バグの状態レポート
チームがバグの検索と修復を開始した場合、バグの状態レポートを表示することにより、チームによるバグの解決と終了の進行状況を追跡できます。このレポートには、バグの状態、優先度、および深刻度に基づいて、バグの累積数が表示されます。
レポートへのアクセス、レポートの更新または管理の方法については、「レポート (アジャイル)」を参照してください。
[!メモ]
このレポートを使用するには、チーム プロジェクトを含むチーム プロジェクト コレクションが SQL Server Reporting Services でプロビジョニングされている必要があります。このレポートは、チーム エクスプローラーを開いて、チーム プロジェクト ノードを展開したときに
[レポート] が表示されない場合は使用できません。
このトピックの内容
|
このレポートを使用すると、次の事項を確認できます。
|
必要なアクセス許可
レポートを表示するには、Reporting Services で閲覧者ロールが割り当てられているグループに割り当てられているか、そのグループに属している必要があります。詳細については、「チーム プロジェクトへのユーザーの追加」または「アクセス許可の管理」を参照してください。
レポートのデータ
バグの状態レポートに表示されるデータは、データ ウェアハウスから派生します。このレポートには、次の図と表に示すように、各種の情報が表示されます。
.png "バグの状態グラフ")
.png "バグの状態レポートの下半分")
情報 |
説明 |
|---|---|
バグ数 |
すべてのバグの累積数を状態別にグループ化したビジュアル表現。 |
アクティブなバグ (優先度順/深刻度順) |
優先度別、または深刻度別にグループ化された、まだアクティブなバグの数を示す円グラフ。 |
アクティブなバグ (割り当て順) |
各チーム メンバーに割り当てられているアクティブな状態のバグの総数を、優先度別または深刻度別にグループ化した横向きの横棒グラフ。 |
解決済みバグ (割り当て順) |
各チーム メンバーに割り当てられている解決済み状態のバグの総数を、優先度別または深刻度別にグループ化した横向きの横棒グラフ。 |
バグの状態レポートは、次の方法でフィルター処理できます。
レポートの開始日と終了日を変更します。
イテレーション パス、区分パス、バグの状態、優先度、および深刻度を指定して、レポートに反映させるバグをフィルター処理します。
詳細については、このトピックの「レポートのフィルター処理と表示の変更」を参照してください。
.gif "Dd380736.collapse_all(ja-jp,VS.110).gif")
バグの追跡に必要なアクティビティ
有用で正確なバグの状態レポートを作成するには、チームは次のアクティビティを実行する必要があります。
[!メモ]
チームではトリアージ ブックを使用して、バグを校閲し、順位を付け、優先度を付け、割り当てることができます。詳細については、「トリアージ ブック」を参照してください。
バグを定義して、バグのイテレーション パスと領域パスを指定します。
それぞれのバグの [優先度] および [深刻度] を指定します。
[!メモ]
区分パスとイテレーション パスの定義方法については、「区分およびイテレーションの作成および修正」を参照してください。
各バグを、現在それを解決または終了するために作業しているチーム メンバーに割り当てます。
各バグを修正、検証、および終了したときに、そのバグの状態を更新します。
イテレーションの期間の設定
現在のイテレーションに対するチームの進行状況を理解するには、現在のイテレーション サイクルに合わせてレポートの開始日と終了日を設定する必要があります。
イテレーションの期間を変更するには
[イテレーション開始 (日付)] または [イテレーション終了 (日付)] の横にある予定表アイコンをクリックし、日付をクリックします。
[レポートの表示] をクリックします。
レポートの解釈
バグの状態レポートは、現在製品開発サイクルのどの段階であるかに応じて異なることを理解しておく必要があります。初期のイテレーションでは、アクティブなバグの数が徐々に増加します。開発サイクルの終了に近いイテレーションでは、解決済みバグの数が非常に多くなります。
レポートで確認できる事項
レポートを確認することで、イテレーションごとに、または時間の経過と共に、進行状況を把握できます。具体的には、次の質問に対する答えを見つけられます。
チームはどの程度の速度でバグを解決して、終了しているか。
チームは時間どおりに終了できるように十分に速いペースでバグを修正しているか。
チームは優先度の高いバグを先に修正しているか。
バグの優先度別、および深刻度別の分布状況はどのようになっているか。
各チーム メンバーに割り当てられているバグの数はいくつか。
バグを解決または終了するために、支援の必要なチーム メンバーはいるか。
正常なレポート
正常なバグの状態レポートでは、次の図のように、アクティブなバグが時間の経過と共に増加した後に、バグの解決と終了が安定して進行する状況が示されます。チームのバグの修正数が検出数を上回ると、アクティブなバグの数は減少します。
.png "正常なバグの状態レポート")
問題のあるレポート
次の図は、問題のあるバグの状態レポートの例を示しています。
.png "問題のあるバグの状態レポート")
問題のあるバグの状態レポートには、次の表に示す問題が 1 つ以上出力されます。
指標 |
確認事項 |
|---|---|
アクティブなバグの棒が伸びてきている。チームのアクティブなバグの棒が伸びてきているということは、バグのバックログが増加していることを意味します。チームは、解決または終了できるバグの数を上回るバグを検出しています。 アクティブなバグの棒が伸びてきているということは、ボトルネックによって、チームのバグを解決および終了する能力が低下していることを示している場合があります。 |
|
アクティブなバグの数に変化がない。アクティブなバグの数の傾向に変化がないということは、チームがバグを検出していないことを意味します。 |
|
解決または終了したバグの数に変化がない。解決または終了されるバグの数が長期間横ばいのまま変化していないということは、チーム メンバーがバグを解決または終了できていない可能性があることを意味します。 |
|
バグの割り当てが均等に配分されていない。多数のバグが 1 人または 2 人のチーム メンバーに割り当てられ、他のチーム メンバーには少量のみ割り当てられている場合、チームで作業の再割り当てを行うことが必要な場合があります。 |
|
優先度の高いアクティブなバグの数が、優先度の低いアクティブなバグの数を上回っている。優先度の高いバグの数が優先度の低いバグの数を上回っているということは、優先度の低い項目の作業を先に進行させている可能性があることを意味します。 |
|
レポートのフィルター処理と表示の変更
バグの状態レポートは、次の方法でフィルター処理または表示変更できます。
レポートの開始日と終了日を変更します。
イテレーション パス、区分パス、状態、深刻度、または優先度を変更して、レポートに反映させるバグのセットをフィルター処理します。
優先度または深刻度に基づいて、グループ化を変更します。
使用できるフィルターと表示オプションを次の図に示します。
.png "バグの状態のフィルター")
レポートに出力されるバグのセットをフィルター処理するには
次の操作のいずれか、または両方を実行します。
[イテレーション] ボックスと [区分] ボックスで、含めるイテレーションまたは製品区分のチェック ボックスをオンにします。
[状態]、[優先度]、または [深刻度] の各ボックスの一覧で、含める状態、優先度、および深刻度のチェック ボックスをそれぞれオンにします。
[レポートの表示] をクリックします。
優先度または深刻度でバグをグループ化するには
[アクティブなバグのグループ化] ボックスの一覧で、[優先度] または [深刻度] をクリックします。
[レポートの表示] をクリックします。