タイムライン ビュー
タイムライン ビューにはパフォーマンス情報が視覚的に表示され、パフォーマンスのボトルネックを簡単に確認できます。表示されるデータの値および型を制御できます。
図形 1. タイムライン ビュー
表示されるデータは、フレームごとの CPU 負荷とカウンターによって収集されるデータの 2 種類です。また、ビジュアル デバッグを容易にするためのデータの表示を調整する複数のコントロールがあります。
- コントロール 1:CPU イベントの表示
- コントロール 2:GPU イベントの表示
- コントロール 3:カウンター データの表示
- コントロール 4:タイムライン ツール バー
コントロール 1:CPU イベントの表示
タイムラインの最初の位置には、CPU が処理したフレームごとのイベントの数が表示されます。各フレームは黒枠で囲まれた灰色の長方形で表示されます。フレームの計算に要する時間が短ければ四角形の幅も短くなり、計算に時間がかかれば四角形の幅は広くなります。
図形 2. CPU イベント
イベント ビューでは、各フレームが黒枠で囲まれた灰色の長方形で表示されます。遅いフレームは広くなり、速いフレームは狭くなります。表示するフレームの持続時間が短い場合は、個々のフレームを見分けるために拡大が必要になることがあります。
拡大ボタンを使用して、水平方向の倍率を拡大し、個々のイベントが見分けられるようにします。
タイムライン ルーラー
経過時間の確認には、CPU イベントのすぐ上にあるルーラーを使用します。
図形 3. タイムライン ルーラー
フレーム矢印
フレームを選択するには、フレーム矢印をマウスでクリックして左または右に移動します。
図形 4. フレーム矢印
フレーム番号はイベント ウィンドウで選択されているイベントに対応します。タイムライン内部の任意の場所をクリックすることによってもフレームを選択できます。
コントロール 2:GPU イベントの表示
タイムラインの 2 番目の位置には、GPU が処理したフレームごとのイベント数が表示されます (一部の情報収集オプションはユーザーによる入力操作が必要です。その他のデータ収集オプションは既定で GPU イベントを収集します)。
Windows XP と Windows Vista の相違: GPU タイミング データを収集するには、Windows Vista を実行している必要があります。この機能は、Windows XP を実行している場合は使用できません。 [Statistics for each frame] が選択されている場合、デフォルトで GPU タイミング データの収集が有効になります。これを無効にするには、詳細ビューでアクションを削除します。その他のデータ収集モードの場合は、詳細ビューで GPU タイミング データの収集を明示的に指定する必要があります。 |
図形 5. GPU イベント
各フレームは黒枠で囲まれた灰色の長方形で表示されます。
GPU タイムラインには、フレームごとの GPU の状態を区別するために複数の色が使用されます。
- 青 - GPU は、処理対象のパケットをレンダリング中です。フレームごとに、CPU は 1 つ以上の処理のパケットを GPU に送信します。
- 灰色 - GPU はアイドル状態で、追加の処理を待機中です。
- 赤 - GPU はブロックされ、まだ利用可能になっていないリソースを待機中です。
以下の点は CPU タイムラインと同様です。
- 拡大ボタンを使用して、水平方向の倍率を拡大し、個々のイベントが見分けられるようにします。
- 経過時間を確認するには、CPU タイムラインの上にあるルーラーを使用します。
- CPU フレームと GPU フレームのどちらかを選択するとフレーム矢印が表示されます。GPU フレームを選択すると、フレームは灰色ではなくオフホワイトで表示されます。
GPU イベントはイベント トレース ファイルに保存されます。このファイルは分析を実行すると PIX によって自動的に作成されます。
コントロール 3:カウンター データの表示
タイムラインの 2 番目のセクションには、カウンター データが表示されます (図 1 参照)。表示を見やすくするために拡大または縮小するには、タイムライン ツール バーのこのコントロールを使用します。
実験を実行すると、タイムラインに表示されるカウンター データが収集されます。カウンター コントロールを使うことにより、最大 4 つのカウンターからのデータを同時に表示できます。
コントロール 4:タイムライン ツール バー
タイムラインでは、タイムラインの表示を調整するツール バーもサポートされています (図 1 参照)。コントロールは 2 種類に分けることができます。それらは、表示するデータの範囲と位置を調整するものと、表示するカウンター データを指定するものです。
- 範囲と位置のコントロール
- カウンターのコントロール
範囲と位置のコントロール
データの表示を調整するコントロールは 3 つあります。
アイコン | 名前 | 説明 |
---|---|---|
拡大 | 時間軸を拡大 (または拡張) します。y 軸のスケールには影響しません。 | |
縮小 | 時間軸を縮小 (または圧縮) します。y 軸のスケールには影響しません。 | |
画面にサイズを合わせる | すべての時間データが表示されるように時間軸の水平方向のサイズを変更します。 |
カウンターのコントロール
カウンター選択ボックスは 4 つあります。これらのいずれか、またはすべてを使って、表示するカウンター データを 4 セットまで指定できます。各コントロールは、タイムラインのカウンター データと同じ色で色分けされます。
図形 6. カウンターのコントロール
2 つのドロップダウン ボックスと 3 つのテキスト ボックスがあります。最初のドロップダウン ボックスにはカウンターの種類が表示されます。
図形 7. ドロップダウン 1 - カウンターの種類
- EID - イベントを一意に識別する整数 ID です。これはイベント ウィンドウでイベントを追跡できるように PIX がイベントに割り当てた値です。
- StartTime - イベントを開始する時間です。
- Frame - イベントを開始するフレームです。
- Duration - あるイベントを開始してから次のイベントが開始されるまでの経過時間です。
- FPS - CPU が処理可能な 1 秒あたりのフレーム数の計算値です。
また、最初のカウンターの種類は、イベント ビューのイベント テーブルの任意のセルをダブルクリックすることによっても選択できます。これにより、タイムラインではそのセルを含む列の最初のカウンターの型を変更し、その列に含まれるデータをグラフ表示します。
図形 8. ドロップダウン 2 - 垂直方向の拡大縮小
垂直方向の拡大縮小は表示するデータにサイズを合わせるときに使用します。
カウンターのコントロールの 3 番目の部分にはデータ値が表示されます。次の例では、最初のコントロールに実行時間のデータが表示されています。
図形 9. 実行時間のデータを表示するテキスト ボックス