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Windows 10 IoT の概要

Note

Windows コンテナーは、Windows Server、Windows IoT Server、Windows IoT Enterprise および Windows IoT Core での商用展開でサポートされます。 Windows October Update 2018 (ビルド 17763) の時点では、Windows コンテナーは、開発/テスト目的で Windows Enterprise および Professional でのみ使用できます。

Windows 10 IoT とは

Windows 10 IoT は、エンタープライズ クラスのパワー、セキュリティ、管理の容易性をモノのインターネットにもたらす Windows 10 ファミリのメンバーです。 Windows に組み込まれたエクスペリエンス、エコシステム、クラウド接続を活用することで、組織は迅速なプロビジョニング、容易な管理、クラウド戦略全体へのシームレスな接続が可能なセキュア デバイスを使ってモノのインターネットを構築できます。

Windows 10 IoT エディション

Windows 10 IoT には 2 つのエディションがあります。 Windows 10 IoT Core は Windows 10 オペレーティング システム ファミリの最小のメンバーです。 単一のアプリを実行するだけですが、Windows 10 に期待される管理の容易性とセキュリティを備えています。 対照的に Windows 10 IoT Enterprise は、Windows 10 の通常版で、アプリケーションや周辺機器の特定のセットにロックダウンされた専用デバイスを作成するための特別な機能を備えています。

Windows 10 IoT Core と Windows 10 IoT Enterprise の違い

Windows 10 IoT Core と Windows 10 IoT Enterprise は名前が似ていますが、提供するものやサポートするものに違いがあります。 以下は、エディションの違いを強調した機能一覧です。

機能/エディション Windows 10 IoT Core Windows 10 IoT Enterprise
ユーザー エクスペリエンス バックグラウンドのアプリとサービスをサポートしながら、フォアグラウンドで一度に 1 つの UWP アプリを実行 (アプリのバックスタック処理については、IoT シェルに関するドキュメントを参照)。 高度なロックダウン機能を備えた従来の Windows シェル
ヘッドレスのサポート はい はい
サポートされるアプリのアーキテクチャ UWP UI のみ Windows UI の完全サポート (UWP、WinForms など)
Cortana Cortana SDK はい
ドメイン参加 AAD のみ AAD および従来のドメイン
管理 MDM MDM
デバイス セキュリティ テクノロジ TPMセキュア ブート、BitLocker、Device Guard、およびデバイス正常性構成証明 TPMセキュア ブート、BitLocker、Device Guard、およびデバイス正常性構成証明
CPU アーキテクチャのサポート x86、x64、および ARM x 86 および x64
ライセンス オンライン ライセンス契約および Embedded OEM 契約、ロイヤリティ フリー 直接および間接の Embedded OEM 契約
使用シナリオ デジタル サイネージ、スマート ビルディング、IoT ゲートウェイ、HMI、スマート ホーム、ウェアラブル 業界向けタブレット、小売店舗販売時点管理、キオスク、デジタル サイネージ、ATM、医療機器、製造機器、シン クライアント

最小要件について詳しくは、Windows ハードウェアに関するサイトを参照してください。

店舗販売時点管理について詳しくは、このトピックに関する UWP ドキュメントを参照してください。

Windows 10 デスクトップと Windows 10 IoT Core の違い

デスクトップと IoT Core で使用できる機能の違い

  • インボックスの Cortana は、バージョン 1809 (17763) 以降、Windows 10 IoT Core で使用できなくなりました。 音声対応デバイスを素早く市場に投入しようとしている場合は、Cortana デバイス SDK のプレビューを使って Cortana のサポートをデバイスに統合することができます。
  • FileOpenPicker API は Windows 10 IoT Core ではサポートされていません。 ローカル ドライブやリムーバブル記憶域にアクセスするために、独自のアプリケーションでこれを実装することができます。
  • Windows 10 IoT Core デバイスは、デスクトップのような PC ではなく、既定のアプリで起動します。 このアプリケーションの目的は、初回起動時に対話するための使いやすいシェルを提供するだけでなく、このアプリケーションのオープン ソースのコードを使用できるようにすることです。それにより、これらの機能を使って独自のカスタム アプリケーションをプラグ アンド プレイすることができます。

ドライバーでサポートされる領域の違い

  • Windows 10 デスクトップには、Windows 10 IoT Core よりも多くのサポート対象ドライバーがあります。 同じデバイスが、デスクトップと同様に Windows 10 IoT Core でも機能するようにするには、Windows 10 IoT Core デバイス用のソースからドライバーをビルドするか、別の回避策を見つけなければならない場合があります (特に ARM アーキテクチャの場合)。
  • Windows 10 IoT Core (ARM) の libusb 用の既定ドライバーはありません。ARM アーキテクチャを対象としてソースからビルドする必要があります。

使用可能なレジストリ セットの違い

  • デスクトップに、オフに設定できる "Windows で自動的にスクロール バーを非表示にする" オプションがあります。 それは、次のレジストリ エントリで制御されます。
HKEY_CURRENTUSER\Control Panel\Accessibility
  • 既定では、Windows 10 IoT Core デバイスにはそのようなレジストリはありません。 必要な場合は、"Dynamic Scrollbars" レジスタを追加する必要があります。
  • UWP アプリケーションでのスクロール バーの自動的な非表示を有効にするには、"DynamicScrollbars" レジスタを追加して、次のように値を "1" に設定します。
REG ADD "HKCU\Control Panel\Accessibility" /v DynamicScrollbars /t REG_DWORD \d "1"
  • レジストリ キーは、既定のアカウントから設定する必要があります。 ScrollViewer の XAML 設定が "Visible" の場合、レジストリ設定を 0 にすると、UI にスクロールを表示するのに十分なコンテンツがあるかどうかに関係なく、スクロール バーは強制的に表示されます。 レジストリ設定が 1 の場合は、十分なコンテンツがない限りスクロール バーは非表示のままになります。
<TextBox Height="200" Width="100" IsEnabled="True" FontSize="50" TextWrapping="Wrap" ScrollViewer.VerticalScrollBarVisibility="Visible" Text="..."/>
  • 最後に、ScrollViewer XAML の設定が "Auto" の場合は、レジストリ設定を 0 にすると、スクロール バーを表示するのに十分なコンテンツがある場合にのみ、完全なスクロール バーが表示されます。 レジストリ設定が 1 の場合は、スクロール バーは十分なコンテンツがあるときには表示され、コンテンツがないときには非表示になります。
<TextBox Height="200" Width="100" IsEnabled="True" FontSize="50" TextWrapping="Wrap" ScrollViewer.VerticalScrollBarVisibility="Auto" Text="..."/>

サポートされるコマンドの違い

  • PowerShell Remove-AppxPackage コマンドは、デスクトップでは機能しますが、Windows 10 IoT Core では機能しません。
  • ユニバーサル Windows アプリからデバイス上のすべてのフォルダーにアクセスできるわけではありません。 Windows 10 IoT Core では、FolderPermissions ツールを使用して、UWP アプリからフォルダーにアクセスできるようにすることが可能です。 たとえば、UWP アプリに c:\test フォルダーへのアクセス権を付与するには、FolderPermissions c:\test -e を実行します。 ただし、これはデスクトップでは使用できません。

Windows 10 IoT Core は絶えず更新されているため、この投稿に記載されているコマンドは時間の経過とともに変更される可能性があります。

Windows 10 IoT に対する IoT Edge サポート

Windows 10 IoT に対する IoT Edge サポートについて詳しくは、こちらの Azure IoT Edge 記事の「オペレーティング システム」についてさらにお読みください。

役立つリソース