あるハードウェア構成から別のハードウェア構成への Team Foundation Server の移行
更新 : 2011 年 3 月
復元ベースの移動を実行して、あるハードウェア構成から別のハードウェア構成へ Visual Studio Team Foundation Server のインスタンスを移動できます。 この種類の移動は、Team Foundation Server で最も一般的であるだけでなく、最も複雑な種類の移動の 1 つでもあります。 復元ベースの移動を開始する前に、この種類の移動が組織の目的に最も適していることを確認する必要があります。 詳細については、「Team Foundation Server の移動の種類」を参照してください。
重要
配置の移動を計画する際には、予想される変更の適用範囲および目的を確認し、それらを移動の種類ごとのシナリオと比較する必要があります。 適切な移動の種類を選択することで、混乱とチームの生産性の低下を最小限に抑えるだけでなく、配置における長期的な効率も確保できます。
復元ベースの移動では、データベースをホストする新しいサーバーに配置用のデータベースを復元する必要があります。 これはデータ層を移動するために必要です。 すべてのデータベースを移動した後、別のサーバーにアプリケーション層を再インストールすることによって、アプリケーション層を移動できます。 次に、操作に必要なアカウント、場所、およびサービスを追加するために配置を再構成する必要があります。
このトピックの手順は、Team Foundation Server の配置のあらゆる要素 (データベース、アプリケーション層、および配置をサポートするために構成したその他すべてのコンポーネント) を新しいハードウェアに移動するときに役立ちます (SharePoint 製品をレポート)。 特定の配置に適用されない手順は省略することができます。 たとえば、レポートを構成しなかった場合は、レポートの移動と再構成の手順を省略できます。 Team Foundation Server のデータベースの移動のみを行う場合は、「異なるサーバーまたはインスタンスへのデータの復元」を参照してください。 アプリケーション層の移動のみを行う場合は、「アプリケーション層サーバーの復元」を参照してください。 シングルサーバー配置からマルチサーバー配置に移動する場合は、「シングルサーバー配置からデュアルサーバー配置への移行」を参照してください。 単一のチーム プロジェクト コレクションを移動する場合は、「チーム プロジェクト コレクションの移動」を参照してください。
復元ベースの移動を実行するには、次のセクションの手順を完了する必要があります。
Team Foundation Server で使用されるサービスの停止
データベースと暗号化キーのバックアップ
新しいデータ層サーバーへの SQL Server のインストールおよび構成
新しいアプリケーション層サーバーへの必須ソフトウェアのインストールおよび構成
データベースの復元
コンテンツ データベースの新しい場所への SharePoint 製品とテクノロジのリダイレクト
新しいハードウェアへのアプリケーション層のインストール
Team Foundation Server のための SQL Server の準備
Team Foundation Server のデータベースへのリダイレクト
移動したデータベースの所有権の変更
すべてのサービス アカウントの更新
新しいハードウェアでのアプリケーション層の構成
アプリケーション層サーバーの URL の更新
SharePoint 製品の構成
Reporting Services と SQL Server Analysis Services の構成
ユーザー、グループ、およびサービス アカウントのアクセス許可の検証
Project Server 統合の構成
クライアント コンピューターのデータ キャッシュの更新
必要なアクセス許可
このトピックの各手順を実行するには、次のグループのメンバーであるか、次のアクセス許可が付与されている必要があります。
Team Foundation の管理コンソールを実行しているサーバーの Administrators セキュリティ グループのメンバー。
SQL Server System Administrator セキュリティ グループのメンバー、またはデータベースをホストする SQL Server のインスタンスで [SQL Server のバックアップの実行とメンテナンス プラン] のアクセス許可が [許可] に設定されている。
Team Foundation のデータベースおよび SQL Server Analysis Services データベースの sysadmin セキュリティ グループのメンバー。
TFS_Warehouse データベースの承認ユーザー。
配置に SharePoint 製品を使用している場合は、SharePoint 製品のデータベースを復元するファームの Farm Administrators グループのメンバー。
これらのアクセス許可に加えて、Windows Server 2008、Windows Server 2008 R2、Windows Vista、または Windows 7 を実行しているコンピューターで次の要件を満たすことが必要になる場合があります。
コマンド ラインの手順を実行するには、昇格した特権のコマンド プロンプトを開くことが必要になる場合があります。その場合は、[スタート] ボタンをクリックし、[コマンド プロンプト] を右クリックして、[管理者として実行] をクリックします。
Internet Explorer を必要とする手順を実行するには、Internet Explorer を管理者として起動することが必要になる場合があります。その場合は、[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をクリックします。次に、[Internet Explorer] を右クリックし、[管理者として実行] をクリックします。
Reporting Services のレポート マネージャー、レポート、または Web サイトにアクセスするには、これらのサイトを Internet Explorer の信頼済みサイトの一覧に追加するか、管理者として Internet Explorer を起動することが必要になる場合があります。
詳細については、Microsoft Web サイトの「ユーザー アカウント制御」を参照してください。
データを復元するには、すべてのサーバーで Team Foundation Server が使用するすべてのサービスを停止する必要があります。 SharePoint 製品や SQL Server Reporting Services など、オプションのコンポーネントをインストールしている場合は、これらのコンポーネントがインストールされているサーバーで各サービスを停止する必要があります。
Team Foundation のアプリケーション層サービスを実行するサーバーで、コマンド プロンプト ウィンドウを開き、Drive:\%programfiles%\ Microsoft Team Foundation Server 2010\Tools ディレクトリに移動します。
次のコマンドを入力します。
TFSServiceControl quiesce
詳細については、「TFSServiceControl コマンド」を参照してください。
Team Foundation Server の配置を移動する前に、そのデータベースをバックアップする必要があります。移動の一環として、これらのデータベースを新しいデータ層サーバーに復元します。
Team Foundation Server のすべてのデータベースをバックアップします。
詳細については、「Team Foundation Server のバックアップ」を参照してください。
注意
保持する必要のある SharePoint 製品のカスタム サイト定義、カスタム サイト テンプレート、またはカスタム Web パーツもすべてバックアップする必要があります。 詳細については、Microsoft Web サイトの「Backup and Restore Options for Windows SharePoint Services 2.0 (Windows SharePoint Services 2.0 のバックアップおよび復元オプション)」を参照してください。また、Windows SharePoint Services 3.0 の場合は、Microsoft Web サイトの「データの保護と復元に関する推奨事項 (Windows SharePoint Services)」を参照してください。
Reporting Services の暗号化キーをバックアップし、その暗号化キーを Team Foundation Server を実行しているサーバーとは別のコンピューターの安全な場所に格納します。新しい配置でキーにアクセスできることを確認し、キーの暗号化に使用したパスワードを格納します。
詳細については、「Reporting Services の暗号化キーのバックアップ」を参照してください。
Team Foundation のデータを復元するには、Team Foundation Server のデータベースの移動先となるコンピューターに SQL Server をインストールする必要があります。 インストールする SQL Server のバージョンは、データベースをホストしていた元のサーバーのバージョンと完全に一致する必要があります (サービス パックのレベル、照合順序の設定、言語など)。 完全に一致しない場合、データを復元できないか、データを復元できたとしても、Team Foundation Server が正しく動作しない可能性があります。
複数のサーバーを使用して Team Foundation Server のデータベースをホストするには、ファームまたは個々のサーバーとして適切に SQL Server をインストールおよび構成する必要があります。
新しい環境に SQL Server をインストールし、それが動作することを確認します。 または、既に一致するバージョンがインストールされているサーバーに SQL Server のインスタンスを作成します。
詳細については、Microsoft Web サイトのページから、Team Foundation のインストール ガイド (『Visual Studio 2010 用 Team Foundation インストール ガイド』) の最新版をダウンロードしてください。 このガイドでは、SQL Server をマルチサーバー配置にインストールする方法が説明されています。 元の Team Foundation Server をインストールしたときと同じバージョンをインストールする必要があります。
新しいサーバーを新しいアプリケーション層として動作するように構成するには、まず Team Foundation Server をサポートするために必要なソフトウェアをインストールして構成する必要があります。 このソフトウェアには、次のコンポーネントが組み込まれています。
配置構成でサポートされているオペレーティング システム
インターネット インフォメーション サービス (IIS)
SQL Server Reporting Services (配置でレポートが使用される場合)
SharePoint 製品 (配置が SharePoint 製品と統合される場合)
注意
SharePoint 製品を新しいサーバーに移動する場合、これをアプリケーション層のインストールの一部としてインストールすることはできません。 元の配置で使用していたものと同じバージョンとエディションの SharePoint 製品をインストールする必要があります。
新しい環境で、Windows、SQL Server Reporting Services、および SharePoint 製品をインストールして構成し、サーバーとソフトウェアが動作することを確認します。
詳細については、Microsoft Web サイトのページから、Team Foundation のインストール ガイド (『Visual Studio 2010 用 Team Foundation インストール ガイド』) の最新版をダウンロードしてください。 そのガイドで、次のコンポーネントに関する「必要条件のインストール」のセクションの指示に従ってください。
インターネット インフォメーション サービス (IIS)
SQL Server Reporting Services
SharePoint 製品
注意
SharePoint 製品など一部のソフトウェアではバージョンまたはエディションを変更することができます。 バージョンまたはエディションを変更すると、復元が複雑になります。 最適な結果を得るには、正確に同じソフトウェアを復元し、復元が完了した後でアップグレードしてください。
サービスを停止した後、SQL Server の復元ツールを使用して、新しいデータ層サーバー上にある Team Foundation のデータを復元できます。
ヒント
データベースが同期のとれていない状態にならないように、すべてのデータベースを同じ時点の状態に復元する必要があります。 次の手順では、同期を取ることを保証するため、マークされたトランザクションを使用することを前提にしています。 詳細については、「Team Foundation Server のバックアップ」を参照してください。
データベースを復元するサーバーにログオンします。
[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をポイントします。次に、[Microsoft SQL Server 2008] をポイントし、[SQL Server Management Studio] をクリックします。
注意
データベースの復元方法の詳細については、Microsoft Web サイトの「SQL Server データベースの復元シナリオの実装」を参照してください。
[サーバーへの接続] ダイアログ ボックスが表示されます。
[サーバーの種類] ボックスの一覧で、[データベース エンジン] をクリックします。
[サーバー名] ボックスで、データ層サーバーおよびデータベース インスタンスの名前をクリックまたは入力し、[接続] をクリックします。
注意
SQL Server がクラスターにインストールされている場合、サーバー名はコンピューター名ではなくクラスターの名前です。
SQL Server Management Studio が開きます。
[データベース] ノードを展開して、Team Foundation のデータ層を構成するデータベースの一覧を表示します。
SQL Server をインストールおよび構成している各サーバーで、次に説明する「データベースを復元するには」の手順を次のデータベースに対して実行します。
Team Foundation Server のデータベースをホストしているサーバー:
TFS_Configuration
注意
このデータベース名には、TFS_ と Configuration の間に他の文字が含まれている場合があります。
TFS_CollectionName
注意
各チーム プロジェクト コレクションに独自のデータベースがあります。 たとえば、5 つのチーム プロジェクト コレクションがある場合、データベースも 5 つあります。各データベースは、チーム プロジェクト コレクションの名前によって区別できます。 これらのデータベースは、SQL Server の同じインスタンス、異なるインスタンス、または異なる物理サーバー上にある可能性があります。 これらのデータベースを 1 つずつバックアップし、それぞれを復元する必要があります。
TFS_Warehouse
注意
このデータベース名では、TFS_ と Warehouse の間に他の文字が含まれている場合があります。
Reporting Services を実行しているサーバーで、これが配置に構成されていて、そのデータベースを異なるサーバーに復元する必要がある場合:
ReportServer
注意
名前付きインスタンスを使用した場合、このデータベースの名前は、ReportServer$InstanceName になります。
ReportServerTempDB
注意
名前付きインスタンスを使用した場合、このデータベースの名前は、ReportServerTempDB$InstanceName になります。
SharePoint 製品を実行しているサーバーで、1 つ以上の SharePoint Web アプリケーションが配置に構成されていて、そのデータベースを異なるサーバーに復元する必要がある場合:
SharePoint 製品のコンテンツ データベース (WSS_Content)
注意
SharePoint 製品のデータが格納されるデータベースの名前は、インストールされている SharePoint 製品のバージョン、およびそれをインストールしたユーザーが名前をカスタマイズしたかどうかによって異なります。 さらに、SharePoint 製品が Team Foundation Server とは異なるサーバーにインストールされている場合、これらのデータベースは、データ層サーバーに存在しない可能性があります。 データベースが異なるサーバーに存在する場合、データベースのバックアップ、復元、および構成を Team Foundation Server とは別個に管理する必要があります。 ただし、同期エラーを防ぐため、データベースを保守する際は、両者に矛盾が生じないように注意する必要があります。
SQL Server Analysis Services を実行しているサーバーで、これが配置に構成されていて、そのデータベースを異なるサーバーに復元する必要がある場合:
- TFS_Analysis
これらのデータベースの詳細については、「Team Foundation Server のバックアップについて」を参照してください。
復元するデータベースを右クリックし、[タスク] をポイントします。次に、[復元] をポイントし、[データベース] をクリックします。
[データベースの復元] ダイアログ ボックスが表示されます。
[復元用のソース] で [デバイスから] をクリックし、省略記号ボタン ([…]) をクリックします。
[バックアップの指定] ダイアログ ボックスで、バックアップ ファイルの場所を指定し、[OK] をクリックします。
最初に完全バックアップを復元し、その後に差分バックアップ、さらにその後にトランザクション ログ バックアップを、作成された順に適用する必要があります。
[復元するバックアップ セットの選択] で、復元するバックアップ セットを指定します。
マークされたトランザクションのバックアップ セットを作成した場合は、完全バックアップ、差分バックアップ、およびトランザクション ログのデータベースを復元することを確認してください。 マークされたトランザクションの詳細については、「Team Foundation Server のバックアップ」を参照してください。
[ページの選択] ペインで、[オプション] をクリックし、[既存のデータベースを上書きする] チェック ボックスをオンにします。
[次のデータベース ファイルに復元] ボックスで、指定されているパスが現在のデータベースのパスと一致していることを確認します。
[復旧状態] で、次のいずれかの手順を実行します。
マークされたトランザクションを使用する場合は、[データベースは操作不可状態のままで、コミットされていないトランザクションはロールバックしない。 別のトランザクション ログは復元できます。 (RESTORE WITH RECOVERY)] をクリックします。
マークされたトランザクションを使用せず、追加のトランザクション ログを適用しない場合は、[データベースを使用可能な状態にする] をクリックします。
マークされたトランザクションを使用しないが、追加のトランザクション ログを適用する場合は、[データベースは操作不可能状態のまま] をクリックします。
[OK] をクリックします。
進行状況を示すアイコンが表示されます。
[SQL Server Management Studio] ダイアログ ボックスが表示され、復元が正常に行われたことが確認されたら、[OK] をクリックして [オブジェクト エクスプローラー] に戻ります。
マークされたトランザクションを使用する場合は、復元したデータベースを右クリックし、[タスク] をポイントします。次に、[復元] をポイントし、[トランザクション ログ] をクリックします。
[トランザクション ログの復元] ウィンドウが表示されます。
[全般] ページで、[データベース] 一覧の適切なデータベースが選択されていることを確認してください。
[復元するトランザクション ログの選択] の一覧で、復元するログの横のチェック ボックスをオンにします。
[復元先] で、[マークされたトランザクション] をクリックします。
[マークされたトランザクションの選択] ウィンドウが表示されます。
[復元を停止するマークされたトランザクションの選択] の一覧で、復元に使用するトランザクション マークの横のチェック ボックスをオンにして、[OK] をクリックします。
重要
データを正常に復元するために、すべてのデータベースについて同じ日付と時刻の同じトランザクション マークを使用する必要があります。
[トランザクション ログの復元] ウィンドウの [OK] をクリックします。
進行状況を示すアイコンが表示されます。
[SQL Server Management Studio] ダイアログ ボックスが表示され、復元が正常に行われたことが確認されたら、[OK] をクリックします。
詳細については、Microsoft Web サイトの「トランザクション ログ バックアップの適用」を参照してください。
注意
Reporting Services のデータベースを復元する場合は、暗号化キーも復元する必要があります。 詳細については、Microsoft Web サイトの「[暗号化キーの復元] (Reporting Services 構成)」を参照してください。
SharePoint 製品のコンテンツ データベース (WSS_Content) を新しいサーバーに移動したら、このデータベースの新しい場所に SharePoint 製品を実行しているサーバーをリダイレクトする必要があります。 このデータベースが動作できる状態でなければ、Team Foundation Server にそのデータベースの新しい場所を再構成することはできません。
サーバーにログオンし、これをリダイレクトして、新しいサーバーのコンテンツ データベースが使用されるようにします。
詳細については、「新しいコンテンツ データベースを使用するための SharePoint 製品のリダイレクト」を参照してください。
Team Foundation Server のコマンドライン ツールへのアクセス権を得るには、アプリケーション層サーバーとなるコンピューターに Team Foundation Server をインストールすることによってこれらのツールをインストールする必要があります。 これらのツールのいくつかは、アプリケーション層サーバーとしてサーバーを構成する前に使用する必要があります。 ソフトウェアのインストールが完了した後に表示される構成ウィザードは必ずキャンセルしてください。新しいアプリケーション層サーバーの構成ウィザードは、準備手順が終わってから完了することができます。
Team Foundation Server を新しいサーバーにインストールし、アプリケーション層専用ウィザードを起動します。
詳細および操作手順については、Microsoft Web サイトの次のページから Team Foundation のインストール ガイド (『Visual Studio 2010 用 Team Foundation インストール ガイド』) の最新版をダウンロードし、アプリケーション層専用ウィザードの使用手順に従ってください。
移動したデータベースが正しく動作するには、TFSConfig PrepSQL コマンドを使用して、Team Foundation Server のデータベースをホストするように SQL Server を準備する必要があります。 このコマンドでは、新しいサーバーまたはインスタンスに TFSEXECROLE グループと TFSADMINROLE グループが作成されます。また、操作に必要なシステム メッセージが追加されます。
サーバーにログオンし、[コマンド プロンプト] ウィンドウを開き、Drive:\%programfiles%\ Microsoft Team Foundation Server 2010\Tools ディレクトリに移動します。
次のコマンドを入力します。ServerName は Team Foundation Server のデータベースをホストする SQL Server のインスタンスの名前で、ServerName または ServerName\InstanceName の形式で指定します。
**TFSConfig PrepSQL /SQLInstance:**ServerName
移動したデータベースに Team Foundation Server をリダイレクトする必要があります。 さらに、次のいずれかの条件が満たされる場合は、RemapDBs コマンドを実行する必要があります。
TFS_Analysis または TFS_Warehouse データベースは、TFS_Configuration とは異なるサーバーでホストされます。
データベースをホストするには、名前付きのインスタンスを使用します。
構成データベースとは異なるサーバーでホストされるコレクション データベースが複数あります。
Team Foundation のアプリケーション層サーバーにログオンし、コマンド プロンプト ウィンドウを開き、Drive:\% programfiles%\MicrosoftTeam Foundation Server 2010\Tools ディレクトリに移動します。
次のコマンドを入力します。ServerName は、Team Foundation Server の構成データベースをホストする SQL Server のインスタンスの名前で、TFS_Configuration は復元する Team Foundation Server の構成データベースの名前、ServerName2 はリモート コレクションをホストするサーバーの名前です。 ServerName パラメーターは、配置に構成されているサーバーと同じ数だけ指定できます。 ServerName は、ServerName または ServerName\InstanceName の形式で指定します。 既定インスタンスを使用していない場合は、インスタンス名を指定する必要があります。
**TFSConfig RemapDBs /DatabaseName:ServerName;**TFS_Configuration **/SQLInstances:**ServerName,ServerName2 **/AnalysisInstance:**ServerName2 **/AnalysisDatabaseName:**DatabaseName
注意
/SQLInstances には、Team Foundation Server のデータベースをホストする SQL Server のすべてのインスタンスを、コンマで区切って指定します。 詳細については、「RemapDBs コマンド」を参照してください。
移動したデータベースのデータベース所有者ログインを現在のユーザーに変更するには、TFSConfig Accounts ResetOwner コマンドを使用します。 次の手順を実行する前に、ログオンしているユーザー アカウントが適切なアカウントであることを確認してください。 たとえば、Team Foundation Server がインストールされたのと同じアカウントを使用できます。これはインストール ガイドでは TFSSETUP としています。 少なくとも、Team Foundation Server の Team Foundation 管理者グループのメンバー、および SQL Server の sysadmin グループのメンバーであるアカウントを使用する必要があります。
コマンド プロンプト ウィンドウを開き、Drive:\%programfiles%\ Microsoft Team Foundation Server 2010\Tools ディレクトリに移動します。
次のコマンドを入力します。ServerName (ServerName または ServerName\InstanceName の形式) は、Team Foundation Server のデータベースをホストする SQL Server のインスタンスの名前で、DatabaseName は構成データベースの名前 (既定では TFS_Configuration) です。
**TFSConfig Accounts /ResetOwner /SQLInstance:**ServerName **/DatabaseName:**DatabaseName
構成データベースを指定すると、このコマンドは Team Foundation Server のすべてのデータベースの所有権を変更します。
Team Foundation Server (TFSService) のサービス アカウントおよびデータ ソース アカウント (TFSReports) を更新する必要があります。 これらのアカウントが変更されていない場合でも、アカウントの ID と形式が確実に新しいサーバーに適した ID と形式になるように、情報を更新する必要があります。
コマンド プロンプト ウィンドウを開き、Drive:\%programfiles%\ Microsoft Team Foundation Server 2010\Tools ディレクトリに移動します。
コマンド プロンプトに次のコマンドを入力して、Team Foundation のサービス アカウントを追加します。DatabaseName は、構成データベースの名前 (既定では TFS_Configuration) です。
**TfsConfig Accounts /add /AccountType:ApplicationTier /account:**AccountName **/SQLInstance:**ServerName **/DatabaseName:**DatabaseName
データ ソース アカウントを追加するには、コマンド プロンプトで次のコマンドを入力します。
**TfsConfig Accounts /add /AccountType:ReportingDataSource /account:**AccountName **/SQLInstance:**ServerName **/DatabaseName:**DatabaseName
詳細については、「Accounts コマンド」を参照してください。
アプリケーション層およびデータ層のサーバーの準備が整ったら、アプリケーション層専用ウィザードを使用して、新しいサーバーでアプリケーション層を構成する必要があります。
管理コンソールを開き、アプリケーション層専用ウィザードを再起動します。
詳細および操作手順については、Microsoft Web サイトの次のページから Team Foundation のインストール ガイド (『Visual Studio 2010 用 Team Foundation インストール ガイド』) の最新版をダウンロードし、アプリケーション層専用ウィザードの使用手順に従ってください。
新しいアプリケーション層サーバーの名前が元のアプリケーション層サーバーの名前と異なる場合は、管理コンソールで URL を更新します。
Team Foundation の管理コンソールを開きます。
詳細については、「Team Foundation 管理コンソールを開く」を参照してください。
ナビゲーション バーで、[アプリケーション層] をクリックし、[URL の変更] をクリックします。
[URL の変更] ウィンドウが開きます。
[通知 URL] に新しいアプリケーション層サーバーの URL を入力し、[OK] をクリックします。
新しいサーバーへの移動の一環として、シングルサーバー配置に SharePoint 製品の拡張機能をインストールする必要があります。 また、配置が使用する SharePoint Web アプリケーションの設定を再構成する必要もあります。
インストール ガイドを開き、その手順に従って、SharePoint 製品用の Team Foundation Server 拡張機能をサーバーにインストールします。
詳細については、「SharePoint 製品の拡張機能」を参照してください。
Team Foundation の管理コンソールを開きます。
ナビゲーション バーで、[SharePoint Web アプリケーション] をクリックします。
[SharePoint Web アプリケーション] の一覧で、新しいサーバーに移動する際にサーバーが変更された Web アプリケーションをクリックし、[SharePoint Web アプリケーションの変更] をクリックします。
[Web アプリケーションの URL] および [サーバーの全体管理の URL] の値を変更して、新しいサーバーの URL を反映します。 必要に応じて、[チーム プロジェクト コレクション サイトの既定の場所] の値をこの Web アプリケーションの新しい既定の場所に変更します。
[OK] をクリックします。
Team Foundation Server が SharePoint 製品とは異なるサーバー上にある場合は、SharePoint 製品を実行しており、[Extensions] ノードを展開しているサーバー上の管理コンソールで開いて、Team Foundation Server へのアクセスを構成する必要もあります。
配置の一環として SharePoint Web アプリケーションを構成する方法の詳細については、「配置への SharePoint Web アプリケーションの追加」および「SharePoint 製品と Team Foundation Server 間の相互作用」を参照してください。
配置トポロジおよびセキュリティ要件で許容される場合は、Team Foundation (TFSService) のサービス アカウントをファーム管理者グループに追加します。
詳細については、「SharePoint 製品と Team Foundation Server 間の相互作用」および「Team Foundation Server におけるサービス アカウントと依存関係」を参照してください。
配置の一部として SQL Server Reporting Services を実行するサーバーを使用していない場合は、この手順をスキップできます。 配置にレポート サーバーを使用している場合は、その場所に Team Foundation Server をリダイレクトし、ウェアハウスを再起動して、Analysis Services のデータベースを手動でビルドし直す必要があります。 配置を移動しない場合でも Analysis Services のデータベースをビルドし直す方法の詳細については、「データ ウェアハウスと Analysis Services キューブのリビルド」を参照してください。
注意
前のセクションの説明に従って TFS_Warehouse データベースおよび TFS_Analysis データベースを復元している場合でも、この手順を実行する必要があります。
Team Foundation の管理コンソールを開きます。
ナビゲーション バーで [レポート] をクリックします。
[レポート] ページで、[編集] をクリックします。
[オフラインにする] ダイアログ ボックスの [OK] をクリックします。
[Reporting Services] ダイアログ ボックスが表示されます。
[レポート サーバーを使用する] チェック ボックスをオンにします。
[ウェアハウス] タブをクリックし、[サーバー] で、レポート サーバーの名前を入力またはクリックします。
[データベース] に、Team Foundation Server のウェアハウス データベースの名前を入力します。
既定では、このデータベースの名前は TFS_Warehouse です。
(省略可能) [テスト接続] をクリックして、指定したデータベースが有効であることを確認します。
[Analysis Services] タブをクリックします。
[サーバー] 一覧で、SQL Server Analysis Services を実行しているサーバーの名前を入力またはクリックします。
[データベース] に、Team Foundation Server の Analysis Services データベースの名前を入力します。
既定では、このデータベースの名前は TFS_Analysis です。
データベースの既定インスタンスを使用しない場合は、[既定以外のインスタンスを指定する] チェック ボックスをオンにして、インスタンスの名前を入力またはクリックします。
(省略可能) [テスト接続] をクリックして、指定したデータベースが有効であることを確認します。
[ユーザー名] と [パスワード] に、データ ソース アカウント (TFSReports) のアカウント名とパスワード (設定されている場合) を入力します。
[レポート] タブの [サーバー] 一覧で、レポート サーバーの名前を入力またはクリックして、[URL の設定] をクリックします。
[ユーザー名] と [パスワード] に、データ ソース アカウント (TFSReports) のアカウント名とパスワード (設定されている場合) を入力します。
[既定のパス] にレポートの格納先の相対パスを入力し、[OK] をクリックします。
管理コンソールで [ジョブの開始] をクリックして、レポートを再起動します。
コマンド プロンプト ウィンドウを開き、%ProgramFiles%\Microsoft Team Foundation Server 2010\Tools ディレクトリに移動します。
次のコマンドを入力して、Analysis Services のデータベースをビルドし直します。
TFSConfig RebuildWarehouse /AnalysisServices /ReportingDataSourcePassword:Password
Password は、Reporting Services (TFSReports) のデータ ソース アカウントのパスワードです。
コマンドが正常に完了するまで待機します。
レポート サーバーで Internet Explorer を開き、アドレス バーに次の文字列を入力し、Enter キーを押します。
https://localhost:8080/tfs/TeamFoundation/Administration/v3.0/WarehouseControlService.asmx
[ControllerService] ページが表示されます。
[GetWarehouseStatus] をクリックし、[起動] をクリックします。
重要
サービスにより値 Idle が返されます。これは、キューブが処理されていないことを示します。 別の値が返された場合は、Idle が返されるまでこの手順を繰り返します。
[ControllerService] ページに戻って、[Run] をクリックし、[起動] をクリックします。
この手順により、処理が開始されます。 サービスは、コントローラーを正常に開始できたときは True を、ウェアハウスの処理がまだ進行している場合は False を返します。
ウェアハウスの処理が完了したタイミングを判断するには、[ControllerService] ページに戻って、[GetWarehouseStatus] をクリックし、[起動] をクリックします。
GetWarehouseStatus サービスによって値 Idle が返されたら、処理は完了しています。
新しいハードウェアに移動したら、配置のすべてのユーザー、グループ、およびサービス アカウントが、各サーバーでこれらが正常に機能するために必要なアクセス許可を持つように構成されていることを確認します。 一部のアクセス許可は、自動的に移行できません。 たとえば、Team Foundation の管理者が管理コンソールを開くには、アプリケーション層サーバーでローカルな Administrators グループのメンバーである必要があり、Administrators グループに手動で管理者を追加する必要があります。
サーバーにログオンし、ユーザー、グループ、およびサービス アカウントが操作に必要なアクセス許可を持つように構成されていることを確認します。
詳細については、「チーム プロジェクトへのユーザーの追加」、「チーム プロジェクト コレクションの管理アクセス許可の設定」、「Team Foundation Server の管理アクセス許可の設定」、および「Team Foundation Server におけるサービス アカウントと依存関係」を参照してください。
移動する配置が Microsoft Project Server と統合されていない場合は、この手順を省略できます。 詳細については、「Microsoft Team Foundation Server 2010 と Microsoft Project Server Integration Feature Pack」を参照してください。
プロジェクトとコレクションおよび Project Server 間の統合を継続する場合、Project Web Access または Project Web App (PWA) のインスタンスを移動した配置のアプリケーション層サーバーに登録する必要があります。
TFSAdmin ProjectServer /RegisterPWA コマンドを /tfs、/force、および /pwa オプションと共に使用して、Project Web Access または Project Web App のインスタンスを Team Foundation Server の移動した配置に登録します。
インスタンスを登録したら、データが同期されるのを待ちます。 この処理は、あらかじめ決められているスケジュールで自動的に行われます。 詳細については、「Team Foundation Server と Project Server の統合における同期プロセスの概要」、「配置の構成の変更」、「Team Foundation Server への PWA インスタンスの登録」、および「データ同期からのコンポーネントの除外」を参照してください。
サーバーにログオンし、ClientService Web サービスを使用して、作業項目のトラッキングとバージョン コントロールに使用するキャッシュをクライアントに強制的に更新させます。
詳細については、「クライアント コンピューターのデータ キャッシュの更新」を参照してください。
注意
データベースを異なる時点に復元した場合は、バージョン コントロール キャッシュも最新の情報に更新する必要があります。
Team Foundation Server のアーキテクチャ
ある環境から別の環境への Team Foundation Server の移行
日付 |
履歴 |
理由 |
---|---|---|
2011 年 3 月 |
Project Server と統合する配置についての詳細を追加。 |
|
2010 年 6 月 |
データ ウェアハウスの再ビルド方法に関するトピックへのリンクを追加。 |
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