レコードに対する情報管理ポリシーを作成する
"情報管理ポリシー" とは、コンテンツ タイプに関する一連のルールです。組織では、情報管理ポリシーを使用して、コンテンツの保持期間、そのコンテンツの操作方法などを制御および追跡できます。コンテンツ タイプの詳細については、「レコードのコンテンツ タイプを作成する」を参照してください。
情報管理ポリシーは、組織が法律上または行政上の規制を順守したり、内部のビジネス プロセスを徹底するのに役立ちます。たとえば、財務諸表の "十分な管理" を物的証拠を示して明らかにするように求める行政上の規制に従う必要があるとします。これを行うには、以下を含む "財務諸表" コンテンツ タイプ用の情報管理ポリシーを作成します。
財務報告に関係するすべてのドキュメントの作成および承認プロセスにおける監査固有の操作
財務諸表の保持期間の管理
情報管理ポリシーの各ルールは、"ポリシー機能" と呼ばれます。Office SharePoint Server 2007 には、単独で、または各自のサイトに合った情報管理ポリシーを定義するために組み合わせて使用できる、定義済みの多様なポリシー機能があります。Office SharePoint Server 2007 には、以下のポリシー機能が含まれています。
監査 : 監査ポリシー機能は、組織のコンテンツ管理システムがどのように使用されているかを分析するために役に立ちます。この機能を有効にすると、ドキュメントとリスト アイテムに対して実行されたイベントと操作が記録されます。監査ポリシー機能を構成して、ドキュメントまたはアイテムに対して、編集、表示、チェックイン、チェックアウト、削除、またはアクセス許可の変更が行われた時間など、イベントを記録できます。すべての監査情報は、サーバー上に単一の監査ログとして保存され、サイト コレクション管理者は、このログを使用してレポートを作成できます。また、Windows SharePoint Services 3.0 オブジェクト モデルを使用して、カスタム イベントを作成し、監査ログに追加できます。
注意
ドキュメントがレコード センター サイトに送信されるときは、ドキュメントと一緒にドキュメントの監査履歴が送信され、レコード センター サイトの XML ファイル内にドキュメントと共に保存されます。
有効期限 : 有効期限ポリシー機能を使用すると、古いコンテンツを組織のサイトから削除する操作を、一貫性のある追跡可能な方法で行うのに役立ちます。このポリシー機能を使用すると、古いコンテンツを保持することに起因するコストとリスクの管理が容易になります。有効期限ポリシーを構成して、特定の種類のコンテンツが、日付列に指定した日付に有効期限が切れるように指定したり、特定のドキュメント操作 (作成、編集など) の後で一定の計算で決められた時間内に期限切れになるように指定したりできます。
バーコード : バーコード ポリシー機能を使用すると、サイトから印刷されたドキュメントまたはリスト アイテムの物理コピーを追跡できます。バーコード ポリシー機能によって一意識別子値が作成されます。ユーザーは、この値のバーコード イメージを、作成したアイテムや Microsoft Office system ドキュメントに挿入できます。また、ドキュメントの物理コピーに挿入されたバーコードを使用して、そのドキュメントの元のコピーをサーバーで検索できます。既定では、バーコードは、一般的なコード 39 標準 (ANSI/AIM BC1-1995, Code 39) に準拠します。組織では、Office SharePoint Server 2007 オブジェクト モデルを使用して、他のバーコード プロバイダをインストールできます。
注意
バーコードは、ドキュメントがドキュメント ライブラリに追加されたときに生成されます。既存のドキュメントがあるドキュメント ライブラリにこのポリシーを追加した場合、既存のドキュメントではバーコードは表示されません。Office SharePoint Server 2007 でバーコードを生成するには、ドキュメントまたはそのプロパティを更新する必要があります。
ラベル : ラベル ポリシー機能を使用すると、サイトから印刷されたドキュメントまたはリスト アイテムの物理コピーを追跡するのに役立ちます。ラベル ポリシー機能では、サイト所有者またはリスト管理者が指定するドキュメントのプロパティと書式に基づいて、テキスト ラベルが自動的に生成されます。ユーザーがラベルを Microsoft Office system ドキュメントに挿入すると、ラベルはドキュメントのプロパティから取得される情報で自動的に更新されます。
注意
ラベルは、ドキュメントがドキュメント ライブラリに追加されるときに生成されます。既存のドキュメントがあるドキュメント ライブラリにこのポリシーを追加する場合、既存のドキュメントでラベルは表示されません。Office SharePoint Server 2007 でラベルを生成するには、ドキュメントまたはそのプロパティを更新する必要があります。
レコード管理者は、情報管理ポリシーをファイル計画に含まれる要件と一致するように構成する必要があります。
レコード用の情報管理ポリシーの実装には、以下の 2 つの推奨方法があります。
コンテンツ タイプごとに個別のポリシーを作成する。
ドキュメント ライブラリのコンテンツがそのライブラリに固有である場合は、レコード センター サイト内のライブラリに対して個別のポリシーを作成する。
注意
全種類のレコードを対象とするサイト コレクション情報管理ポリシーを作成し、それらを複数のドキュメント ライブラリに適用することもできます。ただし、この操作は、複数のコンテンツ タイプで再利用される 1 つのポリシーがある場合にのみ実行することをお勧めします。
ドキュメント ライブラリでは、1 つのポリシーをドキュメント ライブラリ全体に適用することも、コンテンツ タイプ別に異なるポリシーを適用することもできます。この場合は、複数のコンテンツ タイプを使用できるようにドキュメント ライブラリを構成します。
タスク要件
レコード用の情報管理ポリシーを作成するには、次の手順を実行します。
関連項目
概念
レコード センター サイトを作成する
レコード管理用のワークフローを構成する
レコードのコンテンツ タイプを作成する
レコード保持用のドキュメント ライブラリを作成する
レコード センターに対する権限を管理する
レコード ルーティング リストを構成する
ファイル計画を作成する (Office SharePoint Server)