Exchange 2007 SP1 にアップグレードする方法
適用先: Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007
トピックの最終更新日: 2008-03-11
ここでは、Microsoft Exchange Server 2007 SP1 のセットアップ ウィザードまたはコマンド プロンプト ウィンドウを使用して、Exchange 2007 の RTM (Release To Manufacturing) 版から Exchange 2007 Service Pack 1 (SP1) にアップグレードする方法について説明します。1 つ以上の Exchange 2007 サーバーの役割または Exchange 管理ツールがインストールされている場合、Exchange 2007 SP1 にアップグレードできます。
状況によっては、Exchange 2007 SP1 サーバーを再度アップグレードする場合もあります。たとえば、1 つ以上のサーバーの役割について最初のアップグレードが失敗した場合、このトピックのいずれかの手順を使用して再度アップグレードする必要があります。
注 : |
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組織内で複数の Exchange 2007 サーバーに Exchange 2007 SP1 をインストールする場合、最初にクライアント アクセス サーバーをアップグレードすることをお勧めします。プロキシを使用している状況で複数のクライアント アクセス サーバーを使用している Active Directory サイトが複数ある組織では、インターネットに直接接続しているクライアント アクセス サーバーをアップグレードしてから、インターネットに直接接続していないクライアント アクセス サーバーをアップグレードする必要があります。 |
開始する前に
このトピックの手順を開始する前に、以下の点に注意してください。
Exchange 2007 がインストールされている必要があります。
組織が「Exchange 2007 のシステム要件」に記載されている要件を満たしている必要があります。
重要 : オペレーティング システムを Windows Server 2008 にアップグレードしてから Exchange 2007 SP1 にアップグレードする操作はサポートされていません。また、Exchange 2007 SP1 にアップグレードしてから、オペレーティング システムを Windows Server 2008 にアップグレードする操作もサポートされていません。Exchange 2007 SP1 を Windows Server 2008 上に展開するには、Exchange がインストールされていないコンピュータに Windows Server 2008 をインストールしてから、Exchange 2007 SP1 をインストールする必要があります。 リモート レジストリ サービスを停止し、再起動することをお勧めします。
セットアップ ウィザードを使用してクラスタ化メールボックス サーバーをアップグレードすることはできません。クラスタ化メールボックス サーバーのアップグレードの詳細については、「Exchange 2007 SP1 または SP2 へのクラスタ化メールボックス サーバーのアップグレード」を参照してください。
Exchange 2007 RTM サーバーを Exchange 2007 SP1 にアップグレードする場合、そのサーバーにインストールされているすべてのサーバーの役割がアップグレードされます。
Exchange 2007 SP1 にアップグレード後は、Service Pack をアンインストールして Exchange 2007 RTM に戻すことはできません。アンインストールする場合は、Exchange 2007 をサーバーから削除します。
指定する完全修飾ドメイン名 (FQDN) 設定がサーバーの FQDN であることを確認します。サーバーの FQDN ではない FQDN が指定された場合、Exchange 2007 SP1 のインストールは失敗します。
必要なアクセス許可
Exchange 2007 SP1 にアップグレードするには、以下のアクセス許可が必要です。
クライアント アクセス サーバー、ハブ トランスポート サーバー、メールボックス サーバー、またはユニファイド メッセージング サーバーの役割がインストールされている、組織内の最初の Exchange 2007 RTM サーバーを Exchange 2007 SP1 にアップグレードするには、使用するカウントに Exchange 組織管理者の役割が委任されている必要があります。このアカウントは、そのコンピュータのローカルの Administrators グループのメンバでもある必要があります。
エッジ トランスポート サーバーの役割がインストールされている Exchange 2007 RTM サーバーを Exchange 2007 SP1 にアップグレードするには、使用するアカウントが該当のコンピュータのローカルの Administrators グループのメンバである必要があります。
組織内の Exchange 2007 RTM のサーバーの役割ごとに最初のアップグレードを行った後に、追加のサーバーを Exchange 2007 SP1 にアップグレードするには、使用するアカウントに Exchange サーバー管理者の役割が委任されている必要があります。このアカウントは、そのコンピュータのローカルの Administrators グループのメンバでもある必要があります。
Exchange 管理ツールのみがインストールされているコンピュータをアップグレードするには、そのコンピュータのローカルの Administrators グループのメンバであるアカウントを使用してログオンする必要があります。
Exchange 2007 SP1 のスキーマを準備していない場合、サーバーをアップグレードするために使用するアカウントは、Schema Admins グループと Enterprise Admins グループのメンバである必要があります。
注 : スキーマは、スキーマ マスタと同じドメインおよび同じ Active Directory サイトで準備する必要があります。最初にアップグレードするサーバーが、スキーマ マスタと同じドメインおよび同じ Active Directory サイトにない場合、または最初のサーバーのアップグレードとは別にスキーマを準備する場合は、スキーマ マスタと同じドメインおよび同じ Active Directory サイトにあるコンピュータのコマンド プロンプト ウィンドウから Setup /PrepareSchema を実行する必要があります。 Exchange 2007 SP1 用の Active Directory を準備していない場合、サーバーのアップグレードに使用するアカウントは Enterprise Admins グループのメンバである必要があります。
注 : Active Directory は、スキーマ マスタと同じドメインおよび同じ Active Directory サイトで準備する必要があります。最初にアップグレードするサーバーが、スキーマ マスタと同じドメインおよび同じ Active Directory サイトにない場合、または最初のサーバーのアップグレードとは別に Active Directory を準備する場合は、スキーマ マスタと同じドメインおよび同じ Active Directory サイトにあるコンピュータのコマンド プロンプト ウィンドウから Setup /PrepareAD を実行する必要があります。 Exchange 2007 SP1 用のドメインを準備していない場合、サーバーのアップグレードに使用するアカウントは Domain Admins グループのメンバである必要があります。
注 : 最初のサーバーのアップグレードとは別にドメインを準備する場合は、コマンド プロンプト ウィンドウから Setup /PrepareDomain または Setup /PrepareAllDomains を実行する必要があります。
Exchange 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。
Active Directory およびドメインの準備の詳細については、「Active Directory とドメインを準備する方法」を参照してください。
手順
Exchange Server 2007 SP1 セットアップ ウィザードを使用して Exchange 2007 SP1 にアップグレードするには、次の操作を行います。
Exchange 2007 SP1 をインストールするサーバーにログオンします。
Exchange Server 2007 SP1 DVD を DVD ドライブに挿入するか、または Exchange 2007 SP1 パッケージをダウンロードして、Setup.com を実行します。ダウンロードについては、Exchange Server 2007 用のダウンロードについてのページを参照してください。
[開始] ページの [インストール] で、[Microsoft Exchange Server 2007 SP1 のインストール] をクリックします。
Exchange Server 2007 SP1 セットアップ ウィザードの [概要] ページで、[次へ] をクリックします。
[使用許諾契約書] ページで、[使用許諾契約書に同意します] をクリックし、[次へ] をクリックします。
[インストールの前提条件の確認] ページで、状態を確認し、サーバーの役割の前提条件の確認が正常に完了したかどうかを判断します。正常に完了していた場合は、[アップグレード] をクリックし、Exchange 2007 SP1 にアップグレードします。
[完了] ページで、[終了] をクリックします。
コマンド プロンプト ウィンドウを使用して Exchange 2007 SP1 にアップグレードするには、次の操作を行います。
Exchange 2007 SP1 をインストールするサーバーにログオンします。
Exchange Server 2007 SP1 DVD を DVD ドライブに挿入するか、または Exchange 2007 SP1 パッケージをダウンロードします。ダウンロードについては、Exchange Server 2007 用のダウンロードについてのページを参照してください。
コマンド プロンプトで、次のコマンドを実行します。
Setup.com /mode:upgrade
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Exchange 2007 SP1 にアップグレードした後に、そのアップグレードを確認する必要があります。詳細については、「Exchange 2007 のインストールの確認」を参照してください。 |
詳細情報
Exchange 2007 SP1 の新機能の詳細については、「Exchange Server 2007 SP1 の新機能」を参照してください。
クラスタ化メールボックス サーバーを Exchange 2007 SP1 にアップグレードする作業の詳細については、以下のいずれかのトピックを参照してください。
- CCR 環境内のクラスタ化メールボックス サーバーを Exchange 2007 SP1 または SP2 にアップグレードする方法
- シングル コピー クラスタを Exchange 2007 SP1 または SP2 にアップグレードする方法
参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。