス (IIS)

  • SQL Server

必要なソフトウェアをインストールして構成するには

  • 新しいハードウェアに Windows および SQL Server をインストールして構成し、サーバーとソフトウェアが動作することを確認します。

    詳細については、Microsoft Web サイトのページから、Team Foundation のインストール ガイド (『Visual Studio 2010 用 Team Foundation インストール ガイド』) の最新版をダウンロードしてください。 そのガイドで、次のコンポーネントに関する「必要条件のインストール」のセクションの指示に従ってください。

    • インターネット インフォメーション サービス (IIS)

    • SQL Server

    注意

    オペレーティング システムなど一部のソフトウェアのみのバージョンまたはエディションを変更することができます。 バージョンまたはエディションを変更すると、復元が複雑になります。

データベースの復元

必要なソフトウェアをインストールすると、SQL Server の復元ツールを使用して Team Foundation のデータを新しいデータ層サーバーに復元できます。

ヒント

データベースが同期のとれていない状態にならないように、すべてのデータベースを同じ時点の状態に復元する必要があります。 次の手順では、同期を取ることを保証するため、マークされたトランザクションを使用することを前提にしています。 詳細については、「Team Foundation Server のバックアップ」を参照してください。

[データベースの復元] ダイアログ ボックスを開くには

  1. [スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をポイントします。次に、[Microsoft SQL Server 2008] をポイントし、[SQL Server Management Studio] をクリックします。

    注意

    データベースの復元方法の詳細については、Microsoft Web サイトの「SQL Server データベースの復元シナリオの実装」を参照してください。

    [サーバーへの接続] ダイアログ ボックスが表示されます。

  2. [サーバーの種類] ボックスの一覧で、[データベース エンジン] をクリックします。

  3. [サーバー名] ボックスで、サーバーおよびインスタンスの名前をクリックまたは入力し、[接続] をクリックします。

    SQL Server Management Studio が開きます。

  4. [データベース] ノードを展開して、Team Foundation のデータ層を構成するデータベースの一覧を表示します。

以下のデータベースに対して、次に示す「データベースを復元するには」の手順を実行します。

Team Foundation Server のデータベース

  • TFS_Configuration

    注意

    このデータベース名には、TFS_Configuration の間に他の文字が含まれている場合があります。

  • TFS_CollectionName

    注意

    各チーム プロジェクト コレクションに独自のデータベースがあります。 たとえば、5 つのチーム プロジェクト コレクションがある場合、データベースも 5 つあります。各データベースは、チーム プロジェクト コレクションの名前によって区別できます。

  • TFS_Warehouse

    注意

    このデータベース名では、TFS_Warehouse の間に他の文字が含まれている場合があります。

Reporting Services:

  • ReportServer

    注意

    名前付きインスタンスを使用した場合、このデータベースの名前は、ReportServer$InstanceName になります。

  • ReportServerTempDB

    注意

    名前付きインスタンスを使用した場合、このデータベースの名前は、ReportServerTempDB$InstanceName になります。

SharePoint 製品:

  • SharePoint 製品の管理データベース (WSS_AdminContent)

  • SharePoint 製品の構成データベース (WSS_Config)

  • SharePoint 製品のコンテンツ データベース (WSS_Content)

    注意

    SharePoint 製品のデータが格納されるデータベースの名前は、インストールされている SharePoint 製品のバージョン、およびそれをインストールしたユーザーが名前をカスタマイズしたかどうかによって異なります。

Analysis Services:

  • TFS_Analysis

これらのデータベースの詳細については、「Team Foundation Server のバックアップについて」を参照してください。

データベースを復元するには

  1. 復元するデータベースを右クリックし、[タスク] をポイントします。次に、[復元] をポイントし、[データベース] をクリックします。

    [データベースの復元] ダイアログ ボックスが表示されます。

  2. [復元用のソース][デバイスから] をクリックし、省略記号ボタン ([…]) をクリックします。

  3. [バックアップの指定] ダイアログ ボックスで、バックアップ ファイルの場所を指定し、[OK] をクリックします。

    最初に完全バックアップを復元し、その後に差分バックアップ、さらにその後にトランザクション ログ バックアップを、作成された順に適用する必要があります。

  4. [復元するバックアップ セットの選択] で、復元するバックアップ セットを指定します。

  5. マークされたトランザクションのバックアップ セットを作成した場合は、完全バックアップ、差分バックアップ、およびトランザクション ログのデータベースを復元することを確認してください。 マークされたトランザクション バックアップ セットの詳細については、「Team Foundation Server のバックアップ」を参照してください。

  6. [ページの選択] ペインで、[オプション] をクリックし、[既存のデータベースを上書きする] チェック ボックスをオンにします。

  7. [次のデータベース ファイルに復元] ボックスで、指定されているパスが現在のデータベースのパスと一致していることを確認します。

  8. [復旧状態] で、次のいずれかのタスクを実行します。

    • マークされたトランザクションを使用する場合は、[データベースは操作不可状態のままで、コミットされていないトランザクションはロールバックしない。 別のトランザクション ログは復元できます。 (RESTORE WITH RECOVERY)] をクリックします。

    • マークされたトランザクションを使用せず、追加のトランザクション ログを適用しない場合は、[データベースを使用可能な状態にする] をクリックします。

    • マークされたトランザクションを使用しないが、追加のトランザクション ログを適用する場合は、[データベースは操作不可能状態のまま] をクリックします。

  9. [OK] をクリックします。

    進行状況を示すアイコンが表示されます。

  10. [SQL Server Management Studio] ダイアログ ボックスが表示され、復元が正常に行われたことが確認されたら、[OK] をクリックして [オブジェクト エクスプローラー] に戻ります。

  11. マークされたトランザクションを使用する場合は、復元したデータベースを右クリックし、[タスク] をポイントします。次に、[復元] をポイントし、[トランザクション ログ] をクリックします。

    [トランザクション ログの復元] ウィンドウが表示されます。

  12. [全般] ページで、[データベース] 一覧の適切なデータベースが選択されていることを確認してください。

  13. [復元するトランザクション ログの選択] の一覧で、復元するログの横のチェック ボックスをオンにします。

  14. [復元先] で、[マークされたトランザクション] をクリックします。

    [マークされたトランザクションの選択] ウィンドウが表示されます。

  15. [復元を停止するマークされたトランザクションの選択] の一覧で、復元に使用するトランザクション マークの横のチェック ボックスをオンにして、[OK] をクリックします。

    重要

    データを正常に復元するために、すべてのデータベースについて同じ日付と時刻の同じトランザクション マークを使用する必要があります。

  16. [トランザクション ログの復元] ウィンドウの [OK] をクリックします。

    進行状況を示すアイコンが表示されます。

  17. [SQL Server Management Studio] ダイアログ ボックスが表示され、復元が正常に行われたことが確認されたら、[OK] をクリックします。

    詳細については、Microsoft Web サイトの「トランザクション ログ バックアップの適用」を参照してください。

注意

Reporting Services のデータベースを復元する場合は、暗号化キーも復元する必要があります。 詳細については、Microsoft Web サイトの「[暗号化キーの復元] (Reporting Services 構成)」を参照してください。

Team Foundation Server のための SQL Server の準備

復元したデータベースが正しく動作するには、TFSConfig PrepSQL コマンドを使用して、Team Foundation Server のデータベースをホストするように SQL Server を準備する必要があります。 このコマンドでは、新しいサーバーまたはインスタンスに TFSEXECROLE グループと TFSADMINROLE グループが作成されます。また、操作に必要なシステム メッセージが追加されます。

Team Foundation Server のデータベースをホストする SQL Server を準備するには

  1. サーバーにログオンし、[コマンド プロンプト] ウィンドウを開き、Drive:\%programfiles%\ Microsoft Team Foundation Server 2010\Tools ディレクトリに移動します。

  2. 次のコマンドを入力します。ServerName は Team Foundation Server のデータベースをホストする SQL Server のインスタンスの名前で、ServerName または ServerName\InstanceName の形式で指定します。

    **TFSConfig PrepSQL /SQLInstance:**ServerName

    注意

    配置で SQL Server の複数のインスタンスを使用している場合は、各インスタンスに対してこのコマンドを実行する必要があります。 詳細については、「PrepSQL コマンド」を参照してください。

Team Foundation Server のデータベースへのリダイレクト

新しいデータ層サーバーで移行されたデータベースに Team Foundation Server をリダイレクトする必要があります。

Team Foundation Server をデータベースへリダイレクトするには

  1. Team Foundation のアプリケーション層サーバーにログオンし、コマンド プロンプト ウィンドウを開き、Drive:\% programfiles%\ Microsoft Team Foundation Server 2010\Tools ディレクトリに移動します。

  2. 次のコマンドを入力します。ServerName は、Team Foundation Server の構成データベースをホストする SQL Server のインスタンスの名前です。TFS_Configuration は復元する Team Foundation Server の構成データベースの名前で、構成データベースをホストするサーバーと異なる場合、ServerName2 は Analysis Services をホストするサーバーの名前です。 ServerName は、ServerName または ServerName\InstanceName の形式で指定します。 既定インスタンスを使用していない場合は、インスタンス名を指定する必要があります。

    **TFSConfig RemapDBs /DatabaseName:ServerName;**TFS_Configuration **/SQLInstances:**ServerName,ServerName2 **/AnalysisInstance:**ServerName2 **/AnalysisDatabaseName:**DatabaseName

    注意

    /SQLInstances では、Team Foundation Server のデータベースをホストする SQL Server のすべてのインスタンスをコンマで区切って指定する必要があります。配置でレポートを使用しない場合は、/AnalysisInstance および /AnalysisDatabaseName オプションの使用をスキップできます。 詳細については、「RemapDBs コマンド」を参照してください。

復元したデータベースの所有権の変更

復元したデータベースのデータベース所有者ログインを現在のユーザーに変更するには、TFSConfig Accounts ResetOwner コマンドを使用します。 次の手順を実行する前に、ログオンしているユーザー アカウントが適切なアカウントであることを確認してください。 たとえば、Team Foundation Server がインストールされたアカウントを使用できます。これはインストール ガイドでは TFSSETUP としています。 少なくとも、アカウントが Team Foundation Server の Team Foundation 管理者グループのメンバー、および SQL Server の sysadmin グループのメンバーであることを確認する必要があります。

復元されたデータベースの所有権を現在のユーザーに変更するには

  1. コマンド プロンプト ウィンドウを開き、Drive:\%programfiles%\ Microsoft Team Foundation Server 2010\Tools ディレクトリに移動します。

  2. 次のコマンドを入力します。ServerName (ServerName または ServerName\InstanceName の形式) は、Team Foundation Server の構成データベースをホストする SQL Server のインスタンスの名前で、DatabaseName は構成データベースの名前 (既定では TFS_Configuration) です。

    **TFSConfig Accounts /ResetOwner /SQLInstance:**ServerName **/DatabaseName:**DatabaseName

    構成データベースを指定すると、このコマンドは Team Foundation Server のすべてのデータベースの所有権を変更します。

すべてのサービス アカウントの更新

Team Foundation Server (TFSService) のサービス アカウントおよびデータ ソース アカウント (TFSReports) を更新する必要があります。 これらのアカウントが変更されていない場合でも、アカウントの ID と形式が確実に新しいデータ層サーバーに適した ID と形式になるように、情報を更新する必要があります。

サービス アカウントを更新するには

  1. コマンド プロンプト ウィンドウを開き、Drive:\%programfiles%\ Microsoft Team Foundation Server 2010\Tools ディレクトリに移動します。

  2. コマンド プロンプトに次のコマンドを入力して、Team Foundation のサービス アカウントを追加します。DatabaseName は、構成データベースの名前 (既定では TFS_Configuration) です。

    **TfsConfig Accounts /add /AccountType:ApplicationTier /account:**AccountName **/SQLInstance:**ServerName **/DatabaseName:**DatabaseName

  3. データ ソース アカウントを追加するには、コマンド プロンプトで次のコマンドを入力します。

    **TfsConfig Accounts /add /AccountType:ReportingDataSource /account:**AccountName **/SQLInstance:**ServerName **/DatabaseName:**DatabaseName

    アカウント コマンド ライン ユーティリティの詳細については、「Accounts コマンド」を参照してください。

移動したデータベースの場所の登録

サービス アカウント情報を更新したら、復元したデータベースの新しい場所に、アプリケーション層をリダイレクトする必要があります。

注意

配置に複数のアプリケーション層がある場合、各サーバーのデータベースの場所を登録する必要があります。

データベースの場所を登録するには

  1. アプリケーション層サーバーで、コマンド プロンプト ウィンドウを開き、Drive:\%programfiles%\Microsoft Team Foundation Server 2010\Tools ディレクトリに移動します。

  2. コマンド プロンプトに次のコマンドを入力します。DatabaseName は、構成データベースの名前 (既定では TFS_Configuration) です。

    **TfsConfig registerDB /SQLInstance:**ServerName **/DatabaseName:**DatabaseName

    このコマンドの使用方法の詳細については、「RegisterDB コマンド」を参照してください。

データベースの新しい場所への SharePoint 製品のリダイレクト

配置に SharePoint 製品を使用しない場合、または SharePoint 製品がシングルサーバーからデュアルサーバー配置への変更の一環として使用しているデータベースの場所を変更しない場合は、この手順をスキップできます。

新しいデータ層サーバーで、データベースの新しい場所に SharePoint 製品をリダイレクトする必要があります。 この手順では、論理データ層の他のサーバーへの移行の一部として、SharePoint 製品のアプリケーション層ではなく、データベースを移行したことを前提としています。 これには、チーム プロジェクト用のすべての Web サイトを Team Foundation の新しいデータ層サーバーのコンテンツ データベースにリダイレクトすることが含まれます。

SharePoint 製品を移動されたデータベースへリダイレクトするには

SharePoint Web アプリケーションへの接続の修復

デュアルサーバー配置への移動の一環として、配置が使用する SharePoint Web アプリケーションへの接続を修復する必要があります。 これにより、すべての設定が正しいことを確認できます。

SharePoint Web アプリケーションへの接続を修復するには

  1. Team Foundation の管理コンソールを開きます。

  2. ナビゲーション バーで、[SharePoint Web アプリケーション] をクリックします。

  3. [SharePoint Web アプリケーション] ボックスの一覧で、新しいデータ層への移動の一環としてコンテンツ データベースが変更された Web アプリケーションをクリックし、[接続の修復] をクリックします。

  4. [SharePoint Web アプリケーションへの接続の修復][修復] をクリックします。

  5. 修復操作が完了したら、[閉じる] をクリックします。

  6. 配置で使用された各 SharePoint Web アプリケーションに対して、手順 3. ~ 5. を繰り返します。

    配置の一環として SharePoint Web アプリケーションを構成する方法の詳細については、「配置への SharePoint Web アプリケーションの追加」および「SharePoint 製品と Team Foundation Server 間の相互作用」を参照してください。

Reporting Services と Analysis Services の構成

配置の一環としてレポートを使用していない場合は、この手順を省略できます。 配置にレポート サーバーを使用し、データ層サーバーとしての別のサーバーの追加の一環として、レポートおよび Analysis Services データベースを移動した場合、その場所に Team Foundation Server をリダイレクトし、ウェアハウスを再起動して、Analysis Services のデータベースを手動でビルドし直す必要があります。

Reporting Services と Analysis Services を構成するには

  1. Team Foundation の管理コンソールを開きます。

  2. ナビゲーション バーで [レポート] をクリックします。

  3. [レポート][編集] をクリックします。

  4. [オフラインにする] ダイアログ ボックスの [OK] をクリックします。

    [Reporting Services] ダイアログ ボックスが表示されます。

  5. [レポート サーバーを使用する] チェック ボックスをオンにします。

  6. [ウェアハウス] タブをクリックし、[サーバー] でレポート データベースを復元したサーバー名を入力またはクリックします。

  7. [データベース] に、Team Foundation Server のウェアハウス データベースの名前を入力します。

    既定では、このデータベースの名前は TFS_Warehouse です。

  8. (省略可能) [テスト接続] をクリックして、指定したデータベースが有効であることを確認します。

  9. [Analysis Services] タブをクリックします。

  10. [サーバー] ボックスの一覧で、Analysis Services のデータベースを復元したサーバーの名前を入力またはクリックします。

  11. [データベース] に、Team Foundation Server の Analysis Services データベースの名前を入力します。

    既定では、このデータベースの名前は TFS_Analysis です。

  12. データベースの既定インスタンスを使用しない場合は、[既定以外のインスタンスを指定する] チェック ボックスをオンにして、インスタンスの名前を入力またはクリックします。

  13. (省略可能) [テスト接続] をクリックして、指定したデータベースが有効であることを確認します。

  14. [ユーザー名][パスワード] に、データ ソース アカウント (TFSReports) のアカウント名とパスワード (設定されている場合) を入力します。

  15. [レポート] タブの [サーバー] 一覧で、レポート サーバーの名前を入力またはクリックして、[URL の設定] をクリックします。

  16. [ユーザー名][パスワード] に、データ ソース アカウント (TFSReports) のアカウント名とパスワード (設定されている場合) を入力します。

  17. [既定のパス] にレポートの格納先の相対パスを入力し、[OK] をクリックします。

  18. 管理コンソールで [ジョブの開始] をクリックして、レポートを再起動します。

  19. コマンド プロンプト ウィンドウを開き、%ProgramFiles%\Microsoft Team Foundation Server 2010\Tools ディレクトリに移動します。

  20. 次のコマンドを入力して、Analysis Services のデータベースをビルドし直します。

    TFSConfig RebuildWarehouse /AnalysisServices /ReportingDataSourcePassword:Password

    Password は、Reporting Services (TFSReports) のデータ ソース アカウントのパスワードです。

  21. コマンドが正常に完了するまで待機します。

  22. レポート サーバーで Internet Explorer を開き、アドレス バーに次の文字列を入力し、Enter キーを押します。

    https://localhost:8080/tfs/TeamFoundation/Administration/v3.0/WarehouseControlService.asmx

    [ControllerService] ページが表示されます。

  23. [GetWarehouseStatus] をクリックし、[起動] をクリックします。

    重要

    サービスにより値 Idle が返されます。これは、キューブが処理されていないことを示します。 別の値が返された場合は、Idle が返されるまでこの手順を繰り返します。

  24. [ControllerService] ページに戻って、[Run] をクリックし、[起動] をクリックします。

    この手順により、処理が開始されます。 サービスは、コントローラーを正常に開始できたときは True を、ウェアハウスの処理がまだ進行している場合は False を返します。

  25. ウェアハウスの処理が完了したタイミングを判断するには、[ControllerService] ページに戻って、[GetWarehouseStatus] をクリックし、[起動] をクリックします。

    GetWarehouseStatus サービスによって値 Idle が返されたら、処理は完了しています。

Team Foundation Server で使用されるサービスの再起動

Team Foundation Server で使用されるサービスを再起動するには

  1. Team Foundation のアプリケーション層サービスを実行するサーバーで、コマンド プロンプト ウィンドウを開き、Drive:\%programfiles%\ Microsoft Team Foundation Server 2010\Tools ディレクトリに移動します。

  2. 次のコマンドを入力します。

    TFSServiceControl unquiesce

    詳細については、「TFSServiceControl コマンド」を参照してください。

クライアント コンピューターのデータ キャッシュの更新

クライアント コンピューターのデータ キャッシュを更新するには

  • ClientService Web サービスを使用して、クライアントが次回アプリケーション層サーバーに接続するときに、作業項目およびバージョン コントロールのトラッキングに使用されるキャッシュを更新するように強制します。

    詳細については、「クライアント コンピューターのデータ キャッシュの更新」を参照してください。

参照

概念

Team Foundation Server のアーキテクチャ

その他の技術情報

Team Foundation Server の移動の種類

ある環境から別の環境への Team Foundation Server の移行

あるハードウェア構成から別のハードウェア構成への Team Foundation Server の移行

シングルサーバー配置を新しいハードウェアへ復元