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HPC Pack 2012 (=v4) 出てます!

今度のやつは 4.0.3906

このブログでのお知らせが遅れてしまいましたが、 HPC Pack 2012 がすでにリリースされ、お使いいただけるようになっています。

本家HPCチームブログでの発表がこちら。
Announcing the release of HPC Pack 2012

日本のAzureチームブログでも紹介されています。
HPC Pack 2012 公開、Windows Azure 上にクラスターを作成可能に

以前のエントリでもお伝えしたように、HPC Pack はおおよそ半年ごとに新しいのが出てくるのですが、今回も v3 SP4 のきっかり半年後に無事リリースされました。

リリース時期

HPC Pack の名称

社内呼称

バージョン番号

2010年7月

2008 R2 SP0 (RTM)

v3 RTM

3.0.2369.0

2010年12月

2008 R2 SP1

v3 SP1

3.1.3267.0

2011年6月

2008 R2 SP2

v3 SP2

3.2.3716.0

2011年11月

2008 R2 SP3

v3 SP3

3.3.3950.0

2012年6月

2008 R2 SP4

v3 SP4

3.4.4169.0

2012年12月 [NEW]

2012

v4 RTM

4.0.3906.0

 

エディション構成

以前、「HPC Pack 2012 ベータ版をお試しください」  という記事で書いたのですが、HPC Pack 2012 からは製品構成が大変シンプルになります。以前の記事から引用しておきますと、

v3 の HPC Pack は以下の3種類ありました。

  • HPC Pack Express (無償)
  • HPC Pack Enterprise (有償)
  • HPC Pack for Cycle Harvesting (有償)

HPC Pack 2012 では、

  • HPC Pack 2012 (無償)

はい。一つだけになりました。

この間違えようもなくわかりやすい単一エディションに、Enterprise や Cycle Harvesting の機能まですべて含まれています。その上無償!コンプリートリィ フリー!

ということです。Excel 高速化や CoW (Cluster of Workstation) は大変やりやすくなると思います。今までは一台一台に有償の HPC Pack が必要だったので。

 

入手方法

下記のリンクから是非ダウンロードしてご利用ください。

 

 

どこが変わった2012

変更点はこちらにまとまっています。 What's New in Microsoft HPC Pack 2012

が、英語ドキュメントしかありませんので、この記事で簡単に日本語化しておきます。

デプロイメント

OSと前提ソフトウェアの要件が変わりました。

サポートされるOS

ノードの役割

サポートされる OS

ヘッドノード

Windows Server 2012 ※ Windows Server 2008 R2ではサポートされなくなりました。

計算ノード

Windows Server 2012, Windows Server 2008 R2 ※ Windows Server 2008 (NT6.0) はサポートされなくなりました。

WCF ブローカーノード

Windows Server 2012 ※ Windows Server 2008 R2ではサポートされなくなりました。

ワークステーションノード

Windows 8, Windows 7

汎用サーバーノード (Unmanaged server node)

Windows Server 2012, Windows Server 2008 R2 ※ Windows Server 2008 (NT6.0) はサポートされなくなりました。

Windows Azure ノード

Windows Server 2012, Windows Server 208 R2

クライアント (管理ツールだけインストール)

Windows Server 2012, Windows 8, Windows Server 2008 R2, Windows 7, Windows Server 2008, Windows Vista

 

前提ソフトウェア要件

  • スケジューラーが各種情報を格納するデータベースとして、 SQL Server 2008 R2 と SQL Server 2012 をサポート。
    ※ SQL Server 2008 はサポートされなくなりました。
  • HPC Pack 2012 は .NET Framework 4 をサポートします。
    ※ ただし、HPC Pack 2012 のインストールには .NET Framework 3.5 が必要です。

 

サーバーコアのサポート

HPC Pack 2012 は、次のロールで Windows Server 2012 のサーバー コア構成をサポートします。

  • 計算ノード
  • WCF ブローカーノード
  • 汎用サーバーノード (Unmanaged server node)

※ サーバーコア構成の計算ノードでは、 HPC Services for Excel はサポートされません。

 

リモートデータベース構成時の権限設定

sysadmin ロールは不要になりました。  SetupHpcDatabase.cmd というスクリプトを実行することで、必要な権限設定などを行うことができます。詳しくはこちら→Decide if you want to deploy your cluster with remote databases

 

Windows Azure との連携

Windows Azure Virtual Network 上へのノード展開

地上 (社内) と空 (クラウド) をVPNで結ぶ "Windows Azure Virtual Network (WAVN)" を HPC でも活用できます。 Azure 計算ノードテンプレートに、計算ノードが参加する Virtual Network を指定可能になりました。

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これによって、Azure 計算ノードは地上と「地続き」になります。クラウドに配置できないリソース(たとえばライセンスサーバ)に対してクラウドからシームレスにアクセスが可能になります。

 

プロキシノードの数を変更可能に

Azure 計算ノードをデプロイすると、デプロイメント内に「プロキシノード」と呼ばれるワーカーロールが必ず含まれます。以前は「Sサイズが2台」で固定だったのですが、今回からサイズがMになり、かつ台数は変更可能となりました。大量のノードを展開する際は、デフォルトの2台より増やすことをご検討ください。

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アプリケーションVHDファイルを計算ノードにマウント

指定したVHDを全Azure計算ノードに自動マウントすることができるようになりました。大量の入力データなどを一つのVHDにまとめておき、全ノードに配るといったことが容易にできます。

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地上→Azure の通信がすべて HTTPS に

v3SP3 の時点で、すべての通信は 443/tcp を使うようにはなっていたのですが、一部の通信はポート443を使うものの HTTPS ではありませんでした。そのため、ポート番号だけでなくプロトコルを識別するようなファイアウォールでブロックされてしまうことがありました。

v4 からは、すべて HTTPS になりましたので、 HTTPS さえ通れば HPC の通信は問題ありません。

 

ヘッドノードを Windows Azure Virtual Machine で!

これは HPC Pack 2012 最大の目玉です。現在プレビュー中の、Windows Azure の IaaS 機能である "Windows Azure Virtual Machines (WAVM)" を使って、ヘッドノードとドメインコントローラーを Azure 上に構築し、「完全クラウド HPC クラスタ」を構成できます。

以前、「HPC Pack 2012 Beta を Windows Azure VM で試す! - ヘッドノード構築編」という記事で、構築方法のご案内をしました。このときは「技術的にはできるけど、まだ正式サポートされるかわかりません」という状態だったのですが、HPC Pack 2012 正式版では晴れてサポートされました。

じゃーん!これが Azure VM で作ったヘッドノードです。といっても、オンプレのと何も変わりませんね…リモートデスクトップの接続先が".cloudapp.net"であるところから Azure を感じてください。

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計算ノードのログを Windows Azure Storage へ保存

Set-HpcClusterProperty コマンドレットで AzureLoggingEnabled プロパティを True すると、イベントログが Table ストレージの WADLogsTable テーブルに格納されるようになります。トラブルシューティングが捗るな!

 

 

はぁ、疲れた。まだまだ新機能があるのですが、ひとまずこれくらいにしておきます。(後ほど更新します)

 

というわけで、

HPC Pack 2012 をよろしくお願いします

 

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