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Record オブジェクト (ADO)

適用先: Access 2013、Office 2013

Recordset オブジェクトやデータ プロバイダーの行、または、半構造化データ プロバイダーから返されるファイルやディレクトリなどのオブジェクトを表します。

注釈

Record オブジェクトはデータの 1 つの行を表し、1 行から成る Recordset に概念が似ています。 プロバイダーの機能によっては、1 行から成る Recordset の代わりに、 Record オブジェクトが直接プロバイダーから返される場合があります (たとえば、1 行のみ選択する SQL クエリを実行したときなど)。 また、 Record オブジェクトは、 Recordset オブジェクトから直接取得されることもあります。 または、Microsoft Exchange OLE DB Provider などの半構造化データ プロバイダーから直接 Record オブジェクトが返される場合もあります。

Record オブジェクトに関連付けられたフィールドは、 Record オブジェクトの Fields コレクションを使用して表示できます。 ADO では、 RecordsetSafeArray 、および Record オブジェクトの Fields コレクションのスカラー値などの、オブジェクト値の列を利用できます。

Record オブジェクトが Recordset の行を表す場合、 Source プロパティを使用して元の Recordset に戻すことができます。

また、Microsoft OLE DB Provider for Internet Publishing などの半構造化データ プロバイダーは、 Record オブジェクトを使用してツリー構造の名前空間をモデル化することができます。 ツリー内のノードは、関連付けられた列を持つ Record オブジェクトを表します。 列は、そのノードの属性とその他の関連情報を表します。 Record オブジェクトは、ツリー構造のリーフ ノードと非リーフ ノードの両方を表すことができます。 非リーフ ノードは、そのコンテンツとしてほかのノードを持っていますが、リーフ ノードはそのようなコンテンツを持ちません。 リーフ ノードは、通常、データのバイナリ ストリームを格納していますが、非リーフ ノードも、関連付けられた既定のバイナリ ストリームを格納している場合があります。 Record オブジェクトのプロパティで、ノードの種類を識別することができます。

Record オブジェクトは、階層構造のデータ間を移動する手段としても使用できます。 Record オブジェクトを作成して、それを大規模なツリー構造の特定のサブツリーのルートにすると、新しい Record オブジェクトを子ノードとして開くことができます。

A resource (for example, a file or directory) can be uniquely identified by an absolute URL. A Connection object is implicitly created and set to the Record object when the Record is opened with an absolute URL. A Connection object may explicitly be set to the Record object via the ActiveConnection property. Connection オブジェクトを介してアクセスできるファイルとディレクトリは、Record 操作が発生するコンテキストを定義します。

データを変更または移動する Record オブジェクトのメソッドでは相対 URL も利用でき、相対 URL では、絶対 URL または Connection オブジェクト コンテキストを起点としてリソースを検索します。

注:

[!メモ] http スキームを使用している URL は、Microsoft OLE DB Provider for Internet Publishing を自動的に呼び出します。 詳細については、「 絶対 URL と相対 URL」を参照してください

Connection オブジェクトは各 Record オブジェクトに関連付けられています。 したがって、 Connection オブジェクトのトランザクション メソッドを呼び出せば、 Record オブジェクトの操作をトランザクションの一部にすることもできます。

Record オブジェクトは ADO イベントをサポートしていないので、通知には応答しません。

Record オブジェクトのメソッドとプロパティを使用すると、次の操作を実行できます。

  • ActiveConnection プロパティを使用して、関連する Connection オブジェクトを設定または取得できます。

  • Mode プロパティを使用して、アクセス権限を示すことができます。

  • ParentURL プロパティを使用して、 Record が表すリソースを格納しているディレクトリの URL を取得できます。

  • Source プロパティを使用して、 Record の派生元となる絶対 URL、相対 URL、または Recordset を示すことができます。

  • State プロパティを使用して、Record の現在のステータスを示すことができます。

  • RecordType プロパティを使用して、単純コレクション、または構造化ドキュメントの種類を示します。

  • Cancel メソッドを使用して、非同期操作の実行を停止できます。

  • Close メソッドを使用して、データ ソースと Record との関連付けを解除できます。

  • CopyRecord メソッドを使用して、 Record が表すファイルまたはディレクトリを別の場所にコピーできます。

  • DeleteRecord メソッドを使用して、 Record が表すファイル、ディレクトリ、またはサブディレクトリを削除できます。

  • GetChildren メソッドを使用して、 Record が表すエンティティのサブディレクトリおよびファイルを表す行を格納している Recordset を開くことができます。

  • MoveRecord メソッドを使用して、 Record が表すファイル、ディレクトリ、またはサブディレクトリを別の場所に移動 (名前変更) できます。

  • Open メソッドを使用して、 Record を既存のデータ ソースに関連付けたり、新規ファイルまたは新規ディレクトリを作成したりできます。