Unreal でのプロジェクトのアップグレード

Unreal が新しいバージョンに更新されると、非推奨になった関数は、ブループリントをコンパイルするとき、またはプロジェクトをパッケージ化するときに、警告として表示されます。 関数は、代わりに使用する必要がある新しい関数が追加されると非推奨になります。

5.0 の変更

5.0 では、Unreal Engine に付属している Windows Mixed Reality (WMR) プラグインは非推奨となり、OpenXR プラグインが推奨されます (Unreal マーケットプレ―スまたは GitHub で利用可能)。 WMR プラグインは今後のエンジンのリリースで削除されるため、開発者は OpenXR へ移行する必要があります。

OpenXR と Microsoft OpenXR の比較

エンジンに付属している OpenXR プラグインをアプリケーションの作成に使用できますが、MSFT 固有の OpenXR 機能 (Holographic App Remoting を含む) は Microsoft OpenXR プラグインにのみ存在するため、すべての機能エクスペリエンスを作成するためには Microsoft OpenXR プラグインをダウンロードする必要があります。

更新プログラム

Microsoft OpenXR プラグインは Unreal エンジンとは別個に提供されるため、新機能を入手するために、このプラグインをモニタリングする必要があります。 更新は開発され次第、利用可能になります。 これは、各エンジンのリリースですべての新機能が実装されていた WMR プラグインからの変更点です。

HoloLensAR

HoloLens AR プラグインは削除されたため、Unreal Engine 5.0 におけるプラグイン依存関係に含まれなくなりました。

5.0 の警告

更新された Unreal Engine 5.0 プロジェクトでは、UE5のLarge World Coordinates が浮動小数点数から倍精度浮動小数点数に精度を上げたため、FVectors とシェーダーに関する新しいコンパイラ エラーが表示される可能性があります。

4.26 の変更点

重要な変更点は、Windows Mixed Reality プラグインを起動する場合に、[Edit](編集) > [Project Settings](プロジェクトの設定) > [Project](プロジェクト) > [Description](説明) > [Settings](設定)[Start in VR](VR で開始) が必須であることです。 このパラメーターを指定しない場合、デバイスにホログラムは表示されません。

4.26 の警告

4\.26 では、AR と VR のすべてのプラットフォームがリファクタリングされ、共通のインターフェイスが追加されて、アプリケーションのコードはプラットフォームに依存しなくなったため、通常より多くの警告が表示される可能性があります。 プロジェクトを他のプラットフォームにいっそう簡単に移植できるよう、新しい API に更新することをお勧めします。

非推奨になった関数と、代わりに使用する関数が、警告メッセージで示されます。 非推奨のすべての関数は、このリリースでは引き続き動作しますが、今後のリリースでは動作しない可能性があります。 また、非推奨の関数は、ブループリントで関数を検索したときの一覧にも表示されなくなります。

名前付き ARPin 作成関数のブループリント

4.25 で非推奨になったもの

非推奨になった関数 新しい関数
CreateNamedARPin ピン コンポーネント関数のブループリント
LoadWMRAnchorStoreARPins ローカル ストアから ARPins を読み込む関数のブループリント
LoadWMRAnchorSaveARPinToWMRAnchorStoreStoreARPins ローカル ストアに ARPin を保存する関数のブループリント
RemoveARPinFromWMRAnchorStore ローカル ストアから ARPin を削除する関数のブループリント
SetEnabledMixedRealityCamera 有効な XRCamera を設定する関数のブループリント
ResizeMixedRealityCamera XRCamera のサイズを変更する関数のブループリント
StartCameraCapture カメラ キャプチャ開始のために ARCapture を切り替える関数のブループリント
StopCameraCapture カメラ キャプチャ停止のために ARCapture を切り替える関数のブループリント
StartQRCodeCapture QRコード キャプチャ開始のために ARCapture を切り替える関数のブループリント
StopQRCodeCapture QRコード キャプチャ停止のために ARCapture を切り替える関数のブループリント
空間マッピングは、以前の 4.25 では自動的に開始されましたが、現在の 4.26 では切り替える必要があります。 空間マッピングを有効にするために ARCapture を切り替える関数のブループリント
ShowKeyboard キーボードはテキスト ウィジェットにフォーカスが設定されると自動的に表示されるため、4.26 では削除されました。
HideKeyboard キーボードはテキスト ウィジェットがフォーカスを失うと自動的に非表示になるため、4.26 では削除されました。
SupportsHandTracking ハンド トラッキング サポート プロパティのブループリント
IsDisplayOpaque IsDisplayOpaque プロパティのブループリント
GetHandJointTransform、GetPointerPoseInfo、GetControllerTrackingStatus モーション コントローラーのデータを取得する関数のブループリント
GetVersionString バージョン文字列を取得する関数のブループリント
IsTrackingAvailable IsTrackingAvailable プロパティのブループリント
IsButtonClicked、IsButtonDown、IsGrasped、IsSelectPressed Unreal の入力アクション システムを使用します。
SetFocusPointForFrame 4\.26 では削除されました。 以前はリモート処理のときの再投影に使用されていましたが、現在は深度の再投影がサポートされています。