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New-CsPresencePolicy

 

トピックの最終更新日: 2012-03-25

サイト スコープまたはユーザーごとのスコープで、新しいプレゼンス ポリシーを作成します。UNRESOLVED_TOKEN_VAL(ps-intro-in-LS2010)

構文

New-CsPresencePolicy -Identity <XdsIdentity> [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-Description <String>] [-Force <SwitchParameter>] [-InMemory <SwitchParameter>] [-MaxCategorySubscription <UInt16>] [-MaxPromptedSubscriber <UInt16>] [-Tenant <Guid>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

例 1

例 1 のコマンドを実行すると、RedmondPresencePolicy という Identity を持つ、ユーザーごとのプレゼンス ポリシーが新しく作成されます。この例では、MaxPromptedSubscriber プロパティの値を 400 に設定し、MaxCategorySubscription プロパティの値を 500 に設定します。

New-CsPresencePolicy -Identity "RedmondPresencePolicy" -MaxPromptedSubscriber 400 -MaxCategorySubscription 500

例 2

例 2 では、最初はメモリ内でユーザーごとのプレゼンス ポリシーを新しく作成し、その後で初めて、実際のプレゼンス ポリシーに変換します。これを行うため、この例の最初のコマンドでは Identity が RedmondPresencePolicy のプレゼンス ポリシーを作成し、このポリシーを $x という変数に格納します。InMemory パラメーターを使って、ポリシーをメモリ内のみに作成し、Lync Server にはすぐ追加されないようにします。

次のコマンド 2 と 3 では、この仮想のポリシーの MaxPromptedSubscriber プロパティと MaxCategorySubscription プロパティを構成します。これらのポリシー値を設定した後、4 行目では Set-CsPresencePolicy コマンドレットと Instance パラメーターを使用し、$x に格納されている情報を基に実際のプレゼンス ポリシーを作成します。この最後の手順は重要です。Set-CsPresencePolicy コマンドレットが呼び出されなかった場合、このポリシーはメモリ内にしか存在しないことになり、Windows PowerShell のセッションを終了するか、変数 $x を削除するとすぐに消滅します。

$x = New-CsPresencePolicy -Identity "RedmondPresencePolicy" -InMemory
$x.MaxPromptedSubscriber = 400
$x.MaxCategorySubscription = 500
Set-CsPresencePolicy -Instance $x

解説

プレゼンス情報 (特に、連絡先がインスタント メッセージング会話に参加できるかどうかを知らせるもの) は非常に重要です。しかし同時に、プレゼンス情報に関連するコストがあります。プレゼンス サブスクリプションが増加すればするほど、プレゼンス情報の更新に当てる必要のあるネットワークの帯域幅も増加します。ネットワークの帯域幅に問題がある場合は、ユーザー当たりの保持できるプレゼンス サブスクリプションの数を制限する必要があります。

CsPresencePolicy コマンドレットでは、プレゼンス サブスクリプションの重要な 2 つの側面を管理できます。それは、要求されたサブスクライバーおよびカテゴリ サブスクリプションです。他のユーザーの Lync 連絡先リストに追加されると、既定の動作では、リストに追加されたユーザーにはそのことを知らせるポップアップ通知が表示されます。このポップアップを閉じるまで、各通知は要求されたサブスクライバーとみなされます。プレゼンス ポリシーの MaxPromptedSubscriber プロパティにより、各ユーザーが保持できる未解決の通知ダイアログの最大数を指定できます (最大数に達した場合、少なくとも未解決のダイアログをいくつか解決するまでは、ユーザーは新しい連絡先の通知を受信できません)。

カテゴリ サブスクリプションは、予定表のデータを要求するアプリケーションなど、特定のカテゴリの情報に対する要求を表します。MaxCategorySubscription プロパティを使用して、管理者はユーザーが保持できるカテゴリ サブスクリプションの数を制限することができます。

Lync Server の以前のリリースでは、要求されたサブスクライバーとカテゴリ サブスクリプションはグローバル ベースで管理されていました。CsPresencePolicy コマンドレットを使用すると、これらのプレゼンス サブスクリプションをグローバル スコープ、サイト スコープ、またはユーザーごとのスコープで管理できます。これにより、ユーザーがジョブの実行に必要なプレゼンス情報にアクセスできるようにしながら、同時に、帯域幅の使用を制御することができます。

New-CsPresencePolicy コマンドレットでは、サイト スコープまたはユーザーごとのスコープでカスタム プレゼンス ポリシーを作成できます。サイト スコープで作成したポリシーは、そのサイトに自動的に適用されます。ユーザーごとのスコープで作成したポリシーは、Grant-CsPresencePolicy コマンドレットを実行して、ユーザーに割り当てる必要があります。グローバル スコープで新しいプレゼンス ポリシーを作成できないこと、および個別のサイトで 2 番目のプレゼンス ポリシーを作成できないことに注意してください (たとえば、Redmond サイトでホストできるのは、1 つのプレゼンス ポリシーのみです)。

このコマンドレットを実行できるユーザー: 既定では、New-CsPresencePolicy コマンドレットをローカルで実行する権限があるのは、RTCUniversalServerAdmins グループのメンバーです。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。

Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "New-CsPresencePolicy"}

パラメーター

パラメーター 必須かどうか 説明

Identity

必須かどうか

Microsoft.Rtc.Management.Xds.XdsIdentity

新しいプレゼンス ポリシーに関する一意の識別子です。ユーザーごとのポリシーを新しく作成するには、次のような構文を使用します。-Identity "RedmondPresencePolicy"。サイト スコープで新しいポリシーを作成するには、次のような構文を使用します。-Identity "site:Redmond"。

グローバル スコープで新しいプレゼンス ポリシーを作成できないことに注意してください。さらに、変更対象のサイトが既にプレゼンス ポリシーをホストしている場合や、既に存在しているユーザーごとのポリシーの Identity を使用しようとした場合は、コマンドは失敗します。

Confirm

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

コマンドの実行前に確認メッセージを表示します。

Description

省略可能

System.String

管理者がプレゼンス ポリシーに追加のテキストを付けられるようにします。たとえば、ポリシーを割り当てるユーザーに関する情報などを記述できます。

Force

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

コマンド実行中に発生する可能性のある、致命的ではないすべてのエラー メッセージを表示しないようにします。

InMemory

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

永続的な変更としてオブジェクトをコミットせずに、オブジェクト参照を作成します。このパラメーターを指定して呼び出したコマンドレットの出力を変数に割り当てる場合、オブジェクト参照のプロパティを変更し、コマンドレットに対応する Set- コマンドレットを呼び出してそれらの変更をコミットできます。

MaxCategorySubscription

省略可能

System.UInt16

一度に保持できるカテゴリ サブスクリプションの最大数です。カテゴリ サブスクリプションは、予定表のデータを要求するアプリケーションなど、特定のカテゴリの情報に対する要求を表します。

MaxCategorySubscription は、0 ~ 3,000 の範囲で任意の整数値に設定できます。既定値は 1,000 です。

MaxPromptedSubscriber

省略可能

System.UInt16

各ユーザーが一度に保持できる、要求されたサブスクライバーの最大数です。既定では、他のユーザーの連絡先リストに自分が追加されるたびに、そのことを知らせる通知ダイアログが画面に表示されます。その際、そのユーザーを自分の連絡先リストにも追加するか、またはそのユーザーが自分のプレゼンスを参照することを禁止するかなどを選択できます。現在のユーザーがアクションを実行してダイアログ ボックスを終了するまで、各通知は要求されたサブスクライバーとみなされます。

MaxPromptedSubscriber は、0 ~ 600 の範囲の任意の整数値に設定できます。既定値は 200 です。この値を 0 に設定すると、他のユーザーの連絡先リストに追加された際の通知が行われなくなります。

Tenant

省略可能

System.Guid

新しいプレゼンス ポリシーが作成される Office 365 テナント アカウントのグローバル一意識別子 (GUID)。次に例を示します。

-Tenant "38aad667-af54-4397-aaa7-e94c79ec2308"

次のコマンドを実行することにより、テナントの各々についてテナント ID を返すことができます。

Get-CsTenant | Select-Object DisplayName, TenantID

Windows PowerShell のリモート セッションを使用していて、Lync Online 15 のみに接続している場合、Tenant パラメーターを含める必要はありません。代わりに、接続情報に基づいてテナント ID が自動的に入力されます。Tenant パラメーターはハイブリッド展開で主に使用されます。

WhatIf

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

実際にコマンドを実行せずに、コマンドの実行結果がわかります。

入力の種類

なし。New-CsPresencePolicy コマンドレットは、パイプ処理による入力を受け入れません。

戻り値の種類

New-CsPresencePolicy コマンドレットは、Microsoft.Rtc.Management.WritableConfig.Policy.Presence.PresencePolicy オブジェクトの新しいインスタンスを作成します。