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基本予算作成について

  • [アーティクル]

適用: Microsoft Dynamics AX 2012 R3, Microsoft Dynamics AX 2012 R2, Microsoft Dynamics AX 2012 Feature Pack, Microsoft Dynamics AX 2012

組織は、それが民間団体または公共団体のどちらの場合でも、予算を作成して、財務および運用上の目標を設定します。予算の設定と管理を担当するユーザーは、予算作成の基本予算作成機能を使用して、そのタスクを実行できます。

基本予算作成を使用すると、予算の財務分析コードを定義し、予算モデルを作成し、予算登録エントリを設定して使用できます。また、オプションの予算作成ワークフローを設定して、予算振替も含め、予算登録エントリの確認を自動化することもできます。

注意

このトピックには、財務予算に関する情報が含まれます。プロジェクトの予算の詳細については、プロジェクト予算および予測について を参照してください。

予算作成の財務分析コード

予算作成用の財務分析コードを定義すると、勘定科目表に関連付けられている勘定構造のどの主勘定と財務分析コードを予算作成で使用できるかを決定できます。組織によっては、主勘定といった、予算作成用の特定の財務分析コード定義せずに、柔軟性を持たせている場合もあります。たとえば、ある組織で、部門およびコスト センターの財務分析コードのみを予算作成用に定義するとします。そして、部門とコスト センターを組み合わせて、特定の主勘定とは関係なく、予算金額を保持することもできます。

予算モデル

予算モデルは予算を識別し、下位モデルを含めることができます。たとえば、法人のさまざまな部門を表すサブモデルを含めた予算を作成できます。

予算登録エントリ

予算登録エントリは、予算金額を入力し、予算作成活動の監査証跡を提供するために使用します。あらゆる予算タイプについて予算コードを定義して、予算登録エントリを追跡できます。たとえば、予算コード "当初" を予算タイプ "元の予算" に割り当てることができます。その場合は、"予算登録エントリ" フォームの [予算登録エントリ] クイックタブで、予算を識別する予算モデルと、予算タイプを識別する当初予算コードを選択することになります。[予算勘定項目] グリッドでは、勘定構造、財務分析コード値、および予算金額を識別する行を追加することになります。

  • "元の予算" タイプは、予算年度の初めに転記される承認済の予算金額に対して使用されます。

  • 振替は、財務分析コード値の金額を別の財務分析コード値に移動します。

  • リビジョンは、予算を増加または減少させます。

  • 事前債務および債務は、予算管理で使用できます。これらのエントリは、購買要求や発注書などの元伝票に対して予算財源の引当を行うことができます。これらは、民間部門では予算引当、他の国/地域では確約と呼ばれることもよくあります。

  • 繰り越しエントリを使用すると、ある会計年度から次の会計年度に移された未使用の予算金額を示すことができます。

  • "プロジェクト"、"固定資産"、"需要予測"、および "供給予測" は、予算予測を総勘定元帳予算に転送するために使用する補助元帳予算振替タイプです。

  • 公的部門の組織では、実際予算の確認中および承認中に、暫定予算登録エントリを追跡できます。また、配賦予算登録エントリを使用し、指定期間内の支出に対して予算金額の一部を割り当てることもできます。

予算作成ワークフロー

予算マネージャーが予算登録エントリを承認できるように予算作成ワークフローを設定できます。たとえば、予算金額をある部門から別の部門に振り替える際に承認が必要な場合は、承認ワークフローで予算振替の承認を処理できます。また、予算振替ルールを設定して、特定の財務分析コードや財務分析コード値の間の振替に対応することもできます。たとえば、部門内のみの予算振替に対応する予算振替ルールを設定できます。部門間での予算振替があり、予算振替ルールに違反した場合は、特定のユーザーまたはユーザー グループの承認を得るように、予算作成ワークフローで振替を処理することもできます。

基本予算作成の設定

基本予算作成を使用する前に、次のトピックで説明する手順を実行してください。予算管理を使用する場合は、予算管理をコンフィギュレーションする前に、基本予算作成を設定する必要があります。