最初のインストール (Reporting Services)
SQL ServerReporting Services は、SQL Server 2008 セットアップ プログラムを通じてインストールされます。Reporting Services は他の SQL Server コンポーネントと一緒にインストールできるほか、Reporting Services をスタンドアロン コンポーネントとしてインストールすることもできます。Reporting Services には、クライアントとサーバーの両方のアプリケーションを含まれています。このため、レポート サーバー環境の内部的な記憶域であるレポート サーバー データベースのホストとして SQL Server データベース エンジンのインスタンスへのアクセスが必要になります。
Reporting Services のインストールでは、レポート サーバーを既定の構成でインストールするか、インストールの終了後にサーバーを構成できるファイルのみのインストール モードでインストールするかを選択できます。ファイルのみのインストール後に、Reporting Services 構成ツールを使用して、サーバーを構成できます。
レポート サーバー インストールに関する重要な変更
SQL Server 2008 では、Reporting Services の前提条件とサーバー ホスティング環境が根本的に変更されました。以前のバージョンの Reporting Services を使用した経験があり、SQL Server 2008Reporting Services を初めてインストールする場合は、次の点を確認してください。
Microsoft インターネット インフォメーション サービス (IIS) と ASP.NET に関する前提条件はなくなりました。このリリースの Reporting Services では、ネイティブなホスティング環境と SQL Server 共通言語ランタイムを使用します。詳細については、「新機能 (Reporting Services)」を参照してください。
セットアップでは、既定の構成 (ネイティブ モード)、既定の構成 (SharePoint 統合モード)、およびファイルのみのインストールのインストール オプションがサポートされています。ファイルのみのインストール オプションを選択すると、セットアップの完了後にレポート サーバーのすべての構成を指定できます。Reporting Services の既定の構成オプションでは、SQL Server データベース エンジンを Reporting Services と一緒にインストールすることが求められます。
SharePoint 統合モードの既定の構成は、SQL Server 2008 の新機能です。これにより、統合操作をサポートする形式でレポート サーバー データベースをインストールできるようになりました。追加の構成手順が必要です。Microsoft SharePoint テクノロジ用 MicrosoftSQL Server 2008Reporting Services アドインをインストールして、レポート サーバーの統合設定や SharePoint サイトに対する権限を指定する必要があります。さらに、レポート サーバーが別のコンピュータ上にある場合は、Web フロント エンドをインストールおよび構成して、レポート サーバーを SharePoint ファームに結合する必要があります。インストール オプションの詳細については、「ネイティブ モード インストールの既定の構成 (Reporting Services)」および「SharePoint 3.0 統合用の Reporting Services の構成」を参照してください。
IIS がインストールされているコンピュータに Reporting Services をインストールすると、相互運用性の問題が発生する可能性があります。この問題は、ユーザーが認識していないと、検出が難しい場合があります。詳細については、「Reporting Services とインターネット インフォメーション サービスのサイド バイ サイド配置」を参照してください。
Microsoft Office SharePoint Server (MOSS) および Reporting Services をインストールした場合、SharePoint の既定のレポート センター URL と競合する場合があります。これは、レポート センターと Reporting Services レポート マネージャの既定の URL に同じ値 (http://computer_name/reports) が使用されているためです。SharePoint とは異なるポートまたは仮想ディレクトリを使用するように、Reporting Services 構成ツールを使って、レポート サーバーおよびレポート マネージャを構成する必要があります。
以前のバージョンの Reporting Services を配置している環境で、SQL Server 2008 をインストールして新機能を試す場合は、レポート定義ファイルおよびレポート サーバー データベースをバックアップしてください。SQL Server 2008 のインストール後、レポート サーバー サービスが開始されると、レポート サーバー データベースのバージョンが自動的にアップグレードされます。レポート サーバーのコンテンツは、SQL Server 2008 レポート サーバー インスタンスに対する初回レポート実行時に自動的にアップグレードされます。
目的に合ったトピックをクリックしてください
最初に目的に合った項目を選んでから、リンク先の詳細な説明を参照してください。
ハードウェアおよびソフトウェアの要件を確認したり、SQL Server のコンポーネントの知識を深めます。詳細については、「SQL Server 2008 のインストールに必要なハードウェアおよびソフトウェア」および「SQL Server 2008 のエディションとコンポーネント」を参照してください。
Reporting Services のコンポーネント、および使用するコンポーネントを選択する際にインストール オプションを指定する方法を確認します。詳細については、「コンポーネント アーキテクチャ」および「Reporting Services のインストールに関する注意点」を参照してください。
さまざまな展開トポロジを評価し、特定のシナリオの要件を識別します。詳細については、「計画とアーキテクチャ (Reporting Services)」のトピックを参照してください。
Reporting Services のさまざまなインストール方法、およびファイルのみのインストールと既定の構成の違いを理解します。詳細については、「Reporting Services のインストールに関する注意点」を参照してください。
Reporting Services をインストールします。詳細については、「SQL Server 2008 をインストールする方法 (セットアップ)」または「コマンド プロンプトから SQL Server 2008 をインストールする方法」を参照してください。
Reporting Services とレポート サーバー データベースを別々のコンピュータにインストールするには、セットアップ時に [レポート サーバーを構成せずにインストールする] オプションを選択するか、コマンド ライン インストールでファイルのみのインストール モードを選択してから、セットアップ完了後に SQL Server リモート インスタンス上にレポート サーバー データベースを作成します。詳細については、「SQL Server 2008 をインストールする方法 (セットアップ)」および「レポート サーバー データベースの作成」を参照してください。
注意 |
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ローカル インストールの場合は、管理者としてセットアップを実行する必要があります。SQL Server をリモート コンピュータからインストールする場合は、リモート共有に対する読み取り権限と実行権限を持つドメイン アカウントを使用する必要があります。 |
次の手順
Reporting Services をインストールすると、次の操作を実行できます。
レポート マネージャを起動して、インストールが成功したことを確認する。
Reporting Services サンプルをダウンロードしてインストールする。
チュートリアルを使用して特定の機能を試し、基本的なスキルを学習する。
次のセクションでは、こうした手順の実行方法を説明します。
レポート マネージャの起動
セットアップ時に [既定の構成をインストールする] を選択した場合、レポート マネージャを起動すると、レポート サーバーが構成済みで稼働していることをすぐに確認できます。
レポート マネージャを起動するには、ブラウザ ウィンドウを開きます。URL アドレスには、「https://localhost/reports」と入力します。これで、レポート マネージャのホーム ページが表示されます。
注意 |
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レポート サーバーを名前付きインスタンスとしてインストールした場合、セットアップで作成された既定の URL には、インスタンス名が含まれます。詳細については、「レポート サーバーの URL の構成」を参照してください。 |
Reporting Services を SharePoint 統合モードでインストールした場合、レポート マネージャの URL を参照しようとしたときに、rsOperationNotSupportedSharePointMode エラー メッセージが表示されます。また、SharePoint 統合モードでレポート サーバーをインストールし、構成した後は、レポート サーバーの URL に移動し、SharePoint ファーム内の SharePoint サイト コレクションの URL を確認できることが必要です。詳細については、「SharePoint 3.0 統合用の Reporting Services の構成」を参照してください。
レポート マネージャの起動に問題がある場合は、「Reporting Services インストール時の問題を解決する方法」を参照してください。
サンプルのダウンロード
SQL Server 2008 では、AdventureWorks サンプル データベースと、Reporting Services のサンプル アプリケーション、拡張機能、スクリプト、レポート、モデル、およびその他のファイルを Microsoft CodePlex サイトからダウンロードしてインストールできます。
ブラウザ ウィンドウを開き「https://www.CodePlex.com」と入力するか、SQL Server サンプルをクリックして、直接、Microsoft SQL Server のサンプルとコミュニティのプロジェクト ポータル ページにアクセスすることができます。
このページで Microsoft SQL Server の製品サンプルが見つかります。
[Database] をクリックします。
[Release] タブをクリックします。
使用する AdventureWorks データベースのバージョンを探します。
AdventureWorksDB.msi (64 ビット プラットフォームまたは Itanium プラットフォームを使用している場合は AdventureWorksDB_x64.msi または AdventureWorksDB_IA64.msi) を選択し、AdventureWorks OLTP データベースのセットアップ プログラムをダウンロードします。このデータベースには、ほとんどの Reporting Services のサンプル レポートとモデルのデータが用意されています。
AdventureWorksBI.msi (64 ビット プラットフォームまたは Itanium プラットフォームを使用している場合は AdventureWorksBI_x64.msi または AdventureWorksBI_IA64.msi) を選択し、AdventureWorks OLAP データベースのセットアップ プログラムをダウンロードします。このデータベースには、Sales Reason Comparison レポートのデータが用意されています。このデータベースを使用するには、SQL ServerAnalysis Services がインストールされている必要があります。
Microsoft SQL Server の製品サンプル ページで、[Reporting Services] をクリックします。
[Release] タブをクリックします。
SQL Server のサンプル セットアップ プログラムをコンピュータにダウンロードして実行します。すべてのサンプルをインストールする必要があります。Reporting Services の単独のセットアップ プログラムはありません。
Reporting Services のチュートリアル
Reporting Services には、開発者、管理者、およびレポート作成者が基本的なスキルを学習するのに役立つチュートリアルが用意されています。Reporting Services を初めて使用する場合は、チュートリアルを使用して製品のさまざまな領域の機能を試すと、インストールが正常に完了していることを確認できます。詳細については、「チュートリアルの検索方法 (Reporting Services)」を参照してください。
関連項目