Windows 開発者向け FAQ

Windows デスクトップ アプリケーション開発では、Windows App SDK/WinUI 3 が最適な選択となるでしょう。 この組み合わせの技術は、デスクトップ アプリの UWP/WinUI 2 を継承しています。

何をどのようにビルドするかによって、他のオプションの方がより適切な場合があります。

• Windows App SDK/WinUI 3 がニーズを満たしていない場合は、UWP/WinUI 2 で対応できる可能性があります。
• クロスプラットフォームをターゲットにしている場合:React Native と .NET MAUI でクロスプラットフォーム アプリをビルドすることができます。 .NET MAUI は、C# 開発者にとって最良の選択肢です。 React Native は、JavaScript/TypeScript の開発者にとって、親しみやすいと感じられるでしょう。
• あなたが Web 開発者の場合:WebView2 をアプリケーション ホストとして使用できます。 これにより、Web 技術を使用して、Windows SDK と Windows App SDK の API にアクセスできるデスクトップ アプリを構築できます。 Windows 用 React Native を使用することもできます。
• あなたが C++ 開発者の場合: デスクトップ アプリの場合、Windows App SDK/WinUI 3 が最良の選択肢です。 ゲームを作るなら、DirectX の使用を検討しましょう。
• あなたが Rust 開発者の場合:Rust for Windows を検討してください。

あなたのニーズやテクノロジの好みに応じて、より適切な開発技術が他にあるかもしれません。 開発技術の選択について詳しくは、こちらをご覧ください。

「開発技術を選択する」をご覧ください。

Windows App SDK は、美しくモダンで、下位互換性のある (Windows 10 1809 まで) デスクトップ アプリを作成できる Windows アプリケーション開発プラットフォームです。 WinUI 3 は、Windows App SDK に付属している UI フレームワークです。

どちらも、Windows アプリをビルドするためのソフトウェア開発キット (SDK) です。

Windows App SDK は、Windows のさまざまなバージョン (Windows 10 1809 まで) にインストールできるモダンなデスクトップ アプリをビルドできる、新しい開発プラットフォームです。 Windows App SDK を使用してアプリをビルドするとき、最新の Windows 開発プラットフォーム機能を利用することができます。 Windows App SDK には WinUI 3 が含まれています。

Windows SDK は、UWP アプリや Win32/デスクトップアプリをビルドするための開発プラットフォームです。 設計の中心になっている Windows API は、特定のバージョンの OS と連動しています。

Windows App SDK は、Windows SDK に代わるものではありません。 Windows App SDK は Windows SDK を補完するものです。 便利で OS から切り離された抽象化を、既に Windows SDK を使用してアクセスできる豊富な Windows OS API のカタログの周囲に提供します。 Windows App SDK でアプリをビルドするとき、必要とする機能に応じて Windows SDK の API を使用することになります。 時間の経過とともに、より多くの Windows SDK の機能が Windows App SDK に持ち込まれる予定です。

なお、WinUI 3 (UI フレームワーク) には Windows App SDK (Windows プラットフォーム開発フレームワーク) が付属しています。

一般的に言って、UI フレームワークを完全に移行する準備ができていない限り、WinUI 3 を使用することはできません。 私たちが取り組んでいる XAML アイランドという機能は、WinUI 3 のコンテンツを他の UI フレームワーク (WPF、Win32) でホストすることができます。

既存のアプリがどのようにビルドされたかによりますが、Windows App SDK の要素をあらゆる Win32/デスクトップ アプリで使用できるはずです。 UWP アプリは、Windows App SDK/WinUI 3 ではサポートされていません。

これは、WPF/MFC/WinForms アプリが使用できる Windows App SDK API が WinUI 3 とは関係のないことを意味します。 このような API の例としては、App Lifecycle、Windowing、Toast Notifications などがあります。

Windows App SDK/WinUI 3 アプリの開発には、Visual Studio 2022 バージョン 17.1 以降を使用することを強くお勧めします。 最新バージョンの Visual Studio を使用することで、Hot Reload などの豊富な開発機能を利用することができます。

他の IDE や開発ワークフローを使用できる場合もありますが、Visual Studio は現在 Windows App SDK/WinUI 3 で正式にサポートされている唯一の IDE です。 XAML や Windows App SDK/WinUI 3 を使用するプロジェクトをコンパイルするには、MSBuild が必要であることに注意してください。

はい、「WinUI 3 アプリ」という言葉を使うことをお勧めします。

いいえ。 Windows App SDK を UWP アプリで使用することはできません。WinUI 2 が WinUI 3 と混在することはできません。 「UWP から Windows App SDK への移行について」をご覧ください。

UI コンポーネントの移行は一般的に単純です (C# と C++/WinRT の場合)。 それ以外の場合、UWP から Windows App SDK/WinUI 3 への移行のコストは、主に次の要因に依存します。

1. プロジェクト ファイルと MSBuild のカスタマイズ: プロジェクトの移行は、高度な MSBuild 機能を使用するかどうかによって、相当な労力が必要になる場合があります。
2. .NET API の移行: UWP アプリが .NET に依存している場合、.NET 6 にアップグレードする必要があります。 ほとんどの場合、.NET 6 を採用することは簡単です。
3. UI コンポーネント ライブラリ: UI コンポーネント ライブラリを使用する場合は、WinUI 3 をターゲットとする新しいバージョンのライブラリが必要です。
4. UWP ソース コードが現在置き換えられた C++/CX で記述されている場合は、一部のソース コードの移植が必要になります。 「C++/CX から C++/WinRT への移行」をご覧ください。

UWP 移行の詳細については、「UWP から Windows App SDK への移行について」を参照してください。

はい。アップグレードされたアプリは、アプリケーションの ID を更新することなく公開できます。 古いバージョンを持つユーザーは、新しいバージョンに更新されます。 このガイダンスは、デスクトップ アプリだけに適用されます。 Xbox、HoloLens、Surface Hub のアプリは、まだ WinUI 3 に移行できません。

「展開の概要」をご覧ください。

「UWP から Windows App SDK への移行について」をご覧ください。

いいえ。 UI コントロールは、コードで作成できます。 しかし、WinUI 3 UI を宣言的な XAML マークアップの形で表現することは、開発者の体験を向上させるなど、多くの利点があります。

UWP から WinUI 3 に移行する場合は、XAML マークアップと UI 関連のコードの多くを再利用できる可能性があります (ただし、構文の一部を更新する必要があります)。 WPF から WinUI 3 に移行する場合は、たくさんの概念を再利用できますが、コントロール セットと API は異なるでしょう。

いいえ。 これは WinUI 3 開発者の経験における差であると考えています。 XAML Hot Reload のようなツールは、多くのシナリオで役に立ちます。

はい。 WinUI 3 は Windows App SDK に付属しています。

いいえ。 WinUI 2 は UWP プラットフォームの一部です。

そうとも言えません。 WinUI 3 は WinUI 2 のコードベースからスタートしましたが、両社は別個の技術です。 WinUI 2 と WinUI 3 はどちらも XAML ベースの UI フレームワークで、.NET と C++ で動作します。 なお、WinUI 2 と WinUI 3 は相互に互換性がありません。

いいえ。 WinUI 3 は Windows App SDK に付属しています。

はい。 Windows App SDK のすべての技術は、WinUI 3 を含めて、パッケージ化されていないアプリで動作します。

XAML Islands を使用すると、最新の WinUI コントロールを既存の Win32 UI と共に、WinForms や WPF などの他のフレームワークからホストできます。 現在、XAML Islands は ほとんどの システム XAML コントロールと WinUI 2 コントロールでサポートされています。 詳細については、 こちら をご覧ください。 XAML Islands の WinUI 3 コントロールに関するサポートは、現在開発中です。

はい。あなたのアプリの UI は、Windows 11 およびバージョン 1809 までの Windows 10 のすべてのサポート対象バージョンで、パッケージ化されたシナリオとパッケージ化されていないシナリオの両方において、最新の Fluent UI 設計原則を継承します。

まだありません。 これは、現在開発中です。

Windows 開発用のサンプル アプリケーションをご覧ください。 いくつかの注目すべきリポジトリ:

• WindowsAppSDK-サンプル: 特定の Windows App SDK API セットを使用する方法を示します。
• WinUI 3 デモ: Microsoft の WinUI 3 プレゼンテーションで使用されるデモが含まれています。
• XAML コントロール ギャラリー: WinUI 3 と Windows App SDK を紹介します。 これは、XAML コントロール ギャラリー リポジトリの winui3 ブランチを指 しています。 XAML コントロール ギャラリーはStore に公開されていることにも注意してください。

はい。 MSIX パッケージが署名されている場合、署名証明書はターゲット デバイス上で有効かつ信頼できるものでなければなりません。

はい - XAML Islands では、このようなことができます。 XAML Islands の詳細については、こちらをご覧ください。

現時点ではありません。 .NET MAUI アプリは Windows 上で動作するときは Windows App SDK/WinUI 3 を使用しますが、複数のプラットフォームをターゲットにする必要があると予想される場合は、.NET MAUI または React Native for Windows で開始することをお勧めします。

Xbox、HoloLens、IoT に対応する必要があるアプリの場合は、UWP を使用することをお勧めします。 Windows App SDK では、これらのプラットフォームはサポートされていません。 ゲーム開発には、 Microsoft Game Development Kit を使用することをお勧めします。

Windows と Surface Hub の両方をターゲットにしている場合は、UWP を使用することをお勧めします。

「Windows での Web 開発」と「プログレッシブ Web アプリの概要」をご覧ください。

パッケージ アプリ、非パッケージ アプリ、および外部の場所でパッケージ化されたアプリの定義については、「展開の概要」を参照してください。 このトピックでは、各方法の長所と短所も説明されています。

Windows App SDK/WinUI 3 アプリは、Store、.appinstaller ファイル、または既存の MSI または setup.exe パッケージで配信できます。 Store と AppInstaller では自動更新を有効にしているエンド ユーザーの場合は自動更新がサポートされていますが、MSI/setup.exe アプリには独自のアップデーターが必要です。

一般的に言えば、いいえです。 WinUI 3 と Windows App SDK は MSBuild を必要とするため、Windows App SDK/WinUI 3 アプリケーション開発には Visual Studio が必須となります。 WinUI 3 を使用しない Windows App SDK アプリを他のツールチェーンを使ってビルドすることは技術的には可能ですが、これはサポートされていません。

「アプリを Windows に最適にする」をご覧ください。

Windows 10 バージョン 1809 以降のユーザーは、OS をアップデートすることなく、WinUI 3/Windows App SDK アプリをインストールすることができます。

はい。

いいえ。 UWP と WinUI 2 は引き続きサポートされており、バグ、信頼性、およびセキュリティの修正が行われます。 ただし、最新の .NET ランタイムのサポートを含むほとんどの新機能は、Windows App SDK/WinUI 3 だけに追加されます。

UWP 開発者は、UWP とその機能セットに満足しているのであれば、アプリを Windows App SDK へ移行する必要はないはずです。 アプリによっては、移行しないことが最良の選択となる場合もあります。 Microsoft の最新の Windows プラットフォームと .NET への投資の恩恵を受けたいアプリの場合は、Windows App SDK への移行を検討する必要があります。 「UWP から Windows App SDK への移行」をご覧ください。

Xbox、Surface Hub、HoloLens 向けにビルドしている場合は、引き続き UWP を使用することをお勧めします。

いいえ。 WPF はまだサポートされていて、いくつかの機能アップデートを受けることもできます。

いいえ。 WinForms はまだサポートされていて、いくつかの機能アップデートを受けることもできます。

いいえ。 WinRT とは、複数の言語間での相互運用を可能にするアプリケーション バイナリ インターフェイス (ABI) を指します。 WinRT は COM の進化系です。 Windows App SDK は、その機能のほとんどを WinRT API を通じて提供します。

「安定チャネルのリリース ノート」と「プレビュー チャネルのリリース ノート」を参照してください。

関連項目

• Windows 開発者向け用語集
• アプリ開発オプションの概要