Seattle のクラスタ化 DHCP サーバーの構成
前の操作では、仮想 DHCP サーバーである SEA-NA-DHCP-04 を作成しました。実際に行った手順としては、まずクラスタ サービスをコンピュータ SEA-NA-DHCP-02 および SEA-NA-DHCP-03 にインストールし、次に DHCP をクラスタ リソースとして指定しました。最後に SEA-NA-DHCP-02 をそのアクティブなノードとして、クラスタ サーバー SEA-NA-DHCP-04 をオンラインにしました。次の操作では、この代替 DHCP サーバーで提供する、 Milan と Seville のクライアント用の DHCP スコープを構成します。
トピック
Milan のサブネット用のスコープの作成
Milan のスコープ用の DHCP オプションの構成
Milan のラップトップ型ユーザー クラスの作成
Milan のラップトップ型ユーザー クラスのオプションの構成
Seville のサブネット用のスコープの作成
Seville のスコープ用の DHCP オプションの構成
Seville のラップトップ型ユーザー クラスの作成
Seville のラップトップ型ユーザー クラスのオプションの構成
Milan のサブネット用のスコープの作成
次の操作手順では、スコープを SEA-NA-DHCP-02 上に作成します。このスコープには、Milan のサーバーが使用できないときに、Milan サイトに属している DHCP クライアントにリースを割り当てるために使用される IP アドレスと、それに関連するホスト構成データが含まれます。最善の慣行に従って、使用可能なリースの 20% (172.16.139.67 ~ 172.16.139.254 の範囲の IP アドレス) をこの代替サーバーのそれぞれのノード上で構成します。つまり、172.16.136.1 ~ 172.16.139.66 の範囲の IP アドレスは、スコープから除外します。この範囲は、主要な Milan の DHCP スコープで使用される範囲と、静的な IP アドレスを割り当てられるサイト内のサーバーで使用するために予約されている範囲に相当するからです。
次の操作手順は、Enterprise Admins のアクセス許可を割り当てられている Noam ドメインのユーザー アカウントを使用して、SEA-NA-DHCP-02 上で実行しました。
SEA-NA-DHCP-02 上に Milan の IP スコープを作成するには
DHCP コンソール ツリーで [SEA-NA-DHCP-02] をクリックします。
[操作] メニューの [新しいスコープ] をクリックします。
新しいスコープ ウィザードが表示されたら、[次へ] をクリックします。
[名前] ボックスに Milan Scope と入力し、[説明] ボックスに説明を入力します。ただし、説明は省略可能です。[次へ] をクリックします。
[IP アドレスの範囲] ページで次の情報を入力します。
[開始 IP アドレス] ボックスに 172.16.136.1 と入力し、[終了 IP アドレス] ボックスに 172.16.139.254 と入力します。
[長さ] ボックスに 22 と入力し (サブネット マスクのビット長) 、次に [次へ] をクリックします。
[除外の追加] ページで、[開始 IP アドレス] ボックスに 172.16.136.1 と入力し、[終了 IP アドレス] ボックスに 172.16.139.66 と入力します。[追加] をクリックします。
この除外範囲を構成するのは、Milan のサブネット内で静的なアドレスを使用するサーバー用に予約するためと、Milan の DHCP サーバーで作成した Milan のスコープとの競合を避けるためです。
[次へ] をクリックします。
[リース期間] ページでリース期間が 8 日になっていることを確認し、[次へ] をクリックします。
[DHCP オプションの構成] ページで [後でオプションを構成する] をクリックし、[次へ] をクリックします。
[完了] をクリックします。
Milan のスコープ用の DHCP オプションの構成
次の操作手順は、Enterprise Admins のアクセス許可を割り当てられている Noam ドメインのユーザー アカウントを使用して、SEA-NA-DHCP-02 上で実行しました。
Milan のスコープ用のスコープオプションを構成するには
DHCP コンソール ツリーで、サーバー [SEA-NA-DHCP-02] と [Milan Scope] が展開されていない場合には、それぞれを順に展開します。
[Milan Scope] の下の [スコープ オプション] を選択して右クリックし、[オプションの構成] をクリックして、[スコープ オプション] ダイアログ ボックスを表示します。
[利用可能なオプション] で、次の操作を行います。
表 1 に示す各オプションのチェック ボックスをオンにします。
表示されるそれぞれのボックスに適切な値を入力します。
適用可能な場合は、[追加] をクリックします。
表 1 [ 利用可能なオプション ] で選択するオプション
オプション
入力する値
説明
003 ルーター
172.16.136.1
Milan のデフォルト ゲートウェイの IP アドレス
006 DNS サーバー
172.16.132.13
172.16.4.11
プライマリおよびセカンダリ DNS サーバーの IP アドレス
015 DNS ドメイン名
eu.reskit.com
ヨーロッパ ドメインの DNS 名サフィックス
044 WINS/NBNS サーバー
172.16.132.13
Milan の WINS サーバーの主要な IP アドレス
046 WINS/NBT ノードタイプ
0x8
ハイブリッド ノード タイプ
[OK] をクリックします。
Milan のラップトップ型ユーザー クラスの作成
次の操作手順は、Enterprise Admins のアクセス許可を割り当てられている Noam ドメインのユーザー アカウントを使用して、SEA-NA-DHCP-02 上で実行しました。
SEA-NA-DHCP-02 上でユーザークラス Millap を作成するには
DHCP コンソール ツリーで [SEA-NA-DHCP-02] をクリックします。
[操作] メニューの [ユーザー クラスの定義] をクリックして、[DHCP ユーザー クラス] ダイアログ ボックスを表示します。
[追加] をクリックします。
[表示名] ボックスに Milan Laptop Class と入力します。
[説明] ボックスにユーザー クラスの説明を入力します。ただし、説明は省略可能です。
ダイアログ ボックス下部のボックスの [ASCII] 列をクリックし、クラス ID として Millap と入力します。
メモ [バイナリ] 列をクリックすると、16 進のバイト数値でデータを入力することもできます。
[OK] をクリックし、[閉じる] をクリックします。
Milan のラップトップ型ユーザー クラスのオプションの構成
次の操作手順は、Enterprise Admins のアクセス許可を割り当てられている Noam ドメインのユーザー アカウントを使用して、SEA-NA-DHCP-02 上で実行しました。
ユーザー クラス Millap 用の DHCP オプションを構成するには
DHCP コンソール ツリーで、[SEA-NA-DHCP-02] と [Milan Scope] が展開されていない場合には、それぞれを順に展開します。
[スコープ オプション] を選択して右クリックし、[オプションの構成] をクリックします。
[スコープ オプション] ダイアログ ボックスで、[詳細設定] タブをクリックします。
[ベンダ クラス] ボックスで、[DHCP 標準オプション] が選択されていることを確認します。
[ユーザー クラス] ボックスで、[Milan Laptop Class] を選択します。
[利用可能なオプション] ボックスの一覧の [051 リース] チェック ボックスをオンにします。
[Long 型] ボックスに 259200 と入力し、[OK] をクリックします。
259200 という値は、リース期間を秒単位で表した数字です (つまり、3 日を表しています) 。
Seville のサブネット用のスコープの作成
次の操作手順は、Enterprise Admins のアクセス許可を割り当てられている Noam ドメインのユーザー アカウントを使用して、SEA-NA-DHCP-02 上で実行します。
SEA-NA-DHCP-02 上に Seville の IP スコープを作成するには
DHCP コンソール ツリーで [SEA-NA-DHCP-02] をクリックします。
[操作] メニューの [新しいスコープ] をクリックします。
新しいスコープ ウィザードが表示されたら、[次へ] をクリックします。
[名前] ボックスに Seville Scope と入力し、[説明] ボックスに説明を入力します。ただし、説明は省略可能です。[次へ] をクリックします。
[IP アドレスの範囲] ページで次の情報を入力します。
[開始 IP アドレス] ボックスに 172.16.161.1 と入力し、[終了 IP アドレス] ボックスに 172.16.161.254 と入力します。
[長さ] ボックスに 24 と入力し (サブネット マスクのビット長) 、[次へ] をクリックします。
[除外の追加] ページで、[開始 IP アドレス] ボックスに 172.16.161.1 と入力し、[終了 IP アドレス] ボックスに 172.16.161.213 と入力します。[追加] をクリックします。
この除外範囲を構成するのは、Seville のサブネット内で静的なアドレスを使用するサーバー用に予約するためと、Seville の DHCP サーバーでクライアント用に作成したスコープとの競合を避けるためです。
[次へ] をクリックします。
[リース期間] ページでリース期間が 8 日になっていることを確認し、[次へ] をクリックします。
このリース期間が適用される対象は、Windows 2000 ベース以外のクライアント、または Sevlap ユーザー クラスのメンバではない Windows 2000 ベースのクライアントだけです。
[DHCP オプションの構成] ページで、[後でオプションを構成する] をクリックし、[次へ] をクリックします。
[完了] をクリックします。
Seville のスコープ用の DHCP オプションの構成
次の操作手順は、Enterprise Admins のアクセス許可を割り当てられている Noam ドメインのユーザー アカウントを使用して、SEA-NA-DHCP-02 上で実行しました。
Seville のスコープ用のスコープオプションを構成するには
DHCP コンソール ツリーで、[SEA-NA-DHCP-02] と [Seville Scope] が展開されていない場合には、それぞれを順に展開します。
[Seville Scope] の下の [スコープ オプション] を選択して右クリックし、[オプションの構成] をクリックして、[スコープ オプション] ダイアログ ボックスを表示します。
[利用可能なオプション] で、次の操作を行います。
表 2 に示す各オプションのチェック ボックスをオンにします。
表示されるそれぞれのボックスに適切な値を入力します。
適用可能な場合は、[追加] をクリックします。
表 2 [ 利用可能なオプション ] で選択するオプション
オプション
入力する値
説明
003 ルーター
172.16.161.1
Seville のデフォルト ゲートウェイの IP アドレス
006 DNS サーバー
172.16.160.11
172.16.4.11
プライマリおよびセカンダリ DNS サーバーの IP アドレス
015 DNS ドメイン名
seville.avionics01-int.com
Avionics ドメインの DNS 名サフィックス
044 WINS/NBNS サーバー
172.16.160.11
Milan の WINS サーバーの主要な IP アドレス
046 WINS/NBT ノードタイプ
0x8
ハイブリッド ノード タイプ
[OK] をクリックします。
Seville のラップトップ型ユーザー クラスの作成
次の操作手順は、Enterprise Admins のアクセス許可を割り当てられている Noam ドメインのユーザー アカウントを使用して、SEA-NA-DHCP-02 上で実行しました。
SEA-NA-DHCP-02 上でユーザークラス Sevlap を作成するには
DHCP コンソール ツリーで [SEA-NA-DHCP-02] をクリックします。
[操作] メニューの [ユーザー クラスの定義] をクリックして、[DHCP ユーザー クラス] ダイアログ ボックスを表示します。
[追加] をクリックします。
[表示名] ボックスに Seville Laptop Class と入力します。
[説明] ボックスにユーザー クラスの説明を入力します。ただし、説明は省略可能です。
ダイアログ ボックス下部のボックスの [ASCII] 列をクリックし、クラス ID として Sevlap と入力します。
メモ [バイナリ] 列をクリックすると、16 進のバイト数値でデータを入力することもできます。
[OK] をクリックし、[閉じる] をクリックします。
Seville のラップトップ型ユーザー クラスのオプションの構成
次の操作手順は、Enterprise Admins のアクセス許可を割り当てられている Noam ドメインのユーザー アカウントを使用して、SEA-NA-DHCP-02 上で実行します。
ユーザー クラス Sevlap 用の DHCP オプションを構成するには
DHCP コンソール ツリーで、[SEA-NA-DHCP-02] と [Seville Scope] が展開されていない場合には、それぞれを順に展開します。
[スコープ オプション] を選択してから右クリックし、[オプションの構成] をクリックします。
[スコープ オプション] ダイアログ ボックスで、[詳細設定] タブをクリックします。
[ベンダ クラス] ボックスで、[DHCP 標準オプション] が選択されていることを確認します。
[ユーザー クラス] ボックスで、[Seville Laptop Class] を選択します。
[利用可能なオプション] の一覧の [051 リース] チェック ボックスをオンにします。
[Long 型] ボックスに 259200 と入力し、[OK] をクリックします。
259200 という値は、リース期間を秒単位で表した数字です (つまり、3 日を表しています) 。
関連するセットアップ手順
Seattle のクラスタ化 DHCP サーバーの構成
関連資料
Windows 2000 リソース キットの詳細については、こちらを参照してください。
注意
このシナリオにおいて、コンピュータおよびデバイスを構成するために使用した手続きは、サンプルとして紹介したものです。実際のネットワークでは、類似したコンピュータおよびデバイスを構成する場合でも、必要になる手順はそれぞれのケースで異なります。さらに各シナリオでは、目的とする機能を実現するために必要な手順だけを示しています。運用ネットワークにおいて必要になる、その他の手順については取り上げていません。すべてのシナリオは、特に表記しない限り Windows 2000 を使用してテストされています。また、ブラウザとして Microsoft Internet Explorer 5 以上を推奨します。