次の方法で共有

CoE スターター キットを使用してテナントの衛生管理を確立する

  • [アーティクル]

Microsoft Power Platform の自然な拡大は、環境戦略などの組織が確立した戦略と競合することがあります。 これにより、Center of Excellence (CoE) チームが、使用中のさまざまなアプリ、環境、クラウド フロー、およびボットの目的や使用法を完全に理解することが難しくなることがあります。 この課題に対処するために、この記事では、管理とガバナンスのベスト プラクティスに加えて、CoE スターター キットで利用できるツールの例と、CoE チームが Power Platform ソリューションを効果的に管理および最適化するのに役立つすぐに使える機能を提供します。

既存環境の管理

テナントの Power Platform 環境を可視化すると、以前は知られていなかった環境を発見できる場合があります。 Power Platform を持続的かつ統制のとれた形で導入するためには、明確な環境戦略を持つことが重要です。 この戦略を組織に明確に伝えることは、メーカーが適切な環境でソリューションを開発していることを確認する上でさらに重要です。

CoE スターター キットの Power BI ダッシュボードには、環境の概要ページが含まれており、テナントに存在する環境、作成者、各環境にどれだけのアプリとフローが作成されているかを把握することが可能です。 この情報は、空または不要になった環境をクリーンアップし、環境作成者と協力してチームに適した環境戦略を考え出すのに役立ちます。

環境の概要。

CoE スターター キットのガバナンス コンポーネントには、開発者コンプライアンス センターが含まれており、これを使用して、環境の所有者に環境を維持するための業務上の正当な理由を提供するよう要求することで、環境に対する制御を確立できます。 これにより、テナント内のすべての環境が組織の全体的な戦略と目標に沿っていることが確認でき、どの環境が使用されているかを可視化することができます。

開発者コンプライアンス センター - 環境の詳細

詳細情報:

新しい環境作成と環境要求を管理する

Power Platform 環境を管理するための重要なベスト プラクティスの 1 つは、新しい環境を作成できるユーザーを制限するコントロールとプロセスを実装することです。 CoE スターター キットには、将来の環境および DLP 要求を効果的に管理するために使用できる、環境および DLP 要求管理プロセスの参照例が含まれています。 このソリューションを理解して活用することで、CoE チームは、テナント内の環境を管理および統制するための適切な立場にいることになります。

さらに、テナントに追加された可能性のある新しい Power Platform コネクタを定期的にチェックして、組織の DLP およびガバナンス ポリシーに沿っていることを確認することが重要です。

詳細情報:

既定環境を管理する

Power Platform の各テナントには 既定の環境があり、通常はアプリとクラウド フローが有機的に成長します。 既定の環境は削除できませんが、名前を変更して、意図した目的をよりよく伝えることができます。 既定の環境を管理する最初のステップの 1 つは、既存のアプリとフローのビジネス価値とリスクを特定し、未使用のアプリとフローを特定することです。 これは、どのソリューションを運用環境に移行する必要があるか、またはより高いレベルのサポートが必要かを判断するのに役立ちます。

さらに、準拠していないアプリを隔離し、所有者のいないアプリやフローなどの孤立したリソースをクリーンアップするプロセスを作成することも検討します。

CoE スターター キットのコンプライアンスと導入ダッシュボードの既定の環境ページは、上位のコネクタ、最も多く起動されたアプリや上位メーカーの特定など、既定の環境での導入に関する貴重な情報を把握するのに役立ちます。

既定環境の技術的負債のインサイト

CoE スターター キットのコンプライアンスと導入ダッシュボードのコンプライアンス ページは、所有者のいないアプリやフロー、準拠していないアプリ、中断されたフローを特定し、アプリとフローを準拠状態に戻すためのアクション プランを考え出すのに役立ちます。

コンプライアンスの概要ページ

詳細情報:

Dataverse for Teams 環境を管理する

Dataverse for Teams は、Microsoft Teams 内でカスタム アプリやボットを直接作成できる強力なローコード データ プラットフォームです。 Dataverse for Teams の重要な機能の 1 つは、アプリまたはボットがアプリ カタログから作成またはインストールされるとすぐに、組織内の各チームに新しい環境が自動的にプロビジョニングされることです。 これにより、チームは自分のデータに簡単にアクセスして管理できると同時に、他のチームからデータを保護するための分離とセキュリティのレベルも提供することができます。

Power Platform には、90 日間非アクティブだった Dataverse for Teams 環境を自動的にクリーンアップするための組み込みメカニズムが含まれています。 自動クリーンアップ以外に、既存の環境とその目的、データ型、コネクタ、および各環境に関連付けられているその他の情報を追跡することもできます。

CoE スターター キット ダッシュボードの Microsoft Teams 環境ページには、既存の Teams 環境、それらの環境内のアプリとフロー、およびアプリの最終起動日の概要が表示されます。

Microsoft Teams 環境の概要

CoE スターター キットのガバナンス コンポーネントでは、Dataverse for Teams 環境の業務上の正当な理由を把握するためのプロセスを提供します。 さらに、新しい Dataverse for Teams 環境をチェックするプロセスを毎日実施することで、組織は使用中のすべての環境を把握し、それらが組織のコンプライアンスおよびガバナンス ポリシーに沿っていることを確認できます。

開発者コンプライアンス センター - 環境の詳細

詳細情報:

環境をセキュリティで保護する

組織では 900 を超えるコネクタを使用できるため、コネクタの可用性を制御するためのデータ損失防止 (DLP) 戦略を確立することが重要です。 ただし、開始時には、DLP ポリシーの変更が既存のアプリやフローに与える影響に気付かない場合があります。

DLP エディター (影響分析) ツールは、既存の DLP ポリシーを変更する前、または新しい DLP ポリシーを作成する前に使用できます。 これにより、既存のアプリやクラウド フローに対する変更の影響をより明確に把握し、十分な情報に基づいた意思決定を行うことができます。

DLP エディター

DLP 戦略が整ったら、メーカー向け CoE スターター キットの DLP 要求管理プロセスを使用して、利用可能な DLP ポリシーをリクエストして評価します。

環境および DLP 要求管理プロセス

詳細情報:

アプリとクラウド フローを管理する

組織内のアプリとクラウド フローを管理するために考慮すべき一般的なシナリオがあります。

既存のアプリとクラウド フローを管理する

使い方

組織内で頻繁に使用されているアプリとクラウド フローを特定することは、それらが組織のポリシーに準拠していることを確認するために重要です。

CoE スターター キットの Power BI ダッシュボードは、組織内で最も使用されるアプリとフローの包括的なビューを提供し、情報に基づいた意思決定を行うのに役立つ貴重な情報を提供します。 ダッシュボードでは、最も人気のあるアプリ、ユーザー数、使用パターン、その他の関連情報をすばやく確認でき、潜在的なコンプライアンスの問題を特定し、アプリとフローが効果的に使用されていることを確認できます。

CoE スターター キット - Power BI ダッシュボード

CoE スターター キットの Power BI ダッシュボードでは、使用パターン、ユーザー数、その他の関連データの視覚的な表現を含む貴重な情報を提供し、コンプライアンスの問題を特定し、アプリとクラウド フローが効果的に使用されていることを確認できます。 これらの視覚化は、組織が Power Platform をどのように使用しているかを理解し、注意が必要な領域を特定するのに役立ちます。 ダッシュボードの明確で実用的な洞察により、Power Platform ソリューションが安全で、コンプライアンスに準拠しており、組織のポリシーに沿っていることを確認するのに役立ちます。

CoE スターター キット - 非アクティブ通知

CoE スターター キットの非アクティブ通知プロセスは、一定期間非アクティブなアプリを自動的に検出し、アプリの所有者に通知を送信して、アプリがまだ必要かどうか、または安全に削除できるかどうかを確認するよう求めます。 このプロセスは、未使用または冗長なアプリを特定して削除することで、組織が Power Platform アプリをより効率的に管理するのに役立ちます。 非アクティブのしきい値は、CoE チームにより構成されます。

アプリ所有者に送信された非アクティブ通知メールのスクリーンショット

詳細情報:

対応

アプリとクラウド フローのリスク エクスポージャーを評価することは、Power Platform を効果的に管理するための重要なステップです。 リスクの高いアプリを特定することで、CoE チームは、リスクの高いアプリの移行や価値の高いアプリのサポート強化など、それらのリスクを軽減するためのプロセスを定義できます。 ほとんどの組織には、数百、数千ものアプリやクラウド フローがあるため、所有者に手動で連絡しを取ってリスクを確認することは、拡張性のあるオプションではありません。 CoE スターター キットには、CoE チームがコンプライアンス情報を取得し、リスクの高いアプリを特定するのに役立つコンポーネントが含まれています。 これらのツールは、リスクを評価するプロセスを自動化し、チームの時間とリソースを節約すると同時に、組織の Power Platform ソリューションが安全でコンプライアンスに準拠していることを確認するのにも役立ちます。

管理者コンプライアンスの詳細要求は強力なクラウド フローであり、CoE チームがアプリとボットのインベントリを繰り返し処理することで、組織のポリシーに対するコンプライアンスを確立するのに役立ちます。

このフローにより、チームはコンプライアンスのしきい値を設定し、これらのしきい値に対してアプリとボットを自動的にチェックできます。 アプリまたはボットがコンプライアンスに準拠していないことが判明した場合、フローは所有者に業務上の正当な理由とアプリケーションに関する追加情報を提出するように求めます。 これにより、CoE チームはコンプライアンスの問題を迅速かつ効率的に特定して対処できると同時に、アプリとボットの所有者に明確で透過的なプロセスを提供できます。

所有者に送信されたコンプライアンス メールのスクリーンショット

詳細情報:

将来のアプリとクラウド フローを管理する

CoE スターター キットの非アクティブ通知とコンプライアンス プロセスを実装することは、Power Platform ソリューションのコンプライアンスを効果的に管理する上で不可欠なステップです。

これらのツールを最大限に活用し、コンプライアンスを確保するための考慮事項を次に示します:

  1. 開発環境と運用環境をコンプライアンスおよび非アクティブ通知から免除します。
  2. 非準拠のアプリを隔離します。

詳細情報:

所有者が組織を離れる際にアプリとクラウド フローを管理する

Power Platform 内のアプリまたはフローを担当する従業員が組織を離れるとき、孤立したリソースと呼ばれる、構築されたコンポーネントを残すことがあります。 これらのリソースは、適切に管理または維持されていない場合、セキュリティ リスクをもたらす可能性があります。 この問題に対処するために、CoE スターター キットには、孤立したリソースを特定してクリーンアップするプロセスが含まれています。

このプロセスは、元従業員に属していたリソースを毎日チェックして、これらのリソースが新しい所有者に再割り当てされたか、不要になった場合はテナントから削除されるように設計されています。 このコンポーネントにより、従業員の入れ替わりが発生しても、Power Platform ソリューションの安全性とコンプライアンスを維持することができます。

ライン マネージャーに送信された孤立したリソース アダプティブ カードのスクリーンショット

詳細情報:

頻繁に使用されたアプリ

組織で頻繁に使用されるアプリには、通常その成功の背後に説得力のあるストーリーがあります。たとえば、作成方法、克服した課題、ビジネスに提供する価値などです。 これらのストーリーを発見して共有することにより、さらなる導入を促進し、組織内の他の作成者に自信を与えるための優れた方法になります。

CoE スターター キットの Power BI ダッシュボードは、使用頻度の高いアプリと最もアクティブな作成者を特定するのに役立ちます。 これらの作成者は、強力なサクセス ストーリーを作成したり、内部コミュニティ プログラムを開始するのをサポートします。 また、Power Platform 戦略を調整する際に彼らを意思決定者として含めることもできます。

作成者。

Power Platform コミュニティ サイト テンプレートは、サクセス ストーリー、イベント、ハッカソン、およびその他の関連情報を宣伝するのに役立つテンプレートを提供します。 これは組織内でのコラボレーションと知識の共有を促進するための強力なツールであり、Power Platform 開発のベスト プラクティスと標準の導入を促進するための強力なツールにもなります。

アクティブな作成者

組織内で最もアクティブな作成者を特定することで、組織の Power Platform コミュニティに対する貴重な洞察とリソースを提供できます。 これらの作成者は、プラットフォームについて高い関心と知識を持ち、組織のソリューションの導入を促進し、その品質を向上させる上で貴重な味方になることができます。 組織内でアクティブな作成者を活用する方法には、次のようなものがあります:

  • ハッカソンとトレーニングの提供: アクティブな作成者は、ハッカソン、トレーニング セッション、その他のコミュニティ イベントに招待され、知識や経験を共有できます
  • CoE アドバイザー: アクティブな作成者は、COE にアドバイザーとして参加するよう招待され、将来のポリシー、イベント、およびその他のイニシアチブに関する情報やガイダンスを提供できます
  • サクセス ストーリーの推進: アクティブな作成者はサクセス ストーリーや経験を共有することで、導入を促進したり、組織内の他の人に刺激を与えることができます。
  • スキル マッチのオプトイン: スキル マッチ機能は、作成者が作成者のコミュニティを構築できるように設計されています。 作成者が組織やコミュニティ内の他のユーザーとつながるよう支援することで、オンボーディングやスキルアップの際に必要なサポートを得ることができます。
  • 組織で最もアクティブな作成者の専門知識と熱意を特定して適用することで、より意欲的で効果的な Power Platform コミュニティの構築をサポートすることができます。

詳細情報:

ガバナンスを作成者に伝達する

ガバナンスを作成者に伝達することは、Power Platform を効果的に管理するための重要な側面です。 ガバナンス ポリシーとガイドラインは、ソリューションが安全で、コンプライアンスに準拠しており、組織の目標に沿っていることを確認するのに役立ちます。 ただし、作成者がこれらのポリシーを理解していないか把握していない場合、これらの要件を満たすソリューションを作成できない可能性があります。

ガバナンスを作成者に効果的に伝達するためのいくつかの戦略を次に示します:

  • ガバナンス ポリシーの目的と利点を明確に伝える: ガバナンス ポリシーがどのように組織のデータ保護と規制へのコンプライアンス準拠に役立つかを説明します。
  • ガバナンス ポリシーとガイドラインに簡単にアクセスできるようにする: Power Platform コミュニティ サイト テンプレートなど、すべての作成者が簡単にアクセスできる中心的な場所に配置します。
  • トレーニングとサポートを提供する: 作成者がガバナンス ポリシーを理解し、遵守するのに役立つトレーニング セッションとリソースを提供します。
  • オープンなコミュニケーションを促進する: 作成者がガバナンス ポリシーに関する質問をしたり懸念を表明したりできるような、オープンなコミュニケーション文化を作ります。
  • ガバナンスを開発プロセスに組み込む: ソリューションを展開する前にコンプライアンス レビューを要求するなど、コンプライアンスを開発プロセスの一部にします。

詳細情報:

プラットフォームの管理

Power Platform 管理計画ツールは、Power Platform 管理に関するガイダンスとベスト プラクティスを提供する包括的なリソースです。

あらゆる規模と経験レベルの組織が、始めたばかりであるか、既存のサポートを改善する方法を探しているかにかかわらず、管理作業を最適化できるように設計されています。

このツールは、環境、セキュリティ、データ損失防止、監視、レポートなど、Power Platform 管理のすべての側面をカバーしています。 組織内の Power Platform に対する管理とガバナンスの強固な基盤を構築するための出発点として役立ちます。

ダッシュボードの 「タスクの内訳 - プロアクティブとリアクティブのバランス」 セクションを示すスクリーンショット。

詳細情報: