カウンター
PIX には、情報の収集と表示を行うための多数のカウンターが用意されています。カウンターはターゲット プログラムの実行中に情報をキャプチャーするためのものであり、実験ファイル内に設定されます。実験ファイルにはプロファイリング対象のプログラムも指定されます。
- 基本ビューを使用して実験のカウンターを選択 - 基本ビューを使用すると、とても簡単に実験用のカウンターを選択することができます。
- 詳細ビューを使用して実験のカウンターを選択 - 詳細ビューを使用すると、実験でデータ収集するカウンターを選択する際の柔軟性が大幅に高くなります。
Windows XP と Windows Vista の相違: Windows Vista においてパフォーマンス カウンターを使用してデータの表示や収集を行うには、PIX を管理者権限で実行しなければならない場合があります。 |
基本ビューを使用して実験のカウンターを選択
基本ビューを使用している場合、カウンター選択でサポートされるデータ収集オプションは 1 種類のみ (フレームごとの統計収集) です。このオプションを選択すると、Draw_Submission カウンター セットがダイアログ ボックスに表示されます。
カウンター オプションを表示するには、ドロップダウンの矢印をクリックします。
いくつかの選択項目があります。
- Draw_Submission - レンダリングに関連する API 呼び出しをカウントします。
- Initial_Run - 基本的なイベントをカウントします。これは、ターゲット プログラムを初めて実行する場合に適しています。
- IO_Pass - リソース データの読み取りと書き込みに関連するイベントをカウントします。
- Resource_Usage - リソースの使用に関連するイベントをカウントします。
また、HUD チェック ボックスをオンにすると、ヘッドアップ ディスプレイが有効になります。ヘッドアップ ディスプレイは、データ収集中にアプリケーション ウィンドウにグラフィカルなカウンター情報をオーバーレイ表示する機能です。デフォルトの設定では、このボックスはオフになっています。
詳細ビューを使用して実験のカウンターを選択
詳細ビューは、データ収集に使用するカウンターをカスタマイズできるように設定されています。カウンターをカスタマイズするには、[Triggers/Actions] タブで [Customize] ボタンをクリックします。
PIX カウンターの標準セットを [Counterset] ドロップダウン リスト ボックスから選択するか、またはカウンターのカスタム セットを選択することができます。[Show HUD] チェック ボックスをオンにすると、実験の実行中にヘッドアップ ディスプレイが有効になります。[Cycle Key] ドロップダウン リスト ボックスでは、表示された HUD カウンターを進めるために使用する代替キーストロークを選択できます。HUD のデフォルトの設定はオフです。
カスタム カウンター セットを構成するには、[Customize] ボタンをクリックします。これによって [PIX counters] ダイアログが表示されます。
[PIX Counters] ウィンドウの上部には、利用可能なすべてのカウンターと、実験用に選択したカウンターが表示されます。左側でカウンターを選択し [追加](Add) ボタンをクリックすると、選択されたカウンターが右側の選択済みカウンターのリストに追加されます。右側でカウンターを選択し [削除](Remove) ボタンをクリックすると、選択済みカウンターのリストからカウンターが削除されます。
カウンター セット
利用可能なカウンターのリストからカウンター (Direct3D カウンターなど) を選択すると、選択済みカウンターのリストに多数のカウンターが表示されることに注目してください。これは、利用可能なカウンターの個々の項目は、実際にはカウンター セットと呼ばれるカウンターのグループであるためです。基本ビューのそれぞれのデータ収集オプションでは、あらかじめ定義されているカウンター セットを使用してデータを収集します。詳細ビューでは、個々のカウンター、カウンター セット、またはその両方を指定できます。
PIX では以下のカウンター セットをサポートしています。
- Direct3D カウンター - Direct3D に関する情報をレポートします。
- パフォーマンス カウンター - 全体的なパフォーマンス情報をレポートします。
- プラグイン カウンター - サード パーティのプラグインによって返されるカスタム情報をレポートします。
Direct3D カウンター
Direct3D カウンターは Direct3D API 呼び出しを追跡します。これは、下図に示す種類で構成されます。
- 全般(General) - 1 秒あたりのフレーム数やフレーム毎の呼び出し数など、一般的な測定値を追跡します。
- プリミティブ(Primitives) - 描画関数呼び出し数をカウントします。
- リソース(Resources) - メモリー割り当てとオブジェクト作成を追跡します。
- ステートの変化(State Changes) - ステートの変化の回数をカウントします。
- Shader Constant Changes - シェーダー定数の数をカウントします。
パフォーマンス カウンター
パフォーマンス カウンターはターゲット プログラムの全体的なパフォーマンスを追跡します。これは、下図に示す種類で構成されます。いくつかの種類の中から選択できます。
プラグイン カウンター
PIX は、カスタム カウンター セットによってサードパーティのプラグインをサポートしています。サードパーティのプラグインは、個別の DLL として実装する必要があります。プラグインの作成方法の例については、サンプル プログラム PIXPluginSample (<SDK ルート>\Samples\C++\Misc\PixPluginSample にあります) を参照してください。
カスタム カウンター セットの作成
独自のカウンター セットを作成するには、必要なカウンターを選択して、[Save As Counterset] をクリックします。名前を付けると、そのカウンター セットが [My Countersets] に表示されます。
PIX を初めて実行する際には、前の図に示した 4 つのデフォルトのカウンター セットが使用されます。カウンター セットの名前を右クリックし、該当するアクションを選択することによって、カウンター セットの名前変更や削除をいつでも実行することができます。