PowerPivot の機能
SQL Server 2008 R2 Analysis Services を使用すると、Office 2010 デスクトップで大規模なデータ分析を実行できます。SharePoint と完全に統合されるため、SharePoint サイトからデータの共有や管理を行うことができます。
機能のカテゴリ
Analysis Services の新機能については、次のカテゴリをクリックしてください。
SQL Server PowerPivot for Excel。Excel 2010 ブックで大規模な異種の PowerPivot データを作成および分析します。 テーブル間のリレーションシップを作成してさまざまなソースのデータを結合し、新しい複合データ ソースを作成します。豊富な式言語を使用して、カスタムの集計、計算、およびフィルターに対するリレーショナル クエリを作成します。Excel レポートのピボットテーブル、ピボットグラフ、スライサー、およびフィルターを使用したデータの視覚化と対話を追加します。
Data Analysis Expression (DAX) 言語。Excel のデータ操作機能を拡張する新しい数式言語であり、より詳細で複雑なグループ化、計算、分析を可能にします。
SQL Server PowerPivot for SharePoint。SharePoint 環境で、パブリッシュ済みブックの PowerPivot クエリ処理やデータ更新を行うには、SQL Server 2008 R2 リリースで使用できる PowerPivot サーバー コンポーネントを使用します。PowerPivot for SharePoint 機能には、サーバー ソフトウェアを使用および管理するための、サービス、管理ダッシュボード、ライブラリ テンプレート、アプリケーション ページ、およびレポートがあります。PowerPivot サーバー コンポーネントは SharePoint に完全に統合されています。SharePoint 管理者は、サーバーの全体管理を使用してファーム内の PowerPivot サービスを構成および管理できます。
VertiPaq によるデータ圧縮と高速処理。VertiPaq は列指向の高速な処理で、SharePoint ファーム内のパブリッシュ済みの PowerPivot データセットを処理する場合や、オフライン アクセスで Excel ブック内の大規模な PowerPivot データを構築または変更する場合に使用されます。
Reporting Services 統合。Excel ブック内の PowerPivot データに基づいてレポートを作成したり、Reporting Services レポートからインポートしたデータをブックに取り込んだりします。
プログラミング インターフェイス。プログラミング機能を使用して、ブックをカスタマイズしたり、管理タスクを自動化したりします。
サポートされていない機能。Analysis Services のネイティブ モードと SharePoint 統合モードの機能の違いについて説明します。
SQL Server PowerPivot for Excel
SQL Server PowerPivot for Excel は Excel 2010 を拡張する新しいアドインで、ネットワーク上の企業データベース、Web 上のパブリック データ、コンピューター上のローカル データなどの異種データに基づいて作成した大量のデータセットをサポートします。Excel から開く独立した PowerPivot ウィンドウによって追加容量が可能になります。このウィンドウ内で列マッピングを使用して、異なるソースから取得した類似するデータ間のリレーションシップを確立します。最終的に、同じ (.xlsx) ファイルで作成する対話的なピボットテーブル レポートとピボットグラフ レポートの基になる新しいデータ ソースがブックに埋め込まれます。
機能の概要
SQL Server PowerPivot for Excel には、次の機能があります。
データのリレーションシップを追加および作成するためのウィンドウ。PowerPivot ウィンドウは、データ定義と視覚化の環境を切り替えられるように、Excel ウィンドウとは別に開きます。このウィンドウには独自のリボン メニューがあり、データを操作するためのコマンドとツールが用意されています。
ワークステーションでオフラインで処理するために大規模なデータをメモリに読み込むローカル VertiPaq データ プロセッサ。ローカル プロセッサは、SharePoint サーバーで実行される Analysis Services サービスのクライアント側のバージョンです。これは PowerPivot for Excel に付属しています。
データと表示オブジェクトを同じファイルに格納。PowerPivot データ、ピボットテーブル、およびピボットグラフが同じ .xlsx ファイルに格納されるため、作成および管理するファイルが 1 つで済みます。このファイルは、パブリッシュしたものをそのまま使用することも、Reporting Services レポートや他のブックのデータ ソースにすることもできます。
更新された Analysis Services のクライアント ライブラリと OLE DB プロバイダー。AMO および ADOMD.NET のライブラリが、ローカル Vertipaq プロセッサで使用できるように更新されています。また、Vertipaq サーバー モードの処理時に PowerPivot データへの接続で使用される、更新された OLE DB Provider for Analysis Services もインストールされます。
機能の詳細
PowerPivot の機能の詳細については、次の表の情報を参照してください。
機能 |
説明 |
|---|---|
PowerPivot ウィンドウ |
PowerPivot ウィンドウでは、インポート、ダウンロード、またはリンクするデータが、使い慣れたグリッド レイアウトに基づく表形式で表示されます。分析に含める追加のデータをコピーして貼り付けることもできます。 各データ セットは、ウィンドウ内の個別のテーブルに格納されます。テーブルの列間のリレーションシップを作成して、ピボットテーブル、ピボットグラフ、および集計や合計などの Excel のその他の機能の基になるデータを総合的にまとめることができます。 テーブル間のリレーションシップは、Data Analysis Expression (DAX) の式またはリレーションシップ構築ツールを使用して作成できます。 |
テーブルのインポート ウィザード |
テーブルのインポート ウィザードでは、企業ネットワーク、ローカル コンピューター、または Web 上のアドホック データ ソースからビジネス データを追加できます。外部データ ソースに直接接続するか ODC などの事前に定義された接続オブジェクトを使用してデータを取得できます。他のワークシート、ドキュメント、またはテキスト ファイルのデータを入力またはコピーすることもできます。 データのインポートは、ポイント アンド クリック操作で実行できます。1 つまたは複数のテーブルからデータを取得するクエリが自動生成されます。ウィザードを繰り返し実行することで、他のデータ ソースからもデータを取得することができます。 データは、タブ ページの個別のテーブルに格納されます。タブ ページは、各テーブルにデータを表示するのに十分な領域を提供します。新しいデータセットをインポートするたびに、新しいタブ ページとテーブルが作成されます。 |
リレーションシップ定義ツール |
類似データまたは同一データが格納されている列を照合することで、データ ソース間のリレーションシップを作成することができます。すべてのテーブルの列間をマッピングすると、さまざまなデータ ソースのテーブル間の多次元データ ソースを構築できます。テーブル レベルでリレーションシップを編集する場合は、結合するテーブルを選択するか、個々の列を再マップします。 |
他のアプリケーションからのデータの再利用 (データ フィード) |
PowerPivot for Excel には、PowerPivot ウィンドウのデータのソースとしてデータ フィードを使用するためのサポートが組み込まれています。 データ フィードを使用すると、XML 表形式データを返す URL アドレスを指定可能なデータ ソースから、データのインポートを 1 回または繰り返し実行することができます。 さらに、データ フィードは、Reporting Services および SharePoint リストを使用してデータを再利用するための基になります。Reporting Services の組み込みのデータ エクスポート機能では、ブックの表形式のデータセットになるフィードとしてレポート データセットをエクスポートします。 |
データ更新 |
接続されているデータ ソースを PowerPivot ウィンドウにインポートする場合、自動データ更新を構成すると、SharePoint ライブラリにブックをパブリッシュした後も定期的にデータを更新することができます。PowerPivot のデータ更新は、SharePoint にブックをパブリッシュした後のデータ ソースへのアクセスに対応しています。 データ ソースにかかわらず、すべてのデータを処理できます。ただし、オンライン ソースから取得したデータには、データの値を後で自動的に更新するために使用できる接続情報が保持されます。 |
Excel ワークシートの統合 |
データの視覚化と対話はすべて、Excel ワークシートで行われます。PowerPivot ウィンドウで作成した PowerPivot データは、ピボットテーブル、ピボットグラフ、フィルター、およびスライサーを使用して表示されます。 |
PowerPivot for Excel のインストール方法と起動方法の詳細については、「PowerPivot for Excel のインストール (SQL Server オンライン ブック)」および「PowerPivot for Excel」を参照してください。
Data Analysis Expression (DAX) 言語
PowerPivot for Excel には、ブック内の PowerPivot データ構造にプログラムからアクセスするための式言語が用意されています。この式言語を使用して、数式、フィルター、および計算列を作成できます。また、ワークスペースのテーブルに対するリレーショナル クエリも作成できます。DAX の式は PowerPivot for Excel で構築します。
詳細については、「Data Analysis Expressions および MDX」を参照してください。PowerPivot for Excel アドインのオンライン ヘルプにも、DAX に関する説明が記載されています。詳細については、アドインと共にインストールされるヘルプ ファイルを参照してください。
SQL Server PowerPivot for SharePoint
Microsoft SQL Server PowerPivot for SharePoint は、サービス、管理ダッシュボード、ライブラリ テンプレート、レポート、およびコンテンツ タイプを追加して、SharePoint ファーム内の PowerPivot データ アクセスとサーバー管理をサポートします。
機能の概要
PowerPivot for SharePoint には、次の機能があります。
ファーム内の PowerPivot データに対する要求のサポート。PowerPivot System サービスは、Excel ブック内の PowerPivot データに対する要求をインターセプトし、その要求をファーム内の使用可能な Analysis Services サーバー インスタンスに割り当てます。
ブックの作成者または所有者によるデータ更新の構成と管理。ブックを作成およびパブリッシュしたユーザーは、データ更新スケジュールを設定して、新しいデータを自動的にインポートすることができます。
PowerPivot ギャラリーを使用した多様なプレビューとドキュメント表示。この集中管理された場所から Reporting Services レポートのプレビューや作成も実行できます。
SharePoint サーバーの全体管理と PowerPivot 管理ダッシュボードを使用したサーバーの構成と管理。
スケーラブルなソリューション。PowerPivot for SharePoint のインストール全体を追加または削除することで、ファーム全体の処理能力を調整することができます。SharePoint の自動検出機能と PowerPivot System サービスによる負荷分散によって、新しいサーバー インスタンスがすばやく検出されて自動的に使用されます。
機能の詳細
SharePoint 統合によって提供されるツールやサービスを使用すると、PowerPivot ブックを格納および管理したり、コンテンツと操作へのアクセスを制御する権限を設定したりできるため、セルフサービス型のデータ所有が可能になります。
機能 |
説明 |
|---|---|
SharePoint 統合 (ファームでのコンテンツの格納とドキュメントの管理) |
SharePoint のサイトおよびライブラリを通じて、データ アクセスとドキュメントを集中管理できます。 データと表示オブジェクトの両方が 1 つのファイルに格納されるため、ドキュメントを簡単に管理できます。 コンテンツ タイプとワークフローを使用して、保有ポリシーや処理を適用できます。 バージョン管理サポートにより、ソリューションに対する変更を追跡できます。メジャーおよびマイナーのバージョン管理を有効にすることで、データまたはプレゼンテーション層に対して変更を行うときのチェックアウト ポリシーを適用できます。 詳細については、「SharePoint の管理 (PowerPivot for SharePoint)」を参照してください。 |
Excel Services 統合 |
Excel Services は、PowerPivot データを含んだ Excel ブックのデータ表示とビジュアル化を実行します。PowerPivot ソフトウェアには独自のデータビジュアル化機能がないため、SharePoint で Excel Services を有効にすることは、PowerPivot サーバーの配置に不可欠です。 詳細については、「Excel Services との PowerPivot 統合の計画」を参照してください。 |
PowerPivot ギャラリー |
パブリッシュされた PowerPivot ブック内のワークシートまたは名前付き範囲の正確なサムネイル画像を含む新しい PowerPivot ギャラリー ライブラリによって、多様なプレビューとドキュメント アクセスが実現します。PowerPivot ギャラリーを使用すると、ブックを開いたり、デスクトップ アプリケーションにダウンロードしたりする前に、ブックをプレビューできます。 詳細については、「PowerPivot ギャラリーの管理」を参照してください。 |
PowerPivot 管理ダッシュボード |
ファームやサービスの管理者は、サーバーの全体管理で、ファームの PowerPivot 処理に関する統合されたレポート データを確認できます。使用状況レポートによって、PowerPivot データの使用パターンを把握することができます。管理者は、カスタム レポートを使用して組み込みレポートを補完したり、置き換えたりすることができます。 詳細については、「PowerPivot 管理ダッシュボード」を参照してください。 |
PowerPivot のデータ更新 |
PowerPivot データを含むパブリッシュ済みのブックに対する自動データ更新がサポートされています。ブックの所有者は、データ更新のスケジュールを設定して、ブックに元のデータを提供した接続されているデータ ソースから更新されたデータを取得できます。 ユーザーは、各 PowerPivot ブックに対する PowerPivot のデータ更新の状態と履歴を表示できます。 詳細については、「PowerPivot のデータ更新の管理」を参照してください。 |
アプリケーション間でデータを使用および移動するためのデータ フィード |
データ フィードを使用すると、XML 表形式データを返す URL アドレスを指定可能なデータ ソースから、データのインポートを 1 回または繰り返し実行することができます。データ フィード ライブラリを作成することで、フィードを生成するデータ サービスへの全般的なアクセスを提供できます。 詳細については、「PowerPivot データ フィードの管理」を参照してください。 |
認証とアクセス制御 |
SharePoint の認証方法と承認モデルが PowerPivot ブックにも適用されます。別の認証モデルや承認モデルを実装する必要はありません。ドキュメントにアクセスできるかどうかは、SharePoint 配置における権限によって決まります。 詳細については、「PowerPivot の認証および承認の計画」を参照してください。 |
VertiPaq によるデータ圧縮と高速処理
メモリ内のデータの圧縮と処理は、VertiPaq サーバー モードで行われます。これは、Excel ブックに埋め込まれた PowerPivot データを処理するための Analysis Services の新しいクラスです。VertiPaq の処理基準は元のデータ ソース内の冗長性の程度によって大きく異なり、データの冗長性が高いほど処理は高速になります。
データの処理方法は 3 つあり、クライアント コンピューターからの要求時、SharePoint ファームでの要求時、またはデータ更新のスケジュールに従って処理できます。
機能 |
説明 |
|---|---|
ファームでのオンデマンド クエリ処理 |
埋め込まれているかリンクされている PowerPivot データは、要求時にファーム内の Analysis Services サービス インスタンスに読み込まれ、非アクティブになるかサーバーでリソースの競合が発生するとアンロードされます。 PowerPivot データは、Excel ブックの他の部分とは別に処理されます。Excel で PowerPivot データが検出され、処理要求が自動的に Analysis Services サーバーに転送されます。要求のリダイレクトや Analysis Services データ処理をユーザーが認識することはありません。 |
クライアント アプリケーションでのローカル処理 |
ローカル処理は、PowerPivot for Excel がインストールされているコンピューター上で行われます。ローカル プロセッサは、SharePoint ファームで実行される Analysis Services サービスのサーバー実装に基づいて、クライアント アプリケーション上でインプロセスで実行されます。別のサービスを準備または管理する必要はありません。 |
自動データ更新 |
ブック内の PowerPivot データに対するデータ更新のスケジュールを設定して、定義した頻度で PowerPivot データを更新できます。PowerPivot のデータ更新のスケジュール設定と管理は、SharePoint サイトのアプリケーション ページで行います。詳細については、「PowerPivot データ更新を有効化し、構成する」を参照してください。 |
ファームでのクエリ処理の詳細については、「SharePoint 統合モードの Analysis Services (PowerPivot for SharePoint)」を参照してください。
Reporting Services 統合
SQL Server 2008 R2 リリースの Reporting Services と SQL Server PowerPivot for SharePoint の両方を同じ SharePoint Server 2010 ファームに配置すると、次の統合ポイントが提供されます。
統合機能 |
説明 |
|---|---|
PowerPivot ブック内で接続されたデータ ソースとしてレポートを使用する |
レポート マネージャーまたは SharePoint サイト内のレポート サーバーのページから、レポート データを PowerPivot ウィンドウにエクスポートできます。自動的に、レポート サーバーからそのウィンドウの PowerPivot テーブルに、複数のデータ フィードとしてレポートがストリーム送信されます。データ フィードのエクスポート オプションを使用することで、レポート データを PowerPivot ブックに送り、Reporting Services レポートをすぐに使用できるデータ ソースにすることができます。 |
PowerPivot ギャラリーの PowerPivot ブックから新しいレポートを作成する |
PowerPivot ブックを PowerPivot ギャラリー ライブラリにパブリッシュすると、[新しいレポート] オプションを使用してレポート ビルダーを起動し、その PowerPivot ブックをデータ ソースとして使用する新しいレポートを開始できます。 |
詳細については、「SharePoint と統合された Reporting Services」および「Reporting Services との PowerPivot 統合の計画」を参照してください。
プログラミング インターフェイス
開発者および管理者は、配置タスクや構成タスクをスクリプトで自動化する場合、次のプログラミング インターフェイスを SQL Server PowerPivot for SharePoint の配置で使用できます。
インターフェイスまたはテクノロジ |
説明 |
|---|---|
AMO |
分析管理オブジェクト (AMO) は、実行中の Analysis Services のインスタンスを管理するための管理プログラミング インターフェイスです。AMO のクエリ コマンドを使用すると、ファーム内の Analysis Services インスタンスに読み込まれた PowerPivot ブックのプロパティや構造を表示することができます。 AMO を使用して Analysis Services オブジェクトを作成または変更することはできません。SharePoint 統合モードでは、Excel クライアント アプリケーションでのみ、PowerPivot ブックの作成または変更を実行できます。SharePoint ランタイム環境では、PowerPivot ブック内の Analysis Services データ構造は読み取り専用になります。 詳細については、「Microsoft.AnalysisServices」を参照してください。 |
*Windows PowerShell |
PowerShell は、SharePoint 環境での管理プログラミングに使用します。SQL Server PowerPivot for SharePoint の配置では、一部のインストール タスクおよび構成タスクのみをサポートするように PowerShell スクリプトの使用が制限されています。詳細については、「PowerShell 構成スクリプト (PowerPivot for SharePoint)」を参照してください。 |
データ サービスとデータ フィード |
カスタム データ サービスを記述して、XML データを PowerPivot ブックにデータ フィード経由でパイプすることができます。データ サービスから、1 つ以上のデータ フィードを、埋め込みデータを格納する受信側のブックにストリーム送信します。データ アナリストまたはインフォメーション ワーカーは、データ フィード形式を生成するアプリケーションからデータをエクスポートするか、SharePoint ライブラリでデータ サービス ドキュメントを設定して、サービスから提供されるフィードにアクセスできます。これにより、データ サービス ドキュメントを参照して要求時にデータ フィードを生成できます。 詳細については、「データ フィード XML 構文」を参照してください。 |
サポートされていない機能
以前のリリースの SQL Server に基づく Analysis Services の機能を使用したことがある場合は、PowerPivot for SharePoint には Analysis Services のネイティブ モードのインスタンスとは異なる目的や機能があることに注意してください。主な違いを次に示します。
MDX は制限付きでサポートされています (たとえば、メモリ内の PowerPivot データ ファイルのプロパティを表示できます)。セッション キューブ、名前付きセット、およびメジャーはサポートされていません。書き戻しはサポートされていません。親子ディメンションはサポートされていません。MDX スクリプトはサポートされていません。
ユーザー定義階層はサポートされていません。PowerPivot データは階層データではありません。このため、PerformancePoint 統合は部分的にしかサポートされません。PerformancePoint のダッシュボードおよび Web パーツの PowerPivot データに接続することはできますが、フラット形式のデータしか取得できません。ネイティブ モードの Analysis Services キューブ データベースに接続している場合であれば取得できる KPI または階層データは、PerformancePoint の PowerPivot データ接続では公開されません。
MOLAP、HOLAP、および ROLAP の各モードは、SharePoint ファーム内の Analysis Services サーバー インスタンスではサポートされません。ブック内の PowerPivot データを MOLAP、HOLAP、または ROLAP のキューブ データベースに移行することはできません。PowerPivot データは SharePoint 統合モードの Analysis Services サーバーで実行する必要がありますが、これは SharePoint ファーム外では使用できません。
データ マイニングはサポートされていません。DMX はサポートされていません。
PowerPivot データを作成する際、Business Intelligence Development Studio (BIDS) および Management Studio は使用できません。PowerPivot データを作成できる唯一の作成ツールが PowerPivot for Excel です。
PowerPivot データに適さない Excel ピボットテーブルでは、書き戻し、オフライン キューブ、およびドリル スルーがサポートされていません。