クライアント レポート定義 (.rdlc) ファイルの作成
ReportViewer コントロールでは、コントロールに組み込まれている処理機能を使用してクライアント レポート定義 (.rdlc) ファイルを実行できるローカル処理モードがサポートされています。ローカル処理モードで実行するクライアント レポートは、アプリケーション プロジェクトで簡単に作成できます。レポートを作成するには、次の 4 つの方法があります。
レポート ウィザードを使用して新しいクライアント レポート定義 (.rdlc) ファイルを作成します。
Visual Studio で新しいクライアント レポート定義 (.rdlc) ファイルを作成します。
既存のレポート定義 (.rdl) ファイルを、ローカル処理モードで使用するクライアント レポート定義 (.rdlc) ファイル形式に変換します。
レポート定義をプログラムで生成します。
既存のレポート定義を使用するには、レポート アイテムをアプリケーションのプロジェクトに追加します。[プロジェクト] メニューの [新しい項目の追加] をクリックすると、[レポート] テンプレートを選択して空白のレポートからレポート レイアウトを作成できます。新しいレポートを作成するには、ReportViewer コントロールを構成するときに、[新しいレポートをデザインします] をクリックします。これにより、空白のレポートが開きます。
ローカル レポートを作成してプレビューする方法
Microsoft Visual Studio 2008 でアプリケーション プロジェクトまたは Web サイトを開きます。
使用するデータ ソースを作成します。プロジェクトで使用できるデータセットに定義されているデータ テーブルまたはビジネス オブジェクトを使用できます。詳細については、「レポートのデータ ソースの作成」を参照してください。
プロジェクトで使用するレポート定義 (.rdlc) ファイルを作成します。
ツールボックスから空白のレポートにテーブル、テキスト ボックス、マトリックス、一覧、またはグラフを追加して、レポート レイアウトを定義します。これらのアイテムをデータ領域と呼びます。データ領域はデータ ソースにバインドされます。具体的には、データ領域の各セルがデータ ソースのフィールドにマップされます。詳細については、「レポートへのデータ領域の追加 (Visual Studio レポート デザイナ)」を参照してください。
スタイル、フォーマット、画像、罫線、ヘッダー、フッター、並べ替え、その他のレポート機能を追加して、レポートを完成させます。詳細については、「レポート レイアウトの定義 (Visual Studio レポート デザイナ)」を参照してください。
コントロールを含めるフォームまたはページを選択します。
グラフィック デザイン モードで、ReportViewer コントロールを Web ページまたはフォームに追加します。ReportViewer コントロールはツールボックスの [データ] セクションにあります。詳細については、「ReportViewer コントロールの追加と設定」を参照してください。
ページまたはフォームのコントロールのサイズを変更して配置します。
[ReportViewer タスク] スマート タグ パネルで、レポートをコントロールにバインドするために作成したクライアント レポート定義 (.rdlc) ファイルを選択します。スマート タグ パネルを開く方法については、「ReportViewer タスクのスマート タグ パネルの使用」を参照してください。
レポートをプレビューするには、アプリケーションをビルドまたは配置します。ReportViewer コントロールでレポートを実行した場合にのみ、レポートをプレビューできます。.rdlc ファイルには専用のプレビュー モードがありません。レポート定義は、いつでも開いて編集し、アプリケーションをビルドまたは配置して、結果をチェックできます。
プロジェクトへの新しいレポート アイテムの追加
プロジェクトに新しいレポート アイテムを追加すると、空白のレポートが作成され、プロジェクトに Report.rdlc ファイルが追加されます。レポート定義はグラフィック デザイン モードで開きます。レポート オブジェクトの名前空間がプロジェクトに追加され、使用できるレポート コントロールがツールボックスに追加されます。
レポートへのレポート アイテムの追加
レポート アイテム (テキスト ボックス、テーブル、グラフ、画像など) をレポート デザイン画面にドラッグし、これらのアイテムのプロパティを設定することによって、単純なレポートを簡単に作成できます。
複雑なレポートには、レポート出力をカスタマイズするためのパラメータや式が含まれる場合があります。たとえば、特定の株式の市場分析レポートを取得するには、パラメータをレポートに追加して株式記号を指定する必要があります。ユーザーからパラメータ値を収集するアプリケーションにユーザー インターフェイスを設定できます。パラメータをクエリに渡して、データ選択基準をより厳密に指定できます。あるいは、パラメータを使用して結果セットをフィルタ処理し、結果セットの一部のみがレポートに表示されるようにできます。パラメータ値は、あらかじめ定義してアプリケーションに渡すことも、レポートを実行する前にユーザーが指定することもできます。
式は必ず Microsoft Visual Basic で記述します。式を使用してデータを集計したり条件付き書式を実行したりします。レポートにはカスタム コードも含めることができます。レポートにカスタム コードを埋め込んだり、アプリケーションの一部であるカスタム アセンブリのメソッドを呼び出したりできます。カスタム コードは Visual Basic 以外の他の言語で記述できます。この点が式とは異なります。
参照
概念
ReportViewer タスクのスマート タグ パネルの使用
レポートのデータ ソースの作成
レポート レイアウトの定義 (Visual Studio レポート デザイナ)
レポートの概要 (Visual Studio)
レポートと ReportViewer コントロールの配置
ReportViewer コントロールの追加と設定
Visual Studio レポート ウィザードを使用したクライアント レポート定義の作成