DV Muxer フィルタ
このフィルタは、デジタル ビデオ (DV) エンコードのビデオ ストリームと 1 つあるいは 2 つのオーディオ ストリームとを組み合わせて、インターリーブ DV ストリームを生成する。ストリームを AVI ファイルに書き込むには、このフィルタを AVI Mux フィルタに接続し、AVI Mux をファイル ライタ フィルタに接続する。詳細については、「DirectShow でのデジタル ビデオ」を参照すること。
フィルタ インターフェイス | IBaseFilter、IMediaSeeking |
入力ピン メディア タイプ | ビデオ : MEDIATYPE_Video、MEDIASUBTYPE_dvsd、FORMAT_VideoInfo
オーディオ : MEDIATYPE_Audio、MEDIASUBTYPE_PCM、FORMAT_WaveFormatEx |
入力ピン インターフェイス | IMemInputPin、IPin、IQualityControl |
出力ピン メディア タイプ | MEDIATYPE_Interleaved、MEDIASUBTYPE_dvsd、FORMAT_DvInfo |
出力ピン インターフェイス | IPin、IQualityControl |
フィルタ CLSID | CLSID_DVMux |
プロパティ ページ CLSID | プロパティ ページなし。 |
実行モジュール | qdv.dll |
メリット | MERIT_UNLIKELY |
フィルタ カテゴリ | CLSID_LegacyAmFilterCategory |
注意
DX Muxer は 2 つのオーディオ入力ピンを作成できる。以下の表に示すオーディオ フォーマットをサポートしている。
オーディオ ピン 1 | オーディオ ピン 2 | 出力形式 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
サンプリング レート (kHz) | ビット/サンプル | チャンネル | サンプリング レート | ビット/サンプル | チャンネル | |
32 | 16 | モノ | 未接続 | SD 2 チャンネル | ||
32 | 16 | ステレオ | 未接続 | SD 4 チャンネル | ||
44.1 または 48 | 16 | ステレオまたはモノ | 未接続 | SD 2 チャンネル | ||
未接続 | 32 | 16 | ステレオまたはモノ | 未許可 | ||
未接続 | 44.1 または 48 | 16 | モノ | 未許可 | ||
未接続 | 44.1 または 48 | 16 | ステレオ | SD 2 チャンネル | ||
32 | 16 | モノ | 32 | 16 | モノ | SD 2 チャンネル |
32 | 16 | ステレオまたはモノ* | 32 | 16 | ステレオまたはモノ* | SD 4 チャンネル |
44.1 | 16 | モノ | 44.1 | 16 | モノ | SD 2 チャンネル |
48 | 16 | モノ | 48 | 16 | モノ | SD 2 チャンネル |
* 最低でも 1 つの入力ピンがステレオであれば。 |
この表では、オーディオ ピン 1 はオーディオ ソースに接続されている最初の入力ピンとして定義され、オーディオ ピン 2 はオーディオ ソースに接続されている 2 つめの入力ピンとして定義されている。オーディオ ピンを一度接続すると、両方のオーディオ ピンが接続解除されるまで、このナンバリング スキームは有効のまま残る。たとえば、オーディオ ピンを両方接続し、次にオーディオ ピン 1 だけを接続解除しても、残ったピンはそのままピン 2 として解釈される。
ピン 1 に供給されるオーディオは DV フレームの第 1 オーディオ ブロック (CH1) に録音され、ピン 2 に供給されるオーディオは第 2 オーディオ ブロック (CH2) に録音される。例外 : フィルタが 44.1 kHz あるいは 48 kHz でステレオ入力を 1 つだけ持っているなら、左のオーディオ チャンネルが第 1 オーディオ ブロックに、右のオーディオ チャンネルが第 2 オーディオブロックに録音される。
SD 4 チャンネル 出力について : 入力がステレオなら、左トラックが CHa か CHc に録音され、右トラックが CHb か CHd に録音される。入力がモノラルなら、オーディオは CHa か CHc に録音され、CHb と CHd は無音である。
オーディオ ピン 1 を接続して接続解除することによって、許可されていないフォーマットにアクセスできる。この場合、フィルタの IMediaFilter::Pause メソッドは VFW_E_NOT_CONNECTED を返す。この制限によって、第 1 オーディオ ブロックにはオーディオがなく、第 2 ブロックにはオーディオがある、といった状況が発生することを防止できる。第 1 ブロックにオーディオがない場合は、第 2 ブロックにもオーディオがあってはならない。
DV Muxer は異なったサンプリング レートのオーディオ入力を許可しない。ただし IGraphBuilder::Connect のようなグラフ構築メソッドは通常、第 2 オーディオ ストリームを第 1 ストリームのサンプリング レートに合致させる ACM ラッパー フィルタを追加する。
オーディオ入力が 48 kHz か 32 kHz なら、オーディオ出力はロックされる。(44.1 kHz オーディオをロックすることはできない。)
オーディオ ピンが接続されていない場合、出力には受信 DV フレームから取得したオーディオ データが含まれる。これは、無音の場合もあり、有効なオーディオ データの場合もある。
参照