次の方法で共有


Visual Studio ALM のレポートの作成、カスタマイズ、および管理

Visual Studio アプリケーション ライフサイクル管理 (ALM) でチームの進行状況をより的確に追跡するために、プロジェクトにとって最も重要なデータを強調したレポートを作成できます。 独自のレポートを作成すると、Team Foundation Server (TFS) の既定のレポートには表示されない特定の情報を追跡できます。 また、組織内のメンバーが、プロジェクト固有のデータを実行、表示、発行、および共有する方法をカスタマイズできます。

フラット リスト クエリから簡単なグラフを作成するには、こちらを参照してください。

レポートを作成またはカスタマイズするときは、データ ソース、レポートの種類、レポートの形式に加え、チーム内や直接関係のない外部ユーザーとの間でのレポートの使用方法と共有方法を検討します。 選択したレポートの種類、形式、および共有方法によって、使用するデータ ソースおよび編集ツールが異なります。 また、このような判断は、アクセスできるデータベースにも左右される場合があります。 最新の情報を使用した Excel レポートを作成するには、組織のセキュリティ ポリシーが許可するよりも広範なデータ ウェアハウスへのアクセス許可を付与する必要があります。

セルフサービス分析のみが目的でレポートを使用する場合は、既定の Excel レポートのいずれかを表示またはカスタマイズするか、作業項目クエリに基づいて Excel レポートを作成することができます。 しかし広範なユーザーが共有する業務報告書を作成すると共に、それを定期的に更新し、要求に応じて提供する必要がある場合は、SQL Server の Reporting Services でレポートをカスタマイズまたは作成することもできます。

重要

ほとんどの Excel レポートでは、チーム プロジェクトをホストするチーム プロジェクト コレクションが、SQL Server Analysis Services によってプロビジョニングされている必要があります。Reporting Services のすべてのレポートは、コレクションが Analysis Services と Reporting Services の両方によってプロビジョニングされている必要があります。また、Excel の既定のレポートにアクセスするには、チーム プロジェクトでプロジェクト ポータルが有効になっている必要があります。これらのサービスが構成されていない場合は、現在の状態レポートにのみアクセスできます。

現在の状態レポートは、Excel で開いた作業項目クエリから簡単に作成でき、Excel ツールを使用してデータをグラフ化できます。詳細については、「作業項目のクエリ」を参照してください。

Team Foundation データを使用したレポートの作成

次の図に示すように、3 種類のデータベースのいずれか 1 つにあるデータを使用してレポートを作成します。 また、Excel、Project、または Reporting Services を使用してレポートを作成、カスタマイズ、および表示することができます。 チーム プロジェクトでは、Excel および Reporting Services の組み込みレポートを追加したり、Microsoft Excel や Microsoft Project を使用してレポートをすばやく生成したりすることができます。

Team Foundation データ ストアおよびレポートの概要

Team Foundation Server の 1 つの配置内のすべてのプロジェクト コレクションで定義されている全チーム プロジェクトのレポート可能データは、すべて 1 つのリレーショナル データ ウェアハウスに格納されます。 データ ウェアハウスに格納されたデータは、処理されて OLAP キューブに書き込まれます。 データが 1 つのデータ ウェアハウスに収集されるので、複数のチーム プロジェクト コレクションにわたるレポートを作成できます。

作業、レポート、およびチーム プロセスを追跡するオブジェクト間の依存関係については、「Visual Studio TFS 内で構成とカスタマイズを実行できる対象をエンド ツー エンドで表示」を参照してください。

TFS と SQL Server 間の相互作用の詳細については、「SQL Server と SQL Server Reporting Services について」を参照してください。

リレーショナル ウェアハウス データベースからのレポートの作成

リレーショナル ウェアハウス データベースのデータを照会し、状態を示すレポートを作成します。これにより、進行状況を追跡すると共に、他の重要な傾向を強調します。 次の図に示すように、ウェアハウス内のデータは、運営ストアから収集され、一連のテーブル、ビュー、およびテーブル値関数に編成されて、レポートの設計に使用できるようになります。

Team Foundation ウェアハウス

ウェアハウスには、ビルド、ソース コード、テスト結果とコード カバレッジ、およびタスクやバグなどの作業項目に関するデータが格納されます。 Visual Studio ALM でキャプチャされた生データとこれらのデータ セットの間の関係は、どちらもデータ ウェアハウスに移動します。 統合されたデータ セット間の関係は、リレーショナル ウェアハウス データベースに保存されているデータを直接問い合わせてレポートを作成することで参照できます。

詳細については、「Visual Studio ALM のリレーショナル ウェアハウス データベースのテーブル リファレンス」を参照してください。

Analysis Services キューブからのレポートの作成

Team System キューブは、次の図に示すように、すべてのメジャー グループに対して定義されるすべてのメトリックを提供します。 TFS 用の Analysis Services キューブを使用することにより、チーム プロジェクト コレクションに格納されているデータに関する集計情報のレポートを作成できます。 このデータを使用して、Microsoft Excel で簡単にピボットテーブル レポートおよびピボットグラフ レポートを作成できます。

注意

メモメモ

TFS データ ウェアハウスで SQL Server を使用している場合は、キューブの一覧に Team System と一連のパースペクティブが含まれます。パースペクティブにより、対象を絞ったデータのビューが表示されるので、Team System キューブ全体に対して定義されているすべてのディメンションやメジャー グループをスクロールする必要はありません。

詳細については、次のトピックを参照してください。

注意

バージョン管理に Git を使用する場合、コード チャーンおよびコード カバレッジ データは使用できません。

"Analysis Services データ キューブ" メジャー グループ

データの更新間隔

WIT データ ストアには、作業項目用にキャプチャされたデータがすべて書き込まれます。一方、Analysis Services データ ウェアハウスには、一部のデータのみが書き込まれます。 チーム メンバーが作業項目を作成および変更すると、WIT のデータ ストアがリアルタイムで更新されます。 その後、リレーショナル ウェアハウス データベースには 2 分ごと、OLAP キューブには 2 時間ごとに増分更新が書き込まれます。

データをリレーショナル ウェアハウス データベースのみに書き込むか、またはリレーショナル ウェアハウスと OLAP キューブの両方に書き込むかは、各作業項目フィールドに割り当てられた reportable 属性で指定します。 レポート可能フィールドでは、reportable 属性が detail、dimension、または measure に設定されています。 TFS 配置の 1 つの配置内の各プロジェクト コレクションで定義されている全チーム プロジェクトのレポート可能データは、すべて 1 つのリレーショナル データ ウェアハウスに書き込まれます。 データ ウェアハウスに格納されたデータは、処理されて OLAP キューブに書き込まれます。 このようにデータを 1 つのデータ ウェアハウスに集めることで、複数のチーム プロジェクト コレクション間にまたがるレポートを作成できます。

次の図は、作業項目フィールド、フィールド属性、およびグローバル リストを青いボックスで表示することで、これらがチーム プロジェクト コレクション内のすべてのチーム プロジェクトに適用されることを強調しています。 オレンジ色のボックスは、チーム プロジェクトに対して定義されている WIT オブジェクトを示します。

作業項目およびデータ ストアの追跡に使用するフィールド

レポートの作成またはカスタマイズに使用するソフトウェア ツールの選択

Analysis Services リレーショナル データベースまたは OLAP キューブに接続できる編集ツールを使用して、TFS レポートを作成できます。 たとえば、Excel、レポート ビルダー、レポート デザイナーなどを使用できます。 Excel を使用すると、作業項目を追跡するためのデータやキューブに格納されたデータを参照するレポートをすばやく生成できます。 プロジェクトを使用して、依存関係、スケジュール、リソースの使用状況、タイムラインなどの情報を示すレポートを作成できます。 レポート ビルダーまたはレポート デザイナーを使用すると、データベースの読み取りアクセスをユーザーに許可せずに、ユーザーがレポートを更新できるようにすることができます。

これらのツールに加えて、Microsoft は、レポートのカスタマイズと発行の機能を拡張する追加のツールとプラグインを提供しています。 詳細については、Microsoft Web サイトの「スタイルに合った適切なビジネス インテリジェンス テクノロジの選択 (ホワイト ペーパー)」と「Microsoft ビジネス インテリジェンス」のページを参照してください。

次の図に示すように、Analysis Services キューブまたはデータ ストアのデータにアクセスする Excel レポートを作成して、作業項目を追跡できます。 これらのレポートは、臨時の分析やセルフサービス分析、ポータルやダッシュボードによるチーム内での情報共有、および PowerPivot for Excel を使用したその他のデータ ソースとの統合に役立ちます。 より複雑なビジネス レポートや運用レポートが必要な場合は、レポート ビルダーまたはレポート デザイナーを使用して Reporting Services でレポートを作成またはカスタマイズできます。

Team Foundation レポートを生成するためのツール

次の表は、TFS レポートを作成およびカスタマイズできる各編集ツールを使用するための、ツール、データ、利点、およびリソースに関する情報を示します。

ソフトウェア ツール

データ アクセス

適した用途

メモ

Excel

作業項目を追跡するためのデータ ストア

OLAP データ キューブ (TFS_Analysis)

セルフサービス分析

中小規模のデータ セットの管理 (100s - 約 1MM のレコード)

柔軟な自由形式のレイアウトと書式のレポート

Excel レポートを更新するには、ユーザーが適切なアクセス許可を持つ必要があります。 必要なアクセス許可の 1 つは、プロジェクト コレクションのすべての配置に関するデータが格納されたデータ ウェアハウスへのアクセス許可です。 データは、ユーザーが手動でまたはマクロを使用して更新する必要があります。

プロジェクト

作業項目を追跡するためのデータ ストア

プロジェクトのスケジュールとリソース データ

依存関係、タイムライン レポート、リソース使用状況、およびリソースの割り当てを示すガント レポートの表示。

エンタープライズへの配置に対応するため、Project Server にはプロジェクトやリソースのパフォーマンス分析のための多様なレポートが用意されており、1 つのプロジェクト内または複数のプロジェクト間の分析に使用できます。 また、ピボットテーブル レポートやピボットグラフ レポートを使用すると、レポートを対話型で操作しながら、レポートを構成するフィールドを変更できます。

Project のレポートには、Project で作業項目クエリを開いてすばやくアクセスできます。 詳細については、「Project を使用したバックログとタスクの作成」を参照してください。

Project でエンタープライズ レベルのレポートにアクセスするには、Project Server の Team Foundation Server の拡張機能をインストールして構成する必要があります。 詳細については、「Team Foundation Server と Project Server の同期」を参照してください。

レポート ビルダー

OLAP データ キューブ (TFS_Analysis)

リレーショナル ウェアハウス データベース (TFS_Warehouse)

高度で、一貫した書式設定のレポートの作成。

レポートへのスパークライン、横棒グラフ、およびインジケーターの追加。

パラメーター付きのビューの使用。

SQL Server 2008 R2 レポート ビルダー 3.0 には直感的で多機能なレポート環境が用意されており、ユーザーは Excel の機能に似たリボンを使用して優れた書式設定のレポートを開発できます。 このツールをダウンロードし、Microsoft Web サイトの「レポート ビルダーの概要」のページで追加のリソースにアクセスできます。

レポート デザイナー

OLAP データ キューブ (TFS_Analysis)

リレーショナル ウェアハウス データベース (TFS_Warehouse)

高度で、一貫した書式設定のレポートの作成。

レポート デザイナーは、Visual Studio 環境内でホストされるグラフィカル クエリおよびデザイン ツールのコレクションです。 レポート デザイナーには、レポート用のデータを整理する [レポート データ] ペインと、レポートを対話型で設計できるデザイン ビューおよびプレビュー ビューというタグ付きビューがあります。 レポート デザイナーにはまた、データ ソースから取得するデータをより簡単に指定できるクエリ デザイナーと、レポートのレイアウトで使用するレポート データを指定できる [式] ダイアログが用意されています。 詳細については、Microsoft Web サイトの「レポート デザイナー」のページを参照してください。

レポート デザイナーとレポート ビルダーの機能をさらに比較するには、Microsoft Web サイトの「レポート作成環境の比較」のページを参照してください。

セルフサービス分析用の Excel レポートの表示、作成、および管理

チーム プロジェクトに既定の Excel レポートを使用することで、プロジェクトの進行状況と品質を分析できます。 別の方法として、作業項目クエリから、または Analysis Services キューブに接続することで、Excel でアドホック レポートを作成できます。

Excel レポートの表示、更新、作成、および管理に必要なアクセス許可の詳細については、「Visual Studio ALM のレポートの表示と管理に必要なアクセス許可の割り当て」を参照してください。

既定の Excel レポート

既定の Excel レポートを表示することで、チーム プロジェクトのバーン レート、バグのバックログ、ソフトウェア品質、テストの進行状況、およびその他のメトリックを追跡できます。 この種のレポートを表示するには、次の構成を満たしている必要があります。

  • チーム プロジェクトがプロジェクト ポータルでプロビジョニングされている必要があります。

    Excel レポートは、チーム プロジェクトの SharePoint 製品をホストしているサーバー上に格納されます。 チーム プロジェクトでプロジェクト ポータルが有効になっていない場合、このレポートにアクセスできません。 詳細については、「プロジェクト ポータルの構成または追加」を参照してください。

  • TFS 運営データ ストアに接続する Excel でレポートを開くには、クライアント コンピューターに Team Foundation Office Integration アドインがインストールされている必要があります。 このアドインは、任意の Team Foundation クライアントをインストールするときにインストールされます。

次の表のリンクをクリックすると、MSF (Microsoft Solutions Framework) のプロセス テンプレートが提供する各 Excel レポートについての情報に即座にアクセスできます。 テーブルのリンク先トピックでは、使用できるデータ、プロジェクト チームが追跡する必要がある情報、および各レポートを解釈、更新、カスタマイズする方法が説明されています。 詳細については、「Excel レポート」、「Excel レポート (CMMI)」、または「作業項目クエリからの Excel レポートの作成」を参照してください。

レポート領域

MSF for Agile Software Development

MSF for CMMI Process Improvement

プロジェクト管理

バーンダウン

問題の傾向

タスクの進行状況 (傾向)

ユーザー ストーリーの進行状況 (傾向)

バーンダウン

問題の傾向

タスクの進行状況 (傾向)

必要条件の進行状況 (傾向)

バグ管理

バグ (割り当て順)

バグ (優先度順)

バグの進行状況 (傾向)

バグの再アクティブ化 (傾向)

バグの傾向 (傾向)

バグ (割り当て順)

バグ (優先度順)

バグの進行状況 (傾向)

バグの再アクティブ化 (傾向)

バグの傾向 (傾向)

テスト管理

テスト管理レポート

テスト ケース準備 (傾向)

テスト計画の進行状況 (傾向)

手動テスト動作 (傾向)

失敗の分析 (傾向)

ユーザー ストーリー テスト状態 (傾向)

テスト管理レポート

テスト ケース準備 (傾向)

テスト計画の進行状況 (傾向)

手動テスト動作 (傾向)

失敗の分析 (傾向)

要件テスト状態 (傾向)

ソフトウェア品質とリリース管理

ビルドの品質評価 (傾向)

コード チャーン (傾向)

コード カバレッジ (傾向)

ビルドの品質評価 (傾向)

コード チャーン (傾向)

コード カバレッジ (傾向)

注意

バージョン管理に Git を使用する場合、コード チャーンおよびコード カバレッジ データは使用できません。

作業項目クエリからの現在のレポートおよび傾向レポートの作成

[Microsoft Excel でレポートを作成] ツールを使用すると、作業項目クエリに基づいて、現在の状態または傾向の履歴を示すレポートをすばやく生成できます。 これらのレポートでは、クエリ データと Analysis Services キューブのデータに基づいて、一連のピボットテーブル レポートとピボットグラフ レポートが自動的に生成されます。 また、このツールを使用すると、他のレポート ビューをサポートするようにカスタマイズできるピボットテーブル レポートおよびピボットグラフ レポートをすばやく生成できます。

詳細については、「作業項目クエリからの Excel レポートの作成」を参照してください。

Analysis Services キューブのメトリックに基づいた Excel レポートの作成

Analysis Services キューブを使用することにより、チーム プロジェクト コレクション内のデータに関する情報を集計するレポートを作成できます。 このデータを使用して、Excel で簡単にピボットテーブル レポートおよびピボットグラフ レポートを作成できます。 キューブ要素をピボットテーブル レポートまたはピボットグラフ レポートにドラッグすることで、質問の作成と回答の取得を迅速に行うことができます。 キューブは、次のような事項を確認できるように最適化されています。

  • プロジェクト期間の日単位でのアクティブなバグ、解決済みのバグ、終了済みバグの件数。

  • 対象期間の月単位でのアクティブなユーザー ストーリーまたは要件の数。

  • チーム プロジェクトのすべてのビルド定義に対するテスト結果の累積カウント。

詳細については、「Visual Studio の Analysis Services キューブで用意されているパースペクティブとメジャー グループ」を参照してください。

Excel レポートの共有および管理

Excel レポートは、次のいずれかの方法で共有できます。

  • レポート データを電子メール送信する。 データを表示するために特別なアクセス許可は必要ありません。

  • Excel ブックを電子メール送信する。

  • プロジェクト ポータルに Excel レポートをアップロードする。

  • ダッシュボードに Excel レポートを追加する。

  • 共有ネットワーク サイトに Excel レポートをアップロードし、その位置の URI を作業項目フォームに追加する。

ユーザーは、データを更新するためのアクセス許可と、Team Foundation Server に接続されたデータを持つレポートを開くための Team Foundation アドインが必要です。

Reporting Services でのレポートの表示、作成、および管理

Reporting Services を使用すると、レポートの書式をより詳細に制御できると共に、組織内のチーム メンバーとその他のメンバーの両方が、それらのレポートにより簡単にアクセスできます。 チーム プロジェクトに既定のレポートを使用することで、プロジェクトの進行状況と品質を分析できます。 これらのレポートでは、作業項目、バージョン コントロール、テスト結果、およびビルドのメトリックを集約することによって、チーム プロジェクトの実際の状態に関する次のような事項を確認できます。

  • チームがイテレーションを時間どおりに完了できるか。

  • チームが現在の書き込みレートに基づいて必要な作業を完了できるか。

  • チームが再アクティブ化されたバグを許容される率で解決および終了しているか。

  • どのくらいの頻度でテストが成功し、どの程度の分量のコードがテストされているか。

  • 一定期間におけるすべてのビルドの状態はどのような状態か。

Reporting Services のレポートは、データ ソース、データ、およびレイアウトに関する情報が格納された XML ファイル形式のレポート定義 (RDL) ファイルです。 レポート定義にはデータは格納されていません。 レポートを処理する際、データとレイアウトがまとめてレポート レンダラーに渡され、各ページに適したデータとレイアウト要素がレポート レンダラーによって決定されます。

Reporting Services のレポートにアクセスするには、チーム プロジェクトを含むチーム プロジェクト コレクションが Reporting Services でプロビジョニングされている必要があります。 チーム エクスプローラーを開いてチーム プロジェクト ノードを展開したときに レポート [レポート] が表示されない場合、これらのレポートは使用できません。Team Foundation Server の管理者は、チーム プロジェクトの作成後、配置環境にレポート サーバーを追加できます。 詳細については、「レポート サーバーの追加」を参照してください。

Reporting Services のレポートの表示、更新、作成、および管理に必要なアクセス許可の詳細については、「Visual Studio ALM 用データ ウェアハウスのデータベースへのアクセスの許可」を参照してください。

Reporting Services の既定のレポート

次の表のリンクをクリックすると、Microsoft Solutions Framework (MSF) または Visual Studio Scrum のプロセス テンプレートからチーム プロジェクトが作成されるときに、Reporting Services で自動的に作成される各レポートについての情報に即座にアクセスできます。 表に示された各トピックでは、それぞれのレポートが示すデータ、プロジェクト チームが追跡する必要がある情報、および各レポートを更新、フィルター処理、および解釈する方法が説明されています。 フィルターには、期間、イテレーション パスおよび区分パス、作業項目の種類、作業項目の状態が含まれます。 詳細については、「レポート (SQL Server Reporting Services)」を参照してください。

注意

Reporting Services のレポートを作成またはカスタマイズした場合、プロセス テンプレートに変更を保存できます。詳細については、「プロセス テンプレートへのレポートの追加」を参照してください。

レポート領域

MSF for Agile Software Development

MSF for CMMI Process Improvement

Visual Studio Scrum

プロジェクト管理

バーンダウンとバーン レート

残存作業

計画していなかった作業

すべてのイテレーションの状態

ストーリーの概要

ストーリーの進行状況

バーンダウンとバーン レート

残存作業

計画していなかった作業

すべてのイテレーションの状態

必要条件の概要

必要条件の進行状況

バックログの概要

リリース バーンダウン

スプリント バーンダウン (スクラム)

速度

バグ管理

バグの状態

バグの再アクティブ化が多い

バグの傾向

バグの状態

バグの再アクティブ化が多い

バグの傾向

  

テスト管理

テスト ケース準備

テスト計画の進行状況

テスト ケース準備

テスト計画の進行状況

テスト ケース準備

テスト計画の進行状況

ソフトウェア品質とリリース管理

ビルド品質指標

一定期間内のビルド成功

ビルドの概要

ビルド品質指標

一定期間内のビルド成功

ビルドの概要

一定期間内のビルド成功

ビルドの概要

注意

バージョン管理に Git を使用する場合、コード チャーンおよびコード カバレッジ データは使用できません。

Reporting Services レポートの作成およびカスタマイズ

Reporting Services でホストする複雑なレポートを作成するには、レポート ビルダーまたはレポート デザイナーを使用します。 これらの編集ツールを使用して、リレーショナル データ ウェアハウスにも Analysis Services キューブにもアクセスできます。 レポート ビルダーの方が簡単なので、可能な場合はレポート ビルダーを使用します。 以下のいずれかのタスクを実行する場合は、Reporting Services でレポートを作成する必要があります。

  • データベースの読み取りアクセスをユーザーに許可せずに、ユーザーがレポートを更新できるようにする。

  • チーム エクスプローラーの Reports フォルダーでレポートを共有する。

  • レポートのサブスクリプションをサポートして電子メールで毎日送信できるようにする。

  • レポートが結果を返すまでの時間を短縮し、使用するサーバー リソースが減るように、レポートのプロパティを管理する。

  • Transact-SQL クエリを使用して、レポート用のデータを取得する。

詳細については、次のトピックを参照してください。

Reporting Services レポートの管理

Reporting Services のレポートは、チーム エクスプローラー、Team System Web Access、またはチーム レポート サイトからアクセスできます。 チーム エクスプローラーまたはレポート マネージャーを使用して、レポートとレポート フォルダーを管理できます。 Team System Web Access からチーム レポート サイトにアクセスするには、ホーム ページの レポート ([レポート]) を選択します。

[レポート] ノードの下に一覧表示されるレポート数が増加するにつれて、レポートのグループ化または編成のためにサブフォルダーを作成することもできます。 また、最も頻繁に使用するレポートへのショートカットを [お気に入り] フォルダーに格納することもできます。

詳細については、「レポートの表示、アップロード、および整理 (Reporting Services レポート)」を参照してください。

レポートの必要条件をサポートするためのデータの追加

レポートの必要条件をサポートするためのデータは、次の方法で追加できます。

  • データ ストア、リレーショナル データベース、またはデータ ウェアハウスに作業項目フィールドを追加する。

  • データ ウェアハウスにデータを追加するためのアダプターを作成する。

  • PowerPivot を使用して、他のリソースから Excel レポートにデータを組み込む。

作業項目フィールドの追加

作業項目フィールドは、作業項目の種類のデータの追跡、クエリの条件の定義、およびレポートのデザインに使用します。 レポート機能をサポートするには、フィールドの追加または既存のフィールドの属性の変更を実行します。 レポートに表示するフィールド (システム フィールドを除く) はすべて、そのフィールドによって追跡される作業項目の種類の定義ファイルで定義する必要があります。 システム フィールドは、作業項目の種類ごとに自動的に定義されます。 ただし、データを入力できるようにする場合は、作業項目フォームに含める必要があります。 フィールドを追加または修正するときは、体系的な名前付け規則を適用して、データが Analysis Services キューブの各フォルダーに論理的にグループ化されるようにしてください。

詳細については、「レポート作成をサポートするための作業項目フィールドの追加および変更」を参照してください。

ウェアハウス アダプターの作成

通常、データ ウェアハウスにデータ型を追加する場合、 IWarehouseAdapterを実装するマネージ アセンブリであるアダプターを作成する必要があります。 アダプターと Team Foundation Server のウェアハウスとの対話には、ウェアハウス オブジェクト モデルが使用されます。 アダプターがウェアハウスにデータ フィールドを追加すると、ウェアハウスに移動するデータを定義するスキーマがプログラムによって拡張されます。 詳細については、「Data Warehouse Extensibility」および「How to: Create an Adapter」を参照してください。

PowerPivot

PowerPivot for Excel 2010 は、Microsoft Excel 2010 対応のデータ分析アドインです。 このアドインを使用することで、他のデータ ストアまたはデータベースのデータを、Team Foundation Server のデータと組み合わせてレポートを生成できます。 詳細については、「Microsoft PowerPivot」を参照してください。

スキーマの競合の解決およびデータ ウェアハウスの管理

レポート可能なフィールドの属性セットがチーム プロジェクト コレクション間で異なる場合に、スキーマの競合が発生します。 スキーマの競合によって、データ ウェアハウスおよび Analysis Services キューブの処理がブロックされることがあります。 競合を修正して、ウェアハウスの処理のブロックを解除し、レポートが正しく機能するようにします。 詳細については、「データ ウェアハウスで発生しているスキーマ競合の解消」を参照してください。

データ ウェアハウスと Analysis Services を管理して、次のシナリオに対応できます。

  • 最新ではないか、データが欠落しているレポートの問題を解決する。

  • ウェアハウスで発生したスキーマの競合を解決した後にウェアハウスまたはキューブを処理する。

  • ウェアハウスまたはキューブを処理する場合の更新間隔を変更する。 既定では、リレーショナル データベースに対するデータの抽出と書き込みは 2 分ごとに行われます。 キューブは 2 時間ごとに更新されます。 頻繁に変更を行ってそれらの変更が反映されたレポートを表示する場合は、更新頻度を増やすこともできます。

  • アプリケーション層サーバーのイベント ビューアーで発生した、ウェアハウス処理ジョブに関連するエラーをトラブルシューティングする。

  • Team Foundation のデータ層サーバーの移動、復元、名前の変更、またはフェールオーバーを行った後に、ウェアハウスおよびキューブをリビルドする。

ウェアハウス コントロール Web サービスを使用して、これらのタスクのうちいくつかを実行します。 詳細については、「データ ウェアハウスと Analysis Services キューブの管理」を参照してください。

その他の技術情報

Microsoft Web サイトの以下のリソースを参照してください。

  • Excel Services の概要
    SharePoint Server 2010 で Excel ブックを読み込み、計算し、表示する方法について取り上げます。

  • Team Foundation Server 2010 のレポートの作成
    レポート マネージャーを使用して表示できるレポートを作成する方法について説明します。

  • Team Foundation Server 2010 のレポートのカスタマイズ
    各プロセス テンプレートで提供される Reporting Services の既定のレポートをカスタマイズする方法を説明します。 これらのレポートでは、SQL または多次元式 (MDX) で記述されたクエリが使用されます。

  • Team Foundation Server のレポートおよびウェアハウス (フォーラム)
    Team Foundation 用のデータ ウェアハウスを使用したカスタム レポートの作成方法を説明します。

  • SQL Server Reporting Services」(フォーラム)
    Reporting Services のレポート デザイナーおよび他のコンポーネントの使用方法を説明します。

  • レポート ビルダーの概要
    レポート ビルダー 3.0 の説明です。このツールを使用すると、Microsoft Office に似た環境でレポートを作成できます。 このツールには、データ レイアウト、データの視覚化、書式付きテキスト、オンデマンド レンダリングなどの拡張機能が用意されています。

参照

概念

TFS データ ウェアハウスのコンポーネント

Visual Studio TFS 内で構成とカスタマイズを実行できる対象をエンド ツー エンドで表示

Visual Studio ALM および TFS での作業の追跡