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CaptureSharedEventDriven

このサンプル アプリケーションでは、コア オーディオ API を使用して、ユーザーによって指定された入力デバイスからオーディオ データをキャプチャし、現在のディレクトリ内で一意の名前を付けた .wav ファイルに書き込みます。 このサンプルでは、イベント駆動型のバッファリングを示します。

このトピックは、次のセクションで構成されています。

説明

このサンプルでは、次の機能について説明します。

  • マルチメディア デバイスの列挙と選択のための MMDevice API
  • ストリームの開始と停止、ストリーム切り替えなどのストリーム管理操作用の WASAPI

要件

Product バージョン
Windows SDK Windows 7
Visual Studio 2008

 

サンプルのダウンロード

このサンプルは、次の場所にあります。

場所 パス/URL
Windows SDK \Program Files\Microsoft SDKs\Windows\v7.0\Samples\Multimedia\Audio\CaptureSharedEventDriven\...

 

サンプルのビルド

CaptureSharedEventDriven サンプルをビルドするには、次の手順を使用します。

  1. Windows SDK の CMD シェルを開き、CaptureSharedEventDriven サンプル ディレクトリに変更します。
  2. CaptureSharedEventDriven ディレクトリでコマンド start WASAPICaptureSharedEventDriven.sln を実行して、Visual Studio ウィンドウで WASAPICaptureSharedEventDriven プロジェクトを開きます。
  3. ウィンドウ内から、[デバッグ] または [リリース] ソリューションの構成を選択し、メニュー バーから [ビルド] メニューを選択して、[ビルド] オプションを選択します。 SDK の CMD シェルから Visual Studio を開かない場合、Visual Studio は SDK のビルド環境にアクセスできません。 その場合、プロジェクト ファイル WASAPICaptureSharedEventDriven.vcproj で使用される環境変数 MSSdk を明示的に設定しない限り、サンプルはビルドされません。

サンプルの実行

デモ アプリケーションを正常にビルドすると、実行可能ファイル (WASAPICaptureSharedEventDriven.exe) が生成されます。 これを実行するには、コマンド ウィンドウに WASAPICaptureSharedEventDriven を入力し、その後に必須の引数、または省略可能な引数を入力します。 次の例は、既定のマルチメディア デバイスでキャプチャ持続時間を指定してサンプルを実行する方法を示しています。

WASAPICaptureSharedEventDriven.exe -d 20 -multimedia

次の表に、引数を示しています。

引数 説明
-? ヘルプを表示します。
-h ヘルプを表示します。
-l オーディオ キャプチャの待ち時間 (ミリ秒単位)。
-d オーディオ キャプチャの持続時間 (秒単位)。
-m MMCSS の使用を無効にします。
-console 既定のコンソール デバイスを使用します。
-communications 既定の通信デバイスを使用します。
-multimedia 既定のマルチメディア デバイスを使用します。
-endpoint スイッチ値で指定されたエンドポイント識別子を使用します。

 

アプリケーションを引数なしで実行すると、使用可能なデバイスが列挙され、キャプチャ セッション用のデバイスを選択するようにユーザーに求めます。 既定のコンソール、通信、マルチメディア デバイスの後に、デバイスとエンドポイント識別子が一覧表示されます。 持続時間が指定されていない場合、指定したデバイスからのオーディオ ストリームが 10 秒間キャプチャされます。 アプリケーションは、キャプチャされたデータを一意の名前の .wav ファイルに書き込みます。

CaptureSharedEventDriven は、イベント駆動型バッファリングを示しています。 このサンプル用にインスタンス化されたオーディオ クライアントは共有モードで実行するよう構成され、クライアントによるオーディオ バッファーの処理は、IAudioClient::Initialize の呼び出しで AUDCLNT_STREAMFLAGS_EVENTCALLBACK フラグを設定することによりイベント駆動になります。 このサンプルは、IAudioClient::SetEventHandle メソッドを呼び出すことにより、クライアントがシステムにイベント ハンドルを提供する方法を示しています。 キャプチャ セッションが開始され、ストリームが開始されると、オーディオ エンジンは、クライアントが処理できるバッファの準備が整うたびに、提供されたイベント ハンドルにシグナルを送り、クライアントに通知します。 オーディオ データは、タイマー駆動型ループで処理することもできます。 このモードは、CaptureSharedTimerDriven サンプルでデモンストレーションされます。

コア オーディオ API を使用する SDK サンプル