レポートへのグラフの追加 (Visual Studio レポート デザイナ)
グラフは、レポート内のデータのグラフィック表示です。データをグラフで表示すると、視覚的に訴え、データの比較、パターン、および傾向をわかりやすく表示できます。たとえば、テーブルやマトリックス形式のレポートの複数のデータ列を分析しなくても、過去 3 四半期で売上が減少しているか、増加しているか、また、過去 3 年間の同じ日付での売上高の比較が一目でわかります。さまざまなグラフの種類から選択したり、さまざまな色、記号、および 3 次元 (3D) 効果を使用してグラフのスタイルを変更したりできます。
[!メモ]
Microsoft では、レポートで使用するグラフ コントロールのライセンスを Dundas Software 社から供与されています。Dundas Software 社から提供されているグラフ作成機能の詳細については、Dundas Software 社の Web サイト www.dundas.com を参照してください。
グラフを追加、削除、および移動する方法
グラフを使用して作業するには、グラフィック デザイン モードでクライアント レポート定義 (.rdlc) ファイルを開きます。グラフを追加するには、グラフ レポート アイテムをツールボックスからレポート レイアウト上にドラッグします。グラフをレポートに配置したら、グラフのプロパティを設定することによってグラフの種類やその他の属性を選択できます。影付きの枠線をポイントし、新しい場所にドラッグすると、グラフのサイズや位置を変更できます。ドロップ ゾーンにフィールドをドラッグしてデータを追加したり、[[グラフの値を編集] ダイアログ ボックス - [値] タブ (Visual Studio レポート デザイナ)] タブ付きダイアログ ボックスを使用してグラフ インスタンス データを定義または変更したりできます。グラフを削除するには、グラフの影付きの枠線を右クリックし、[削除] をクリックします。または、Del キーを押しても削除できます。
グラフの外観の変更
グラフのプロット エリア、グラフ領域、X 軸、Y 軸、凡例の外観は変更できます。また、グラフに 3 次元効果を適用することもできます。プロット エリアの塗りつぶしのグラデーションは、3 次元効果が適用されている場合は表示されません。グラフの凡例で 10 pt より大きいフォント サイズを使用すると、一部の凡例ラベルが切り捨てられることがあります。切り捨ては、大きなフォント サイズを使用した場合のみ発生します。
グラフを変更するには、[[グラフのプロパティ] ダイアログ ボックス - [全般] タブ (Visual Studio レポート デザイナ)] タブ付きダイアログ ボックスでプロパティを設定します。グラフの書式設定方法の詳細については、「グラフ要素のスタイルを指定する方法 (Visual Studio レポート デザイナ)」を参照してください。
グラフのデータ
レポート定義 (.rdlc) ファイル内のグラフのデータは、値、カテゴリ、および系列という 3 つの軸で構成されています。グラフには、通常、データを分類して測定するためのカテゴリ (X) 軸および値 (Y) 軸の 2 つの軸があります。Y 軸は、通常、[値] タブのデータを含む垂直軸です。X 軸は、通常、[カテゴリ] タブのカテゴリを含む水平軸です。結果として得られたグラフ上の点には、系列軸のデータ系列が含まれます。系列軸は (Z) 軸と呼ばれます。円グラフおよびドーナツ グラフには軸はありません。軸領域を表示するには、まず、そのグラフをクリックします。
グラフをクリックすると、3 領域にそれぞれ対応する 3 つのドロップ ゾーンが表示されます。これらのドロップ ゾーンに、[フィールド] の一覧からフィールドをドラッグできます。
グラフのレイアウトにデータを追加するには、グラフのドロップ ゾーン上の [データ ソース] ウィンドウからフィールドをドラッグします。これらのさまざまな領域が互いにどのように作用するかについて理解するために、グラフのレイアウトとマトリックスのレイアウトを比較してみます。値グループのフィールドは、マトリックスのレイアウトの静的な行または列に相当します。カテゴリ グループのフィールドは、マトリックスのレイアウトの動的な列グループに相当します。系列グループのフィールドは、マトリックスのレイアウトの動的な行グループに相当します。
値
値グループは、各カテゴリ グループのグラフ要素のサイズを決定するために使用されます。たとえば、[値] フィールドにより、縦棒グラフの縦棒の高さや、円グラフのパイ スライスのサイズが決まります。
グラフ レポートをデザインする場合、値グループには少なくとも 1 つのフィールドを追加する必要があります。値グループは、グラフ内で静的です。値グループに 1 フィールドのみを追加し、系列グループにフィールドを追加しない場合、単一のグラフ要素のみが表示されます。値グループに複数のフィールドを追加した場合、各値のグラフ要素が表示されます。値グループに複数のフィールドがある場合、グラフの凡例に各値の名前が表示されます。
通常、データはグラフ内でカテゴリによってグループ化されます。カテゴリまたは系列に基づいてデータをグループ化する場合、グラフの値式に集計式を使用する必要があります。カテゴリ グループにフィールドが 1 つしかなくデータをグループ化しない場合は、値グループで集計フィールドを使用する必要はありません。
カテゴリ
データのグループ化には、カテゴリを使用します。カテゴリにより、グラフ要素のラベルが提供されます。たとえば、縦棒グラフでは、カテゴリのラベルが、列セットごとにグラフの X 軸に配置されます。
カテゴリは、入れ子にできます。複数のカテゴリを定義する場合、各カテゴリは別のカテゴリの入れ子になります。たとえば、モデル別に製品を表示する縦棒グラフで、最初のカテゴリ グループをモデルとし、2 番目のカテゴリ グループを製品にするとします。この縦棒グラフには、X 軸上にモデル別にグループ化された製品が表示されます。
系列グループ
系列グループは、レポート内のデータに別のディメンションを追加するために使用されます。たとえば、製品別に売上を表示する縦棒グラフでは、系列グループにフィールドを追加して、製品ごとに年度別の売上を表示できます。系列グループへのフィールドの追加は必須ではありません。グラフのデザイン時に使用できるオプションの機能です。
系列グループを使用する場合、グループ名はグラフの凡例に表示されます。系列グループは、動的です。
グラフの種類の選択
グラフの種類は、縦棒グラフ、横棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフ、散布図、バブル チャート、面グラフ、ドーナツ グラフ、株価チャートから選択できます。次の表では、各グラフの種類を説明し、詳細を含むトピックへのリンクを示します。
トピック | 説明 |
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縦棒グラフについて説明します。縦棒グラフは、垂直な縦棒のセットとしてデータを表示します。縦棒/折れ線複合グラフの説明も記載されています。 |
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横棒グラフについて説明します。横棒グラフは、水平な横棒のセットとしてデータを表示します。 |
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折れ線グラフについて説明します。折れ線グラフは、線で結合された点のセットとしてデータを表示します。 |
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円グラフについて説明します。円グラフは、全体に対する割合としてデータを表示します。 |
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散布図について説明します。散布図は、空間内の点のセットとしてデータを表示します。 |
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バブル チャートについて説明します。バブル チャートは、グラフ内でデータに基づいた位置とサイズを持つ記号のセットを表示します。 |
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面グラフについて説明します。面グラフは、線で結合された点のセットとしてデータを表示し、線の下の領域は塗りつぶされます。 |
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ドーナツ グラフについて説明します。ドーナツ グラフは、全体に対する割合としてデータを表示します。 |
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株価チャートについて説明します。株価チャートは、高値、安値、終値、および始値のマーカーが付いた折れ線のセットとしてデータを表示します。 |
参照
処理手順
グラフ要素のスタイルを指定する方法 (Visual Studio レポート デザイナ)
円グラフにラベルを配置する方法 (Visual Studio レポート デザイナ)
概念
レポート レイアウトの定義 (Visual Studio レポート デザイナ)
クライアント レポート定義 (.rdlc) ファイルの作成