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Configuration Manager 2007 SP2 の新機能

適用対象: System Center Configuration Manager 2007 SP2

Microsoft System Center Configuration Manager 2007 SP2 リリースに追加された新規機能はありませんが、Configuration Manager 2007 SP1 以降ほとんど変更されていない機能もあれば、大きく変更された機能もあります。

標準機能の変更内容

以下のセクションでは、Configuration Manager 2007 SP2 の標準機能の変更点について説明します。

サポートされるオペレーティング システムの変更

Configuration Manager 2007 SP2 では、Windows Server 2008 R2 オペレーティング システムと Windows 7 オペレーティング システムがサポートされます。詳細については、「Configuration Manager 2007 SP2 がサポートする構成」を参照してください。

ExtADSch.exe の変更内容

ログ ファイルの生成のほかに、Configuration Manager 2007 SP2 に含まれているバージョンの ExtADSch.exe では、コマンド ラインから実行した場合、コマンド コンソールのフィードバックが提供されるようになりました。

Configuration Manager 2007 SP2 管理パックのサポート

Configuration Manager 2007 SP2 管理パックでは、KB971541 で記述されている修正プログラムがインストールされた Operations Manager 2007 R2 または Operations Manager 2007 SP1 を使用して、64 ビット環境での Configuration Manager 2007 SP2 の監視をサポートするようになりました。これにより、Configuration Manager 2007 管理パックが 32 ビットおよび 64 ビット両方の Operations Manager 2007 エージェントと動作するようになります。

BranchCache 機能のサポート

Configuration Manager 2007 SP2 サイトでは、Windows 7 オペレーティング システムと Windows Server 2008 R2 オペレーティング システムの両方で使用できる BranchCache 機能がサポートされます。詳細については、「Configuration Manager 2007 SP2 がサポートする構成」を参照してください。

DirectAccess 機能のサポート

Configuration Manager 2007 SP2 サイトでは Windows Server 2008 R2 の DirectAccess 機能がサポートされます。詳細については、「Configuration Manager 2007 SP2 がサポートする構成」を参照してください。

Configuration Manager 2007 機能の変更内容

次の機能は、Configuration Manager 2007 SP1 から大幅に変更されています。

  • 帯域外管理

  • オペレーティング システムの展開

  • 資産インテリジェンス

  • クライアントに加えられた変更

帯域外管理の変更内容

Configuration Manager 2007 SP2 製品の外部と内部の新しい依存関係の詳細については、「帯域外管理の前提条件」を参照してください。

帯域外管理では、以下の新規オプションをサポートします。

  • 802.1X 認証による有線またはワイヤレス ネットワークの帯域外管理。Configuration Manager 2007 SP1 でプロビジョニングされた AMT ベース コンピュータがあり、これらのネットワークに帯域外管理を拡張したい場合、802.1X 認証ワイヤード (有線) ネットワークまたはワイヤレス ネットワークのサポートを構成した後で、これらのコンピュータに対し管理コントローラ メモリ内のプロビジョニング データを更新する必要があります。詳細については、「802.1X ネットワークおよびワイヤレス ネットワークのサポートを構成するかどうかを判断する」および「AMT ベース コンピュータを 802.1X 認証ワイヤード (有線) ネットワークおよびワイヤレス ネットワーク用に構成する方法」を参照してください。

  • 監査をサポートする AMT のバージョンがインストールされているAMT ベースのコンピュータ。このようなコンピュータの場合、Configuration Manager では、選択された AMT 操作を監査することができます。詳細については、「AMT 監査の構成方法」および「AMT ベースのコンピュータの監査ログを管理する方法」を参照してください。

  • AMT のデータ ストレージ。詳細については、「データを AMT データ ストレージに書き込み/更新する方法」を参照してください。

  • [帯域外管理のプロパティ: AMT 設定タブ] の [以下の電源状態で管理容易性がオン] オプションを構成することによる複数の電力状態。既定の [常時オン (S0-S5)] 以外の電源状態を選択すると、AMT ベース コンピュータがスタンバイになっているときやオペレーティング システムがシャットダウンされているときの電力の消費を抑えるために役立ちます。その他のオプションには、[ホストがオン (S0)]、[ホストがオン (S0) または スタンバイ (S3)] があります。詳細については、「帯域外管理のプロパティ :[AMT 設定] タブ」を参照してください。Configuration Manager 2007 SP1 でプロビジョニングされた AMT ベース コンピュータがあり、[ホストがオン (S0)] または [ホストがオン (S0) または スタンバイ (S3)] の電源状態を構成する場合、電源状態オプションを構成した後で、これらのコンピュータに対し管理コントローラ メモリ内のプロビジョニング データを更新する必要があります。

  • 帯域内プロビジョニングのプロビジョニング スケジュール。これらの状態は、[帯域外管理プロパティ] ダイアログ ボックスの [プロビジョニングのスケジュール] タブで構成されます。詳細については、「コンピュータを AMT 用にプロビジョニングする方法」を参照してください。

このほかに、以下のような変更が、Configuration Manager 2007 SP1 の既存の機能に加えられました。

  • 新規構成が加えられ、帯域外プロビジョニングを有効または無効にすることが可能になりました。このオプションは、Configuration Manager 2007 SP1 からアップグレードされた場合も含めて、既定では無効です。このオプションの詳細と、有効するべきかどうかについては、「帯域内プロビジョニングまたは帯域外プロビジョニングを選択する」を参照してください。

  • Configuration Manager クライアントをブロックすると、AMT 用にプロビジョニングされた AMT ベースのコンピュータの帯域外管理通信が阻止されるようになりました。詳細については、「クライアントのブロックと帯域外管理について」を参照してください。

  • 最新のオペレーティング システムの Windows Remote Management (WinRM) で、AMT ベースのコンピュータ (帯域外サービス ポイント サイト システム、および帯域外管理コンソールを実行しているコンピュータなど) を管理するコンピュータが、証明書失効 (CRL) 確認を実行できるようになりました。つまり、帯域外サービス ポイント サイト システムと、帯域外管理コンソールを実行しているすべてのコンピュータで、AMT ベースのコンピュータに対して失効された Web サーバー証明書を拒否することがあり、その場合は通信が失敗するということです。さらに、CRL にアクセスできない場合 (オフラインであるような場合) にもこれらの接続は失敗することがあります。詳細については、「帯域外管理の証明書について」の、帯域外管理の CRL チェックと証明書失効に関するセクションを参照してください。

  • [管理コントローラのメモリ内のプロビジョニング データを更新する] アクションを使用して AMT 設定を更新すると、PKI 証明書が失効するようになりました。Configuration Manager 2007 SP2 で 802.1X 認証ワイヤード (有線) またはワイヤレス ネットワークをサポートするようにクライアント証明書を指定した場合、AMT 設定を更新するたびにそれらの証明書が失効して、新しい証明書が要求されます。サーバー認証用の AMT 証明書は、このアクションで失効することはありません。詳細については、「帯域外管理用の AMT プロビジョニングについて」の、管理コントローラ メモリのデータの更新に関するセクションを参照してください。

  • コレクション内の個々のリソースおよび選択されたリソースに加え、コレクションに対して電源管理アクションが使用できるようになりました。コレクション内で AMT にプロビジョニングされたリソースのみが、電源管理操作に応答することができます。

  • ここで帯域外管理用コンピュータのインポート ウィザードで選択したコレクションに、コレクション クラスの代わりに、読み取りのセキュリティ権限が必要になります。このウィザードに必要な権限の詳細については、「帯域外管理用コンピュータのインポート ウィザード」を参照してください。

  • Configuration Manager 2007 SP2 の新しい機能をサポートするために、帯域外管理コンソールに以下の項目が追加されました。

    • Serial over LAN 接続の開閉を行うための新しいボタンと新しい [ツール] メニューが追加されました。

    • [システム監査ログ] ボタンを押しても、コンピュータの IDE リダイレクション セッションの一覧が表示されなくなりました。その代わり、監査ログ情報が、AMT ベースのコンピュータによってサポートされていて監査が有効である場合に表示されます。

    • 新しく追加された [IDE リダイレクション ログ] ボタンを押すと、コンピュータの IDE リダイレクト セッションの一覧が表示されます。

    • 新しく追加された [データ ストレージ] ボタンを押して、最大 4096 バイトまでの ASCII 文字を表示し、AMT データ ストア内に格納できるようになりました。

  • AMT ベースのコンピュータがワイヤード (有線) ネットワークまたはワイヤレス ネットワークに接続されているときに Serial over LAN 機能を使用する場合、IDE リダイレクトや BIOS でブートするなどの電源操作を実行する前に、Serial over LAN 接続を開始する必要があります。この機能と、そのサポートに必要な一連の手順の詳細については、以下のトピックを参照してください。

注意

常にサイトとクライアントの両方をアップグレードすることをお勧めしますが、帯域外管理のこれらの新しいオプションと変更事項では、サイトを Configuration Manager 2007 SP2 にアップグレードした後に Configuration Manager 2007 SP1 クライアントをアップグレードする必要はありません。アップグレードしたサイトが Configuration Manager 2007 SP1 でプロビジョニングされた AMT ベース クライアントを含む場合、802.1X 認証ワイヤード (有線) ネットワークとワイヤレス ネットワーク、および既定以外の電源状態を除けば、管理コントローラをアップグレードせずに Configuration Manager 2007 SP2 の新しい機能を利用できます。

オペレーティング システムの展開の変更内容

Configuration Manager 2007 SP2 では、Windows 7 のオペレーティング システムの展開をサポートするために、Windows 自動インストール キット (WAIK) 2.0 がインストールされます。 WAIK 2.0 には、ユーザー状態移行ツール (USMT) 4.0 と Windows PE 3.0 が含まれているため、以下の機能を使用できます。

資産インテリジェンスの変更内容

Configuration Manager 2007 SP2 では、以下のような変更が資産インテリジェンスに加えられました。

  • 資産インテリジェンスの同期ポイント サイト システムの役割をインストールする際、System Center Online 証明書は必要ありません。

  • 資産インテリジェンス レポート 15A は「ライセンス 15A – 標準ライセンス調整レポート」に名前が変更され、「ライセンス 15B – コンピュータごとのサード パーティ ソフトウェア調整レポート」という名前の新しい資産インテリジェンス レポートが、レポート 15A に追加情報を提供するために追加されました。

  • CAL 使用状況レポートを使用可能にするため、資産インテリジェンス カタログの Windows Server 2008 R2 オペレーティング システムの情報が更新されました。

Configuration Manager 2007 SP2 の資産インテリジェンスの詳細については、「Configuration Manager の資産インテリジェンス」を参照してください。

クライアントに加えられた変更

Configuration Manager 2007 SP2 クライアントに影響を与える以下のような変更が加えられました。

  • Configuration Manager 2007 の以前のバージョンでは、新しいクライアント ポリシーが適用される前に、クライアント ポリシーの評価中に、2 分の組み込み遅延が発生します。Configuration Manager 2007 SP2 では、クライアント ポリシーをより迅速に適用できるよう、また、ソフトウェア (App-V 仮想アプリケーションなど) をユーザーに展開する場合により質の高いユーザー エクスペリエンスを提供できるように、この遅延は削除されました。

  • オペレーティング システムのバージョン Windows Server 2003 および Windows XP のサポートされている 64 ビット版のインストールをリモート コントロールできるようになりました。

  • x64 クライアント サポートが組み込まれている、App-V 4.6 のサポートが追加されました。

Configuration Manager 2007 SP2 のクライアントの詳細については、「Configuration Manager 2007 のクライアントの計画および展開」を参照してください。

参照:

概念

Configuration Manager 2007 の新機能
Configuration Manager 2007 SP2 がサポートする構成

その他の情報については、「Configuration Manager 2007 Information and Support」 (Configuration Manager 2007 の情報とサポート) を参照してください。
ドキュメント チームに連絡するには、次のアドレスに電子メールを送信してください。 SMSdocs@microsoft.com.