次の方法で共有


一般的な Eseutil エラーのリファレンス

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2007-02-19

ここでは、ストレージ グループ内の Microsoft Exchange データベース ファイルおよびトランザクション ログ ファイルに対して Eseutil を実行しているときに発生する可能性のある一般的な Extensible Storage Engine (ESE) データベース エラーについて説明します。以前は JET と呼ばれていた ESE は Exchange Server の基本的なデータベース構造に対する下位レベルの API を定義する手段です。

エラー コード

表 1 は、Eseutil の実行時に発生する一般的なデータベース エラーの一部について説明したものです。

表 1   Eseutil の実行時の一般的なデータベース エラー

エラー番号 JET エラー エラーの説明

エラー -327 (0xfffffeb9)

JET_errBadPageLink

このエラーはデータベース内に論理的な破損がある場合に発生します。論理的な破損は、Exchange のバグ、またはハード ディスクの障害によって発生する可能性があります。キャッシュからのページの書き込み順序が保持されていないために、トランザクションの一部のページのみが更新され、他のページは古いバージョンのままになっている場合、障害によってエラーが発生する可能性があります。

エラー -501 (0xfffffe0b)

JET_errLogFileCorrupt

このエラーはトランザクション ログ ファイルの物理的な損傷を示します。この原因および現象は、データベース ファイル内のエラー -1018 に似ています。このエラーが発生すると、ログ ファイルを修復または回復することはできません。

エラー -510 (0xfffffe02)

JET_errLogWriteFail

このエラーは、Exchange が現在のログ ファイルに書き込めなかったことを示します。ログのディスクがいっぱいであるか、ハードウェア エラーによりディスクにアクセスできなくなっているか、または別のプロセスによりログ ファイルがロックされている可能性があります。

エラー -515 (0xfffffdfd)

JET_errInvalidLogSequence

このエラーは、ログ ファイルがないか、または他のログ ファイルと一致しないことを示します。ログの署名が一致しないか、シーケンス内の他のログと作成時刻が適合していないか、またはこのログが元のシーケンスの一部でないことを示す別の問題が検出された場合に、このエラーが発生する可能性があります。ほとんどの場合、このエラーの原因はログ ファイルがないことです。また、このエラーは、データベースの復元を複数回行ったためにそのデータベースのログ ストリームが複数残り、それらのログ ストリームを混在させた場合に発生する可能性があります。

エラー -519 (0xfffffdf9)

JET_errLogSequenceEnd

Exchange Server 2003 およびそれ以前のバージョンでは、ストレージ グループあたり最大 1,000,000 個のログ ファイル シーケンスをサポートします。この制限に達したらログ シーケンスを 1 にリセットする必要があります。この制限に達した後のデータベースの動作は、Exchange のバージョンによって異なります。

エラー -530 (0xfffffdee)

JET_errBadLogSignature

このエラーは署名の不一致を示します。実際には正しい署名であっても、シーケンス内の他のログ ファイルと一致しないか、データベースに記録されているログの署名と一致しない場合もあります。これは、異なるシーケンスのログ ファイルが見つかったか、またはデータベースでエラーが発生し、その回復のために必要なログが存在しないことが原因である可能性があります。

エラー -531 (0xfffffded)

JET_errBadDbSignature

このエラーはエラー -530 と似ています。データベースとログ ファイルの両方には、お互いを識別し、一致させるための署名があります。必ずしも署名が一致している必要はありませんが、署名の不一致が回復に影響を及ぼす場合、エラー -531 またはエラー -530 あるいはその両方が発生する可能性があります。場合によっては、エラー -531 が発生しても正常に回復できることがあります。ただし、エラー -531 の発生は、トランザクション ログ データをデータベースに適用できないことを示します。

エラー -532 (0xfffffdec)

JET_errBadCheckpointSignature

このエラーは、チェックポイント ファイルがトランザクション ログ ファイルと一致しないことを示します。チェックポイント ファイルを削除すると、このエラーは修正されます。この場合、回復のために必要かどうかを判断するために、Exchange によってすべてのトランザクション ログが再度スキャンされます。数千のログ ファイルがある場合、この処理に数分以上かかる可能性があります。

エラー -533 (0xfffffdeb)

JET_errCheckpointCorrupt

このエラーは、破損したチェックポイント ファイルが削除されたことを示します。ほとんどのバージョンの Exchange では、破損したチェックポイント ファイルは削除され、自動的に再作成されます。破損したチェックポイント ファイルは使用できないために削除される可能性があります。

エラー -543 (0xfffffde1)

JET_errRequiredLogFilesMissing

このエラーはログ ファイルがないことを示します。正しくシャットダウンされた Exchange データベースはクリーン シャットダウン状態にあり、ログ ファイルから切り離されています。この場合、データベースはログ ファイルに依存しない状態になっているため、既存のログ ファイルをすべて削除し、新しいまたは別のログ ファイルのセットを使用してデータベースを再起動することが可能になります。

note注 :
クリーン シャットダウン状態のデータベースのログ ファイルを削除すると、以前のバックアップの有効性およびロール フォワード機能に影響します。

データベースが正しくシャットダウンされていない場合、データベースは 1 つ以上のログ ファイルに接続されています。これらのログ ファイルは、データベースを整合状態に戻すために必要です。これらのログ ファイルが使用できない場合、データベースを再起動する前にバックアップから復元するか、または修復する必要があります。

エラー -544 (0xfffffde0)

JET_errSoftRecoveryOnBackupDatabase

このエラーは、データベースで、ハード回復ではなく、ソフト回復が実行されたことを示します。データベースがストリーミング オンライン バックアップから復元される場合、このデータベースはハード回復が必要な特別な状態にあります。これは、通常のデータベース エラー後に実行されるソフト回復とは対照的です。バックアップ アプリケーション内でトランザクション ログの再生を開始するか、データベースおよびトランザクション ログ ファイルの復元後に Eseutil /CC を実行することによって、ハード回復が実行されます。ハード回復の実行の詳細については、「Eseutil /C 復元モード」を参照してください。

エラー -548 (0xfffffddc)

JET_errLogSequenceEndDatabasesConsistent

このエラーは、エラー -519 に伴って発生し、このシーケンスでトランザクション ログ ファイルをこれ以上生成できないこと、ただしデータベースはすべてクリーン シャットダウン状態にあることを示します。これは、トランザクション ログ ファイルを削除し、ログ シーケンスをリセットしても安全であることを意味します。

エラー -550 (0xfffffdda)

JET_errDatabaseInconsistent

このエラーは、トランザクション ログ ファイルがないか、ログ ファイルのデータの一部がデータベースに適用できない場合に発生します。データベースが予期せずに停止した場合、ダーティ シャットダウンの状態にあります。データベースの状態は、データベースの停止中にデータベース ヘッダーを読み取ることによって確認できます。詳細については、「Eseutil /M ファイル ダンプ モード」を参照してください。

ダーティ シャットダウンの状態にあるデータベースは、トランザクション ログ ファイルに接続されており、起動前にログ ファイルを適用する必要があります。このエラーを修正するには、必要なすべてのログ ファイルを適用するか、データベースを復元するか、データベースを修復する必要があります。

エラー -551 (0xfffffdd9)

JET_errConsistentTimeMismatch

このエラーは、エラー -1216 (JET_errAttachedDatabaseMismatch) と密接に関係しています。通常、このエラーは、ストレージ グループ内にダーティ シャットダウン状態のデータベースが存在する場合に、別のデータベース ファイルの生のコピーを復元することによって発生します。

エラー -1206

JET_errDatabaseCorrupted

これは一般的なエラーであり、必ずしも深刻な問題を示しているわけではありません。このエラーは、整合性チェックで軽度から中程度の重要度の問題が見つかった際に、そのチェックの終了時に生成されます。データベース内で見つかった問題の詳細情報を取得するには、<データベース>.INTEG.RAW ファイルで ERROR という語を検索してください。

詳細については、イベントおよびエラー メッセージ センターを参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

エラー -1216 (0xfffffb40)

JET_errAttachedDatabaseMismatch

このエラーは、エラー -551 (JET_errConsistentTimeMismatch) と密接に関係しています。通常、このエラーは、いずれかのデータベースが使用できなくなった場合に (ディスクが破損した場合など)、ストレージ グループ内のすべてのデータベースで同時にエラーが発生した後に発生します。

エラー -939586631 (不明な

エラー)

不明なエラー

このエラーは、Restore.env ファイルの正しくないパスを使用して Eseutil /CC を実行しようとした場合に発生します。このエラーの結果、メールボックス ストアをマウントできなくなります。Restore.env ファイルの正しいパスを使用して Eseutil /CC を実行すると、この問題を解決できます。Eseutil /CC の実行の詳細については、「Eseutil /C (復元) を実行する方法」を参照してください。問題が引き続き発生する場合は、データベースを復元または修復する必要がある可能性があります。

詳細情報

Eseutil の詳細については、次のトピックを参照してください。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。