レポートでのユーザーによる対話型操作の実現
HTML 4.0 など、ユーザーによる対話型操作がサポートされている環境では、ユーザーが操作できるさまざまな機能をレポートに追加できます。ユーザーは、レポートの実行前に値を入力または選択して、レポートやレポートに含まれるデータの表示方法を操作できます。レポート内のアイテムの表示と非表示を切り替えたり、リンクをクリックして他のレポートや Web ページを表示することができます。Reporting Services では、目次の役割を果たす見出しマップも利用できます。見出しマップ内のアイテムをクリックすると、レポート内の領域に直接移動できます。
パラメータ
レポート パラメータを使用して、ユーザーから値を取得できます。これらの値は、クエリのパラメータに渡したり、フィルタに渡したり、レポート内の式に使用できます。レポート パラメータによって、ユーザーが値を入力する一般的なテキスト ボックス、またはユーザーが選択する有効な値の一覧を提供できます。この一覧は静的にすることもできますが、データセットのデータを使用して動的に更新することもできます。
実行時にレポートによって使用される既定値を定義することもできます。この値には、静的な値またはデータセットから取得した値を使用できます。レポート デザイナを使用してレポートにパラメータを追加する方法については、「Reporting Services でのパラメータを使用した作業」を参照してください。
フィルタ
データ ソースからレポート データの取得後、フィルタを使用してそのレポート データをフィルタ処理できます。フィルタはデータセットおよびデータ領域に配置できます。
フィルタはクエリ パラメータとは異なります。クエリ パラメータを使用すると、返されるデータはソースでフィルタ処理されます。フィルタを使用すると、全データセットが取得され、取得されたデータにフィルタが適用されます。これはスナップショット レポートに役立ちます。データはスナップショット レポートを使用して取得および保存されます。フィルタを使用すると、静的なスナップショット データの使用中でも、レポートが表示するデータを制限できます。フィルタは、データをフィルタ処理するクエリ パラメータの使用がデータ ソースによってサポートされていない場合にも役立ちます。
レポート デザイナを使用してレポートにフィルタを追加する方法については、「レポートでのデータのフィルタ処理」を参照してください。
リンク
レポートにリンクを追加することもできます。テキスト ボックス、画像、またはグラフ要素にリンクを追加する場合、以下の 3 種類のリンクのいずれかを指定できます。
- ドリルスルー レポート リンク。レポート サーバー上の別のレポートにリンクを追加し、そのレポートへのパラメータ値を渡すことができます。
- URL へのリンク。Web ページ (通常はレポート サーバー外部) へのリンクを提供します。
- ブックマーク リンク。現在のレポート内のブックマークまたはアンカーへのリンクを提供します。
レポート デザイナを使用してリンクを追加する方法については、「レポートへのリンクの追加」を参照してください。
アイテムの非表示
レポートの各アイテムには、そのアイテムの表示および非表示を決定する一連のプロパティが用意されています。これらのプロパティを使用すると、レポートのアイテムを非表示にしたり、レポートの他のデータに基づいてデータを条件付きで非表示にしたり、ユーザーがクリックしてアイテムの表示/非表示を切り替えるアイテムを提供できます。たとえば、ドリル ダウン レポートを作成して、レポートの最初の読み込み時に要約データを表示し、ユーザーが特定のテキスト ボックスをクリックしたときに行の詳細を表示できます。
レポート デザイナを使用してレポートのアイテムを非表示にする方法については、「レポート アイテムの非表示」を参照してください。
見出しマップ
ユーザーがレポートで行うことができるもう 1 つの対話型操作は、見出しマップを使用することです。HTML ビューアでは、レポートの隣に目次として見出しマップが表示されます。ユーザーはテーブルのアイテムをクリックして、ブラウザ上でレポートのアイテムに移動できます。
見出しマップにアイテムを追加するには、見出しマップ ラベルを各アイテムと関連付けます。レポート デザイナを使用して見出しマップにアイテムを追加する方法については、「見出しマップの追加」を参照してください。