PowerPivot for SharePoint と Reporting Services をインストールする方法
Reporting Services と PowerPivot for SharePoint は、SQL Server の別個にインストールされる 2 つの機能コンポーネントですが、SharePoint 2010 環境で同時に使用できます。両方の機能コンポーネントを同じファームに配置することにより、次のシナリオが可能になります。
ビジネス ドキュメントへのアクセスを管理する同じ SharePoint 権限およびポリシーを使用して、同じ SharePoint サイトおよびライブラリのブックとレポートの両方を表示および管理できます。
同じ SharePoint ライブラリ内に格納されている PowerPivot ブックからレポート ビルダー レポートを作成できます。同じファームで Reporting Services と PowerPivot を構成することにより、PowerPivot ギャラリーからレポート ビルダーを起動できます。PowerPivot ギャラリー ライブラリ内のアクションを使用して、PowerPivot ブックをデータ ソースとして使用するレポート ビルダー レポートを開始できます。
PowerPivot ギャラリー ライブラリを使用して、ブックおよびその他のドキュメントのドキュメント プレビューを追加できます。プレビューは、PowerPivot データを含む PowerPivot ブックおよび Reporting Services レポートでサポートされます。
PowerPivot for SharePoint と Reporting Services は、別個にインストールおよび構成する独立した機能です。配置手順はサーバー製品ごとに異なるため、できる限り少ない手順でソフトウェアをインストールする方法を説明したこのトピックのインストールに関するガイドラインを参考にしてください。
このトピックでは、既に PowerPivot for SharePoint が実行されているサーバーでの Reporting Services のインストール、および同じ物理コンピューターへの複数の SQL Server 機能コンポーネントのインストールの両シナリオについて、個別のインストール手順を説明します。これらのシナリオは互いに排他的であるため、トポロジに合ったシナリオを選択してください。
このトピックの内容は次のとおりです。
前提条件
概要
インストール シナリオ 1: 既存の PowerPivot for SharePoint サーバーへの Reporting Services の追加
インストール シナリオ 2: 新しいサーバーまたはファームへのすべてのサーバー製品のインストール
PowerPivot と Reporting Services の統合の確認
必要条件
サーバー機能を SharePoint ファームに追加するには、ファームの管理者である必要があります。
SQL Server セットアップを実行するには、ローカル管理者である必要があります。
SharePoint サーバーまたはファームは Microsoft SharePoint Server 2010 である必要があります。Reporting Services は他の SharePoint サーバーでも実行できますが、PowerPivot for SharePoint では、Excel Services を含むエディションの Microsoft SharePoint Server 2010 が必要になります。
レポート データ フィードを PowerPivot ブックにエクスポートする場合や、PowerPivot データに基づいてレポートを作成する場合は、SQL Server 2008 R2 バージョンの Reporting Services が必要です。
.gif "注意") 注 |
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データ フィードをエクスポートする場合はレポートを作成する場合にネイティブ モードのレポート サーバーを使用できますが、SharePoint 統合用にレポート サーバーを構成すると、PowerPivot ブックと同じサイトおよびライブラリからレポートの格納およびアクセスが可能になり、すべてのビジネス ドキュメントに対して共通のドキュメント アクセスおよび管理システムを実現できます。 |
概要
Reporting Services と PowerPivot for SharePoint を同じファームにインストールして使用するには、SQL Server セットアップを 2 回実行して、PowerPivot for SharePoint と Reporting Services を別々にインストールする必要があります。セットアップを 2 回実行する必要があるのは、PowerPivot for SharePoint はセットアップ ロールを使用してインストールされますが、それらのロールに Reporting Services が含まれていないためです。
このトピックでは、2 つのインストール シナリオのガイドラインを示します。
PowerPivot for SharePoint が既に含まれている SharePoint ファームへの Reporting Services の追加。
すべてのサーバー製品のインストール。ここでは、最小限の手順でサーバーを配置するためのインストール順序について説明します。
PowerPivot for SharePoint と Reporting Services はどちらを先にインストールしてもかまいません。ただし、一方の機能をインストールした後、それが正常に機能することを確認してから、もう一方の機能をインストールすることをお勧めします。
インストール シナリオ 1: 既存の PowerPivot for SharePoint サーバーへの Reporting Services の追加
PowerPivot for SharePoint が既にインストールされている場合、ファームに Reporting Services を追加するには、次の手順に従います。
手順 1: Reporting Services をインストールします。必要なレポート サーバーは 1 つだけで、既にファームに参加している SharePoint アプリケーション サーバーまたは Web フロントエンドにインストールする必要があります。レポート サーバーには、SharePoint 統合モードをサポートするデータベースが必要です。Reporting Services 構成マネージャーでデータベースを作成するときに、必ずこのモードを選択してください。データベースを作成する方法の詳細については、「SharePoint 統合モード用のレポート サーバー データベースを作成する方法 (Reporting Services 構成)」を参照してください。
手順 2: Reporting Services アドインを構成します。Reporting Services アドインは、Web フロントエンド サーバーごとに構成する必要があります。SharePoint 2010 準備ツールによってアドインがインストールされていない場合は、それを先にインストールする必要があります。
手順 3: SharePoint サーバーの全体管理でレポート サーバー機能をアクティブ化します。ファームの構成によっては、レポート サーバー機能を手動でアクティブ化することが必要な場合があります。
手順 4: SharePoint サーバーの全体管理でレポート サーバー統合を構成します。この手順では、SharePoint とレポート サーバー間の接続を決定する統合設定を指定します。
| 注 |
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PowerPivot ギャラリーは、PowerPivot データ アクセスをサポートする SharePoint サイトにある SharePoint ライブラリです。このライブラリに対しては、レポート ビルダーが自動的に有効になります。そのため、追加で構成を行わなくても、PowerPivot ブックに基づくレポート ビルダー レポートを開始できます。他のライブラリでレポート ビルダーを使用する場合は、先にアクセスを構成する必要があります。詳細については、「レポート ビルダーへのアクセスを構成する方法」を参照してください。 |
| 注 |
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レポート サーバーのその他の構成タスクの詳細については、「SharePoint 2010 統合用の Reporting Services の構成」を参照してください。 |
インストール シナリオ 2: 新しいサーバーまたはファームへのすべてのサーバー製品のインストール
クリーンなオペレーティング システムで開始し、同じファームまたは同じサーバーに SharePoint 2010、PowerPivot for SharePoint、および Reporting Services があるサーバーを構成することが目標である場合は、インストールのロードマップとしてこのセクションの手順に従ってください。
複数の SQL Server 機能を同じファームに配置するには、それぞれの機能を個別にインストールして構成する必要があります。さまざまなサーバー製品を配置することが目的である場合は、次のガイドラインに従うと少ない手順でその目的を達成できます。
Reporting Services、SQL Server データベース エンジン、およびその他の共有 SQL Server 機能をインストールします。たとえば、ローカル サーバー管理サポートを配置に追加するための管理ツールや、レポート デザイナーをインストールに追加するための Business Intelligence Development Studio をインストールします。
SharePoint 2010 をインストールし、構成します。データベース サーバーを指定するように求められたら、インストールしたデータベース エンジン インスタンスを使用します。
SharePoint 用 Reporting Services アドインをインストールし、SharePoint 統合用に Reporting Services を構成します。
PowerPivot for SharePoint をインストールして構成します。
各機能コンポーネントに、SharePoint と機能を統合するための一連の独自の構成タスクがあります。機能コンポーネントを配置に追加する前に、統合が正しく構成されていることを確認してください。
SQL Server 2008 R2 データベース エンジンと Reporting Services のインストール
インストール メディアを挿入するか、SQL Server 2008 R2 のセットアップ ファイルが格納されているフォルダーを開きます。
管理者権限で SQL Server セットアップを実行します。Setup.exe を右クリックし、[管理者として実行] をクリックします。
左側のナビゲーション ウィンドウで [インストール] をクリックします。
[新規インストールの作成または既存のインストールへの機能の追加] をクリックします。
[セットアップ サポート ルール] で、問題が検出されなかった場合は [OK] をクリックします。問題が検出された場合は、ページの指示に従って問題を修正し、セットアップを再度実行します。
[プロダクト キー] で、Evaluation Edition を指定するか、Enterprise Edition、Developer Edition、または Data Center Edition のライセンス コピーのプロダクト キーを入力します。[次へ] をクリックします。
マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項に同意し、[次へ] をクリックします。
[セットアップ サポート ファイル] で、[インストール] をクリックしてセットアップ サポート ファイルをインストールします。
[セットアップ サポート ルール] で [次へ] をクリックします。
[セットアップ ロール] で [SQL Server 機能のインストール] を選択します。
[機能の選択] ページで、[データベース エンジン サービス] と [Reporting Services] を選択します。[共有コンポーネント] で、[Business Intelligence Development Studio] と [管理ツール] を選択します。[次へ] をクリックします。
[インストール ルール] で [次へ] をクリックします。
[インスタンスの構成] で、使用できる場合は [既定のインスタンス] を選択します。使用できない場合は、名前付きインスタンスを指定できます。「PowerPivot」は指定しないでください。これを指定すると、この後の手順でサーバーのインストールがブロックされます。[次へ] をクリックします。
[必要なディスク領域] で、機能をインストールできるだけの十分なディスク領域があることを確認し、[次へ] をクリックします。
[サーバーの構成] で、SQL Server エージェント、SQL Server データベース エンジン、および SQL Server Reporting Services のアカウント名を指定します。詳細については、「Windows サービス アカウントの設定」を参照してください。[次へ] をクリックします。
[データベース エンジンの構成] で、[現在のユーザーの追加] をクリックします。[次へ] をクリックします。
[Reporting Services の構成] で、[SharePoint 統合モードの既定の構成をインストールする] を選択します。このオプションを選択できない場合は、[レポート サーバーを構成せずにインストールする] を選択して、後でサーバーを設定します。[次へ] をクリックします。
残りの各ページで [次へ] をクリックし、[インストールの準備完了] ページまで進みます。
[インストール] をクリックします。
SharePoint 2010 のインストールと構成
SharePoint をインストールして構成するには、次の SharePoint インストール手順に従います。
| 注 |
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データベース エンジンをインストールしたので、それを新しいファームのデータベース サーバーとして使用できます。 |
Reporting Services アドインのインストールと SharePoint 統合用の Reporting Services の構成
Reporting Services インストールを SharePoint 2010 と統合するには、次の手順に従います。
| 注 |
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PowerPivot for SharePoint と Reporting Services を同じファームにインストールすると、PowerPivot ギャラリーからレポート ビルダーを起動できるようになります。他のライブラリでレポート ビルダーを使用する場合は、先にアクセスを構成する必要があります。他のライブラリでレポート ビルダーを有効にする方法の詳細については、「レポート ビルダーへのアクセスを構成する方法」を参照してください。 |
| 注 |
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レポート サーバーのその他の構成タスクの詳細については、「SharePoint 2010 統合用の Reporting Services の構成」を参照してください。 |
PowerPivot for SharePoint のインストールと構成
既にファームに参加している構成済みの SharePoint サーバーに PowerPivot をインストールして構成するには、次の手順に従います。
PowerPivot と Reporting Services の統合の確認
次に示す手順では、レポート ビルダーを PowerPivot ギャラリーから起動することを想定しています。
PowerPivot ギャラリー ライブラリを作成します (PowerPivot ギャラリー ライブラリを作成する方法の詳細については、「PowerPivot ギャラリーを作成およびカスタマイズする方法」を参照してください)。
SharePoint のドキュメントのアップロード アクションを使用して、PowerPivot ブックをライブラリに保存します。この手順は、サンプル ブックを使用して実行できます (詳細については、「Excel での PowerPivot ブックの作成のロードマップ」を参照してください)。
PowerPivot ギャラリーの右上隅にある [新しいレポート] ボタンをクリックします。
[レポート ビルダー レポートの作成] をクリックしてレポート ビルダーを起動し、パブリッシュされたブックをレポートのベースとして使用します。レポート ビルダーが起動したら、ウィザードを使用して簡単なレポートを作成します。
レポート ビルダーが起動しない場合は、[レポート ビルダー レポートの作成] をクリックしたときに作成されて PowerPivot ギャラリーに保存されたレポート ドキュメントのプレースホルダーをクリックします。[アクション] で、[レポート ビルダーで開く] をクリックし、[実行] をクリックします。
作成したレポートを PowerPivot ギャラリーに保存します。
Excel 2010 と PowerPivot for Excel がインストールされているワークステーションで、ブラウザーを開き、SharePoint サイトからレポートを開きます。
レポート ツール バーの [データ フィードとしてエクスポート] ボタンをクリックし、[開く] をクリックして PowerPivot for Excel でフィードを読み込みます (詳細については、「Generating Data Feeds from Reports」を参照してください)。
レポート データを含む 1 つ以上のデータ フィードが、PowerPivot ウィンドウに個別のテーブルとしてインポートされます。インポートされたデータを新しい Excel ブックのデータ ソースとして使用することができます。