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ACM ラッパー フィルタ

ACM ラッパー フィルタは、フィルタ グラフに参加するためにオーディオ圧縮マネージャ (ACM) CODEC を有効にする。デコンプレッサ フィルタとしても圧縮フィルタとしても動作する。

デコンプレッサ フィルタの場合、ACM ラッパーは "DirectShow Filters" カテゴリ (CLSID_LegacyAmFilterCategory) に表示され、MERIT_NORMAL メリットを持つ。フィルタが使う CODEC は、入力ピンの接続メディア タイプによって異なる。このフィルタは、必要に応じてフィルタ グラフ マネージャが自動的に使うため、通常、アプリケーションがフィルタをフィルタ グラフに追加する必要はない。圧縮解除は、PCM オーディオに対してのみ行われる。

圧縮フィルタの場合、ACM ラッパーは "Audio Compressors" カテゴリ (CLSID_AudioCompressorCategory) に表示され、MERIT_DO_NOT_USE メリットを持つ。各 CODEC は、個別のインスタンスとして表示される。圧縮の際、CoCreateInstance で直接フィルタを作成することはできない。代わりに、System Device Enumerator を使う必要がある。詳細については、「System Device Enumerator の使い方」を参照すること。

フィルタ インターフェイス IBaseFilterIPersistIPersistPropertyBag
入力ピン メディア タイプ MEDIATYPE_Audio、MEDIASUBTYPE_NULL、FORMAT_WaveFormatEx
入力ピン インターフェイス IMemInputPinIPinIQualityControl
出力ピン メディア タイプ MEDIATYPE_Audio、MEDIASUBTYPE_PCM、FORMAT_WaveFormatEx

以下の任意の組み合わせが可能。

  • 1 秒あたりのサンプル数 (kHz) : 44.1、22.05、11.025、8.0。
  • チャンネル : ステレオまたはモノラル。
  • サンプルごとのビット数 : 8 または 16。
出力ピン インターフェイス IAMStreamConfigIMediaPositionIMediaSeekingIPinIQualityControl
フィルタ CLSID CLSID_ACMWrapper
プロパティ ページ CLSID プロパティ ページなし。
実行モジュール Quartz.dll
メリット MERIT_NORMAL または MERIT_DO_NOT_USE
フィルタ カテゴリ CLSID_LegacyAmFilterCategory または CLSID_AudioCompressorCategory