レポート ビューアー Web パーツのカスタマイズ
レポート ビューアー Web パーツを使用することで、SharePoint 統合用に構成されているレポート サーバーで実行されるレポートを表示できます。表示できるレポートは、レポート定義 (.rdl) ファイルやレポート ビルダーのレポートなどです。レポートは自動的に新しいページのレポート ビューアー Web パーツに表示されますが、既存の Web ページや Web サイトにレポート ビューアー Web パーツを追加することで、そのページで特定のレポートが常に表示されるようにすることもできます。
次の方法でレポート ビューアー Web パーツをカスタマイズできます。
プロパティを設定して Web パーツの外観を変更する。
レポート ツール バーで使用できる対話型レポート機能を選択する。
使用できる表示領域を指定する。レポート ビューアー Web パーツには、レポート表示領域、パラメーター領域、および資格情報領域が含まれます。
他の種類のファイルがサポートされるようにレポート ビューアー Web パーツを拡張することはできません。また、レポート ツール バーをカスタム ツール バーに置き換えたり、既存のツール バーに新しい機能を追加することはできません。標準の機能をカスタマイズする必要がある場合には、カスタムの Web パーツを作成してください。
Web パーツのプロパティの設定
Web パーツには、特定の機能の設定に使用されるカスタム プロパティが用意されています。また、すべての Web パーツに標準で用意されている共通プロパティもあります。
既定のプロパティの変更
レポート ビューアー Web パーツには、ライブラリまたはフォルダーからの要求に応じてレポートを開く場合に適している既定のプロパティがあります。既定では、使用可能なすべてのコントロールがツール バーに表示され、使用可能なすべての領域が Web ページ上に表示されるように高さと幅が設定されます。既定のプロパティを変更する場合は、[サイトの設定] で Web パーツをカスタマイズできます。
[サイトの操作] メニューの [サイトの設定] をクリックします。
[ギャラリー] の [Web パーツ] をクリックします。
ReportViewer.dwp をクリックします。
ツール ペインを開き、使用するプロパティを設定します。
Web ページ上の埋め込みレポート ビューアーのカスタマイズ
プロパティを設定することで、Web ページ内のレポート ビューアーを調整することができます。レポート ビューアーが含まれているページと同じスタイルと色をレポート ビューアーにも使用できます。ツール バー、見出しマップ、およびパラメーター領域の一部または全体を非表示にすることで、割り当てられた領域内でレポートの表示領域を最大限に広げることができます。レポートでは、作成時に定義したスタイルが常に使用されます。SharePoint ライブラリにパブリッシュした後でレポートの外観をカスタマイズすることはできません。
Web ページにレポート ビューアー Web パーツを埋め込む場合は、[レポート URL] プロパティに特定のレポートを設定する必要があります。この操作を行わないと、レポートへのリンクを求めるメッセージがレポート ビューアーに表示されます。このメッセージのカスタマイズや削除はできません。
レポート ビューアー Web パーツのカスタム プロパティ
カスタム プロパティを設定する際には、ページにレポート ビューアー Web パーツが埋め込まれている場合にのみ使用されるプロパティもあることに注意してください。[タイトル]、[高さ]、[幅]、[枠の種類]、[領域] などがその例です。その他のツール バーやパラメーターの設定などのプロパティは、レポート ビューアーがページ内に表示される場合にも、ページ全体にレポートが表示される場合にも使用されます。
次に、レポート ビューアー Web パーツのカスタム プロパティを示します。
プロパティ |
説明 |
---|---|
[レポート] |
現在の SharePoint サイトまたは同じ Web アプリケーションやファーム内のサイト上のレポートへの完全修飾パス。追加プロパティの設定で最良の結果を得るには、レポート URL を指定した後で [適用] をクリックしてください。 |
[ハイパーリンク ターゲット] |
現在のドキュメント内のリンク対象コンテンツを表示するためのターゲット フレームを指定する標準 HTML。外部 Web サイトへのハイパーリンクを含むレポートについて、現在のウィンドウ内の既存のレポートを対象ドキュメントに置き換えるか、対象ドキュメントを新しいブラウザー ウィンドウで開くかを指定できます。有効な値は、_Top、_Blank、および _Self です。_Top を指定すると、現在のウィンドウが使用されます。_Blank を指定すると、新しいブラウザー ウィンドウにドキュメントが読み込まれます。_Self を指定すると、現在のフレーム内にドキュメントが開きます。HTML の Target 属性では _Parent も有効な値ですが、ページに埋め込むレポート ビューアー Web パーツでは使用しないでください。 |
[Web パーツ タイトルの自動生成] |
レポート ビューアー Web パーツの名前とレポートの名前をダッシュでつないで自動生成されたタイトル。レポートにタイトルがない場合は、レポート ファイルの名前が使用されます。ページに Web パーツを追加すると、このタイトルが表示されます。このチェック ボックスがオンの場合、ページが更新されるたびにタイトルが生成されます。 |
[Web パーツ タイトルの詳細リンクの自動生成] |
Web パーツの上に表示されるハイパーリンクを生成します。このリンクをクリックすると、新しいページ全体にレポートが表示されます。 |
[レポート ビルダー メニュー項目を表示する] |
レポート ビルダーを開く [アクション] メニュー オプションの表示と非表示を切り替えます。 |
[サブスクリプション メニュー項目を表示する] |
レポートのサブスクリプションを作成する [アクション] メニュー オプションの表示と非表示を切り替えます。 |
[印刷メニュー項目を表示する] |
レポートを印刷する [アクション] メニュー オプションの表示と非表示を切り替えます。 |
[エクスポート メニュー項目を表示する] |
レポートをエクスポートする [アクション] メニュー オプションの表示と非表示を切り替えます。 |
[[更新] ボタンを表示する] |
ツール バーの [更新] ボタンの表示と非表示を切り替えます。 |
[ページ ナビゲーション コントロールを表示する] |
ツール バーのレポートのナビゲーション ボタンの表示と非表示を切り替えます。このオプションは、すべてのナビゲーション コントロールの表示を変更します。 |
[[戻る] ボタンを表示する] |
ツール バーの [戻る] ボタンの表示と非表示を切り替えます。 |
[検索コントロールを表示する] |
ツール バーの検索コントロールの表示と非表示を切り替えます。ユーザーは検索コントロールを使用して、表示されたレポート内のテキストを検索できます。このオプションは、すべての検索コントロールの表示を変更します。 |
[ズーム コントロールを表示する] |
ツール バーのズーム コントロールの表示と非表示を切り替えます。 |
[ATOM フィードのボタンを表示する] |
ツール バーの ATOM フィードのボタンの表示と非表示を切り替えます。 |
[ツール バーの位置] |
レポート ビューアー内のツール バーの位置を決定します。有効な値は、Top および Bottom です。 |
[プロンプト領域] |
有効な値は、[表示]、[折りたたみ済み]、および [非表示] です。[表示] を指定すると、パラメーター化された値が含まれ実行前にユーザー入力を必要とするレポートの場合に、パラメーター領域が表示されます。すべてのレポート パラメーターが指定されており、パラメーター領域をユーザーに対して表示しない場合には、[非表示] を使用します。 |
[パラメーター領域の幅] |
測定単位と値を選択できます。既定値は 200 ピクセルです。このプロパティの唯一の要件は、0 より大きい値を設定することです。 |
[見出しマップ] |
レポートで定義するレポート ナビゲーション コントロールであり、1 回のクリック操作でレポート内の特定のセクションにアクセスするために使用されます。このコントロールは HTML レポートで利用できます。見出しマップは、レポート表示領域の横にある折りたたみ可能な領域に表示されます。有効な値は、[表示]、[折りたたみ済み]、および [非表示] です。レポートに見出しマップが定義されている場合、Web パーツのプロパティで [非表示] または [折りたたみ済み] が指定されていない限り、この領域は既定で展開されます。見出しマップが折りたたんだ状態で表示された場合は、矢印をクリックして領域を展開できます。 |
[見出しマップ領域の幅] |
測定単位と値を選択できます。既定値は 200 ピクセルです。このプロパティの唯一の要件は、0 より大きい値を設定することです。 |
[パラメーターの読み込み] |
レポートのパラメーターのプロパティを取得します。ただし、すべてのレポートにパラメーターが設定されているとは限りません。レポートにパラメーターがない場合は、値が返されません。アップロードしたばかりのレポートにプロパティを設定しようとすると、データ ソース接続が削除されたというエラーが表示されることがあります。その場合、接続をリセットし、接続を指定した後でパラメーター プロパティを設定してください。接続の設定方法の詳細については、「共有データ ソースを作成および管理する方法 (Reporting Services の SharePoint 統合モード)」を参照してください。 最良の結果を得るには、[適用] をクリックした後で [パラメーターの読み込み] をクリックしてください。 パラメーター プロパティを読み込んだ後、レポートのパラメーターのプロパティ ページで設定する場合と同じ方法でプロパティを設定できます。パラメーターの設定方法については、「パブリッシュ済みレポートのパラメーターを設定する方法 (Reporting Services の SharePoint 統合モード)」を参照してください。 |
ツール バーのカスタマイズ
ツール バーは、レポートの最上部 (タイトルの下) に水平方向に表示されます。ツール バーには、[アクション] メニュー、ページ割り当て済みレポートのページ ナビゲーション、更新や拡大/縮小のコントロールが表示されます。このツール バーには、見出しマップが設定されたレポート用の見出しマップ コントロールもあります。[アクション] メニューには、レポートのエクスポート、レポート内のテキストまたは数値の検索、レポートの印刷などのコマンドがあります。さらに、レポートをレポート ビルダーで開くコマンドもあります。
新しいコマンドを [アクション] メニューに追加することはできませんが、ユーザーに表示されるオプションを変更してカスタマイズすることはできます。ツール バーのボタンとコントロールの表示を変更するには、Web パーツの [ツール バー項目の表示] セクションのオプションを変更します。また、[印刷] コマンドや特定のエクスポート形式をレポート サーバーで使用できないように設定することで、このような機能を削除することもできます。ページ ナビゲーション コントロールは、改ページが含まれているレポートで使用できます (改ページがない場合、レポートは可変長の単一ページになります)。[更新] を実行すると、レポートの現在のパラメーターを使用してレポートが再処理されます。すべてのコントロールを 1 行で表示するには、Web パーツ全体の幅を 400 ピクセル以上に設定します。
表示領域のカスタマイズ
表示領域はレポートの表示に使用されます。レポートの表示領域の一部は、パラメーター領域と資格情報領域 (使用される場合) としても利用されます。資格情報が必要な場合、空のレポート表示領域の横に資格情報領域が表示されます。ユーザーが資格情報を入力してレポートを実行すると、資格情報領域は閉じます。ユーザーに資格情報の設定を求めるテキストをカスタマイズするには、データ ソース接続のプロパティを変更します。詳細については、「共有データ ソースを作成および管理する方法 (Reporting Services の SharePoint 統合モード)」を参照してください。
パラメーター領域には、レポートの実行前に値を入力するためのフィールドが用意されています。この領域は、レポート定義にパラメーターが含まれている場合にのみ使用されます。パラメーター領域または資格情報領域が表示されるときには、Web パーツの残りの幅に収まるようにレポート表示が調整されます。Web パーツのプロパティを設定して、パラメーターの幅をカスタマイズできます。ページ上で個々のパラメーターの横に表示されるラベルも定義できます。パラメーター ラベルの変更方法については、「パブリッシュ済みレポートのパラメーターを設定する方法 (Reporting Services の SharePoint 統合モード)」を参照してください。