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式でのレポート関数の使用 (Reporting Services)

更新 : 2007 年 9 月 15 日

式内に組み込み関数を使用して、レポート アイテムやプロパティ、レポートのその他の領域内のデータを操作できます。組み込み関数は、データセット、データ領域、およびグループのデータを集計し、他のデータを返すために使用されます。

集計関数

次の表に、Reporting Services によりサポートされている集計関数の説明を示します。集計関数は、すべてのレポート アイテムの式に使用できます。集計計算に使用するデータはすべて同じデータ型である必要があります。複数の数値データ型を持つデータを同じデータ型に変換するには、CIntCDblCDec などの変換関数を使用します。詳細については、「データ型変換関数」を参照してください。

関数 説明

Aggregate

データ プロバイダの定義に従い、指定された式のカスタムの集計を返します。

Avg

指定された式の NULL 以外の値すべての平均を返します。

Count

指定された式の NULL 以外の値の数を返します。

CountDistinct

指定された式の NULL 以外の値が全部で何種類あるかを返します。

CountRows

指定されたスコープ内の行数を返します。

First

指定された式の最初の値を返します。

Last

指定された式の最後の値を返します。

Max

指定された式の NULL 以外の値すべての中で最大の値を返します。

Min

指定された式の NULL 以外の値すべての中で最小の値を返します。

RowNumber

指定されたスコープ内のすべての行の累計を返します。

RunningValue

指定された関数を使用して、指定された式の累計を返します。

StDev

指定された式の NULL 以外の値すべての標準偏差を返します。

StDevP

指定された式の NULL 以外の値すべての母標準偏差を返します。

Sum

指定された式の値の合計を返します。

Var

指定された式の NULL 以外の値すべての分散を返します。

VarP

指定された式の NULL 以外の値すべての母分散を返します。

スコープ

各集計関数では、集計関数が実行されるスコープの定義に、Scope パラメータが使用されます。有効なスコープは、グループ、データセット、またはデータ領域の名前です。直接的または間接的に式を含むグループまたはデータ領域のみを、スコープとして使用できます。データ領域内部の式では、すべての集計関数で Scope を省略できます。Scope パラメータを省略した場合、集計のスコープは、レポート アイテムが含まれる最も内側のデータ領域またはグループになります。Nothing をスコープに指定すると、レポート アイテムが含まれる最も外側のデータ領域が集計のスコープになります。

データ領域外部の式の場合は、Scope はデータセットを参照します。レポートに複数のデータセットがある場合は、Scope を指定する必要があります。レポートにデータセットが 1 つしかない場合で、Scope が省略された場合は、集計のスコープはその唯一のデータセットになります。Nothing キーワードは、データ領域外部のレポート アイテムには指定できません。

ページ ヘッダーまたはページ フッターでは、Scope パラメータは使用できません。

その他の関数

Reporting Services では、式の内部で使用できる次のような集計関数も提供されています。式の評価の際に使用できる関数の種類については、「Reporting Services での式の作成」を参照してください。

関数 説明

InScope

アイテムの現在のインスタンスが、指定したスコープ内にあるかどうかを示します。

Level

再帰型階層の現在の深さのレベルを返します。

Previous

指定されたスコープから 1 つ前のインスタンスを返します。

参照

概念

Reporting Services での式の作成

その他の技術情報

Reporting Services での式の使用

ヘルプおよび情報

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