Windows Media(TM) メタファイルの活用
Microsoft Corporation
Updated October 2000
目次
- Winodws Media メタファイル入門
- シンプルなメタファイルの作成
- File または Clip プロパティ
- Windows Media Player の中でのカスタム グラフィックス
- 広告の挿入
- 再生リスト
- サーバーまたはプロトコル ロールオーバー
- さまざまな機能を組み合わせた例
- メタファイル タグ リスト
Windows Media メタファイル入門
Windows Media(TM) メタファイルは、Web ページから、Windows Media サーバー、または HTTP サーバー上の Windows Media ベースのコンテンツへのリンクとして機能する単純なテキスト ファイルです。HTTP ブラウザから Windows Media Player にデータの制御を移し、データのストリーミングを可能にします。Windows Media メタファイルは、.wvx、.wax または .asx の拡張子になります。Web サイトからこれらの拡張子のファイルがダウンロードされると、Windows Media Player が起動し、ファイルに指定してあるコンテンツを再生します。
Windows Media メタファイルは、Windows Media Player によってのみ解読可能な Extensible Markup Language (XML) スクリプトが含まれています。メタファイル スクリプトは、必要に応じて複雑化することも簡素なものにすることも可能です。最も一般的なメタファイルは、単に サーバー上のマルチメディア コンテンツの Uniform Resource Locator (URL) 情報が記載されているものです。複雑なメタファイルは、複数のファイルや、ストリームの 再生リスト や、それらのファイルをどのように再生、またはストリーム配信するか、あるいは、テキストやグラフィック要素、Windows Media Player のインターフェイスに表示されるハイパーリンクなどの情報が記載されている場合があります。
この記事では、シンプル、または複雑なメタファイルの作成方法についてのすべての情報を説明しています。詳細な情報、および完全なメタファイル要素に関しては、Microsoft Web サイト から無償ダウンロード可能な Windows Media Software Development Kit (SDK) の一部である Windows Media Player SDK をご参照ください。
メタファイル拡張子のガイドライン
ファイル名拡張子を見ることによって、独立系ソフトウェア会社 (ISV) は、その拡張子を使うアプリケーションでの描画の要件についての情報を把握でき、コンテンツの作成者は、一般的な種類のプレーヤーを対象にすることができます。たとえば、.wma 拡張子は、ジュークボックス型のアプリケーションで使う必要があります。
Windows Media メタファイルの拡張子は、アクセス対象の Windows Media ファイルの形式を識別するために使用されます。拡張子が .wax、.wvx、または .asx の Windows Media メタファイルは、.wma (Windows Media オーディオ)、.wmv (Windows Media ビデオ)、および .asf (Windows Media ファイル) の拡張子が付いたファイルにそれぞれアクセスします。メタファイルはすべて、その先頭に ASX 要素タグがあり、その後にバージョン番号が続きます。.wma、.wmv、および .asf 拡張子は、ファイルの作成時に使用される Windows Media 圧縮技術を識別します。
次の表に、メタファイル .wma、.wmv、および .asf の各種類によってそれぞれ参照されるメディア ファイルの種類を示します。各行にはメディア ファイルの拡張子、各列にはメタファイルの拡張子が示してあります。各欄内の X マークは、行の左端にある拡張子のメディア ファイルを参照できることを示しています。
拡張子 | Asf | Wma | Wmv |
---|---|---|---|
Wvx | ○ | ○ | ○ |
Wax | ○ | ○ | |
Asx | ○ |
シンプルなメタファイルの作成
メタファイルを作成するには、メモ帳などの適当なテキスト エディタを起動し、次のように入力します。
<ASX version="3.0">
<Entry>
<ref HREF="Path"/>
</Entry>
</ASX>
パスは、Windows Media ベースのコンテンツの URL へのパスになります。表記方法については以下の表をご参照ください。
表記方法
コンテンツのソース | 表記方法 |
---|---|
Windows Media サーバー上のコンテンツ | mms://ServerName/Path/FileName.asf |
Windows Media ステーションからアクセスするマルチキャスト配信用のコンテンツ | http://WebServerName/Stations/kxyz.nsc |
Windows Media サーバー上の発行ポイントからアクセスするユニキャスト配信用のコンテンツ | mms://ServerName/PublishingPointAlias |
Web サーバー上のコンテンツ | http://WebServerName/Path/Filename.asf |
ネットワーク シェアのコンテンツ | file://\\ServerName\Path\Filename.asf |
ローカル ハードディスクのコンテンツ | file://c:\Path\Filename.asf |
これをメモ帳に入力したら、ファイルを filename.asx として保存します。一般的な Windows Media ファイルやストリームファイルの場合、ファイル名には、.asx 拡張子を付けます。メタファイルが完成したら、Windows(R) エクスプローラからメタファイルをダブルクリックし、動作の確認をします。ダブルクリックすると、Windows Media Player が起動し、コンテンツ ストリーミングが開始されるはずです。コンテンツが .wma の拡張子を持つ Windows Media オーディオ ファイルの場合は、メタファイルのファイル名を指定する際に .wax の拡張子を使用してください。
動作テストを終えたら、HTML ページとともに標準の HTTP サーバーに保存し、通常の <a href> タグでリンクするか、Windows Media <OBJECT> タグを使って HTML ページに埋め込みます。
File または Clip プロパティ
コンテンツを作成する際に、タイトルや、オーサー、著作権などのプロパティ情報を Windows Media ファイルに直接挿入したり、あるいは、コンテンツにリンクしている Windows Media メタファイルに挿入することができます。 メタファイルに入力したプロパティ情報は、Windows Media ファイルに盛り込まれているプロパティ情報より優先して表示されます。また、複数の Windows Media ストリームの 再生リスト すべてに対してもプロパティを設定することができます。コンテンツの再生中、それらのプロパティ情報は、Windows Media Player のインターフェイスや、Windows Media Player の [プロパティ] 画面に表示されます。
以下は、エレメントで指定された個々のプロパティと全体のプロパティ、双方の情報が記載された 再生リスト メタファイルのサンプルです。このケースでは、設定されるプロパティは Abstract、 Title、Author、Copyright、および MoreInfo です。
<ASX version = "3.0">
<ABSTRACT>This text will show up as a Tooltip and in the Properties
dialog box</ABSTRACT>
<TITLE>Global title of the show</TITLE>
<AUTHOR>The name of the author</AUTHOR>
<COPYRIGHT>2000 by Your Company</COPYRIGHT>
<MoreInfo href = "https://www.microsoft.com/windows/windowsmedia" />
<Entry>
<Ref href = "MMS://netshow.microsoft.com/ms/sbnasfs/wtoc.asf" />
<Banner href="https://Servername/Path/Banner1.gif">
<MoreInfo href ="https://www.microsoft.com/windows/windowsmedia" />
<Abstract>This is the description for this clip.</Abstract>
</Banner>
</Entry>
<Entry>
<Title>Markers Discussion</Title>
<Copyright>2000 Microsoft Corporation</Copyright>
<Logo href = "https://servername/path/banner2.gif" Style = "ICON" />
<MoreInfo href = "https://www.microsoft.com/windows/windowsmedia"></MoreInfo>
<Ref href = "MMS://netshow.microsoft.com/ms/sbnasfs/wcc.asf" />
<Ref href = "http://netshow.microsoft.com/ms/sbnasfs/wcc.asf" />
</Entry>
</ASX>
この例では、MoreInfo タグで、クリップへのハイパーリンクの追加と、Windows Media Player にテキストを表示するように指定しています。エンドユーザーが、テキストをクリックするとブラウザが起動し、広告や音楽ビデオなど、さらに詳しい情報が掲載されている Web サイトが表示されるようにすることができます。
再生リスト の最初の <Entry> の <Banner> エレメントでは、Windows Media Player のビデオが表示されるウィンドウのすぐ下のバナーエリアに、画像が表示されるように指定しています。また、<Banner> エレメントには、ハイパーリンクと摘要情報を追加する MoreInfo と Abstract タグが含まれています。
Windows Media Player の中でのカスタム グラフィックス
Windows Media メタファイル スクリプトにより、ストリームの再生と同時に、Windows Media Player にグラフィックス要素を追加することができます。追加できるグラフィックスには、次の 3 つの基本タイプがあります。
基本タイプ
タイプ | 説明 |
---|---|
バナー | プレーヤー上の、ビデオ再生ウィンドウの下に、バナー画像 (82 ピクセル x 30 ピクセル) を表示することができます。また <MoreInfo> タグを使用して、この画像はクリック可能にすることができます。 |
アイコン | <LOGO> タグの STYLE 指定により、タイトルの横、または Windows Media Player のショウのステータスの横に小さな画像 (16 ピクセル x 16 ピクセル) を表示することができます。このグラフィックは、ショーまたはクリップのタイトルの横の表示パネルに表示されるアイコンを置き換えます (メタファイルのメイン エリアに追加したときにはショー タイトルの横のグラフィック、<ENTRY> タグの中に追加したときにはクリップ タイトルの横のグラフィックを置き換えます)。 |
ウォーターマーク | <LOGO> タグの MARK STYLE 指定により、コンテンツのバッファリングが行われている間に、プレーヤー上にバナーまたはグラフィック (82 ピクセル x 30 ピクセル) を表示することができます。ウォーターマークはコンテンツの上には表示されず、コンテンツの再生の前後に表示されます。MRK STYLE は、Logo 要素の親要素が <ASX> である場合にのみ有効です。MARK STYLE のグラフィックは、プレーヤーがサーバーに接続し、コンテンツを開いている間に、(6 ピクセルの範囲内で) ビデオ エリアの右下隅に表示されます。 |
以下は、アイコン、およびウォーターマーク イメージのサンプル スクリプトです。:
<Logo href = "https://server/logos/image1.gif" Style = "ICON" />
<Logo href = "https://server/logos/image1.gif" Style = "MARK" />
また、Microsoft Site Server を使って、広告のカスタマイズを行うこともできます。単に、グラフィックが置いてある Web サーバーの URL を広告の URL としてポイントするだけです。
広告の挿入
Windows Media Player に対して、メタファイル内で指定してあるスクリプトに基づき、ストリームを中止し、他のストリーム、またはファイルを再生するようにスクリプト コマンドをストリーム送信することができます。このスクリプト技術を活用して広告の挿入が実現できます。例えば、野球の試合のインターネット放送において、コマーシャル放送の頭に メタファイル内で指定したコマーシャル コンテンツを再生するように、クライアント (Windows Media Player) に指示するスクリプト コマンドを送信することができます。コマーシャル コンテンツが終了したら、メタファイルのスクリプトでライブ放送に戻るように指定します。さらに Active Server Pages (ASP ページ) やサーバー サイド スクリプティングを利用すれば、クライアントに対してパーソナライズしたメタファイルを作成することも可能です。メタファイルのスクリプトを使用して、野球放送を見ているユーザー個々の接続状況に合わせた広告を展開することも可能となります。
広告の挿入は <Event> タグで定義します。以下の例では、野球のユニキャスト ストリーム配信で、クライアントが Event の種類と Time-Out のパラメータのスクリプト コマンドを受信した時に、広告コンテンツである Advert.asf が挿入されるように指定したものです。 広告が終了した時点で、クライアントは野球の放送を再開します。:
<ASX VERSION="3.0">
<ENTRY>
<REF HREF="mms://sample.microsoft.com/BallGame" />
</ENTRY>
<Event Name = "Time-Out" WhenDone = "RESUME">
<Entry>
<Ref href = "mms://Server/Content/Advert.asf"
ClientSkip = "no" />
</Entry>
</Event>
</ASX>
再生リスト
再生リストは、Windows Media テクノロジーの最も強力な機能の 1 つです。再生リストを使うと、連続再生を行うようにコンテンツのスケジュールを設定したり、特定の時間が経過した後、または特定のタイミングで、ストリームに広告や特殊なユーザーを対象にしたクリップを挿入することができます。再生リストの優れた点の 1 つは、コンテンツを再生し、停止し、次のファイルを呼び出してバッファリングが終わるのを待つというような手順を踏まなくても、Microsoft Windows Media サービスと Windows Media Player が協力して、バッファリングの時間や中断を最小限に抑えながら、クリップを次々と再生できるということです。
最もシンプルな再生リストは、メタファイルに複数の <Entry> タグを追加することによって作成します。ファイルやストリームの代わりのロケーションや、プロトコルの指定といったサーバー、またはプロトコル ロールオーバーを個々の <Entry> タグの中で、追加することができます。以下は再生リストの例です。
<ASX version = "3.0">
<Title>Title</Title>
<Entry><Ref href = "mms://nsserver/content/title1.asf" /></Entry>
<Entry><Ref href = "mms://nsserver/content/title2.asf" /></Entry>
<Entry><Ref href = "mms://nsserver/content/title3.asf" /></Entry>
<Entry><Ref href = "mms://nsserver/content/title4.asf" /></Entry>
</ASX>
サーバーまたはプロトコルのロールオーバー
ストリームがアクセスできなかったり、何らかの理由で再生ができなかった場合に、代替のコンテンツを再生するようにメタファイルで指定することができます。異なるサーバー、または異なる種類のサーバーにコンテンツをに置くことも可能です。例えば、Windows Media サーバーへの接続、コンテンツの再生に失敗した場合、クライアントは、二番目の接続先として指定してある HTTP サーバーに接続するように指定することができます。
<ASX version="3.0">
<Entry>
<ref HREF="mms://Server1/Path/File1.asf"/>
<ref HREF="mms://Server2/Path/File1.asf"/>
<ref HREF="http://WebServer/Path/File1.asf"/>
</Entry>
</ASX>
Windows Media サービスは、UDP または HTTP でのストリームになることにご留意ください。Windows Media Player は、メタファイルで指定してある URL にロールオーバーする前に、Windows Media プロパティ設定に基づいて、自動的に異なるプロトコルを使用しようとします。
さまざまな機能を組み合わせた例
次に、さまざまな機能を組み合わせたメタファイルの例を示します。
File および Clip プロパティは Abstract、Title、Author、Copyright、および MoreInfo を使用して設定します。
URL への相対パスは、Base を使ったスクリプト コマンドを使用して設定します。
広告バナーから Web ページへのハイパーリンクは、MoreInfo および Banner エレメントを使用して設定します。
バナー、ウォーターマーク、およびアイコン画像の追加するには、Windows Media Player の中でのカスタム グラフィック を参照して、グラフィック ファイルを追加します。
再生リストは、複数の ENTRY エレメントを挿入することで構成されています。また、<DURATION> タグを使用して、最初に再生する Windows Media ファイルの再生時間を 30 秒に指定することも可能です。
サーバーとプロトコルのロールオーバーは、1 つの <ENTRY> エレメントの中で、複数の <REF> エレメントを使用して指定します。
エンドユーザーによるコンテンツの早送りを禁止する設定は、<ENTRY> タグで ClientSkip="no" と設定します。
<ASX version = "3.0" BannerBar = "FIXED">
<ABSTRACT>This text will show up as a ToolTip for the show</ABSTRACT>
<TITLE>Show Title</TITLE>
<AUTHOR>Show Author</AUTHOR>
<COPYRIGHT>2000 by Your Company</COPYRIGHT>
<Logo href = "https://servername/path/icon.jpg" style = "ICON" />
<Logo href = "https://servername/path/mark.jpg" style = "MARK" />
<Base href= "http://samples.microsoft.com/" />
<MoreInfo href = "https://www.microsoft.com/windows/windowsmedia" />
<Entry ClientSkip = "no">
<Ref href = "mms://Server1/path/File1.asf" />
<Ref href = "mms://Server2/path/File1.asf" />
<Ref href = "http://Server3/path/File1.asf" />
<Duration value = "00:00:30" />
<Banner href="http://AdServer/Path/Banner1.gif">
<MoreInfo href = "https://www.microsoft.com/windows/windowsmedia" />
<Abstract>This is a tooltip for clip 1.</Abstract>
</Banner>
</Entry>
<Entry>
<Title>Markers Discussion</Title>
<Copyright>2000 by Your Corporation</Copyright>
<Logo href = "http://AdServer/path/banner2.gif" Style = "ICON" />
<MoreInfo href = "https://www.microsoft.com/windows/windowsmedia"></MoreInfo>
<Ref href = "mms://netshow.microsoft.com/ms/sbnasfs/marker.asf" />
<Ref href = "http://netshow.microsoft.com/ms/sbnasfs/marker.asf" />
</Entry>
</ASX>
メタファイル タグ リスト
以下に、主なタグとその説明、および構文をご紹介します。
Abstract タグ
例:
<ASX version = "3.0">
<Title>Hover over this title for a ToolTip.</Title>
<Abstract>
This text will show up as a ToolTip
</Abstract>
</ASX>
説明: 関連付けられた ASX または Entry 要素の説明テキストを含んでいます。このテキストは、プレーヤー上で、表示パネルとプロパティ ダイアログ ボックスの両方で表示されます。ASX 要素で Abstract 要素が使用されていると、マウスがショーのタイトルの上に置かれたときに、このテキストがツールヒントとして表示されます。ここに表示されるタイトルは、ASX 要素の Title 要素です。また、Abstract 要素のテキストはプロパティ ダイアログ ボックスの [表示] タブの [説明] にも表示されます。.asx ファイルの中の Entry 要素の中で Abstract 要素を使用すると、このテキストは、表示パネルの中のクリップのタイトルの上にマウスを置いたときにツールヒントとして表示され、また、プロパティ ダイアログ ボックスの [クリップ] タブの [説明] の下にも表示されます。
ASX タグ
例:
<ASX Version = "3.0" previewmode = "yes">
<EntryRef href = "https://server/content/program1.asx" />
</ASX>
説明: ASX 要素は、ファイルを Windows Media メタファイルとして定義します。Windows Media メタファイルの最初の 4 文字は <ASX でなくてはなりません。ASX 要素のスコープの中に定義されている (すなわち ASX が親要素となっている) Title や Author などのその他の要素は、Windows Media Player が表示するショー情報に関連付けられます。
Author タグ
例:
<Author>
Author Name
</Author>
説明: Author 要素は、Windows Media メタファイルの作成者の名前を表すテキスト文字列です。Author 要素は ASX 要素と Entry 要素の中で使用することができます。Author 要素に含まれるテキストは、プレーヤーの表示パネルとプロパティ ダイアログ ボックスに表示されます。Author 要素が ASX 要素の中で使用されていると、テキストはプロパティ ダイアログ ボックスの [表示] タブに表示されます。また、Author 要素は Entry 要素の中で使用することもでき、この場合、テキストは表示エリアの Clip Author の下と、プロパティ ダイアログ ボックスの [クリップ] タブに表示されます。
Banner element
例:
<BANNER HREF="http://WebServer/logos/banner1.bmp">
<ABSTRACT>Click here to go to our Web site.</ABSTRACT>
<MOREINFO HREF="http://samples.microsoft.com" />
</BANNER>
説明: Banner エレメントは、ビデオ コンテンツの横に表示される画像ファイルへの URL を定義しているものです。Windows Media Player では、高さ 32 ピクセル、幅 194 ピクセルまでの画像 (バナー) を表示させることが可能です。もし URL で定義されている画像がこのサイズより小さい場合は、オリジナルの大きさで表示されます。BANNER エレメント内の ABSTRACT エレメントでは、ユーザーがバナー上にマウス ポインタを移動させた時に表示される ToolTip に表示されるテキストを定義することが可能です。また、BANNER エレメント内の MOREINFO エレメントでは、ユーザーがバナーをクリックした場合に表示する URL を定義します。
Base タグ
例:
<Base HREF="http://samples.microsoft.com/" />
説明: Base 要素は、URL の前に追加される Uniform Resource Locator (URL) 文字列を定義します。クライアントには、これを追加した URL が送られます (これを URL フリッピングと呼びます)。Base 要素は、相対リンクのホーム ディレクトリに似ています。Base 要素は、スクリプト コマンドを使ってクライアントに送られた URL にのみ影響を与えます。URL フリッピングのスクリプティング メカニズムを使うと、スクリプト コマンドを受け取ったときに、プレーヤーを新しい URL に切り換えさせることができます。
Copyright タグ
例:
<Copyright>Copyright 1998, CompanyName(R)</Copyright>
説明: Copyright 要素は、ASX または Entry 要素の著作権情報を指定するテキスト文字列です。著作権情報は、プレーヤーの詳細エリアとプロパティ ダイアログ ボックスに表示されます。ASX 要素の中で使用した場合、著作権情報はプロパティ ダイアログ ボックスの [表示] タブにのみ表示されます。Copyright 要素を Entry 要素の中で使用した場合、テキストは表示エリアのクリップバーと、プロパティ ダイアログ ボックスの [クリップ] タブに表示されます。
Duration タグ
例:
<Duration value = "00:00:30" />
<Duration value = "1:01.5" />
説明: Duration 要素の Value 属性は、クライアントがストリームのレンダリングを行う時間の長さを定義します。Value 属性をコンテンツ ストリームの長さ以上の値に設定することも可能で、その場合、ストリームは通常どおりに終了します。
EndMarker タグ
例:
<EndMarker number = "17" />
<EndMarker name = "MarkerH" />
説明: EndMarker 要素は、プレーヤーが、関連付けられた Entry または Ref 要素の中に定義されているストリームのレンダリングを停止する名前付きまたは数値のマーカー インデックスを定義します。関連付けられた要素とは、要素の親要素のことです。
Entry タグ
例:
<ASX Version = "3.0">
<Title>The Something Catchy Station on Our Site</Title>
<MoreInfo href = "http://www.server.com" />
<Entry>
<Title>Catchy Tunes</Title>
<Abstract>Tunes you can't get out of your head</Abstract>
<Copyright>1997, Company Name</Copyright>
<Ref href = "https://server/catchy.nsc" />
<Ref href = "http://backup/catchy.nsc" />
</Entry>
</ASX>
説明: Entry 要素は、Windows Media メタファイルの基本要素です。Entry 要素とその関連付けられた属性は、1 つの論理的なコンテンツのまとまりに対する Windows Media メタ情報を定義します。この 1 つの論理的なコンテンツのまとまりはクリップと呼ばれます。Entry 要素の中に定義された要素は、Windows Media Player によって、表示パネルの中のクリップ情報エリアと、プロパティ ダイアログ ボックスの [クリップ] タブに表示されます。
再生リストは、以下のように複数の Entry 要素から構成されています。:
EntryRef タグ
例:
<ASX Version = "3.0">
<Title>Title Goes Here</Title>
<EntryRef href = "https://servername/path/asxname.asx"
ClientBind = "no" />
</ASX>
説明: EntryRef 要素は、Entry のコンテンツが外部のメタファイルの中に定義されているときに使用されます。また、再生リストのメタファイルを作成するにあたり、複数の EntryRef 要素を定義することができます。
Event タグ
例:
<Event Name = "Regional-Ad" WhenDone = "RESUME">
<EntryRef href = "regional.asp" />
</Event>
<Event Name = "Local-Ad" WhenDone = "RESUME">
<EntryRef href = "local.asp" />
</Event>
説明: event はスクリプト コマンドの一種です。イベントとは、クライアントに送られるストリームに埋め込まれた、2 つの文字列から構成されるスクリプト コマンドです。クライアントでストリーム再生中にスクリプト コマンドを受信すると、最初の文字列で定義されたコマンドと動作を行います。イベントの場合、コマンドの最初の文字列は EVENT で、2 番目の文字列は、Windows Media メタファイルの エレメントと連動していなくてはなりません。クライアントがメタファイルからストリーム再生中にイベントが受信されたら、ストリーム再生を中止し、コマンドで Event 定義されているコンテンツを再生します。
Event エレメントは、ブロードキャスト ストリームや、Windows Media ファイルを受け取っているクライアントに送ることができます。Event 要素は、指定されたイベントを含んでいるスクリプト コマンドがプレーヤーによって受信されたときに再生される Entry および (または) EntryRef 要素のスコープを定義します。これにより、作成者は、他のコンテンツやメタファイルへの参照を使ったオーサリング済みのストリームとは違って、ほぼリアルタイムでストリームの切り換え動作を指定することができます。
上の例は、メタファイルの中で Event 要素を使うことで、ユーザーを表示されているビューから切り離すことなく、クライアントに広告を配信する方法を示しています。また、作成者は、Event 要素で定義されたストリームを再生した後のクライアントのアクションを定義することもできます。例では、メタファイルをダイナミックに生成するために、個々の Event の中で ASP ページが使用されています。
Logo タグ
例:
<Logo href = "https://server/logos/image1.gif" Style = "ICON" />
<Logo href = "https://server/logos/image1.gif" Style = "MARK" />
説明: Logo エレメントは、ASX または Entry エレメント (ショウまたはクリップ) に関連付けられている画像ファイルの URL を指定します。 これらのグラフィック ファイルは、Logo 要素属性で定義された場合と同じように、プレーヤーの中に表示されます。スタイル指定は、以下の通りになっています。
指定方法 | 表示方法 |
---|---|
ICON | ロゴは、アイコンとして、クリップ タイトル横のディスプレイ パネルに表示されます。 |
MARK | ロゴは、Windows Media Player がサーバーに接続し、コンテンツが表示されるまでの時間に、ビデオ エリアの右下に表示されます。 |
メタファイルで、ICON エレメントの指定がない場合は、タイトルの横に表示されるグラフィックスは、ファイル名の種類に関連付けられたアイコンとなります。ロゴの形式は Microsoft(R) Internet Explorer Channel ガイドラインに従い以下のとおりとなっています。: ICON - 高さ 16 ピクセル x 幅 16 ピクセル; MARK - 高さ 32 ピクセル x 幅 80 ピクセル; Windows Media Player では、GIF、BMP、および JPG 画像を表示することができます。
MoreInfo タグ
例:
<MoreInfo href = "http://www.server.com/info" />
説明: MoreInfo は、Windows Media Player のインターフェイスにハイパーリンクを追加するエレメントです。MoreInfo エレメントを使用してクリップ タイトルに、例えば、詳細情報やその他のクリップが掲載されている Web サイトへのリンクを追加することができます。href で定義された URL は、バナー画像の上にマウス カーソルを置いたときに、ToolTip として 見えてしまいます。Abstract エレメントを使用すれば、Abstract text を ToolTip として表示することができます。ユーザーがバナーをクリックした時に、ブラウザが起動し、その URL へ接続します。
PreviewDuration タグ
例:
<Entry>
<Ref href = "mms://nsserver/content/selection.asf">
<PreviewDuration value = "0:30.0" />
</Ref>
</Entry>
説明: PreviewDuration 要素は、関連付けられた Entry または Ref 要素の中で定義されているクリップがプレビュー モードで再生される時間の長さを定義します。PreveiwDuration が ASX エレメントで構成されている場合、メタファイル内で指定しているすべてのクリップに時間の定義が摘要されます。
Ref タグ
例:
<Entry>
<Ref href = "mms://Server1/Path/File1.asf" />
<Ref href = "mms://BackupServer/Path/File1.asf" />
</Entry>
説明: Ref 要素は、コンテンツ ストリームの Uniform Resource Locator (URL) を指定します。URL は、WIndows Media Player でサポートされているプロトコルを使用した、メディアをポイントすることができます。この要素の一般的な使い方は、サーバー プロトコルのロールオーバーです。Windows Media Player が Ref 要素で定義してあるメディアを開くことができなかった場合、次の Ref 要素の URL へ接続しに行きます。Ref 要素は、Entry 要素の子要素としてしか指定できません。
Repeat タグ
例:
<Repeat Count = "2">
<Entry><Ref href = "mms://Server/clips/clip1.asf" /></Entry>
<Entry><Ref href = "mms://Server/clips/clip2.asf" /></Entry>
</Repeat>
説明: Repeat 要素は、クライアントが 1 つの Entry 要素、または複数の Entry 要素のセットの再生を繰り返す回数を定義するために使用されます。
StartMarker タグ
例:
<Entry>
<StartMarker Name = "Marker1" />
<Ref href = "mms://Server/content/title1.asf" />
</Entry>
<StartMarker Number = "5" />
説明: StartMarker 要素は、Windows Media Player が、関連付けられた Entry または Ref 要素で参照されているストリームの再生を開始する名前付きまたは数値のインデックス マーカーを識別します。参照されているコンテンツが開かれたとき、そのコンテンツはクリップの先頭からではなく、定義されたマーカーから再生を開始します。マーカーは格納済みのコンテンツにのみ存在します。
StartTime タグ
例:
<Entry>
<StartTime Value = "1:30.0" />
<Ref href = "mms://Server/content/title1.asf" />
</Entry>
説明: StartTime 要素は、コンテンツの中の、クライアントがストリームの再生を開始する時間インデックスを定義します。StartTime 要素は、格納済みの、インデックスが付けられたオンデマンド コンテンツでのみ使用することができます。
Title タグ
例:
<ASX version = "3.0">
<Title>Title of the Show</Title>
<Author>Person who wrote this content</Author>
<Entry>
<Title>Title of the Clip</Title>
<Ref href = "mms://Server/content/title1.asf" />
</Entry>
</ASX>
説明: Title 要素は、Windows Media Player が、Title 要素の親要素の種類によってショーまたはクリップのタイトルとして表示するテキスト文字列を定義します。親要素が ASX ならば、テキストは表示パネルのショー タイトルとして、またプロパティ ダイアログ ボックスの [表示] タブに表示されます。親要素が Entry ならば、テキストは表示パネルのクリップ タイトルとして、またプロパティ ダイアログ ボックスの [クリップ] タブに表示されます。関連付けられた (親) 要素で MoreInfo 要素が使用されている場合には、ブラウザを起動し、MoreInfo 要素に定義されている URL にナビゲートするためにユーザーがクリックするタイトル テキストとしても使用されます。