Visual Studio で Cloud Services (延長サポート) を作成してデプロイする

Note

この記事は Azure Cloud Services (クラシック) に適用されます。これは新規のお客様向けには非推奨となっており、2024 年 8 月 31 日に廃止されます。 このテクノロジを使用して構築された既存のサービスは、引き続き Azure Cloud Services (延長サポート) を通じてサポートされます。 新しい開発では、Azure App ServiceAzure FunctionsAzure Container Apps など、特定の目的に合わせて設計された新しいサービスの種類を使用することをお勧めします。 利用可能なサービスの最新の一覧については、「Azure 製品のディレクトリ」を参照してください。

Visual Studio 2019 バージョン 16.9 以降では、Azure Resource Manager を使ってクラウド サービスを操作することができます。これにより、Azure リソースのメンテナンスと管理が大幅に簡素化、最新化されます。 これは、Cloud Services (延長サポート) と呼ばれる新しい Azure サービスによって実現されます。 既存のクラウド サービスを Cloud Services (延長サポート) に発行することができます。 この Azure サービスの詳細については、Cloud Services (延長サポート) に関するドキュメントを参照してください。

Cloud Services (延長サポート) に発行する

既存の Azure クラウド サービス プロジェクトを Cloud Services (延長サポート) に発行する際には、従来の Azure クラウド サービスに発行する機能が引き続き保持されます。 Visual Studio 2019 バージョン 16.9 以降では、従来のクラウド サービス プロジェクトで、特別なバージョンの [発行] コマンド ([発行 (延長サポート)]) を使用できます。 このコマンドは、ソリューション エクスプローラーのショートカット メニューに表示されます。

Cloud Services (延長サポート) に発行する場合には、いくつか異なる点があります。 たとえば、ステージング実稼働のどちらに発行するかは確認されません。これらのデプロイ スロットは、延長サポートの発行モデルには含まれていないためです。 Cloud Services (延長サポート) では、複数のデプロイを設定し、Azure portal で配置を入れ替えることができます。 Visual Studio ツールでは、16.9 でこの設定を行うこともできますが、入れ替え機能は、Cloud Services (延長サポート) の今後のリリースまで有効になりません。また、プレビュー期間中はデプロイ時にエラーが発生する可能性があります。

従来の Azure クラウド サービスを Cloud Services (延長サポート) に発行する前に、プロジェクトで使用されるストレージ アカウントを確認し、それらが Storage V1 または Storage V2 アカウントであることを確認してください。 従来のストレージ アカウントを使用すると、デプロイ時にエラー メッセージが返されて処理が失敗します。 診断で使用されるストレージ アカウントを必ず確認してください。 診断ストレージ アカウントを確認するには、「Azure クラウド サービスと仮想マシンに対する診断を設定する」を参照してください。 サービスで従来のストレージ アカウントを使用する場合は、アカウントをアップグレードすることができます。「汎用 v2 ストレージ アカウントにアップグレードする」を参照してください。 ストレージ アカウントの種類に関する一般的な情報については、「ストレージ アカウントの概要」をご覧ください。

Note

Visual Studio 2022 で .NET 4.8 を対象としている場合、ServiceConfiguration.Cloud.cscfg ファイルを開き、クラウド サービス (延長サポート) 発行時に ServiceConfiguration 要素の osFamily 属性の値を確認してください。 .NET 4.8 プロジェクトの場合、値 osFamily="7" を使用します。

従来の Azure クラウド サービス プロジェクトを Cloud Services (延長サポート) に発行するには

  1. Azure クラウド サービス (クラシック) プロジェクトでプロジェクト ノードを右クリックし、[発行 (延長サポート)] を選択します。最初の画面で発行ウィザードが開きます。

    Choose Publish (extended support) from the menu

    発行ウィザードが表示されます。

    Sign-in page

  2. アカウント - アカウント ドロップダウン リストでアカウントを選択するか、[アカウントの追加] を選択します。

  3. [サブスクリプションの選択] - デプロイに使用するサブスクリプションを選択します。

  4. [次へ] を選択して、 [設定] ページに移動します。

    Common Settings

  5. クラウド サービス (延長サポート) - ドロップダウン リストを使用して、既存のクラウド サービス (延長サポート) を選ぶか、または [新規作成] を選択して新しく作成します。 クラウド サービス (延長サポート) ごとに、データ センターがかっこ内に表示されます。 クラウド サービス (延長サポート) 用のデータ センターの場所は、ストレージ アカウントのデータ センターと同じ場所にすることが推奨されます。

    新しいサービスを作成することにした場合は、[クラウド サービス (延長サポート) の作成] ダイアログが表示されます。 クラウド サービス (延長サポート) に使用する場所とリソース グループを指定します。

    Create a cloud service (extended support)

  6. [ビルド構成] - [デバッグ] または [リリース] を選択します。

  7. [サービス構成] - [クラウド] または [ローカル] を選択します。

  8. [ストレージ アカウント] - このデプロイに使用するストレージ アカウントを選択するか、 [新規作成] を選択してストレージ アカウントを作成します。 ストレージ アカウントごとに、リージョンがかっこ内に表示されます。 ストレージ アカウントのデータ センターの場所は、クラウド サービス (共通設定) のデータ センターと同じ場所にすることが推奨されます。

    Azure ストレージ アカウントには、アプリケーション デプロイのパッケージが格納されます。

  9. キー コンテナ - このクラウド サービス (延長サポート) のシークレットを格納するキー コンテナーを指定します。 これは、リモート デスクトップが有効になっているか、構成に証明書が追加されている場合に有効になります。

  10. [すべてのロールのリモート デスクトップを有効にする] - サービスにリモート接続できるようにする場合は、このオプションを選択します。 資格情報を指定するように求められます。

    Remote desktop settings

  11. [次へ] を選択して、 [診断設定] ページに移動します。

    Diagnostics settings

    診断を使用して、Azure クラウド サービス (延長サポート) のトラブルシューティングを行うことができます。 診断については、「Azure クラウド サービスおよび仮想マシン用の診断の構成」をご覧ください。 Application Insights については、「Application Insights とは何か?」をご覧ください。

  12. [次へ] を選択して [概要] ページに移動します。

    Summary

  13. [ターゲット プロファイル] - 選択した設定から発行プロファイルを作成できます。 たとえば、テスト環境用と運用環境用に 1 つずつプロファイルを作成できます。 このプロファイルを保存するには、[保存] アイコンをクリックします。 ウィザードでプロファイルが作成され、Visual Studio プロジェクトに保存されます。 プロファイル名を変更するには、ターゲット プロファイルの一覧を開き、[管理…] を選択します。

    Note

    発行プロファイルが Visual Studio のソリューション エクスプローラーに表示され、プロファイル設定が .azurePubxml という拡張子を持つファイルに書き込まれます。 設定は、XML タグの属性として保存されます。

  14. プロジェクトのデプロイのすべての設定を構成したら、ダイアログの下部にある [発行] をクリックします。 Visual Studio の [Azure アクティビティ ログ] 出力ウィンドウでプロセスの状態を監視できます。 [ポータルで開く] リンクを選択します

お疲れさまでした。 これで、クラウド サービス (延長サポート) プロジェクトが Azure に発行されました。 同じ設定を使用して再度発行する場合は、発行プロファイルを再利用するか、この手順を繰り返して新しいプロファイルを作成します。 デプロイに使用される Azure Resource Manager (ARM) テンプレートとパラメーターは、bin/<configuration>/Publish フォルダーに保存されます。

Azure リソースをクリーンアップする

このチュートリアルに従って作成した Azure リソースをクリーンアップするには、Azure portal にアクセスして [リソース グループ] を選択し、クラウド サービス (延長サポート) の作成に使用したリソース グループを探して開き、[リソース グループの削除] を選択します。

[発行] 画面の [構成] ボタンを使用して、継続的インテグレーション (CI) を設定します。 詳細については、「Azure Pipelines のドキュメント」を参照してください。