DaRT 回復イメージを使用してリモート コンピューターを回復する方法
適用対象: Diagnostics and Recovery Toolset 7.0
Microsoft Diagnostics and Recovery Toolset (DaRT) 7 のリモート接続機能を使用すると、IT 管理者がエンド ユーザーのコンピューターの DaRT ツールをリモートから実行することができます。 エンド ユーザー (またはエンド ユーザーのコンピューターで作業しているヘルプデスク担当者) から特定の情報が提供されたら、IT 管理者がエンド ユーザーのコンピューターを制御して、必要な DaRT ツールをリモートから実行します。
重要
リモート接続を確立する 2 台のコンピューターは、同じネットワークに属している必要があります。
DaRT を使用してリモート コンピューターを回復するには
DaRT 回復イメージを使用して、エンド ユーザーのコンピューターを起動します。
通常、DaRT 回復イメージをどのように展開しているかによって、次のいずれかの方法で DaRT を起動して、リモート コンピューターを回復します。DaRT 回復イメージの展開の詳細については、「DaRT 7.0 回復イメージを展開する」を参照してください。
問題のあるコンピューターの回復パーティションから、DaRT を起動します。
ネットワークのリモート パーティションから、DaRT を起動します。
各方法の利点と欠点については、「DaRT 7.0 回復イメージの保存方法と展開方法を計画する」を参照してください。
どちらの方法で DaRT から起動する場合でも、エンド ユーザー用のブート オプション (複数可) のブート デバイスを BIOS で有効にする必要があります。
注意
BIOS の設定は、社内で使用しているハード ディスク ドライブやネットワーク アダプター、他のハードウェアによって異なります。
DaRT 回復イメージでコンピューターを起動すると、[NetStart] ダイアログ ボックスが開きます。 ネットワーク サービスを初期化するかどうかを確認するメッセージが表示されます。 [はい] をクリックすると、DHCP サーバーがネットワークに存在すると見なされ、そのサーバーの IP アドレスが取得されます。 ネットワークで DHCP ではなく静的 IP アドレスを使用している場合は、後で DaRT の TCP/IP の構成ツールを使用して静的 IP アドレスを指定することができます。
ネットワークの初期化プロセスをスキップするには、[いいえ] をクリックします。
ネットワークの初期化ダイアログ ボックスの次に、ドライブ文字を割り当てし直すかどうかを確認するメッセージが表示されます。 通常、Windows をオンラインで実行すると、システム ボリュームはドライブ C に割り当てられます。 ただし、WinRE で Windows をオフラインにして実行する場合は、元のシステム ボリュームが別のドライブに割り当てられることがあるので、混乱する可能性があります。 割り当てし直すことを選択すると、DaRT によって、オフラインとオンラインのドライブ文字が同じになるように割り当てられます。 再割り当てされるのは、起動プロセスの後半でオフラインのオペレーティング システムを選択した場合のみです。
ドライブ文字の再割り当てダイアログ ボックスの次に、[システム回復オプション] ダイアログ ボックスが開き、キーボード レイアウトを選択するようにというメッセージが表示されます。 次に、システム ルート ディレクトリ、インストールされているオペレーティング システムの種類、およびパーティションのサイズが表示されます。使用しているオペレーティング システムが表示されず、ドライバーがないことが原因であると思われる場合は、[ドライバーの読み込み] をクリックします。 デバイスのインストール メディアを挿入してドライバーを選択するようにというメッセージが表示されます。 修復または診断するコンピューターを選択して、[次へ] をクリックします。
注意
最後に Windows 7 を起動しようとしたときに正しく起動しなかったと Windows 回復環境 (WinRE) が判断した場合は、スタートアップ修復が自動的に実行されることがあります。この問題とその解決方法の詳細については、「DaRT 7.0 のトラブルシューティング」を参照してください。
レジストリ ハイブが壊れているか存在しない場合は、レジストリ エディターと DaRT の他のユーティリティの機能が制限されます。 オペレーティング システムを選択しないと、使用できないツールもあります。
[システム回復オプション] ウィンドウが開き、各種回復ツールが一覧表示されます。
[システム回復オプション] ウィンドウで、[Microsoft Diagnostics and Recovery Toolset] を選択し、[Diagnostics and Recovery Toolset]ウィンドウを開きます。
[Diagnostics and Recovery Toolset] ウィンドウで [リモート接続] をクリックし、[DaRT リモート接続] ウィンドウを開きます。 ヘルプ デスクからのリモート アクセスを受け入れるようにというメッセージが表示されたら、[OK] をクリックします。
[DaRT リモート接続] ウィンドウが開き、チケット番号、IP アドレス、およびポートの情報が表示されます。
ヘルプ デスク担当者のコンピューターで、[DaRT リモート接続ビューアー] を開きます。
[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム]、[Microsoft DaRT 7]、[DaRT リモート接続ビューアー-] の順にクリックします。
[DaRT リモート接続] ウィンドウに、必要なチケット、IP アドレス、およびポートの情報を入力します。
注意
この情報は、エンド ユーザーのコンピューターで作成された情報なので、エンド ユーザーから提供されているはずです。 エンド ユーザーのコンピューターで使用可能な IP アドレスの数によっては、複数の IP アドレスから選択しなければならない場合があります。
[接続] ボタンをクリックします。
これで、IT 管理者がエンド ユーザーのコンピューターを制御して、DaRT ツールをリモートから実行できるようになります。
注意
inv32.xml というファイルには、ポート番号や IP アドレスなどのリモート接続情報が含まれています。 既定では、通常、このファイルは %windir%\system32 にあります。
リモート接続プロセスをカスタマイズするには
winpeshl.ini ファイルを編集して、リモート接続プロセスをカスタマイズすることができます。 winpeshl.ini ファイルを編集する方法の詳細については、「Winpeshl.ini ファイル」を参照してください。
次に表に、エンド ユーザーのコンピューターとのリモート接続を確立する方法をカスタマイズするコマンドとパラメーターを示します。
コマンド パラメーター 説明 RemoteRecovery.exe
-nomessage
エンド ユーザーにリモート接続を受け入れるかどうかを確認するメッセージを表示しません。 エンド ユーザーが、このメッセージに「はい」と応答したかのように、リモート接続が続行されます。
WaitForConnection.exe
none
リモート接続が実行されなくなるか、エンド ユーザー コンピューターとの有効な接続が確立されるまで、カスタム スクリプトの続行を停止します。
重要
このコマンドを単独で指定した場合は機能しません。 スクリプト内で指定する必要があります。
次に、DaRT を起動しようとすると直ちに [リモート接続] ツールが開くようにカスタマイズした winpeshl.ini ファイルの例を示します。
[LaunchApps] "%windir%\system32\netstart.exe -network -remount" "cmd /C start %windir%\system32\RemoteRecovery.exe -nomessage" "%windir%\system32\WaitForConnection.exe" "%SYSTEMDRIVE%\sources\recovery\recenv.exe"
コマンド プロンプトからリモート接続ビューアーを実行するには
コマンド プロンプトから DaRT リモート接続ビューアーを実行するには、DartRemoteViewer.exe コマンドと次のパラメーターを使用します。
パラメーター 説明 -ticket=<ticketnumber>
<ticketnumber> は、ダッシュを含むチケット番号です。リモート接続ツールで生成されます。
-ipaddress=<ipaddress>
<ipaddress> は、リモート接続ツールで生成された IP アドレスです。
-port=<port>
<port> は、指定した IP アドレスに対応するポートです。
注意
上記のパラメーターの変数は、エンド ユーザーのコンピューターで作成されるので、エンド ユーザーから提供されるはずです。
3 つのパラメーターをすべて指定したら、データが有効な場合は、プログラムを実行するとすぐに接続が開始されます。 パラメーターのいずれかが有効でない場合は、パラメーターがまったく指定されなかったものとしてプログラムが実行されます。
参照:
その他のリソース
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