PowerPivot の新機能
PowerPivot for Excel の SQL Server 2012 リリースには次の機能が追加されています。
ダイアグラム ビュー: PowerPivot ウィンドウの [ホーム] タブにあるダイアグラム ビューを使用して、テーブルを視覚的に整理された方法で表示し、リレーションシップおよび階層を簡単に追加および変更できます。 詳細については、「PowerPivot ウィンドウ: ダイアグラム ビュー」を参照してください。
階層: 階層は、列から作成して任意の順序で配置できる子ノードのリストです。階層によってレポート クライアントのユーザーはデータの共通パスを簡単に選択し、移動することができます。 階層の詳細については、「PowerPivot の階層」および「テーブルの階層の作成 (チュートリアル)」を参照してください。
ダイアグラム ビューのリレーションシップ: ダイアグラム ビューで、異なるテーブルの列間のリレーションシップを簡単に作成できます。 リレーションシップは視覚的に表示され、すべてのテーブルの相互関係がひとめでわかります。 ダイアグラム ビューのリレーションシップの詳細については、「テーブル間のリレーションシップの作成 (チュートリアル)」を参照してください。
複数のリレーションシップ: 複数のリレーションシップをインポートする機能が追加されました。 最初のリレーションシップがアクティブになります。その他のリレーションシップは非アクティブになり、ダイアグラム ビューに点線で表示されます。 詳細については、「PowerPivot ウィンドウ: ダイアグラム ビュー」および「リレーションシップの表示および編集」を参照してください。
計算領域: 計算領域を使用すると、メジャーをグリッド パターンで表示し、モデル内のメジャーおよび主要業績評価指標 (KPI) を簡単に作成、編集、および管理できます。 詳細については、「PowerPivot ウィンドウ: 計算領域」および「メジャーと KPI の作成 (チュートリアル)」を参照してください。
[詳細設定] タブ: 詳細設定の機能が独立したタブに表示されるようになりました。 詳細設定機能には、パースペクティブの作成または編集、集計関数による数値列の集計、Power View などのレポート クライアント ツールのレポート プロパティの設定などの機能が含まれます。 詳細については、「PowerPivot ウィンドウ: [詳細設定] タブ」を参照してください。
レポートのプロパティ: [詳細設定] タブの [レポートのプロパティ] 領域で、テーブル識別子の設定、テーブル識別子に基づくグループ値の設定、テーブル詳細の追加、基本列の設定、画像の URL の設定、Power View などのレポート クライアント ツールの基本画像の設定を行うことができます。 詳細については、「PowerPivot ウィンドウ: [詳細設定] タブ」を参照してください。
新しい DAX 関数: リレーションシップ機能を強化する新しい関数が追加されました。
- USERELATIONSHIP 関数: 特定の計算で使用する 1 つまたは複数のリレーションシップを指定します。 詳細については、「USERELATIONSHIP 関数 (DAX)」を参照してください。
別の列での並べ替え: 列をアルファベット順ではなく、別の列で並べ替えることができるようになりました。 たとえば、各月に数値を割り当てる月番号の列によって列を自然な方法で並べ替えることができます。
行および列への値の追加: 行と列に値を追加できるようになりました。
BLOB のサポート: 画像および BLOB をインポートできるようになりました。 BLOB データは自動検出され、binary データ型として認識されるようになりました。
その他のタブの変更: カスタマー フィードバックおよびユーザビリティ調査に基づいて、[ホーム] タブと [デザイン] タブのリボン機能を若干移動しました。
[ホーム] タブ: [デザイン] タブに [固定] ボタンと [列幅] ボタンが追加されました。 [表示] 領域に、[データ ビュー]、[ダイアグラム ビュー]、[非表示項目の表示]、[計算領域] の各ボタンが追加されました。 新しい [ホーム] タブの詳細については、「PowerPivot ウィンドウ: [ホーム] タブ」、「PowerPivot ウィンドウ: ダイアグラム ビュー」、および「PowerPivot ウィンドウ: 計算領域」を参照してください。
[デザイン] タブ: [表示/非表示] ボタンは削除され、新しい [非表示項目の表示] ボタンが [ホーム] タブに追加されました。 [日付テーブルとしてマーク] ボタンが追加されました。 詳細設定モードに切り替えたときに、[デザイン] タブに [詳細設定] 領域が追加されなくなりました (代わりに [詳細設定] タブが追加されました)。 新しい [デザイン] タブの詳細については、「PowerPivot ウィンドウ: [デザイン] タブ」を参照してください。
また、PowerPivot の以前のリリースの SQL Server 2012 には、次の機能が追加されました。
パースペクティブ: 詳細設定モードのパースペクティブ機能を使用すると、パースペクティブの追加、編集、削除、コピー、表示の各操作を実行できます。 パースペクティブは、各種のスライスや一連のデータを追跡するメタデータ レイヤーです。 通常、パースペクティブは、特定のユーザー グループまたはビジネス シナリオを想定して定義され、大規模なデータセットがパースペクティブによって参照しやすくなります。 詳細については、「PowerPivot のパースペクティブ」および「[パースペクティブ] ダイアログ ボックス」を参照してください。
主要業績評価指標: KPI は、特定のメジャーに基づき、メトリックの現在値および状態の評価を支援するように設計されています。 詳細については、「PowerPivot の主要業績評価指標 (KPI)」および「[主要業績評価指標] ダイアログ ボックス」を参照してください。
日付テーブルの設定: テーブルを日付テーブルとしてマークすることにより、Excel で日付フィルターを利用できます。 詳細については、「[日付テーブルとしてマーク] ダイアログ ボックス」を参照してください。
詳細の表示: Excel でピボットテーブルのセルを右クリックし、[詳細の表示] をクリックします。 指定したセルの値の基になるデータを含む新しいワークシートが開かれます。 詳細については、「ピボットテーブル レポートまたはピボットグラフ レポートの作成」の「[詳細の表示]」を参照してください。
新しい DAX 関数: ユーザーから要望が多く寄せられた分野において、言語を拡張するいくつかの新しい関数が追加されました。
統計関数 (DAX): 詳細については、「統計関数 (DAX)」を参照してください。
DISTINCTCOUNT: セルの重複しないカウントを返す DISTINCTCOUNT()。 詳細については、「DISTINCTCOUNT 関数 (DAX)」を参照してください。
クロス集計の生成: 統計テーブル関数: クロス集計を生成する CROSSJOIN()、GENERATE()、GENERATEALL()。 詳細については、「CROSSJOIN 関数 (DAX)」、「GENERATE 関数 (DAX)」、および「GENERATEALL 関数 (DAX)」を参照してください。
順位付け: 値セットに順位を付ける RANK.EQ() および RANKX()。 詳細については、「RANK.EQ 関数 (DAX)」および「RANKX 関数 (DAX)」を参照してください。
標準偏差: 母集団全体またはサンプルの標準偏差を計算する関数 STDEV.S()、STDEV.P()、STDEVX.S()、STDEVX.P() が追加されました。 詳細については、「STDEV.S 関数 (DAX)」、「STDEV.P 関数 (DAX)」、「STDEVX.S 関数 (DAX)」、および「STDEVX.P 関数 (DAX)」を参照してください。
統計テーブル関数: 集計されたテーブルの内容を作成する SUMMARIZE()、ROW()。既存のテーブルに列を一時的に追加する ADDCOLUMNS()。計算列を作成する必要はありません。 詳細については、「SUMMARIZE 関数 (DAX)」、「ROW 関数 (DAX)」、および「ADDCOLUMNS 関数 (DAX)」を参照してください。
TOPN: セットの最上位要素を選択する TOPN()。 詳細については、「TOPN 関数 (DAX)」を参照してください。
分散: 母集団の全体またはサンプルの分散を計算する VAR.S(), VAR.P(), VARX.S(), VARX.P()。 詳細については、「VAR.S 関数 (DAX)」、「VAR.P 関数 (DAX)」、「VARX.S 関数 (DAX)」、および「VARX.P 関数 (DAX)」を参照してください。
情報関数: 詳細については、「情報関数 (DAX)」を参照してください。
LOOKUPVALUE: 情報検索関数: テーブルの特定の値を参照する LOOKUPVALUE()。値または行内の値の組み合わせがテーブルに存在するかどうかを評価する CONTAINS()。 詳細については、「LOOKUPVALUE 関数 (DAX)」および「CONTAINS 関数 (DAX)」を参照してください。
親子リレーションシップ: 親子関係の情報の関数: PATH()、PATHCONTAINS()、PATHITEM()、PATHITEMREVERSE()、PATHLENGTH()。 詳細については、「PATH 関数 (DAX)」、「PATHCONTAINS 関数 (DAX)」、「PATHITEM 関数 (DAX)」、「PATHITEMREVERSE 関数 (DAX)」、および「PATHLENGTH 関数 (DAX)」を参照してください。
SWITCH: 論理関数: オプションおよびアクションに関して複数の選択肢を提供する SWITCH()。 詳細については、「SWITCH 関数 (DAX)」を参照してください。
フィルター関数: 詳細については、「フィルター関数 (DAX)」を参照してください。
ALLSELECTED: 表示部分の合計を取得するための列および行のフィルター削除: ALLSELECTED()。 詳細については、「ALLSELECTED 関数 (DAX)」を参照してください。
フィルターのコンテキスト検証関数: フィルターのコンテキスト検証関数: ISCROSSFILTERED()、ISFILTERED()、HASONEVALUE()、HASONEFILTER()、FILTERS()。 詳細については、「ISCROSSFILTERED 関数 (DAX)」、「ISFILTERED 関数 (DAX)」、「HASONEVALUE 関数 (DAX)」、「HASONEFILTER 関数 (DAX)」、および「FILTERS 関数 (DAX)」を参照してください。
HASONEVALUE: 列に含まれる値が単一の重複しない値であるかどうかを識別する HASONEVALUE()。 詳細については、「HASONEVALUE 関数 (DAX)」を参照してください。
CURRENCY: 通貨キャスト算術関数: CURRENCY()。 詳細については、「CURRENCY 関数 (DAX)」を参照してください。
データ型の変更: 計算列のデータ型は、非計算列のデータ型の場合と同じ方法で変更できます。 詳細については、「計算列」の「データ型の変更」を参照してください。
メジャーの数値書式: 数値書式の種類 (通貨など) の設定、表示する小数点以下桁数の指定、数値に付加する記号の選択、および桁区切り記号 (3 桁ごとに挿入されるコンマなど) の使用が可能です。 詳細については、「[メジャーの設定] ダイアログ ボックス (カスタム集計)」の「書式設定のオプション」を参照してください。
書式設定の永続化: モデリング環境の列に書式を適用すると、ピボットテーブルの値領域にフィールドを追加したときにその書式が維持されるようになりました。
フィールドの一覧での説明: テーブル、メジャー、および主要業績評価指標 (KPI) に説明を追加します。 フィールドの一覧のテーブル、メジャー、および KPI 上にカーソルを移動すると、各フィールドのコンテキストの説明を示すツールヒントが表示されます。 フィールドの一覧の詳細については、「PowerPivot フィールドの一覧」を参照してください。
フィールドの一覧でのテーブルおよびフィールドの表示順序: フィールドの一覧はアルファベット順に並べ替えられるようになりました。 フィールドの一覧の詳細については、「PowerPivot フィールドの一覧」を参照してください。
関連項目
タスク
PowerPivot for Excel チュートリアルの概要
参照
Excel Window: PowerPivot Tab Reference