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新しいハードウェアの準備

このトピック (単一サーバーの復元のチュートリアルの最初のトピック) では、必須コンポーネントのインストールおよび構成方法、データベースと SharePoint ファームの復元方法、および新しいハードウェアでデータベースを復元できるように Team Foundation Server (TFS) をインストールのみ行って構成は行わない方法について説明します。

このトピックの内容

  1. ハードウェアの選択およびサーバーの名前付け

  2. 新しいサーバーへの SQL Server のインストール

  3. 新しいサーバーへの SharePoint Foundation のインストール

  4. Team Foundation Server のインストール

必要なアクセス許可

このトピックの手順を実行するには、ソフトウェアのインストール先であるサーバーの管理者セキュリティ グループのメンバーである必要があります。

ハードウェアの選択およびサーバーの名前付け

ハードウェア障害により予期せずオフラインになった配置を復元するのは常に困難であり、通常、できる限り早くハードウェアを入手する必要があります。 未使用のマシンを新しいサーバーとして使用するという誘惑にかられることもあります。 しかし、配置の長期的な正常性と正常な復元のためには、以前のマシンよりも RAM が少ないサーバーの使用は避け、新しいサーバーが古いサーバーと同じオペレーティング システムを実行していることを確認する必要があります。 また、以前のサーバーの Service Pack レベルに可能な限り一致させる必要があります。

さらに、特に以前のサーバーの実行速度に満足していなかった場合や、ハード ドライブ領域が不足していた場合は、ハード ドライブ領域や配置の処理能力を拡張する良い機会です。 プロセッサの数または速度のアップグレード、RAM の追加、ハード ドライブ領域の追加が復元に悪影響を及ぼすことはなく、管理者とユーザーはより高速で強力なサーバーの恩恵を受けることができます。

サーバーの名前付け

新しいサーバーに古いサーバーと同じ名前を付けると、ユーザーの混乱や不便を最小限に抑えることができます。 新しいサーバーと古いサーバーの名前が同じ場合、配置の復元もより簡単になります。 古いサーバーの名前のアンダースコアが Team Web Access でのナビゲーションと干渉するなど、名前を再利用できない理由がない限り、新しいサーバーには古いサーバーと同じ名前を使用します。

配置例での新しいサーバー

この例では、引き続きチュートリアルの Fabrikam, Inc. という架空の会社の IT 管理者が、元の配置のハードウェア障害から復旧する過程を見ていきます。 IT 管理者は急に新しいサーバーが必要になりました。そして、最初に考えたのが、前のサーバーの仕様に一致する別のマシンの使用です。 しかし、TFS の採用が増えていて、他のいくつかの部門もこの配置の使用を検討していることがわかっています。 そこで Jill は、より高速のデュアルコア プロセッサ システム、16 GB の RAM、および 500 GB ハード ドライブ 2 台を備えた新しいサーバーを購入するための資金について協議しました。 Jill は新しいサーバーに古いサーバーと同じ FabrikamPrime という名前を付けました。

新しいサーバーへの SQL Server のインストール

前の必要条件を満たすサーバーを入手し、同じ名前を付けた後で、この新しいハードウェアにバージョンとエディションが同じ SQL Server をインストールする必要があります。 また、以前の配置と同じ照合順序設定を選択する必要があります。そうでない場合、古い配置でバックアップしたデータベースを復元できません。

ヒント

ほとんどの SQL Server インストールでは、既定の照合順序設定を使用します。既定の照合順序設定は、SQL Server をインストールするサーバーの Windows システム ロケールによって決定されます。

Team Foundation Server をサポートするために SQL Server をインストールには

  1. SQL Server インストール センターを起動します。

  2. [SQL Server インストール センター] ページで、[インストール] を選択し、[新規インストールを実行するか、既存のインストールに機能を追加します] を選択します。

  3. [セットアップ サポート ルール] ページで、すべてのルールに合格していることを確認して [OK] をクリックします。

  4. [プロダクト キー] ページでプロダクト キーを入力し、[次へ] をクリックします。

  5. [ライセンス条項およびプロダクト キー] ページに表示される使用許諾契約を読みます。 ライセンス条項を承諾する場合、[ライセンス条項に同意する] を選択します。 必要に応じて利用状況データの Microsoft への送信を行うチェック ボックスをオンにし、[次へ] をクリックします。

  6. [セットアップ サポート ファイル] ページで、[インストール] をクリックします。

  7. [セットアップ サポート ルール] ページで、セットアップ情報を確認します。 適切でない条件を修正してから、[次へ] をクリックします。

  8. [セットアップ ロール] ページで、[SQL Server 機能のインストール] を選択し、[次へ] をクリックします。

  9. [機能の選択] ページで、次のチェック ボックスをオンにし、[次へ] をクリックします。

    • データベース エンジン サービス

    • フルテキスト検索

    • Analysis Services (レポートが復元する配置の一部であった場合)

    • Reporting Services (レポートが復元する配置の一部であった場合)

    • クライアント ツール接続

    • 管理ツール (基本)

    • 管理ツール - 完全

    SQL Server 2008 R2 のインストール - 機能

  10. [インストール ルール] ページで警告を確認し、エラーを修正して [次へ] をクリックします。

  11. [インスタンスの構成] ページで、[既定のインスタンス] を選択し、[次へ] をクリックします。

  12. [ディスク領域の必要条件] ページで、十分なディスク領域があるかどうか情報を確認して、[次へ] をクリックします。

  13. [サーバー構成] ページで、[すべての SQL Server サービスで同じアカウントを使用する] を選択します。 [すべての SQL Server サービスで同じアカウントを使用する] ウィンドウで、NT AUTHORITY\NETWORK SERVICE を選択または指定し、[OK] をクリックします。

    [スタートアップの種類] 列で、編集できるすべてのサービスに [自動] を指定し、[次へ] をクリックします。

    ネットワーク サービス/自動に設定されるアカウント

  14. [データベース エンジン サービス] ページの [アカウントの準備] タブで、[Windows 認証モード][現在のユーザーの追加] を順に選択して SQL Server のこのインスタンスの管理者として自分のアカウントを追加します。 必要に応じて、データベース管理者として作業を行うユーザーのユーザー アカウントを追加し、[次へ] をクリックします。

  15. [Analysis Services の構成] ページの [アカウントの準備] タブで、[現在のユーザーの追加] を選択し、Analysis Services データベースの管理者として自分のアカウントを追加します。 必要に応じて、管理者として作業を行うユーザーのユーザー アカウントを追加し、[次へ] をクリックします。

  16. [Reporting Services の構成] ページで、[ネイティブ モードの既存の構成をインストールする] を選択し、[次へ] をクリックします。

  17. [エラーの報告] ページで、エラー情報を Microsoft に送信するかどうかを選択し、[次へ] をクリックします。

  18. [インストール ルール] ページでエラーまたは警告を確認し、[次へ] をクリックします。

  19. [インストールの準備完了] ページで、インストールされるコンポーネントの一覧を確認し、次の図に示す機能の一覧と一致していたら、[インストール] をクリックします。 変更が必要な場合は、[戻る] をクリックします。

    SQL Server 2008 R2 のインストール - 準備完了

    [インストールの進行状況] ページで、各コンポーネントのインストールの進行状況を監視することもできます。 すべてのコンポーネントのインストールが終了すると、[完了] ページが表示されます。 メッセージを確認し、ページを閉じます。

  20. インストールが完了した後、Microsoft Update にアクセスし、古いサーバーのインストールに適用していたものと同じ Service Pack または更新プログラムを適用します。 このサーバーに適用されていない Service Pack または更新プログラムを適用しないでください。

新しいサーバーへの SharePoint Foundation のインストール

Team Foundation Server の新しいインストールとは異なり、TFS のインストール ウィザードを使用して SharePoint Foundation をインストールすることはできません。 配置の SharePoint Foundation の部分に使用されているチーム プロジェクト ポータルおよび他の情報を復元するには、まず SharePoint Foundation を手動でインストールし、次にファームを復元する必要があります。

SharePoint ツールを使用した SharePoint Foundation のインストール

SharePoint Foundation に装備されているツールおよび機能を使用して、新しいサーバーにインストールできます。 以前の配置と同じ配置構成を選択する必要があります。 たとえば、元の配置で Team Foundation Server のインストール プロセス中に SharePoint Foundation を自動的にインストールした場合は、単一サーバーへの SharePoint Foundation のインストールを選択する必要がありますが、新しいサーバーに既にインストールされている SQL Server のインストールを使用します。 また、SharePoint Foundation をインストールする前に、Microsoft SharePoint 製品の準備ツールを実行する必要があります。

SharePoint Foundation を単一サーバーのファーム構成にインストールするには

  1. SharePoint Foundation のインストール メディアを起動します。 SharePoint Foundation のスタート ページで、[SharePoint Foundation のインストール] をクリックします。

  2. [マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項をお読みください] ページで条項を確認し、[「マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項」に同意します] チェック ボックスをオンにして、[続行] をクリックします。

  3. [インストールの種類を選択してください] ページで、[サーバー ファーム] をクリックします。

  4. [サーバーの種類] タブで、[完了] をクリックします。

    カスタムの場所に SharePoint Foundation をインストールする場合、[データの場所] タブをクリックして、場所を入力するか、[参照] をクリックして場所を指定します。

  5. [今すぐインストール] をクリックします。

  6. セットアップが完了したら、[閉じる] をクリックします。 初期ファームを構成しないでください。

Windows PowerShell を使用した SharePoint Foundation のインストール

SharePoint Foundation に装備されているツールなど、SharePoint Foundation をインストールするにはたくさんの方法がありますが、ファームの復元には Windows PowerShell が必要です。 Windows PowerShell を使用して SharePoint Foundation をインストールすることもできます。 便宜上、新しいサーバーでの SharePoint Foundation のインストールおよび復元の両方に Windows PowerShell を使用することを検討してください。 Windows PowerShell の詳細については、「はじめに: Windows PowerShell を使用した Windows Server 2008 R2 の管理」を参照してください。

Windows PowerShell を使用して SharePoint Foundation をインストールするには

  1. Windows PowerShell のコマンド プロンプトを開きます。

  2. 以下のコマンドを入力します。ここで Drive は SharePoint Foundation のインストール メディアの場所です。

    Install-SharePoint -SetupExePath "Drive:\SharePoint 2013\Setup\setup.exe"
    

    これにより、ファーム配置の PID キーを使用して SharePoint Foundation がインストールされますが、構成またはデータベースの作成は行わないでください。 代わりに、ファームおよびそのデータベースをこのインストールに復元します。

    ヒント

    別の方法として、Install-SharePoint コマンドを含む構成 XML ファイルを使用して、SharePoint Foundation をインストールすることもできます。

    詳細については、「Windows PowerShell を使用して SharePoint Foundation 2010 をインストールする」を参照してください。

Team Foundation Server のインストール

[スケジュールされたバックアップ] 機能を使用してデータベースを復元するには、Team Foundation Server ソフトウェアのインストールのみ行って、構成は行わないでください。

Team Foundation Server のバイナリおよびツールをインストールするには

  1. Team Foundation Server のインストール メディアを起動します。 [Team Foundation Server セットアップ] ページで、[インストール] をクリックします。

  2. インストールが完了すると、Team Foundation Server 構成センターが開きます。 [キャンセル] をクリックします。

    構成センターが表示されたら閉じます

    管理コンソールは自動的に非構成の状態で開きます。 これは想定されている動作です。

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